2007年 12月 15日

腰部脊柱管狭窄症の謎1

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慢性的な圧追が続くと痛みを起こす物質が出る
馬尾及び神経根の機能が低下しただけでは、痛みや知覚異常は出現しません。 それにしても神経が異常になって痛みや感覚が薄れるのはわかりますが、なぜ逆に馬尾や神経根の機能低下が痛みなどの症状を呼び出すのでしょうか。

この理由は現在でもまだ十分にわかっていません。しかし、馬尾や神経根が慢性的に圧迫されている状態では、組織障害に伴って、体内にあるさまざまな発痛物質(炎症性産物や神経伝達物質など) が現れます。現在では、神経細胞自体の機能が低下したり失われたとき、それまで隠されていた神経伝達物質が、痛みなどの症状を引き出している可能性が強く疑われています。


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自然経過
手術適応であっても、何らかの理由で手術を回避した症例の自然経過をみてみると、神経根障害例と馬尾障害例では異なっている。 すなわち、神経根障害例では、自然治癒例が少なからす存在する。 これに対し、馬尾障害例では、症状の悪化をみる症例が多い。したがって、馬尾障害例の場合は、それ自体既に重症であるので、いたすらに経過観察を行うことで、手術の時期を逸することのないように注意する必要がある。

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疼痛学序説(Patrick Wall)

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多くの医師たちは、局所性の原因がない局所性の痛みはありえないと思い込んでいる。したがって、局所性の原因を証明できないので病気は存在しないと結論する。これは、赤ん坊から沐浴水を独断的に放ることと同じである。この病態については、検討に値する筋の通った仮説がある。たとえば、脊髄内の少数の運動ニューロンの興奮によって、興奮性が高まった領域にピーンと張った帯が生じる。そして、この領域が感覚を生じるというものである。実際には、原因がないこの痛みは、医師たちがそれを観察したことを認めているのに、英国では正しい病名で診断されていない

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by junk_2004jp | 2007-12-15 22:35 | 慢性痛 | Comments(0)


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