2007年 12月 18日

筋痛症

「臨床痛み学テキスト」より

近年、線維筋痛症と筋・筋膜痛症候群が、長い経過をたどり、広範囲に広がるうずきと痛みの徴候と症状の大まかな二つのグループについて説明する言葉として使用されている。

CantuとGrodin(1992)は、そのような複合した痛みの状態の連続について詳述することにより、筋痛を詳しく分類した。彼らのシェーマでは、線維筋痛症候群は非常に複雑な病態の最終型であり(Carli et al.,2000)、力学的あるいは急性の筋痛は最も単純なもの、筋・筋膜痛症候群はその中間であるとしている。

これらの痛みの管理の最もよいアプローチは、その痛みの症候群の複雑さがどの程度の位置にあるかを考えることであると言及している。


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たとえば「むち打ち」

筋肉の急性の捻挫(微小損傷)→筋・筋膜性疼痛症候群→線維筋痛症
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by junk_2004jp | 2007-12-18 22:10 | 痛みの生理学 | Comments(8)
Commented by sansetu at 2007-12-19 10:19
↑の論、確かに原因や背景が複雑になればなるほどやっかいだ、ということは分かりますが、しかしその最終形が線維筋痛症だというのはどうなんでしょうか。現在慢性痛状態にある人がさらに進行すると必ず線維筋痛症の状態になる、ということなんでしょうか。臨床的にはなんかしっくりとはきませんね。私は(遺伝子的な個の医療的な意味も合わせて)個体差のように感じています。
それといまさらではありますが、この線維筋痛症という命名ですが、最初に命名する人たちはよほど慎重に広範囲の知見を以って命名するか、あるいは一定の試用期間を設ければよいのになあ、と思います。病名から受けるイメージは治療に大きな影響がありますからね。と、ここでぐちっても仕方ないんですけんど。
Commented by syaruruk at 2007-12-19 11:21
三節先生こんにちは。なんて、突然失礼します。
>この線維筋痛症という命名ですが、最初に命名する人たちはよほど慎重に広範囲の知見を以って命名するか、あるいは一定の試用期間を設ければよいのになあ、と思います。

先生が付けるとしたら、どんな病名がしっくりきそうですか?
Commented by junk_2004jp at 2007-12-19 11:32
分からないことが多いのでしょう。

線維筋痛症の診断基準で、11個の圧痛点というのがありますが、では10個、9個、8個だったらどう診断するのか。線維筋痛症もどき、不全型線維筋痛症・・。

必ずそうなるということではなくて、「そうなることもないではない」

たばこの不始末でノートを焦がした。

たばこの不始末で山火事となり、多くの住宅も燃えてしまった。

どちらもあることですね。一連のものと思えるのですが。
Commented by sansetu at 2007-12-19 14:08
>どんな病名がしっくりきそうですか?
syalulukさん、はい、こんにちは。
いまのところまだ、これに関してはピカッと光るネーミングが自分でもできません。問題だなと思うのは、この「線維筋痛症」という病名を付けた人たちに、その前段階として、加茂先生ほどのMPSの認識も臨床治験もなかったことだと思います。ですから肝炎→肝硬変→肝癌といったような流れや関連性をこの名称からはどうも感じることができないのです。
「えっ、突然ですか」という感じがするのです。
これとは違いますが、自分で作った造語でわりと気に入っているのは、侵害受容性疼痛と神経因性疼痛の違いと関係性をより分かりやすくする別称として、「神経機能因性疼痛」「神経器質因性疼痛」という呼び方(構造的分類)をしております。

加茂先生がおっしゃるようにまだ分からないことが多いので、MPSとの関連性もよく分かりません。病理の構造がまったく違うものなのか、それとも↑の記事の仮説が正しいのか。
つづく
Commented by sansetu at 2007-12-19 14:10
つづき
もしもの話として急性痛、慢性痛、線維筋痛症の底辺の病理が同一であるのであれば、癌のように「期」「ステージ」といった分類も可能になり、状況認識のしやすい分だけ、現場での誤った対処も減るのではないかと思われます。といったような意味から、病名の付け方って大切だなあ、と思うわけであります。
Commented by syaruruk at 2007-12-19 15:01
とても丁寧なお答え、ありがとうございます。
MPSとFMは、移行するのか、合併するのか。全く、別のものなのか。
よくわかっていないのですね。
「線維筋痛症」は、「神経機能因性疼痛」ですね。
研究が進んで、治療が統一性をもって行われるようになることを、祈っています。
Commented by junk_2004jp at 2007-12-19 15:04
広範囲筋痛症でいいのではないでしょうか。
Commented by sansetu at 2007-12-19 15:58
>広範囲筋痛症
たしかに、それだとMPSとの関連性も感じられて、少なくとも「余計な未知の不安」は排除できるように思いますね。まずは慌てず、ていねいに侵害受容性疼痛を一つづつ解決してゆくこともできそうです。


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