心療整形外科

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2008年 02月 09日

有名外科医のお仕事のあと・・・

楽しいはずの老後が・・・

なんとかなりました

国松さんからご紹介いただいた患者さんです。腰~両下肢痛の患者さんです。

15年前、地元で、腰の手術をするも改善せず、他県の有名外科医で診断、治療を受ける。この時、頚から来ているということで頚の手術、それでもよくならず、また腰の手術を受けています。

そもそも理論の立て方が間違っているのです。有名外科医はさばくのはたしかにお上手でしょうが、それ以前に理論構成に問題があるのです

この方は頚や腰の構造上の問題があって、たとえば脊髄や末梢神経が圧迫されて症状がでているのではありません。神経が圧迫されても痛みやしびれはでてきません。

慢性化した、臀筋、下肢筋の筋筋膜性疼痛症候群なのです。

今日、診察にいらっしゃいました。

「手押し車がなくても歩かれるようになりました。階段が上れるようになりました。」と、とても喜んでいらっしゃいました。

最初は抗うつ薬を処方したのですが、効果がイマイチでしたので、昨年末より、抗てんかん薬(ガバペン)に切り替えました。それがよかったのかもしれません。

ガバペンは興奮性神経伝達物質の遊離を抑制、抑制性神経系であるGABA神経系の機能を維持・増強するという性質があります。

線維筋痛症でその疼痛抑制効果が話題となりました。海外では以前より慢性疼痛の治療薬として用いられているそうです。我が国では、てんかんの適応しかありません。

厚労省ははやく適応症を拡大すべきです。そして、このような手術が保険適応である事自体が疑問です。痛みに対する国民的な問題に対して行政はあまりにも無策です。
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by junk_2004jp | 2008-02-09 12:40 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(9)
Commented by ひつまぶし at 2008-02-09 16:11 x
加茂先生、ご無沙汰してます。いつも拝見しています。
1月30日のブログで、「神経は筋に囲まれ、筋が硬化すると神経を傷つけることになる」という文章がありました。
神経についた傷というのはどのようなものでしょうか。
神経が圧迫されても、痛みは生じない。しかし、神経についた傷は、痛みの発生原因ということなのでしょうか?
Commented by タカ at 2008-02-09 17:11 x
加茂先生、また質問です。
頚の筋肉にトリガーポイント注射をする時、脊髄神経や腕神経叢に針が刺さった場合、相当危ないのでしょうか?
また、それらの神経に針が刺さった瞬間痛みは生じるのでしょうか?
お返事よろしくお願いします。
Commented by junk_2004jp at 2008-02-09 19:39
ひつまぶし様:私もそこのところ気になりました。まぁ、大目にみましょう。そんなら、足裏の神経はかなり傷んでいることになりますね。

タカさん:腕神経叢に向けて注射する方法はクーレンカンプ法といって、上肢の手術のときにする伝達麻酔法です。今ではあまり行われていないと思います。瞬間的痛みがあります。
Commented by TK(タク) at 2008-02-10 09:46 x
厚労省の役人は何回ゴルフ接待はうけただろうか?と考えてしまう時がります。
Commented by TK(タク) at 2008-02-10 09:46 x
手術でどれだけの人を助けた事でしょうか?
手術は医療にとって、とても重要なのです。

しかし、人を助けるた為の手術ではなく、手術の為の手術になってしまってるのは、もう事実でしょう。

>有名外科医はさばくのはたしかにお上手でしょうが、
匠の技は人を救います。それは正しい理論構成に基づいたものです。

建築と違います。
カーペンタードクターだけではいけない。アーキテクチャードクターでもなければ。

>その手技は、鮮やかで、美しい
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/blog/nozaki/200802/505296.html

人の為になる技でなければ、美しい技は意味を持たない。

その剣を正義の為に使える侍にならなければならない。
Commented by ひつまぶし at 2008-02-11 00:35 x
加茂先生、ご返事ありがとうございます。
小異は保留としつつ、まずは筋痛症の概念を広く知ってもらいたいですね。

・・・・昼間こんなようなことを書いて投稿しようとしたら、「このブログで禁止されている言葉が・・・なんとか」で投稿できませんでした(≧▽≦)
むむっ、私としたことが、、、なんかヤバイことを書いてしまったのか・・・?( ̄〓 ̄)
だとしたら、羊水発言の某女性歌手なみに自宅謹慎せねば・・・m(u_u)m
こんどは大丈夫かしらん??? おそるおそる・・・送信★
Commented by タカ at 2008-02-13 10:51 x
加茂先生、お返事ありがとうございました。

痛み(急性痛・慢性痛)について自己流で勉強すればするほど、頭が混乱してきました。
自分は、一体、慢性痛でもどれにあたるのか。筋筋膜痛だけ?それとも脳の可塑性も生じている?うつも関係あるのか?もしかして慢性疲労症候群も併発?まさか線維筋痛症まで?本当に治療して良くなるのか?
知識が増えれば増えるほど、痛みや病気という名の渦に吸い込まれそうな気がしました。
Commented by junk_2004jp at 2008-02-13 11:45
筋筋膜性疼痛症候群はとても幅広い病名です。

うつ状態や慢性疲労も含まれていることもあると思います。そういうのをいちいち分類してみるのは学問上は意義があるのかもしれませんが、臨床上はほとんど意味がないというか、とても個人差があるものなのです。

線維筋痛症にしてもそうです。

脳の数だけバラエティーがあるのかもしれません。

治療的診断をしていくべきなのでしょう。ターゲットは筋肉と脳です。

手段は、筋肉に対してはトリガーポイントブロック、鍼、マッサージ、電気治療など。

脳に対しては認知行動療法、抗うつ薬、抗不安薬、抗てんかん薬。

どの組み合わせがヒットするのか、薬の種類は?

など、医師と共同戦略しなければなりませんね。医師と反目していては不可能です。
Commented by タカ at 2008-02-15 14:29 x
加茂先生、説明ありがとうございました。
だんだんと筋筋膜性疼痛症候群や線維筋痛症というものがわかってきました。どのような病態であっても広い視野を持って、様々な観点から治療していかなければいけないのですね。


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