心療整形外科

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2008年 02月 23日

両足底の種子骨障害との診断に悩まされている女性

はじめてメールいたします。突然に申し訳ありません。私は**在住の4*歳、女性、会社員です。

どの整形外科に行っても解決しない足の問題を抱え、このままですと仕事も首になりそうな中、先日偶然にも先生のサイトを見つけ、最後の希望としてご相談させていただきたくメールをいたしました。

数年前に両足種子骨障害を患ってから、靴を調整しながらの事務の仕事をしてきましたが、一ヶ月前にイベント設営のためほぼ一日足を使いすぎたことにより、両足アキレス腱を痛めてしまいました。急性期の痛みと腫れは治まったのですが、特に左足アキレス腱を中心とした足首全体のビリビリとしたしびれと重苦しい痛みのような違和感、さらに両足下肢全体の筋力低下のため30分と立っていられない症状が取れないでいます(異常な脱力感です)。就寝時は、ビリビリとしたしびれも少しは緩和されますが、朝に活動を始めると一日中そうした症状が続きます。そしてそれは週末になるに従い、積み重なってひどくなっていきます。

先生のサイトとブログを拝見し、今の症状はまさに筋肉に問題を抱えているからではとハッと気づかされ、是非先生に診ていただきたいと思った次第です。
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私よりも、もっともっとひどい状況の人はたくさんいることは分かっているのですが、それでも自分自身、仕事を失うのではないかという恐怖心だけでなく、このまま一生まともに歩けないのだろうかという絶望感に陥っていたところでしたので、ご返信を読み命を救われた思いがいたしました。ありがとうございます。

普通に道を歩いていただけなのに、2005年6月から9月の間に、立て続けに両足種子骨障害を負ってしまいまして、それ以来、未だに種子骨で地面を踏み込むことができないでいます。特に左側に至っては、レントゲンおよびMRI画像診断によりますと、種子骨を中心とした親指までに至る範囲で、原因不明の骨萎縮を起こしているとのこと。これは、怪我をした当初のレントゲン撮影で分かったものです。

種子骨を保護する中敷を入れてはいるものの、通常歩行時にまともな踏み返しができないため、どうしても踵に負担がかかる歩行となったまま今日に至っております。踵もそのころからこんにちまで意味もなくずっと痛いのですが、なんとか耐えられています。が、そろそろ危険な感じになってきました。


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Aさんのふくらはぎは両方とも氷のように冷たくなっていました。これはヒラメ筋のMPSのために血行が悪くなっているのです。

上図のような圧痛点がありました。

両側のヒラメ筋、母趾内転筋、短母趾屈筋、母趾外転筋のMPSと診断しました。トリガーポイントブロックをして、数時間後にもう一度診察しましたら、症状はほとんど消えていました。

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種子骨障害は、それそのものは痛みの原因ではないと思います。図でもお分かりのように、母趾内転筋などの強い短縮、突っ張りによって付着部(種子骨)障害が生じるのかもしれません。

種子骨に負担をかけないでおこうとする気持ちが歩行のバランスを崩して、母趾外転筋の踵骨付着部にもMPSを生じていました。

ヒラメ筋のMPSも二次的に生じたものでしょう。

種子骨障害という病名はいかがなものかと思います。私もレントゲンを撮るとあるかもしれません。痛みの本態はMPSなのです。早期にトリガーポイントブロックなどをして、筋肉のマッサージやストレッチをしてやるべきでしょう。

「種子骨が悪い」という言葉にあまりこだわらないほうがいいでしょう。

診察した中には足を専門にしている医師もいたとのことですが、どこに圧痛があるかを調べることはなかったとのことです。そして、もうこれ以上治療ができないと判断すると精神科の受診を示唆したとのことです。

とにかく医師は筋肉を無視して診断する傾向にあります。ほとんどの痛みは筋肉から発せられているというのに。

Aさんはあと何回治療する必要があるかはすぐには言えませんが、上記の筋肉のMPSととらえて、数回の治療でよくなることでしょう。

種子骨障害や踵骨棘は痛みの原因ではなくて、MPSの結果なのかもしれません。
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by junk_2004jp | 2008-02-23 17:09 | 慢性痛 | Comments(2)
Commented by miwa at 2008-02-24 21:13 x
この記事の患者です。遠方からの受診者ということで、午前と午後に大変ご丁寧に診ていただきましてありがとうございました。加茂先生の診断および治療が完璧に正しかったことを、身をもって体験することができました。

あれだけ冷えがきつかったわたしの下肢が、治療を受けた夜までになんと「ぽかぽか」していることに気づいたのです。また、両足ふくらはぎのさまざまな苦痛が午前の治療によりほぼ消滅し、その状態が今でも続いています。こんな奇跡が自分の身に起こるなんて。。。という気持ちでいっぱいです。本当に感謝してもし切れません。

一方、両足種子骨ですが、まだ多少の心の不安感があり思いっきり歩くまでには至っておりませんが、上記記事で加茂先生が、種子骨が痛む原因を正しく診断・解説してくださったことにより、希望が持てるようになりました。

最初に種子骨を痛めた?ときは、この記事にあるような濃くて優れた文献に出会うことができませんでした。同じような症状で苦痛を味わっている多くの方々にも是非、この情報を知ってもらいたいと心から願っています。

また近々診察と治療に伺わせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
Commented by junk_2004jp at 2008-02-24 21:36
miwaさん、経過がよくてよかったですね。病態を推理して、それに従って治療しました。

フリーズしていたのです。再起動をすればいいわけですね。肩でおこれば五十肩、臀部でおこれば坐骨神経痛、わきばらでおこれば肋間神経痛、後頭部でおこれば緊張型頭痛と、まるで蟹の名前が水揚げされた場所により名前が違うのと同じですね(笑)



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