2008年 03月 11日

慢性痛は作られる?

痛みの理解が進んだにもかかわらず、なぜ慢性痛には分からない部分が多いのか。

痛みというものは、組織におけるなんらかの損傷によって痛覚受容器が興奮し、その情報が痛みとして感じられるものであり、急性痛はこのメカニズムで説明できる。ここに組織障害を告げるアラーム信号としての痛みの役割がある。

一方、慢性痛とよばれる痛みの多くは、過去に遡ればその痛みの原因となる障害が探し出せるとしても、慢性痛となってしまった時点では、末梢組織にその責任病巣が明らかにならない。

しかし、患者の痛みは実在し、皮膚を軽くなでるような刺激によって痛みが起こったり、ストレス時に痛みが増したりするような奇妙な形で存在ずる。

これは、ある期間にわたって持続的に痛覚情報が入力しい受け手側の反応系の働きを増幅させ、過敏状態を形成し、入力が止まってもその増幅状態がそのまま固定化されてしまったと仮定すると、説明がつけられる。


_____________________________

われわれも1970年代から、ブラジキニンが機械的刺激、化学的刺激、そして熱刺激に反応するポリモーダル受容器の活性化を引き起こすことを明らかにし、ブラジキニンによって熱刺激に対する反応が増強されることを報告した。この放電誘発と熱刺激反応の増強は、B2受容体阻害薬の共存下で完全にブロックされたことから、ブラジキニンはB2受容体を介して末梢性発痛物質として中心的な役割を果たしていることが示唆された。

したがって,ブラジキニンのシグナル伝達経路を選択的に遮断するような薬剤の開発が期待され、ザルトプロフェンはその有力な侯補と言えよう。さらに最近では、慢性痛におけるB1受容体の関与が注目されている。

病態痛モデルラットにおいてB1受容体拮抗薬の抗侵害作用が報告され、さらに、B1受容体を介する痛覚反応はB2受容体を介する反応よりも持続性でタキフィラキシーを生じにくいことが明らかになった。これらのことから、慢性痛の病態生理にはB1受容体が重要な役割を果たし、B2およびB1受容体を抑制することにより、痛み全体を総合的にコントロールできる可能性も期待される。

第11回国際ペインクリニック学会 パネルディスカッション15「ブラジキニン」愛知医科大学痛み学講座教授 熊澤孝朗


__________________________

つまり、慢性痛ができるにはC線維のポリモーダル侵害受容器とブラジキニンが絶対必要なわけですね。ブラジキニンは血液の血漿から作られるそうですから、C線維と血液が必要なわけです。

爪や髪に慢性痛は生じません。神経も血液もないですから。

筋スパズムが起きるとたぶん血行が遮断され酸欠になる→ブラジキニンが放出

一般的慢性痛のレシピ    
    ポリモーダル侵害受容器(C線維)
    ブラジキニン(血管)
    脳

[PR]

by junk_2004jp | 2008-03-11 22:06 | 慢性痛 | Comments(2)
Commented by keisyan at 2008-03-11 22:45
>爪や髪に慢性痛は生じません。神経も血液もないですから。

なるほど!!!
Commented by bancyou1965 at 2008-03-12 15:17
軟骨も、血管、神経無し。


<< 高校時代のなかま      時代遅れの考えにとりつかれてい... >>