心療整形外科

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2008年 03月 15日

線維筋痛症とMPS

これらの疾患が一続きのものであることを理解することが重要である。そしてこの論文に記載されている疼痛症侯群、すなわち線維筋痛症、広範囲にわたる慢性疼痛、慢性腰痛、および慢性頸部痛はいずれも、1つの別個の疾患を表しているわけではない。それらは症状の説明にすぎない。(FILE330


線維筋痛症という病名を言われることによって不安になるひとや、病名がついて納得する人などさまざまです。

最近このような病気が急にでてきたわけではありません。

私が最初に線維筋痛症という病名を知ったのは、薬屋さんからもらった小誌からでした。いつだったかはっきりとは覚えていませんがもう20年以上前だったと思います。
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この写真が載っていましたのでよく覚えていますw。

このとき思ったのは、「なんでいまさら」でした。私たちはこのような症状をずーっと以前より診ていました。

あちこち痛い人はかなりいました。適当な病名を付けて診療していたわけです。今でもそうなんですが・・。

たとえば、「頚肩腕症候群」「変形性腰椎症」「変形性膝関節症」「股関節部腱炎」「上腕骨外側上顆炎」などなど適当にみつくろって付けるのです。保険病名なんですね。保険診療報酬をチェックしているおばさん(おじさん、おねえさん、かもしれない)が納得してくれる病名を適当に付けていたわけです。保険診療は学問の場ではないですからね。

カルテ公開が言われたとき、全国的にややこしいことになるのではないかと思いましたが、案外なっていませんねw。

いまでもそうです。学問的ならば、「~筋の筋筋膜性疼痛症候群(急・慢性)」ということになるでしょうが、レントゲンや処置や薬剤の妥当性と病名の一致が重要なので適当につけているわけです。審査のおじさん、おばさんが理解できるように。

線維筋痛症の診断ですが、私はアメリカリウマチ学会の診断基準はほとんど使いません。何となく全身にたくさん圧痛点があれば、「線維筋痛症といってもいいかな」ぐらいの感じで説明しています。その病名がいやならつけません。

全身18ヶ所の圧痛点のうち11ヶ所以上圧痛が存在するもの、圧痛の強さは4kgで行う。

では10ヶ所ある場合、9ヶ所ある場合、5kgの圧で痛みが生じる場合はどういえばいいのかという問題があります。

いま治療している患者さんで、40数年前、こぶし大の雪玉を後頭部に受けて以来、ふらつき感、吐き気、頭痛などに悩まされている人がいます。胸鎖乳突筋などのMPSなのですが。

1年半前になにげなく始まった腰痛が、右側だけの頚、上肢、腰、下肢の痛みになった人もいます。

総じていえることは、医師は筋肉に目を向けないという事実です。それはこのブログの常連さんはよく知っていることですね。筋痛症という概念がぽっかりと抜けている人が医師なのです。本当はほとんどが筋痛症であるにもかかわらずですよ。

筋痛症の概念がない人たちが集まってガイドラインを作っているのですよ。日本のヘルニアガイドライン、脊柱管狭窄症サポートツール、ヨーロッパの急性腰痛症・慢性腰痛症のガイドラインにしてもそうなのです。概念がないということは恐ろしいことです。

今日、**からこられた女性は2年前から右肩が痛くて上に上げられないので手術をする必要があるといわれていました。肩甲下筋などのMPSでした。TpBですぐに挙げることができました。この女性はヘルニアによるといわれている腰痛もありました。それもついでに治療しました。

こんなのばっかりなんですよ。概念がないということは本当にこまったことです。
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by junk_2004jp | 2008-03-15 08:04 | 慢性痛 | Comments(2)
Commented by ひまわり at 2008-03-15 22:34 x
病名で不安になり悪化させた人。。。
はぁっ私もそうですね。。。
それでもMPS一度の術後で知った事に感謝です。
Commented by TK(タク) at 2008-03-16 02:32 x
線維筋痛症

http://junk2004.exblog.jp/1513491/
大杉さんの事件の前に書かれてますよね。

でも、もっと以前に…。
http://junk2004.exblog.jp/5935732/


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