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心療整形外科

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2004年 11月 04日

治すには

変形性頚椎症 
頚椎5,6番と7,8番(8番は胸椎ですね。)との間の椎間板が変形して軽いヘルニアになっていて、左側に向かって首が側湾してしまいました。よくみると、素人の方でも首の傾きと、右と左の首のしわの太さが違うことから変形がわかります。

「痙性斜頚」だと思います。夏木静子さんの「心療内科を尋ねて」に詳しく書かれていますので読んでみてください。Web検索もしてください。頸椎の構造とは関係はありません。上記のような構造異常は中年の方によくみられるもので「普通の老化現象」ととらえるべきものです。「痙性斜頚」は心理的な強い拒否が体に表れるものではないかと思います。

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顎関節症
左に傾いた頚椎につきあって、額関節が右から回旋するような形でやはり変形してしまいました。関節円盤が損傷しています。

顎関節症はストレス病で、関節構造とは無関係です。関節円盤=半月板です。膝の半月板に関する文献を参考にしてください。無症状膝のMRIにおける異常所見の発生頻度。 構造異常に関係するなら老人に多いはずですが老人にはあまりみられません。強い拒否があり、夜間の無意識のときに歯をくいしばるため顎関節周囲の筋痛をおこしているものと思いいます。

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慢性難治性疼痛障害
上記の病気からくる、顔面、首、肩、背中、腕と足、頭に来る痛みとしびれです。

顔面の知覚神経は脳神経で脳から直接出ています(三叉神経)。他の部位の知覚は脊髄から出る脊髄神経です。痛みとしびれは同じようなメカニズムで起きると思っています。慢性的な交感神経緊張(ストレス)と関係しています。構造異常とは関係ありません。腕や脚のしびれが脊柱の構造異常のためだとすると顔面のしびれのメカニズムはまた別のこと(異質なもの)ということになり説明に矛盾が生じます。顔面の知覚神経は三叉神経で脊髄神経ではないのですから。

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線維筋痛症の疑い
原因不明の全身に慢性の痛みが広がる病気です。肩や首から始まって、痺れや痛みが全身に広がったところでこの病気の疑いがあるといわれました。膠原病の一種ではないか、といわれている病気ですが、患者のうち何割かは頚椎捻挫を引き金に起こっていること、血液検査のリューマチ因子がいつも擬陽性になることから、私の場合この病気の疑いはかなり強いといわれています。どうせ治療法がわからないのだから病名に意味はない、病名を背負い込む必要はなし、という主治医の方針で、確定診断は受けていません。

最近はやりの病名です。圧痛点が体中に多数存在します。うつとの関係?独立した疾患なのか?、原因は?、膠原病??、ストレス?案外、医者のレッテル貼り^^

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うつ病 
慢性難治性疼痛を抱える患者さんはたいていうつ病を合併します。長く続く痛みが精神的ストレスと同じように脳を蝕んでいくので脳内の科学物質の変調をきたしてしまって、脳が痛みを覚えてしまっている状態が慢性疼痛です。頭の中で実際に起こっていることは、うつ病と同じメカニズムです。

うつ=慢性痛(等価)、うつが慢性痛を起こす、慢性痛がうつを起こす、いろいろな考えがあります。

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このような症状に悩んでいる患者さんの治療にあたって

①症状と構造は無関係、だから必ず治るという保障をする。
②構造異常が原因だという医師の診察を受けない。
③過去の辛かった経験に決着をつける。それが原因なんだから。
④ヒーリング、イメージトレーニング、自律訓練法、リラ~ックス、環境を変える、等。
⑤抗うつ薬など

by junk_2004jp | 2004-11-04 08:16 | 症例


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