心療整形外科

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2008年 09月 02日

なぜそこが痛いのか?

あるがままに生きる(大原健士郎・著)より

次々と痛みに悩まされ(会社員・男・37歳)

私が症状にとらわれるようになったのは、十五年前からです。旅行中、左足底部に痛みを感じ、その後次第に症状が進み、東京の主な病院の整形外科、神経内科、ぺインクリニック、スポーツ外来などを受診、通院しましたが、症状をくい止めることはできず、日常生活も苦しくなる一方でした。足には何ら器質的な異常は認められないことを医師から言われ、自分でも心の病気であることを自覚しました。


足が痛いという患者さんはよくいらっしゃいます。なぜそこが痛いのか?

扁平足だから、外反母趾(になりかけている)だから、長時間立っていたから、靴があわなかったから、冷えたから、血流が悪いから、骨棘があるから・・・・

などなど医師の言い訳的説明はいくらでも考えられます。

科学的説明は・・・・禅問答のようですが・・・・

「貴方の脳がその部分に痛みを認知している。」
「末梢性の痛覚過敏が生じている。」
「なぜ?その部分に発痛物質が放出されているため。」
「なぜ?交感神経の緊張による部分的な血流障害」
「微小損傷がきっかけの可能性がある。」

こんな議論は普通外来で行われることは少ないでしょう。

私なら上記の患者さんに対して、圧痛点に局所麻酔を注射してやります。

「どうですか?歩いてみてください。」
「ああー、痛くないです。」
「たぶん、これでよくなりますよ。」

このようなことはしばしば経験することです。生じた痛みがどう変化していくかはわかりません。
可能な限り早く除痛することがいいと思います。どれだけ検査したって痛みが写っているわけではないのですから。

このように対処した場合、上記の患者さんのその後の15年がどのようになったかはわかりませんね。

これが肩だったら「五十肩ですよ。」なんて、妙に納得します。

これが頚や腰だったら

「ヘルニアがあります。」
「生理的わん曲がありません。」
「歳のせいです。」

膝だったら

「軟骨が減っています。」
「半月板がわるくなっています。」

などなど、医師の思いつき説明が始まるわけですね。そして思いつき説明に従って手術までいきます。

固定術をして痛い患者さんに対して

「痛いはずですよ。腰にでっかい金属が埋まっていますよ。」(笑)

外来は短時間勝負なんです。一人の患者さんにたいした時間はかけられません。また痛みのメカニズムの基礎から教えることは不可能です。私のブログやHPで勉強されているかたは別ですが。

患者さんの言葉を頭から否定するのは得策ではありません。その後の会話がうまくいかなくなることがあります。

「そうかもしれませんねw・・・。でも~こういうこともあると思うんです。」
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by junk_2004jp | 2008-09-02 08:16 | 慢性痛 | Comments(0)


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