心療整形外科

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2007年 12月 03日 ( 2 )


2007年 12月 03日

疼痛誘発テストの謎

SLR(Straight Leg Raising)テスト=ラセーグテスト
腰椎椎間板ヘルニアによる神経根圧迫を評価するテスト。
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腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン策定委員会提唱の診断基準
      腰・下肢痛を有する(主に片側,ないしは片側優位)
      安静時にも症状を有する
      SLRテストは70°以下陽性(ただし高齢者では絶対条件ではない)
      MRlなど画像所見で椎間板の突出がみられ,脊柱管狭窄所見を合併していない
      症状と画像所見とが一致する


スパーリング・テスト

頭部を患側に傾斜したまま圧迫を加えると、椎間孔は狭窄化するため、神経根に圧迫性障害が存在するときは、患側上肢に疼痛、しびれ感が放散します。
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ケンプ・テスト

腰椎を後側屈させた際に下肢への放散痛を伴い発現する腰痛は、椎間孔が狭窄し神経根が圧迫されやすくなっている病態を示唆する所見です。

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これらは疼痛誘発テストといわれるもので、神経学的検査とされていますが間違いだと思います。正常な神経を圧迫したり牽引したりしても痛みは誘発されません。生理学を無視したこのような間違いがいまだに信じられていることは驚くべきことです。このこと一つとってもヘルニアガイドラインは信じられるものではありません。

このような検査は結局は被験者の申告(痛い)が必要です。神経学的検査は腱反射や、バビンスキー反射のように被験者の申告がなくてもよい他覚的な所見のことです。

罹患筋の短縮痛、伸展痛とそれによる関連痛と理解するのが正しいでしょう。

肘の内側をたたくと手に痛みがひびく現象を尺骨神経を叩いたときに起きると説明されることがありますが、神経線維を叩いても痛みは生じません。肘内側の靱帯か腱の関連痛とみるのが生理学的にも正しいでしょう。
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by junk_2004jp | 2007-12-03 22:22 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(3)
2007年 12月 03日

痛み・しびれと麻痺

痛みとは、神経線維の中を激しく電気が動いているということです。痛みの強さは電圧は一定なので、頻度と関係しているらしい。

麻痺とは、神経線維に電気が動いていないということです。

「しびれ」という言葉は①ジンジンしたような異常知覚、②感覚が鈍い~感覚がない、というように2通りの意味があります。だから患者さんが「しびれる」といった場合、どちらなのか尋ねる必要があります。

①の場合は痛みの延長線と考えてよいと思います。四肢の末梢に生じた痛みをこのように表現されることが多いようです。

②の場合は麻痺のことがあります。もっとも筋痛症でもこのように感じることがあります。

椎間板ヘルニアでどちらがおきているというのでしょうか。足首や拇指の背屈力の低下が運動神経の麻痺のように説明されることがあります。また将来麻痺に陥ってしまう可能性があるともいわれます。痛覚神経は活発に作動、運動神経は麻痺、これは矛盾しています。

また麻痺に陥るかもしれないといっている神経に向かって局所麻酔を注射する(神経根ブロック、硬膜外ブロック)治療は矛盾しているように思います。

筋力の低下は筋痛によるものと理解したほうが妥当です。ヘルニアによって麻痺になってしまった人を見たり聞いたりしたことはありません。

まれに、神経根ブロックによって血腫が生じて麻痺になってしまい医療訴訟になるケースがあります。これは痛みではなく麻痺なのです。ヘルニアによる圧迫ならば痛みで血腫ならば麻痺というのも矛盾したことです。

脊柱管狭窄症のときも馬尾型は痛みでなく麻痺で、神経根型は痛みというのも信じがたいことです。

このようにどうも痛み・しびれと麻痺との区別、意味の理解がないことが診断がうまくいかない原因になっているようです。
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by junk_2004jp | 2007-12-03 13:02 | 痛みの生理学 | Comments(2)