心療整形外科

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カテゴリ:慢性痛( 515 )


2017年 04月 10日

痛みの原因が構造上の問題だという医師に診てもらっていても良くなることはない

痛みの原因が構造上の問題だ(たとえば椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄、すべり症、椎間板症など)とすることは

痛みの生理学の基本である「痛みの悪循環」を説明することはできない。

構造上の問題だとすることは究極は手術をして構造異常を回復させるか補強するかしなければならないわけだが。うまくいかない。

「痛みと上手に付き合っていきなさい」「筋肉を鍛えて構造異常を補強しなさい」とアドバイスがされる。

痛みの原因が構造上の問題だとすると「慢性痛」を説明できない。慢性痛とは3ヶ月以上続く痛みのことで、痛みそのものが治療の対象と言われている。脳の痛みの認知・反応の歪みなのだ。

レントゲンやMRIの一般化により、見えなくてもよいものまで簡単に見えてしまうことが混乱の原因だ。

癌や感染症などの特殊な病気の発見に有用だったが慢性の痛みの医療には悪影響だったわけだ。

最近の医師は画像だけを見て触診た問診を疎かにしていると聞く。これでは誤診する。

癌・感染症・リウマチなど特異的疾患を除いて痛みは構造異常のせいではなく機能的(functional)な問題なのだ。

そのことをしっかりと知っている医師に診てもらうことがとても重要なことだ。治療法はそれほど問題ではない。

次はFace Bookの投稿から。

この患者さんが構造異常派医師に診てもらっていたら・・・除圧術や固定術を2度ほどやって相変わらず痛みをかかえていただろう。そういう人がとても多い。

もうこの問題は議論の余地はない。いまだに構造異常派の大学病院、中核病院がなんと多いことか!

負の可塑的変化から正の可塑的変化に成功したのだが、患者さんの努力や能力によることも大きい。

承認ありがとうございます。

今から3年前ぐらい、先生のところで一ヶ月の入院をさせて頂き、20年以上の腰痛が完治することが出来ました、Aと申します。

私の仕事は理容師で、先生の治療を受ける前は毎日恐怖の激痛で、仕事することを諦めかけてた時でした。

そんな中、勤めてたお店の方々のお客さんから、加茂先生の治療は是非受けなさいの話を聞き、藁おも掴む思いで入院治療をして頂きました。

あれから3年の月日が流れ、退院から一年後に、念願の目標だった理容室を独立開業することが出来ました。

あの時、先生の治療に出逢うことがなかったら、今も痛みと格闘の日々を強いられ、仕事は完全に断念しておりました。

今こうして地元で、元気な一経営者になれたのも、加茂先生のお蔭以外他は何もありません。

治療後、現在3年経っても腰の痛みは全くありません。

身体が毎日快適です。改めてこの場をお借りしまして、お礼の言葉に代えさせて頂きます。

加茂先生、本当にありがとうございました。


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by junk_2004jp | 2017-04-10 02:44 | 慢性痛 | Comments(0)
2017年 03月 31日

急性期慢性痛、慢性期慢性痛



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中井吉英教授(元・関西医科大)は図のように痛みを説明しています。

つまり急性痛と言えども最初から慢性痛の形をとる場合があるということ。

私のような開業医はこれがよくわかる。

かかりつけ医は患者さんの過去のパターンをよく知っているからです。

「Aさんはまた、妙な痛みが出てきて歩行が困難。」

なんらかの心理的な辛さが痛みに転換している。(転換性障害)(身体表現性障害)(心因性疼痛)

かかりつけ医でなければ、この診断にたどり着くのに時間がかかる。

これは患者さんに説明困難なことが多い。実際に痛いのだから。

Bさんは痛みが出るたびに腰の手術をしてくる(笑)。

https://vimeo.com/179557907


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by junk_2004jp | 2017-03-31 20:26 | 慢性痛 | Comments(0)
2017年 03月 30日

昭和に流行った痛みの医学は間違いだったわけだが

昭和に流行った痛みの医学が間違いだったことは議論の余地はありません。
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄が・・・・
軟骨が・・・・
半月板が・・・・
腱板が・・・・
椎間板がぺしゃんこ・・・・
すべり症が・・・・


それを大学病院、基幹病院、専門病院でなぜ引きずっているのでしょうか。

私のような地方の診療所と基幹病院の関係、普通に考えて逆ですね。

慢性の痛みに行き場所がなく困った患者さんがた〜〜くさん押し寄せていらっしゃいます。

ヘルニアの手術をしたがよくならない。

すべり症でボルトでとめたがかえって痛くなった。

脊柱管狭窄症の手術をしたがかえって悪くなった。

ふくらはぎが歩くといたくなるので診てもらったら脊柱管狭窄症で手術が必要といわれた。

軟骨がぼろぼろで手術が必要といわれた。

半月板の手術をしたがよくならず、反対のヒザも痛くなってきた。


なぜ痛みが生じるのか

どうして慢性化するのか(慢性化には医師の診断が大きく関わっていると思う)

なぜ痛みの部位が広がるのか

痛みの生理学の発展、fMRIなどの発展で詳しく分かっています。

週刊・医学のあゆみ2017.1.14

慢性の痛みー何によって生み出されているのか

■慢性の痛みはどのように考えられてきたのか?……小山なつ・等誠司 
神経可塑、長期増強、生物・心理・社会的モデル、痛み行動、集学的治療

■慢性痛はどのようにアプローチされているか?:脳画像法からみた慢性痛の脳内機構……半場道子 
■脊髄では何がおきているのか?──神経障害性疼痛の脊髄後角におけるメカニズム……津田誠 
■脳幹における痛みの抑制と慢性疼痛発現の機構……御領憲治・古江秀昌 
■情動・報酬系では何が起こっているのか?……南雅文 
■痛みは脳をどう変えるか?――Neuroimagingからみえてきたもの……寒重之・柴田政彦 
■慢性疼痛のメカニズムにおいて,心と体の間で何が起きているのか──心身医療の観点から……細井昌子 
■慢性の痛み医療はどのような夢をみるか……北原雅樹 


このような最新の研究者の著書をみても「脳」の話ばかりです。ヘルニアも軟骨も脊柱管もでてきません。

多くの患者さんのために早く臨床に取り入れるべきです。

簡単な治療でよくなることが多いです。

医療費削減にも貢献することでしょう。

私は2001年ごろにHPを作りましたが、最近の慢性痛ブームに我が意を得たりの心境です。


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by junk_2004jp | 2017-03-30 14:27 | 慢性痛 | Comments(0)
2017年 03月 28日

「神経が圧迫を受けて痛い」「軟骨がすり減って痛い」というガラパゴス医学

「神経が圧迫を受けて痛い」「軟骨がすり減って痛い」というガラパゴス医学から早く決別しなさい。

こんなこと言ってると訴えられる時代がくるだろう。

間違った情報を患者に与え、治るチャンスをのがす。

痛みは時間との戦いという面がある。

今日は8回腰の手術をしたという人、ヘルニアの手術を5回したという人を診た。

ヘルニアの手術を2回してなおたいへん辛い中学生を診ている。現在、回復傾向にある。

ヘルニアの手術を2回して大変重い線維筋痛症の人を診ている。長い回復の道のりのスタートをきったところだ。

ある脊椎外科医のHP

この方は「神経障害性疼痛」を誤解している。ヘルニアや脊柱管狭窄によって神経が障害を受けると思っている。だから手術するタイミングが重要だと説いている。

治らないのは前医が手術を勧めなかったから時期を逸したというわけだ。これでは治らなくても自分の責任ではないという何とも都合のいいいいわけだ(笑)。

慢性の痛み-何によって生み出されているのか?
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何が慢性痛を生み出しているのか? 慢性痛は単に“長く続く”急性痛ではなく,中枢神経系の可塑的な変化を伴って成立する独立した病態である.それはどのように生み出され,患者を苦しめ続けるのか? 医学・医療はそれに対して何ができるのか?

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by junk_2004jp | 2017-03-28 21:20 | 慢性痛 | Comments(0)
2017年 03月 20日

慢性痛は学習された痛み

「脳はいかに治癒をもたらすか」より

慢性痛は可塑性の狂乱である

モスコヴィッツは慢性痛を「学習された痛み」と定義している。

慢性痛=中枢性感作(central sensitization)=神経可塑(neural plasticity)=中枢性疼痛=CRPStype1=神経障害性疼痛=神経因性疼痛≒疼痛性障害(身体表現制障害)=心因性疼痛

などいろんな表現がある。

神経障害性疼痛というと、ヘルニアや脊柱管狭窄で神経が障害されているとの誤解がされるおそれがある。

心因性疼痛はよく誤解される言葉だ。

痛みの定義

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。

そのような損傷があるように表現されるものがある。


これが慢性痛なのだ。

1986年に痛みの定義が決められ、ちょうどそのころに痛みの生理学が爆発的発展があった。

その10年後ぐらいに中枢(脳脊髄)の痛みの過敏化に対して臨床的研究や治療が盛んになった。

つまり30年前に痛みの生理学の爆発的発展があり、20年前に慢性痛に対して「繰り返される入力=学習」という考えが主流になった。

日本はいまだに、「軟骨が減っている」「ヘルニアがある」「脊柱管狭窄だ」などという診断が主流になっている。これはガラパゴス状態。

これらが痛みの原因ではないのだが・・・・

受診のたびに、このように言われるとすれば、よくなるどころか、ますます痛みの学習に強い影響があるだろう。まるで流行り病いのようだ。

なにもなかったら、痛みの説明や治療がされないことも多いのではないか。

「ヘルニアがあるが手術するほどではない。」

「痛みとうまく付き合っていってください。」

このように言われることもある。いずれにしても、医師数が増え、レントゲン、MRIが増え、検査が増えれば、患者数も増えるというのが現状だ。

医師は痛みに対して再教育される必要がある。

ひとたび痛みが慢性化すると、その治療はさらに困難になる。


痛みが学習されないうちに痛みを取ってしまうことがとても大切なことなのだ。


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by junk_2004jp | 2017-03-20 21:49 | 慢性痛 | Comments(2)
2017年 03月 17日

お礼のメールはうれしいものです

わたしはX月から約2ヶ月間先生にお世話になりましたAです。

本当にお世話になりました。退院して3か月が過ぎました。

私は朝のストレッチ45分は退院してから休んだことなく頑張っております。

先生のトリガーがなくなるのでストレッチを始めました。

先生のお陰で3年半ぶりにゴルフのラウンドに行って来ました。

先生に感謝してもしても足りません。どうかいつまでもお元気でお身体ご自愛ください。小松が懐かしく思います。本当に有り難う御座いました。


Aさんは頚から両下肢とほぼ全身に痛みがありました。

このようなメールをいただくと本当にうれしいものです。また、ほっとします。

もちろん慢性痛(chronic pain),中枢性感作(sentral sensitization)、神経可塑性 (neural plasticity)

脳が獲得した(学習した)「痛みの過敏」を消せるか、全く消せないまでもうまく管理できるか?

「何日ぐらい必要ですか。」という質問を受けるが、分からない。

医師と信頼関係が結べるか。協力して共に治療できるか。治療や薬に対する反応は。

慢性痛の診療の基本は「傾聴、共感、受容、支持、保障」

午前中だけ3人ほどの予約患者さんを診るような環境ならいいのですが。現状はそうではありません。


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by junk_2004jp | 2017-03-17 00:22 | 慢性痛 | Comments(0)
2017年 03月 14日

慢性痛は中枢性感作=痛みそのものが治療の対象

慢性痛の本態=中枢性感作=脳脊髄の学習=脳脊髄の記憶=脳脊髄の可塑的変容=脳脊髄の痛覚過敏

いろんな表現がされるが患者さんにわかりやすく説明するには「火災報知器が過敏になってしまって、お湯をわかしただけで、あるいはタバコをつけただけで鳴り響く状態」というのがいいでしょうか。

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熊澤孝朗先生のサイトより


可塑的変容とは http://www.shiga-med.ac.jp/~koyama/analgesia/react-plasticity.html

シナプス可塑性 synaptic plasticity:神経の活動頻度や活動パターンに依存して、シナプス伝達効率が可塑的に変化する現象で、記憶や学習の基礎過程と考えられている。


痛みは3ヶ月で脳脊髄で可塑的変化が生じるといわれている。強い痛みならわずかな期間で!

痛みは単純に書けばポリモーダル受容器で電気信号が起こり脳脊髄に到達して認知・反応が起こる。

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悪循環するので早く止めることが重要。

構造破綻が伴っていたとしてもそれの治療と痛みの治療は別問題。痛みの治療は重要。構造の治療はゆっくりでもよいし、しなくてもよいことが多い。

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先日、FBで紹介された「脳はいかに治癒をもたらすか」を買いました。
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帯を読んでください。



脳卒中、自閉症、ADHD、パーキンソン病、慢性疼痛、多発性硬化症、視覚障害

これまで治療困難と考えられていた神経に由来する機能障害の多くは、<神経可塑性>を活かした治療で劇的に改善する可能性がある。


慢性痛の治療は他人の脳の記憶を変える治療ということです。(可塑的変容返し!

前医によって強く洗脳されていた脳

頑固、こだわり、注意集中脳

不安、抑うつ脳、ストレス脳、発達障害

脳が良い悪いという問題ではなくて個性豊かな脳活動をどう変化させるかということです。

医師の診断方法を大きく変える必要があります。

保険診療の病名を洗い直す必要があります。

今まで第一人者といわれていた医師にはきのどくなことですが、態度を一変するのは難しいでしょう。

しかしいつまでも、ヘルニアだの脊柱管狭窄だの軟骨だのいって無駄な検査、無駄な治療を続けるのは多くの患者さんにとっては辛いことです。

医師は役者であるべきなのです。

信頼される態度、服装、マナーは基本的なこと(忙しいとなかなか難しい)


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by junk_2004jp | 2017-03-14 19:57 | 慢性痛 | Comments(0)
2017年 02月 24日

デルタパワー

NHKガッテン 2017・2・22

最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎


デルタパワーとは爆睡(熟睡)すると出てくる脳波デルタ波のパワーのこと。

血糖値が高いということは、いつも戦闘状態にあるということ。交感神経は緊張し、筋肉も緩まない。

眠れていると思っている人でもデルタ波がでる熟睡まではいっていないことがある。

ガッテンで紹介していた薬はベルソムラ(オレキシン受容体拮抗薬)でしょう(もちろん製品名は言わなかったが)。

ベルソムラでデルタ波がでる睡眠が取れて、なかなか下がらなかった血糖値が下がったという内容でした。

これは慢性痛にも応用できます。

「痛いから十分な睡眠がとれない、十分な睡眠がとれないから痛みが続く。」慢性痛を持つ人は睡眠が十分にとれない人が多い。

慢性痛は3ヶ月以上続く痛みのことで、中枢性の痛覚過敏状態です。痛みそのものが治療の対象です。「悪性腫瘍、感染症、リウマチ(炎症性疾患)は除く」

脊柱管狭窄、ヘルニア、軟骨や椎間板の変性が痛みの原因にされてきた古い(ガラパゴス)医学に決別してください。

もっとも、薬を使わずに爆睡できればいいのですが。薬を使ってよく眠れるようになれば痛みも取れていく。そうしたら薬をやめればいいです。

ベルソムラは新しい眠剤です。http://seseragi-mentalclinic.com/suvorexant-effect/

効果がしっかりしていること

副作用が少なく、特に耐性・依存性などがほとんどないこと

入眠障害(寝付けない)、中途覚醒(夜中に起きてしまう)の両方に効果があること

今までにない、新しい作用機序の睡眠薬であること



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by junk_2004jp | 2017-02-24 01:19 | 慢性痛 | Comments(4)
2017年 01月 22日

慢性痛

慢性痛という病気

今までの痛みの医学は間違っていました(脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア・変形性関節症など構造異常が痛みの原因だとする考え方)。「慢性痛」を理解するキーポイントです。

損傷が治癒すると思われる3ヶ月を過ぎても痛みが続く状態を「慢性痛」といいます。

痛みは悪循環で慢性化、広範囲化することがあります。

これは中枢(脳脊髄)で痛覚が過敏になった状態です。火災報知器そのものの故障です(中枢性感作=疼痛抑制系の減弱、長期増強、時間的加算)。

「不安障害」や「抑うつ状態」、「発達障害」などがあると当初から痛覚過敏状態のことがあります。

生物(身体)・心理・社会的疼痛症候群と言われ複雑系です(集学的治療)。

身体疾患から診た病名は筋筋膜性疼痛症候群が妥当です。部位によりいろんな病名があり混乱のもとになっています。



慢性痛にならないようにするには

慢性の痛みは生活を大きく変えてしまいます。

痛みの起きた当初より積極的に痛みの治療をする。

ケガなど痛みに対して過剰な安静や固定を避ける。

不必要なレントゲンやMRIを撮って医師から恐怖を植え付けられない(脊柱管狭窄、ヘルニア、軟骨、半月板、腱板、すべり症、分離症などは健常人でもごく普通にみられます)。

画像診断は「悪性腫瘍、感染症、リウマチ、痛風、偽痛風」の特異的疾患の有無を調べるものです。または骨折の有無を調べるものです。


慢性痛の治療

慢性痛の治療は個人差があり、万人に共通しているものではありません。それは脳の認知と反応が関わっているからです。

痛みそのものが治療の対象です。

構造の治療と痛みの治療は別問題です。

痛みは画像や数値で表せないので、患者と治療者が信頼関係のもとに協力して治療するものです。

慢性痛は複雑系です(集学的治療)。

基本は「認知行動療法」=心配しないでよく動かすようにすることです。

トリガーポイント注射、鍼、マッサージなど

薬(トラムセット、トラマール、ワントラム、リリカ、ノイロトロピン、サインバルタ、トリプタノール、ノルスパンテープなど)


痛みの発症と悪循環のメカニズム

悪性腫瘍、感染症、リウマチ、痛風、偽痛風は除外してください。

痛み発症の原因は外力です。一過性の大きな外力(ケガ)と慢性的な外力(過剰な労働や運動)です。手術もケガですから、必要でなければ避けるべきです(先取り鎮痛という方法で手術する)。

不安、抑うつ、怒りなど(ストレス)は痛みの感受性が増していて、そのうえ慢性的な筋緊張があり痛みを発症しやすい状態にあります。

痛みがあると反射的に筋緊張、交感神経緊張が起きて痛みが続きます(痛みの悪循環)。

構造破綻は外力によって生じることがありますが、痛みの原因ではありません。構造の治療と痛みの治療は別のことと考えるべきです。


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by junk_2004jp | 2017-01-22 03:11 | 慢性痛 | Comments(0)
2017年 01月 15日

「慢性痛」という病気

痛みの定義(1986年・国際疼痛学会)

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。

① 組織損傷を伴うもの:急性痛、炎症性疼痛

いわゆるケガの痛み、ケガに伴う反応性の炎症。リウマチ、痛風、偽痛風

消炎鎮痛剤


② そのような損傷があるように表現されるもの:慢性痛=神経障害性疼痛≒心因性疼痛

損傷が治癒すると思われる3ヶ月が過ぎても続く痛み

中枢性の痛覚過敏症

痛みの悪循環の結果、時間的加算(ワインドアップ)、長期増強、下行性疼痛抑制系の機能低下が起こり、痛みを認知反応する中枢(脊髄・脳)が痛覚過敏になる。痛みの部位が広がる。

不安障害、抑うつ状態、発達障害、アダルトチルドレンなどの場合は最初より痛覚過敏状態のこともある。

例えるなら、火災報知器の故障でとても過敏になり、ライターで火をつけただけで鳴り響くような状態。

痛覚認知システムそのものの故障。

認知行動療法、トリガーポイント注射、鍼、マッサージ

薬(ノルスパンテープ、サインバルタ、トリプタノール、トラマール、ワントラム、トラムセット、アセトアミノフェン、リリカ、ノイロトロピンなど)


慢性痛にならないようにするには

ケガに対して過剰な安静や固定をさける。

不必要な画像検査をして患者に恐怖を与えない。

構造の治療と痛みの治療は別問題、痛みの治療を積極的に。局所麻酔が有効。

「神経が圧迫されていて痛い」「軟骨がすり減っている、椎間板が潰れているから痛い」などという生理学的根拠のない従来の説を言わない。

保険病名を工夫する必要がある。「変形性関節症」「脊柱管狭窄症」「椎間板ヘルニア」などの構造状態の病名は決して痛みの原因を表しているものではなく、患者に悪影響を与えるものと思われる。

最近の患者さんの話を聞くと、(私なら簡単に対応できるようなもの対して)レントゲンやMRIを撮り、

「手術するほどではない」
「悪いところはない」
「腱板が切れかかっている」
「軟骨が壊死している」
「分離、すべりがある」
「脊柱管狭窄、ヘルニアがある」

などといった無意味な説明、悪影響を与える説明がされている。

これでは医療費を使って慢性痛の患者をつくっているようなものだ。

厚労省は医師の教育を見直して、保険病名、診療報酬に工夫をしなければ大変なことになりますよ。

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by junk_2004jp | 2017-01-15 01:43 | 慢性痛 | Comments(1)