心療整形外科

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カテゴリ:痛みの生理学( 310 )


2014年 12月 20日

画像所見のみでは腰痛を十分説明できないという臨床経験を裏付け

椎間関節の変形性関節症(FJOA)は腰痛や下肢痛の原因として知られているが、ドイツ・ゲーテ大学のAdel Maataoui氏らは、L4/L5およびL5/S1レベルのFJOAとオスウェストリー障害指数(ODI)との関連について調査し、MRIで評価した椎間関節の退行性変化とODIはほとんど相関していないことを明らかにした。画像所見のみでは腰痛を十分説明できないという臨床経験を裏付ける結果であり、著者は「腰痛の適切な診断の進歩には臨床的な相関関係が不可欠である」とまとめている。World Journal of Radiology誌2014年11月号の掲載報告。

(ケアネット)
原著論文はこちら
Maataoui A, et al. World J Radiol. 2014; 6: 881-885.



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by junk_2004jp | 2014-12-20 02:41 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2014年 12月 04日

神経障害性疼痛とは

侵害受容性疼痛が神経障害性疼痛となる時



侵害受容性疼痛
神経障害性疼痛
心因性疼痛

侵害受容性疼痛=急性痛 (生理的痛み)

神経障害性疼痛=慢性痛 (非生理的痛み、神経可塑性)

      末梢感作

      中枢感作

⭕️神経障害性疼痛か心因性疼痛か?・・・・再現性、合理性で判断(鑑定であって医師によって判断が異なるかもしれない)

⭕️痛みは我慢すべきものではなくできるだけ早く除痛すべきもの

⭕️神経障害性疼痛とは「椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症によって神経が圧迫を受けて障害されているもの」と誤解している医師が多いものと思う。

⭕️侵害受容性疼痛(急性痛=生理的=損傷、炎症)が神経障害性疼痛(慢性痛=非生理的=痛みそのものが治療の対象)に変化するのは3ヶ月が目安とされているが強い痛みでは数日でなることもある。

⭕️最初より慢性痛のような痛みもあります。中井吉英教授(関西医科大)は図のように痛みを説明しています。脳が不安障害や抑うつ状態にあるとき。
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⭕️椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、すべり症、分離症などが痛みの原因になることはありません。

⭕️痛みの治療と構造(損傷)の治療は別問題で、多くの場合、優先すべきは痛みの治療です。構造(損傷)の治療は多くの場合ゆるやかな安静固定でいいものです。

⭕️神経障害性疼痛(慢性痛)の特殊なものとして線維筋痛症、CRPS(複合性局所疼痛症候群)がある。

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by junk_2004jp | 2014-12-04 03:57 | 痛みの生理学 | Comments(1)
2014年 11月 04日

NHKあさイチ スゴ技Q『原因不明』の腰痛 サヨナラ大作戦に疑問

http://www1.nhk.or.jp/asaichi/2014/11/04/01.html

金岡さんの研究によると、それは、腰回りにある、椎間板、椎間関節、仙腸関節の3か所です。


関節が痛い!ここのところをしっかり理解しないと五十肩も変形性関節症も理解できません。

「脊椎関節炎」「仙腸関節炎」これらはリウマチおよびリウマチ類似の自己免疫疾患です。

稀な疾患です。これらを除外すれば「関節周辺の筋肉が痛い」ということです。そして痛みの原因は外力しかありません。

急性痛は組織損傷の警告ですが慢性痛は損傷が治癒したあとも続く痛みで、痛みそのものが治療の対象です。


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by junk_2004jp | 2014-11-04 19:08 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2014年 09月 19日

神経が圧迫・絞扼されると痛みやしびれが生じるというのは100年前の誤った説です

1911 年にGoldthwaitが「腰椎椎間板の突出が坐骨神経痛を引き起こし得る」と考えたのが最初だと思われます。しかし、この概念は生理学的にも疫学的に もまた臨床経過からも納得いく説明ができません。

100年前ですよ。痛みの生理学はまだ夜明け前です。もちろんレントゲンやMRIはありません。

神経線維は圧迫を受けても何もおこりません。だから一日中立っておられるのです。

神経線維を強く締め付ける(絞扼)と麻痺が生じます。麻痺とは痛くない、無感覚、動かないということです。(知覚鈍麻、脱失)(運動麻痺、不全麻痺)

ヘルニアで麻痺になることはきわめてまれです。馬尾症候群といって48時間以内に手術が必要です。

ヘルニアで力が入りにくかったり、知覚がにぶったりするのは筋痛症の症状です。綱引きのあとや重い鞄を長時間もっていると指がそうなった経験があるでしょう。

ヘルニアや脊柱管狭窄で痛みやしびれがでることはありません。

これらの変化は外力によって生じた結果なのです。

痛みやしびれも外力によって生じたものです。

だから混同してしまうのでしょう。

痛みの治療と構造の治療は別問題です。

構造はあえて治さなくてもいいものが多いです。自然に治癒、不全治癒します。

痛みは構造の治癒と共に治ることがありますが、一向に治らない、治らないどころか強くなる、広がっていくことがあります。これを慢性痛といいます。

およその目安で3ヶ月ぐらいでしょうか。

急性痛=損傷+痛み

慢性痛=痛みそのもの(痛みのシステムの中枢性感作、末梢性感作)

当初より痛みの治療を優先して行うことが慢性痛を防ぐ最もたしかな方法です。

慢性痛は痛みそのものが治療の対象です。

外力は①急激な大きな外力(いわゆる打撲、ねん挫など)②慢性的な小さな外力(仕事、スポーツの動作)③精神的緊張(食いしばり、首や肩の緊張、握りしめ)

損傷は電子顕微鏡レベルの損傷(筋小胞体)、椎間板、半月板、腱板、関節軟骨、靭帯、腱、筋、骨などのマクロレベルの損傷とさまざまです。

骨が癒合しなくても痛みがないこともあります。骨が癒合しても痛みが続くこともあります。

慢性痛がどうして起こるかは、痛みの悪循環、脳の認知と反応で説明されています。

痛みは我慢しないほうがいいです。

自らの身体が痛みを起こすものの代表としてリウマチがあります。これは自己免疫疾患で、自己の体を攻撃するものです。

痛風、仮性痛風は代謝異常と関係して発痛物質が体内にたまります。

リウマチ、痛風、悪性腫瘍、感染症に伴った痛み、幻肢痛、帯状疱疹後神経痛これらを除外したあとは筋筋膜性疼痛症候群(MPS)です。

MPSの中で特殊なものは全身に広がった線維筋痛症(FM)とCRPS(外傷のあと激しい痛みと自律神経症状や浮腫などを伴っている)があります。

__________________________

世界的有名な生理学者Patlick Wallは著書「疼痛学序説」でつぎのように言っています。

椎間円板の役割について外科医の混乱は、突出した椎間円板を取り除く手術の割合が、国によって大きく異なることに反映されている。10年前に10万人あたり英国では100人、スウェーデンで200人、フィンランドで350人、米国で900人であった。この割合は現在下がり続けていて、神話がばらまかれて、少数の人の利益になるが多くの人の不利益になるような不名誉な時代は終わった。不利益をうけたある人たちは、手術の結果、明らかにいっそう悪くなった。

椎間板ヘルニアの手術は70年以上もの間行なわれてきた。もてはやされたこともあったが、疑問が増し続けている。ヘルニアの突出と痛みはそれぞれ独立していて、痛みの発現におけるヘルニアの突出の役割ははっきりしない。椎間板ヘルニア溶解術のプラシーボ対称試験のため、全身麻酔下に特に害のない液を注入したところ、その後の回復率が非常に高かった。ヘルニアが運動神経を切断して運動麻痺を生じることが証明されたように思われていたが、痛みがあると中枢性の効果によって筋肉が消耗するので、今では疑わしい。


http://junk2004.exblog.jp/20995589/

臨床試験の結果を無視

スミス(ブラウン大学名誉教授ステーブンスミス)のチームは腰痛患者を対象としたX線やMRI検査も問題視している。腰痛には無関係な異常を見つけるだけに終わることが多いためだ。

40歳以上の成人の8割には腰の部分に膨らみなどの変形がみられる。医師は手術をしたがるがこれは痛みの原因ではない。こうした「異常」がCTやMRIに現れても、腰痛と結びつけることにはほとんど意味がない。

大半の腰痛は筋肉の緊張などによるものだから、画像では原因は分からない。たとえ手術をしても、その効果は市販薬や運動や体を休めることとほとんど変わらず、手術だけは大きな危険を伴う。

腰痛は6週間もすれば、たいてい消える。だが患者は早く治したがり、医師や放射線技師には患者に早く治したいと思ってほしい金銭的動機がある。「腰痛の発症から6週間以内にMRI検査を行うのは、意味がないばかりか、手術件数と治療コストを増すだけだ」と、麻酔科医で北米脊椎学会会長のレイ・ベーカーはいう。

ブロディの提案に「拍手を送りたい」というベーカーは、ほかにも脊椎専門医の大きな収入源になっている不要な処置があると考えている。医療研究品質局によれば、07年には少なくとも35万1000件の脊椎固定術が実施され、費用は総額262億ドルに上った。

脊椎固定術は、骨折や腫瘍が原因で痛みが起こる一部のケースを除けば、治療効果は期待できない。だが金銭的には大きな魅力があると、シャノン・ブラウンリーは07年の著書「過剰治療」で指摘している。脊椎固定術は1回75000ドルもとれるので、医療機器メーカーや病院、外科医はやめるわけにはいかない。

「私たち医師は、何かを正当化するのが得意中の得意だ」と、ブロディは言う。「患者にとって最前の治療法が、いつの間にか医師に最大の利益をもたらすものと重なっている」

ブロディは膝の変形性関節症の関節鏡視下手術も不要だと考えている。04年のある研究によれば、この手術が運動機能を回復させ、痛みを軽減する効果は、偽手術と同程度しかなかった。

たとえ効果があったとしても、患者が効果を信じきっていることから起こるプラシーボ(偽薬)効果でしかない。それでも整形外科医は、約6000ドルを請求できるこの手術を今も続けている。

臨床試験の結果を無視する医師はほかにもいる。アメリカでは、脊椎を固めるために脊椎に針でセメントを注入する椎体形成術が年に約17万件行われている。(費用は1件5000ドル前後)

だがニューイングランド・ジャーナル・オブ・メデイスンに昨年発表された2件の研究によれば、この手術が痛みと機能障害を緩和する効果は、偽手術(麻酔と切開は行うがセメントは注入しない)と同程度にすぎない。

外科医側はこの手術を受けた患者には痛みが消えたと感謝されたと反論する。しかし「偽手術を受けたグループにも『奇跡の回復』を遂げた患者はいた」と、研究の1つを率いたメイヨー・クリニックのデービット・コールメスはいう。


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by junk_2004jp | 2014-09-19 19:22 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2014年 07月 17日

痛みの治療と構造の治療は別問題です

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痛みCの治療と構造Bの治療は別問題です。
構造が治ったら痛みが治るという法則はありません。
痛みが治ったら構造が治るという法則もありません。
それぞれに対して必要に応じて治療すべきですが、痛みの治療は重要です。痛みがあると辛いし生活が困難になります。

構造が悪いから痛いのではありません。痛みの原因は外力(急性、慢性、極度の緊張)です。

構造破綻の原因は外力です。

構造の治療は必要に応じての安静ですが、安静を厳重しすぎることはかえって危険です。

昨年暮れに肉離れ(皮下出血なし)で、まだ杖歩行の症例があります。
このようなケースで、私は局麻を打ってすぐに歩いてもらいます。軽い安静ですぐによくなります。

神経が圧迫されて痛い、しびれるということはありません。

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by junk_2004jp | 2014-07-17 15:18 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2014年 03月 26日

侵害受容性疼痛が神経障害性疼痛となる時



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熊澤先生のHPより


神経系は可塑的変化をうけやすい(感作)

慢性痛≒神経障害性疼痛

痛みは早く止めるべき

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by junk_2004jp | 2014-03-26 17:12 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2013年 10月 13日

なかなか取れないその痛みは「慢性痛症候群」です。

以前は歳のせいだとか、軟骨が減っているからだとか、脊柱管狭窄だとか、すべり症、ヘルニアだとかいろいろ身体の構造上の問題にすり替えられて説明されていた、慢性の痛みについて、結局はそういうことが原因でないということが分かってきました。

痛覚と味覚を比較してみましょう。

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味覚は舌にある味蕾から脳に伝えられます。

舌に塩を乗せれば塩の味がしますが、口をゆすげば塩味はしばらくで消えてしまいます。

「慢性味」という病態はありませんね。塩を取り除いてもいつまでも塩味が続くということはないですね。

一方、痛覚はそうとは限らないのです。それはなぜなのでしょうか。

あなたの慢性の痛みも最初はこのポリモーダル受容器から発したのです。

この受容体「ポリ(多い)」「モーダル(様式)」なのが慢性痛を起こすポイントです。

痛みを感じると反射的に筋肉の緊張が起きます。これは侵害刺激から遠ざかろうとする本能です。

また交感神経の緊張がおきます。

筋肉の緊張や交感神経の緊張で局所の血流障害が生じて、ブラジキニンなどが生じ、これがポリモーダル侵害受容器を刺激します。

この悪循環がいつまでも続くと、中枢神経のほうも変化してくるのです。

もし、ポリモーダルではなくて「モノモーダル」だったなら、侵害刺激に反応するだけで、侵害刺激がとりのぞかれれば痛みはなくなるはずですね。

痛みとは構造上の問題ではないのがおわかりになりますね。

ポリモーダル受容器と脳の間で生じた電気現象の問題なのです。

そしてそれが表現されるのは筋肉です。筋肉の慢性的な緊張です。

たとえていえば、コンピュータの異常です。それを大工さん(脊椎外科医、整形外科医)がみていたのです。

それが間違いだったのです。

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by junk_2004jp | 2013-10-13 12:58 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2013年 09月 06日

大学の先生もトリガーポイントブロック

脊柱管狭窄症と診断されて、治療しているがよくならないAさん、

遠方から来院されました。

どういういきさつで当院にきたのかお尋ねしたところ、

「この本に先生のことが出ていたからです。」ということで見せてもらったのがこの本です。

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帝京大学整形外科准教授 小林誠先生(東大医学部卒医学博士) の著作です。

ざーっと見ましたが私と同じような見解です。

このように大学の准教授の先生も整形外科や脊椎外科の非常識をいっていらっしゃいます。

痛みの医療は100年前の間違った理論に未だに引きずられています。

考え方を変える時期です。



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by junk_2004jp | 2013-09-06 16:15 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2013年 06月 06日

エビデンス馬鹿

痛みの治療にエビデンスがあるかというのは馬鹿げたことだ。

永遠にエビデンス(証拠)はないだろう。

痛みはexperience(体験)と定義されている。

他人が体験していることの治療に証拠をあげることはできない。

数値化できない。

また、1W間前から痛いのと5年前から痛いのは明らかに治療の困難さは違うが、現状では同じ病名であらわされることが普通。

どのような治療をするにしても、治療者の思いこみを患者に披露して(悪い表現をすれば洗脳)治療してアンケートを取っているのだ。

痛みの続いている期間、

洗脳の深さ、

手技の適切さ、

などを考慮すると、アンケート調査の結果を証拠(エビデンス)とするのはおこがましい。

では痛みに対して医師はなにを基準にして治療すればいいか。

それは痛みの生じるメカニズム、痛みが慢性化するメカニズムに基づいて行われるべきだ。

mechanism based medicine

痛みの生じるメカニズム、慢性化、ひろがっていくメカニズムは痛みを専門に研究している学者(生理学者)に聞くほかはない。

痛みのメカニズムについて医師は決して専門家ではない。

先日、こんな話があった・・・

下肢を広げたり閉じたりする健康器具を使った高齢の男性が両側の大腿が痛くなり歩行困難になった。

ある大学の脳神経外科の教授の診察で脊柱管狭窄症で手術の日まで決まった。

家族の相談で当院に来院。

不安傾向のある方で、筋肉の痛みと診断し、現在はほとんど改善した。

こんなの笑い話ですね。

80歳代の男性がレッグ・マシーンを使って、痛くなったのを手術するなんて。

脊柱管狭窄が原因だと主張するには納得できるメカニズムを説明しなくてはいけない。

素人相手ではなく、痛みの専門家(痛みの生理学者)が納得するように説明しなくてはいけない。




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by junk_2004jp | 2013-06-06 13:02 | 痛みの生理学 | Comments(1)
2013年 06月 02日

痛みの末梢性感作

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組織損傷→マクロファージ→TNF-α→NGF(神経成長因子)→神経が伸びる→痛覚過敏

ここまでは、まとも。以下はどうも疑問に思うことだ。痛みの生理学者はどう思うのか。
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神経障害性疼痛の機序

小川  神経障害性疼痛は、末梢神経から大脳に至るまでのすぺての神経系において起こり得る痛みで、侵害受容器の興奮を伴わない点が侵害受容性疼痛と大きく異なります。

末梢では、触覚を司る神経、痛覚を司る神経などいろいろな神経が走っていますが、それぞれの神経は独立しており、絶縁されています。神経組織が炎症や圧挫、切断など何らかの損傷を受けると絶縁は損なわれて神経同士の接した部分でショートが起こり、触れたという感覚が痛みの方に来り移る、いわゆるエフェプス(ephapse)という作用が生じていると言われます。

この他、組織損傷の時にアラキドン酸力スケードでアラキドン酸から遊離したリン脂質がリンフォスファチジン酸という物質になって、これが絶縁体を溶かしてしまうような現象が起き、触覚と痛覚を司る二次ニューロンが接触した部分でやはりショートする、というようなこともわかってます。

また、組織損傷に伴ってインターロイキンの存在下に神経成長因子が発生しますが、これによって神経線維上の異常な部位にナトリウムイオンチャネルが出現するようなことが起きます。従来は末梢で起きた出来事を中枢に伝える電線の役目を果たしていた神経ですが、異常増殖したナトリウムイオンチャネルが発電機として働くようになると、そこから勝手に信号がでて痛みとして感じるようになる、と患者さんには説明しています。

田辺  神経損傷の原因には、炎症や切断、圧挫以外にとんなことがあるのでしょうか。

小川  最近では、抗がん剤が強く神経を障害することがわかってきました。また、糖尿病性神経障害は、高血糖により末梢管障害が生じて虚血が起き、神経が傷ついてしまうわけですが、それと同じ機序が脊柱管狭窄症でも起きていると考えられます。

脊柱管の狭窄部位における虚血が一部の症例で生じますが、その結果神経が損傷してしまい、しびれなどの神経障害性疼痛に特徴的な症状が出現します。


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小川先生の説に対して私は疑問に思う。

神経障害性疼痛は以前は神経因性疼痛といった。

それは、神経線維に明らかな損傷がある時、触覚線維などと発芽で交通して生じる痛み。

幻肢痛、帯状疱疹後神経痛などがその代表だった。

最近は末梢性感作、中枢性感作の起きたものつまり慢性痛の一部も神経障害性疼痛といっているようだ。

脊柱管狭窄症といわれている痛みが神経損傷によるのなら、臨床症状とあまりにもちがう。

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by junk_2004jp | 2013-06-02 01:58 | 痛みの生理学 | Comments(0)