心療整形外科

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カテゴリ:線維筋痛症( 57 )


2008年 09月 09日

いろいろな診断をうけた

Aさん(50歳代、女性)は過去に狭心症という診断を受けたことがあります。本人はこれに関して疑問をいだいています。

約1年前、目眩がして転倒し首筋を痛めました。

以来、痛みが続いています。痛みの部位は広がり、部位は移動しているようだとおっしゃっています。

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多くの病院をめぐりました。2つの脳外科、2つの整形外科、内科、精神科。

ある病院は異常なしでした。ある病院では五十肩、頚部神経根症でした。

星状神経節ブロック、頚部硬膜外ブロックを何度も受けましたが効果はありませんでした。

人の勧めで精神科を受診し、身体表現性障害という診断を受けています。

私が診断した感じでは線維筋痛症だと思います。典型的圧痛点がありました。

身体表現性障害だとすると「疼痛性障害」でしょうか?。精神科医はそのように診断したのですが、どうも私にはそれがピンときません。

痛みやしびれは画像に写らないもの、計測できないもの、数値で表されないものですから、いろいろな診断がつくのもしかたのないこのかもしれません。

診断というより、多くの医師による鑑定のようなことなのでしょうか・・・・。

疼痛性障害(心因性疼痛)

1カ所以上の解剖学的部位の疼痛を伴う障害が,もっぱら,または主として精神的要因が原因であり,その疼痛に患者の関心が集中し著明な苦痛および機能不全を引き起こす。

疼痛性障害は比較的よくみられる。正確な罹患率は不明であるが,米国では,心因性背部痛はいくつかの形で勤労不能になる単独の原因であり,その頻度は毎年成人の10~15%と推定される。

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by junk_2004jp | 2008-09-09 14:01 | 線維筋痛症 | Comments(3)
2008年 08月 28日

トリガーポイントブロックが効果的だった広範囲筋痛症(線維筋痛症)

  掲示板より

はじめまして。東京在住のかおると申します。30年前から首がこるようになり、15年前には腰痛が悪化して動けなくなり、椎間板ヘルニアと診断され、手術を勧められました。手術をする前に少しの望みをもって、あらゆる治療院にかかり、時間とお金を費やしました。

現在は強い痛みは無いのですが、慢性痛になっていて頚部痛、左肩痛、右肘痛、腰背部痛、
坐骨神経痛、右股関節痛、右膝関節痛、両下肢のしびれと脱力感があります。

掲示板のみなさまの書き込みを拝見して勇気付けられ、私も小松に行きたい!と強く思うようになりました。ただ...注射はちょっと怖いです。。。加茂先生、みなさま よろしくお願いいたします。

  私
はじめまして。慢性の広範囲の筋痛症なのですね。最近はこのような広範囲で慢性的な筋痛症を「線維筋痛症」というようになりました。

慢性広範囲の筋痛症には、不安、抑うつ、焦燥感、頭痛、顎関節痛、睡眠障害、疲労感、冷感、しびれ感、こわばり、便秘・下痢、頻尿、微熱、などを伴うことがしばしばあります。


20歳代の時に耳鳴りや、微熱などで病院にかかりましたが、耳鼻科で検査をしたときに「両側感音性難聴で老化現象だね」と言われました。今も難聴、耳鳴りはあります。

臼蓋形成不全症と診断した医師には「将来は人工関節になりますよ」と言われました。

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かおるさんを3日間治療しました。広範囲慢性の筋痛症で、不安、抑うつ、焦燥感、頭痛、顎関節痛、睡眠障害、疲労感、冷感、しびれ感、こわばり、便秘・下痢、微熱が現在または過去にあります。「線維筋痛症のステージⅠないしⅡ」と診断してよいと思います。

カルテに記載する病名ななんでもいいのですが、たとえば、頚肩腕症候群、緊張型頭痛、変形性股関節症・・・つまりなんでもいいのです。w 保険診療は学問をする場ではないのですから。3日間の治療費の合計は5610円(3割負担分)でした。薬はモーラステープだけです。


8月18日から20日まで治療していただいた東京在住のかおるです。加茂先生には大変お世話になりました。

3日間のトリガーポイントブロック注射で、数日は腰痛から開放されて夢のようでした。その時は、朝起きたときに感じる全身のこわばりもありませんでした。

両下肢の痺れと筋力低下で足の指に力が入らなくなっていましたが、TPB注射をしてからはつま先に力が入り、指先を曲げることができるようになりました。

耳鳴りにも変化がおきているようで、治療前より耳の聞こえがほんの少し良くなって、テレビのボリュームをちょっとですが、下げても聞こえるので驚いています。

耳の聞こえを先生に報告したいと思い、耳鳴りまでTPB注射の効果か半信半疑で、毎日聞こえを確かめていたためお礼のメールが遅くなってしまいました。

今まで受けた治療のなかで、こんなに効果があったものは他にありません。

最後に質問なのですが、私の痛みは急性期のような激痛はないのですが、長い間痛みを抱えてきたので、うなじや頚、坐骨神経、肩、肘、膝、股関節など全身に広がっていて辛いです。

東京では満足のいく治療は受けられません。加茂先生のHPに辿り着き、TPB注射をしていただき、とても感謝しています。本当にありがとうございました。これからも、よろしくお願い致します。

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by junk_2004jp | 2008-08-28 19:48 | 線維筋痛症 | Comments(4)
2008年 08月 15日

診断がつかない

Aさんは昨年秋より、***をやりすぎて両方の手首が痛くなりました。

整形外科を2軒いきましたが、レントゲンを撮り「骨には異常なし、腱鞘炎ですね。湿布。」

しかし、痛みは続き仕事に影響が出てきました。

早朝覚醒、口渇き、焦燥感、不安、抑うつなどが出現したので心療内科を受診しました。

「腱鞘炎というはっきりとした原因があるのですから、それを治すのが先決です。」といわれました。

整骨院で両前腕をマッサージしてもらい一時の強い痛みは軽減しましたが、まだ休職しています。

上司や会社の産業医も理解を示してくれています。しかし「診断書」が必要なわけなのです。

このまま休職を続けて治療をするには「医師の書いた説得力のある診断書」が必要といわれたわけです。

整形外科と心療内科の狭間の病態でどちらの医師もよく分からないのが現状なのです。

腱鞘炎で1年近くも会社を休むとは思えないわけなのです。

というわけでネットで検索して来院されました。

線維筋痛症の「分類基準、18ヶ所の圧痛点のうち11ヶ所」は簡単にクリアしました。

不安、睡眠障害、焦燥感、抑うつ、口渇などがあり「線維筋痛症」と診断しました。

「両側の前腕の筋筋膜性疼痛症候群+睡眠障害、うつ状態」=線維筋痛症

ちょっとしたことで始まった痛みがこのようなことになることがあるのです。

そしてこのことは整形外科と心療内科の狭間なのです。だからどちらの科の医師もうまく対応できない場合があります。

それでこのブログのタイトル「心療整形外科」が必要なのです。医師の重要な仕事に診断するということがあります。医師の診断書は法的にも重いものがあります。
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by junk_2004jp | 2008-08-15 01:18 | 線維筋痛症 | Comments(10)
2008年 07月 30日

突然背中が痛くなり手がしびれた

b0052170_20382657.jpgAさん(40歳代、男性)は3ヶ月前の20日、突然背中がいたくなり左の小指側にしびれを感じました。

ちょうど左図のような感じだったそうです。すぐに整形外科を受診し、MRIで頚椎のヘルニアという診断でした。

医師は手術をしたら楽になるといいました。

背中に物が入っているような感じです。

1ヶ月前より両方の下肢にしびれがでてきました。







b0052170_2043968.jpg現在は左図のように広範囲に痛みやしびれがあります。線維筋痛症の基準を満たします。

このように痛みがおおばけすることはたまにあることです。なぜなのかよくわかりません。

「ヘルニアという診断名を聞いて不安でしたか?」
「はい、とても不安でした。」

それはそうですね。頚で神経に触れているなんて想像してごらんなさい。何かとてつもない不安が襲ってきませんか。頚を動かすと神経にさわって激痛がはしる・・。このようなことを想像するだけで、息が詰まるほどの不安が襲う人もいます。

現在、心療内科に通院して抗うつ薬を飲んでいるということです。

トリガーポイントブロックをしましたが、背中の痛みはうんと楽になったそうです。

筋痛症なのです。ヘルニアは関係ありません。広範囲な筋痛症ですから、線維筋痛症といってもいいと思います。

整形外科医の頚椎ヘルニアという診断が病勢に影響したのかどうかはわかりません。

患者さんは痛みやしびれを訴えているのであって麻痺を訴えているのではありません。

このようにMRIの乱用によって病気が増えるような気がしてなりません。
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by junk_2004jp | 2008-07-30 20:56 | 線維筋痛症 | Comments(5)
2008年 07月 29日

12年前、朝起きたら腰が痛かった

動作が困難なので、タクシーを呼んで病院にいった。30歳代の女性。

それまでは、全く腰痛もなく元気だった。

病院ではMRIをとり、4・5の椎間板ヘルニアと診断された。

脊柱管狭窄症もあり、分離症もあり、ヘルニアもあるので、どれから手術すればよいか分からないと言われたこともある。手術はしていない。

今では、頚、上肢、背中、腰、下肢に及ぶ広範囲な筋痛がある。線維筋痛症だ。

昨日まで元気だった人が朝起きようとしたら腰痛、12年間のうちにほぼ全身にわたる筋痛症。

まことに不思議なことだ。12年前、病院に行かなかったらどうなっていたのだろうか。

私「寝てるうちにヘルニアになるのですかって突っ込みをいれなかったの?ww」

MRIの証拠を突きつけられて言葉を返すことのできる患者さんはここの常連さんぐらいだろう。

医師にとって必要なのは、考えることのできる普通の脳と普通の手です

鮫の脳みそに神の手が最悪ですね。

ほかの掲示板をみていると、医師の脳を疑います。脳が悪いのか教育が悪いのか。いくら教育が悪かったといっても考えをめぐらすこともできないのか。医師は痛みに関して、臨床学において間違った教育を受けてきた(現在も)のは事実です。

しかし、もうそれに気づくべきです。
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by junk_2004jp | 2008-07-29 23:45 | 線維筋痛症 | Comments(2)
2008年 07月 10日

ヘルニアと診断された線維筋痛症

◎A(40才、女性)さんは13年前、朝起きたら腰がとても痛くて動けなかった。病院を受診し、MRIでヘルニアと診断された。牽引と安静が主な治療だった。これが、ほぼ全身にわたる疼痛の始まりだった。

◎Bさん(40才代、男性)は頚椎や腰椎のヘルニアと診断されているが、ほぼ全身にわたる筋痛で線維筋痛症と診断した。

昨年のX月に整形外科で頚椎ヘルニアと診断され、X+1月に腰椎椎間板ヘルニアを再発させてしまい、痛みと痺れでつらい思いをしております。

現在の症状ですが、頸椎ヘルニアに関しては発病直後から温熱治療、牽引、レーザー治療を受け、現在痛みは殆ど感じられないようになりましたが、時折首の痛みと右手甲及び腕に痺れ及び痛みが感じられます。しかしながら日常生活に支障があるほどの痛みではありません。

腰椎椎間板ヘルニアですが、2003年にMED法による摘出手術を行い、その後いわゆる腰痛症には見舞われるものの下肢の痛みや痺れからは解放されました。しかしながら(X+1)月上旬に自分の不注意で腰に強い力を与えてしまい、徐々に左下肢に痺れと痛みが伴うようになりました。下旬にMRIにて診断を受けたところ腰椎椎間板ヘルニアの再発(軽度のヘルニア)が認められました。


◎Cさん(40才代、女性)は5ヶ月前、重いものを引っ張ったときに背中にぴりっと痛みがはしった。MRIで頚椎ヘルニアと診断された。現在は頚だけでなく腰など全身に痛みがあり、線維筋痛症の診断基準に合致する。もちろん脊髄症状はない。

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いずれの症例も発症当初は痛みの部位も少なく線維筋痛症ではなく、単独の筋肉の筋筋膜性疼痛症候群だったものと思う。

それがこのように次第に広がっていくとだれが想像できようか。

発症当初にヘルニアなどという無駄な診断をしないで、トリガーポイントブロックでもしていたらその後の展開はどうだったのだろうか。

バカげたヨーロッパ非特異的急性腰痛ガイドライン を参考に診察するなら「非特異的だから安心してなるべく活動的な状態を保ってください。消炎鎮痛剤をだします。6Wのうちに90%の人は治りますよ。2%~7%の人は慢性化することがあるといわれています。」ということになる。

数%の確率は個人的には少ない%かもしれないが、急性腰痛100人のうち5人、1000人のうち50人、10000人のうち500人が慢性疼痛になるかもしれないということだ。

この値は決して無視できるものではない。

痛みやしびれがあるとMRIをとり、ヘルニアの有無を調べる。ほぼルーチン化された検査を続けるなら、そしてほとんど考える能力のない医師が診療にあたるなら、日本は慢性疼痛、線維筋痛症だらけになる。

慢性痛(線維筋痛症、慢性筋筋膜性疼痛)は働き盛り、結婚、子育て世代の30~40才代に発症することが多い。人生に大きな影響を及ぼすので国は全力を挙げてこの問題に取り組んでほしい。

この問題を考えるとき、急性痛を理解できなくてはならない。はっきり言って、医師を再教育して新しい治療戦略を立てるべきだ。

除外診断(骨折など明らかな外傷、悪性腫瘍、感染症、リウマチなど炎症性疾患)をする。これら以外は筋痛症と考えるべきだ。

筋痛症は慢性化、拡大することがある。可能な限り早期に痛みを止めたほうがよいように思う。その方法はいろいろあるので、各自の好みをとりいれればよいように思う。
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by junk_2004jp | 2008-07-10 01:13 | 線維筋痛症 | Comments(5)
2008年 06月 23日

「線維筋痛症、うつ状態に伴う筋痛症」お好みの方を

左足股関節に軽い形成不全があり、二十代の初めにかなり痛む時期がありました(料理を作るあいだも横に椅子をおくような状態でした)。このときは整体などの助けを借りてなんとかスルー。一人暮らし開始と同時に軽快したところをみると、家でのストレスも影響していたのかな、と思います。

◆三十代後半から四十代いっぱいまでは、スムーズには走れない(小走り程度でも跛行)、ぎっくり腰を含め腰がときどき痛くなる、たまに「坐骨神経痛」が出る、といったことはあったものの、自宅でのデスクワークだったため、とくに不自由は感じていませんでした。

◆五十代に入り、人間関係の大変化に伴っての大引越し。一人で一気に片づけた疲労も手伝い、翌々日から体中の関節(ことに手の指)に痛みが出ました。

病院で検査の結果、リウマチ反応はなし。診断は、「軟骨が減りやすい体質による」骨関節症とのことでした。左股関節の動きもさらに悪くなり、一目でわかるほど、左脚の筋肉も落ちてきましたが、体質ではしかたがないなと思い、整体などのお世話になってしのぎました。

◆三年前、仕事が突然クラッシュ! という状態になって収入半減。建て直しをはかるべく奮闘の最中に、人間関係でもヘビーなトラブルが続発しました。事態のわりには呑気に構えていたつもりでしたが、血尿、原因不明の下痢、帯状疱疹と続いたところを見ると、体の方は、べつの受け止め方をしていたように思います。

気がつくと、徒歩で六分の駅に出るのも大儀なくらい、足(主に左股関節付近から大腿部の外側にかけて)が痛むようになっていました。長く座ったあとで立ち上がる際に、股関節付近に強い痛みが出るようにもなりました。


「腰痛は〈怒り〉である」に出会ったのは昨年秋で、おお、と思い、「ヒーリング・バックペイン」→天文台長さんの御本と次々読み進みました。体中の痛みがふっと消えたのは、二冊目を読み終わった頃でした。この幸せな状態は、丸四日続きました。実家に行ってから帰宅の途中、左足に激痛が出て、路上で立ち往生しましたが、逆に、心とのつながりをますます実感する結果となりました。

また、痛くない時間を経験したことで、「生まれつきの体質だから、悪くなっても、淡々と受け入れるしかない」と思っていた気持にも変化が出ました。

※加茂先生が挙げられた、慢性疲労、睡眠障害、頻尿、ドライアイ、口乾燥、しびれ、冷感、過敏性腸炎 不安感、抑うつ、焦燥感のうち、頻尿をのぞく身体症状はほぼ当てはまります。心の症状は、軽めかとも思いますが、やはり多少あるようです。痛み以上に、強い疲労感に参っています。


b0052170_19221117.jpg赤点は症状のある圧痛点、青点は症状はないが、圧痛のある点。

線維筋痛症の診断基準(米国リウマチ学会の分類基準1990)に沿って診断すると「線維筋痛症」と診断できる。

重症度分類試案(厚生労働省特別研究班)によればステージⅠ~Ⅱにあたる。

ジェイゾロフト25mgを1錠/日を3週間飲む。この間にトリガーポイントブロックを2回行う。

痛みの程度は10→2に激減する。3日ほど前より疲労感がとれ体が元気になった。抗うつ薬が効いてきたのだ。一般に抗うつ薬は3週間ぐらいで効果がでることが多い。

「抗うつ薬が効果があったのだからうつ状態に伴う筋痛症といってもいいでしょう。また線維筋痛症の診断基準からは線維筋痛症といってもいいと思います。どちらでもお好みの病名を使ったいいですよ。」

「はい、そのように思います。場合により使い分けたいと思います(笑)。」
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by junk_2004jp | 2008-06-23 19:27 | 線維筋痛症 | Comments(2)
2008年 06月 05日

線維筋痛症と筋筋膜性疼痛症候群との関係

http://www.asahi-net.or.jp/~xf6s-med/jfibromyalgia-1.html
Dr.Evansは、筋・筋膜痛を観察して、これを"カテゴリー1"とし、完全に進行した線維筋痛症を"カテゴリー3"だと提案している。「カテゴリー2は、筋・筋膜痛症候群と線維筋痛症との混合で、視覚的には見分けがつかない状態であり、これらは融合している。カテゴリー1やカテゴリー2では、理論上、この状態は臨床的にはまだ管理が可能だろうし、カテゴリー3である完全に進行した線維筋痛症への進行も抑えられるだろう」(Dr.Evans)。


エバンス先生は筋痛症を3つのカテゴリに分類している。次ぎのような感じかな。

カテゴリ1は筋筋膜性疼痛症候群(MPS)
カテゴリ2はMPSとFMの混合(見分けがつかない)
カテゴリ3は完全に進行した線維筋痛症(FM)

これは妥当な考え方だと思う。
多くはカテゴリ1で治癒してしまうが、2、3と移行しないとはいいきれない。だから積極的に鎮痛治療をするべきなのだろう。

ヘルニア、脊柱管狭窄症、すべり症、椎間関節症、変形性関節症といわれて手術をするのはカテゴリ1、カテゴリ2の患者さんなのだろう。

全身麻酔効果などで一旦はよくなることもあるが、してもしなくても5年後の成績は変わりないと言われている。

中には、カテゴリ2だったのがカテゴリ3になってしまう人もいる。これを「Failed Back Surgery Syndrome」といっているのだろう。

ヘルニア、脊柱管狭窄症、すべり症などと診断されて手術をすべきだと言われた人をたくさん診てきた。

またそれらの診断で手術をした後、思わしくない人をたくさん診てきた。

これらの患者さんはカテゴリ1、2の方々だった。

MPSやFMの診断基準にはいずれも、ヘルニアや脊柱管狭窄症を除外するというような項目はない。それは当然なことで、そのようなものが痛みを作るという科学的前提がない。

一方、我が国のヘルニアガイドラインや脊柱管狭窄症サポートツールには、MPSやFMとの関係が述べられていない。無視されている。せめて鑑別診断として取り上げてもよさそうなものだ。

FMかMPSか?

線維筋痛症という病名はまだ言葉の定義が不安定な感じがするし、難病、奇病、不治といった印象がないわけではない。膠原病と誤解している人もいる。

カテゴリ3だけをFMというのか、カテゴリ2の中の筋骨格系以外の随伴症状の強いものもFMというのか、このあたりの病名の定義(範囲)があいまいなのだ。

患者さんにとってはどうでもよいだろう。医師にしても治療手段に変化があるわけではない。ただ、保険者に対して線維筋痛症とした方が、説得力のある説明が可能という利点がある。それはある程度線維筋痛症という病名が有名になってきているからだ。

むち打ち症では早期より、微熱、下痢、頭痛などが続くことがある。バレリュー症候群と言われている。これはFMへの移行の可能性が強いように思われる。
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by junk_2004jp | 2008-06-05 08:29 | 線維筋痛症 | Comments(5)
2008年 06月 04日

ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎分離症と診断されていた線維筋痛症の患者さん

b0052170_18261044.jpgAさん(40才代、女性)はH8年にヘルニアと診断を受け、牽引などに通院しましたがよくなりませんでした。

その後、別の病院で、ヘルニアの他に脊柱管狭窄症、腰椎分離症もあると診断されました。

両親の勧めもあって、脊椎の有名病院をいくつも受診しましたが、どれも代わり映えのしない診断と説明でした。

ヘルニアや狭窄部位が3ヶ所ほどあるので手術はかなり大がかりなことになるということらしいのです。

インターネットで、腰椎の手術のあとあまりよくないというのを目にしていましたし、近所の人も術後思わしくないのを見ていましたので、手術には踏み切れませんでした。

睡眠障害、以前に微熱、口渇き、頻尿、湿疹、便秘、顎関節症、慢性頭痛、疲労感などあり。

図のような圧痛点あり。

以上のことから、教科書的な線維筋痛症候群です。

局所麻酔0.5%メピバカイン30mlほどで圧痛点をブロックしました。

2時間後、再度診察したときは、「久しぶりに長歩きできました。」と喜んでいらっしゃいました。

ヘルニア、脊柱管狭窄症、分離症などとこのような痛みは全く無関係です。そのようなものが痛みを起こすことはありません。しかし、有名脊椎病院はどれもそのことが診断できなかったというのが事実です。

患者さんは「仕事ができるレベルまでに治したい」と希望していらっしゃいます。

今後、どのような治療戦略をたてればよいかを考えたいと思います。

トリガーポイントブロック、マッサージ、抗うつ薬、抗てんかん薬、認知行動療法、以上のようなところから、患者さんの希望を参考にして決めていこうと思います。

筋骨格系の痛みはほとんどが筋痛症なのです。いろいろな随伴症状がありある程度広範囲になっているものを「線維筋痛症候群」といっているのです。

比較的狭い範囲で随伴症状の少ないものを、「筋筋膜性疼痛症候群」といっているのです。

痛みや痺れを脊椎専門医に診てもらうときは注意が必要です。筋痛症を脊椎の病気、神経の病気と誤診されることがあります。
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by junk_2004jp | 2008-06-04 18:50 | 線維筋痛症 | Comments(10)
2008年 05月 27日

線維筋痛症の重症度分類試案(厚生労働省特別研究班)

筋筋膜性疼痛症候群は線維筋痛症の子供?

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線維筋痛症は症候群にしたほうがよいという意見がある。つまり「線維筋痛症候群FMS」だ。

広範囲の筋痛、睡眠障害、慢性疲労、抑うつ、不安、焦燥、乾燥症状、頻尿、過敏性腸炎、顎関節症、月経困難症などの症状を有する症候群。

ステージⅠ~Ⅴまでの分類試案が示されているが、次第に悪化するというものではないようだ。

診断基準を満たしている人はかなり多いように思う。

私の妻もよく肩こりを訴えているが診断基準を満たしているのではないだろうか。ただし、上に挙げた症状はそれほど多くはないのでFMSというにはちょと躊躇する。

診断基準の18ヶ所の圧痛点のうち11ヶ所があればいいわけだが、かなりの人がこれをクリアすることだろう。実際に症状を自覚していなくてもよいわけだ。そのときは休火山のようなものなんだろうか。

診断基準を満たし、上記の症状群のいくつかが該当すればFMSとしてよいのだろう。ステージⅠはかなり多くいることだろう。この状態を線維筋痛症というべきなのか、仮面うつというべきなのか?どちらでもよいのだが、筋痛が主役のときはFMSのほうが理解されやすいだろう。

FMSというと難病、激痛、不治というイメージをもつ人もいるだろうが、軽度のものはとても多く、今までは自律神経失調症とか仮面うつとかいってきたのだろう。

あるいは整形外科では、椎間板ヘルニアとか、脊柱管狭窄症とか、頚肩腕症候群とか、腱鞘炎とかいってきたのだろう。
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by junk_2004jp | 2008-05-27 22:44 | 線維筋痛症 | Comments(14)