心療整形外科

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2005年 01月 31日

経絡

授業でこう話したら、女子学生が「顎関節症で口を開けるとあごが痛い」と言い出した。篠原さんは、手足の指の辺りに反応のあるツボはないか探した。足の第二指と第三指の間の内庭というツボに触れると彼女は特に痛がった。試しにそこを強く押さえると、あごの痛みは治まった。
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たとえば腰痛の患者さんの場合、川嶋さんは腰だげでなく、両脚の長短を調べ、首、腹、背
中など全身を診察する。腰を走る膀胱経経筋の過緊張は必ず上下、左右の他の経の経筋、経別に影響し、つっぱりや痛みなどを引き起こす。それらの情報を総合して腰から離れた手足のツボを選び、接触鐵や浅く刺すはりをすれぼ、腰の痛みは消える。

鍼灸の挑戦ー自然治癒力を生かすー  松田博公著


経絡という概念は最も分かりにくいものです。痛みは交感神経が強く緊張しているのですから、スイッチを押すことによって副交感神経優位にすればいいのです。

遠く離れたツボを刺激すると(遠絡刺激)→痛みに反応して(びっくりして)、それを鎮火しようとして副交感神経が働く→痛みがなくなる。・・・ということなんでしょう,鍼灸師のホリーさん、sansetuさん。素人でも利用できる遠く離れたツボをいくつか教えてくださいよ。
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by junk_2004jp | 2005-01-31 21:33 | 慢性痛 | Comments(6)
2005年 01月 30日

神経が押さえられると痛いって言うじゃない!

でもこれって本当ですかー。

神経繊維(神経の先端の受容器と脊髄を結ぶ部分)は圧力に反応するのですか?神経繊維は圧力に応答しません。

「押さえる」といってもどれだけの圧力で?触れる程度から強い力で押さえつけるまで・・。

●神経繊維に変化が生じなければ何もおこりません。これは当然です。

●神経繊維に変化が生じたらそれを神経障害とか神経損傷といいます。運動麻痺、知覚麻痺が生じます。

1)可逆的変化の場合:圧力を取り除けば元にもどる。

2)不可逆的変化の場合:圧力を取り除いても元にもどることはない。

損傷が修復されるとき、発芽、混線がおきることがあります。RSD、神経因性疼痛です。
ではヘルニアという診断で痛みのある人は神経損傷があるのですか、RSDのような症状があるのですか?
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by junk_2004jp | 2005-01-30 03:20 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(4)
2005年 01月 27日

五十肩

昨日NHKの「ためしてガッテン」で五十肩をやっていました。

棘上筋の老化筋力低下→肩関節のスムーズな動きがなくなる→肩峰下滑液包の炎症→癒着という説明でした。

[肩関節のスムーズな動きがなくなる→肩峰下滑液包の炎症] ここのところの説明はありませんでした。

説明はできないんです、私も。生物・社会・心理学的症候群というとらえ方しかできないのです。

突然、誘因なくおこることが多いとのことでしたが、それに対する説明はありませんでした。ストレスが引き金になる可能性はあると思っています。

参考:http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_255.htm

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テレビをみて早速、患者さんがいらっしゃいました。4ヶ月前よりで、水平までしか挙げられない、シャツの着脱、ドアの開閉が困難です。圧痛点のブロックと肩峰下滑液包にステロイド+局所麻酔4ml注入しました。痛みはなくなりほぼ垂直にまで挙上できるようになりました。シャツも楽に着られました。

あとは、昨日テレビでやっていた体操(患肢の方の手で肩をつまんで肩胛骨ー上腕骨ユニットをグルグル回す)をしてください。このようなテレビは見ていないと情報遅れになるのは辛いところです。

肩峰下滑液包には多めの局所麻酔を注入します。癒着防止、潤いを与えるのにヒアルロン酸を注入することもあります。炎症の強い時にはこれが裏目にでて痛みが強くなることがありますので、初診の患者さんにはしないほうが無難です。

肩峰下滑液包の炎症がないタイプの五十肩もあります。(それは五十肩とは言わないのかな?)上腕二頭筋腱やその他の筋腱の痛みの場合です。
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by junk_2004jp | 2005-01-27 15:46 | 慢性痛 | Comments(5)
2005年 01月 26日

整形と脳外

78歳の女性が膝痛で来院しました。手が冷たい、時々痺れる、肩がこる、耳鳴りがする、夜になると喉がつまる、あれこれ考えていると寝付けないなどの症状もありました。膝痛も一連のストレス病と思われました。抗うつ薬を使用してみることにしました。

頭痛が続いたことがあったので脳外科で検査を受けたところ「どこも悪いところがない」と言われたそうです。

「ストレスはないですか?」とお聞きしたら「夫と二人暮らしで何もストレスはない」とのことでした。

ストレスに気づいている人と気づいていない人がいます。周囲にとても気を使うタイプの人はそれが習慣になってしまって気づかないことがあるようです。

先の脳外科医の説明は間違いではないが正しくもないのです。それにひきかえ整形外科は運動器ですから、不幸なことに検査をすると否が応でも変形(変性)が見られます。それが痛みやしびれの原因だという説明をしてしまいます。これは間違いなのです。

b0052170_19343686.gifこの写真は70歳代の男性の腰椎です。転倒して受診されたときのものです。すべての椎間板はほぼ完全につぶれて骨棘がめだちます。しかし、過去も現在も腰痛や下肢痛に悩まされたことはないとおっしゃっていました。
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by junk_2004jp | 2005-01-26 19:45 | 慢性痛 | Comments(1)
2005年 01月 25日

岩手日報 2005年1月21日

「手術ミス」普代の男性が訴える

神奈州県衛生看護専門学校附属病院で受けた腰椎(ようつい)椎間板(ついかんばん)ヘルニアの手術ミスで、介護を要する車いす生活になったーとして、普代村の40代の男性は20日までに、同病院を開設する神奈川県に5800万円を求める訴えを盛岡地裁に起こした。

訴状によると、男性は横浜市で運転手をしていた1999年6月に同病院で手術を受けた。
痛みが残リ翌年6月に再手術と癒着はくリ手術を受けたが、左足首から指先にかけて皮膚の色の変化やはれ、激痛もあった。同10月に別の病院で反射性交感神経ジストロフィーなどと診断された。

現在は普代村で生活しているが、車いすを余儀なくされ、常に介護を要する状態という、
病院側の過失について「手術で神経根を損傷させたための症状と推認される。医師は神経を傷つけないよう注意すべき義務があったと主張している。同県県立病院課は「事案を確認して対応していきたい」としている。

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本当に神経を傷つけてしまったわけだ。ヘルニアが神経を傷つけることはないのです。ヘルニアがあるのに手術しなかったのでこのようになったというような話は聞きませんでしょ。

先日、掲示板で次ぎのようなうれしい便りがありました。これはなにもめずらしい例ではありません。ヘルニアにいろいろなタイプがあるのではなく、痛みや痺れがヘルニアに原因があるのではなく、不安、怒り、抑うつなど心理社会的なことが原因だと思います。医師の説明、患者さんのご理解が大切です。ちょっとしたことでえらい違いになるのではないでしょうか?

○さん(腰痛掲示板)2005/1/22

初めて投稿させていただきます。

私は、去年9月中頃仕事中にぎっくり腰になり、その時は一週間程で治ったのですが、その半月後位から右臀部に痛みがでて、次第に右ふくらはぎまで痛みが広がり、我慢しながら仕事をしていたのですがとうとう我慢できず近所の整形外科を受診したら、腰椎椎間板ヘルニアによる右根性坐骨神経痛と診断されました。

それからというもの、なれないインターネットでヘルニアのサイトを数多く探し、やっと加茂先生の勇気ずけられるページにたどりつきました。

私はそれまでは、怖くて、1歳半の娘も抱っこできず、好きなドライブもできず、すきなビールも飲む気にならず、朝から晩までヘルニアの事ばかり考えて、すべてのことを奪われお先真っ暗で精神的にもかなりまいってました。しかし、先生のページを初めて拝見させて頂いた時は、無我夢中でした。

すると、いつの間にか腰の痛みと脚の痛みが和らいでいたのです。驚きました。そして次の日、3ヵ月ぶりに娘を抱っこすることができたのです。とても感激しました。

今では、腰の痛みはないのですが、時々、ふくらはぎが痛みます。しかしこの痛みとさよならするのも近いだろうと思いながら「腰痛は終わる」で読書療法をがんばってます。

加茂先生のホームページやこちらの掲示板のみなさまにめぐり会えたことをとても感謝してます。

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by junk_2004jp | 2005-01-25 16:11 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2005年 01月 24日

歩いていてぎっくり腰

b0052170_1895684.jpgAさんは年に数回、腰痛で受診されます。今日、なぜか歩いていて急に腰が痛くなり、立ち上がることも出来なくなりました。車椅子で診察室に入ってこられました。

まず、どこが一番痛いか・・・臀部の圧痛点(3つの赤点)・・・そこに局所麻酔を注射して、立ってみるようにいいましたが、まだうまくたちあがれません。

次に、上の方の圧痛点(2つの黒点)に注射してみましたが、まだだめです。

次に緑の圧痛点に注射しました。それで治りました。笑顔で歩いてお帰りになりました。

約15分間、局所麻酔は1%メピバカイン18ml(最大使用量50ml)
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by junk_2004jp | 2005-01-24 18:54 | 症例 | Comments(0)
2005年 01月 22日

痛みの場所が動く

痛みの場所が動くことは治療家ならばだれでもよく経験することです。

51歳男性、1年前より腰痛が続いているといって受診されました。圧痛点ブロックをして、眠りが浅い、疲れやすいなどの症状もあり、自分でもうつ気味なことを自覚していらっしゃいましたので、抗うつ薬を投与しました。1W後、腰はすっかりよくなったが、肩こりがひどくなったということでした。

これは極端なケースですが、右肩が治ったら左肩とか、膝でもそういうことがあります。痛みが構造的な原因ではないという一つの証拠だと思います。

蓋にいくつかの穴のあいたヤカンを想像してください。穴にはそれぞれ栓がしてあります。水をいれて火にかけたとき中は蒸気で満たされ、一つの栓を吹き飛ばして、そこから蒸気が漏れました。そこを再び栓をすると今度はほかの栓がはずれて蒸気がふきだしました。火はストレスにあたります。

このようなことと同じではないでしょうか。痛みの手術をしても再発するのは根本的な治療になっていないからでしょう。根本的な治療は火をけすか、火をゆるめるかということですが、このようなことは、それに気づくということがキーポイントなのですが・・・。なかなか難しいことです。

蕁麻疹→痛み、痛み→咳、咳→下痢、痛み→高血圧

このようにストレスの身体化のチャンネルが大きく変わることもあります。「若いころは痛みに悩んだが、今は痛いところがない。でも血圧が高い。」このようなこともありますよ。
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by junk_2004jp | 2005-01-22 17:51 | 慢性痛 | Comments(2)
2005年 01月 21日

骨折か分裂膝蓋骨か?

大久保骨折していた…北朝鮮戦ピンチ(Yahoo!スポーツニュースより)

大久保の右ひざは、予想以上に重傷だった。当初は打撲で全治10日間と言われた。しかし、実際には骨折を伴っていたことが判明した。前日19日、負傷した個所の痛みが引かないために、午後の練習をキャンセル。ペリカスチームドクターとの話し合いで「ひざの皿」にあたる膝蓋骨の端が欠けていることが明らかになった。そして20日、首都マドリードにあるスポーツ医学で有名なルベール病院がレントゲン鑑定をした。
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私は成人男性で上記のような骨折は経験したことがありません。スポーツで有名な病院で診察を受けたのだから確かなのでしょうが、整形外科医がこのニュースを読んだら、二分膝蓋骨(分裂膝蓋骨)を骨折と間違えたのではないかと疑うと思います。

b0052170_2243835.jpgこれはたまたま見つかることがありますが病的なものではありません。整形外科医なら骨折と間違うことはないと思います。

骨折がなくても膝蓋骨を打ったあとは長く痛みが続くことはよくあることです。私なら早期に局所麻酔をうって、外傷による痛みや浮腫の反応を止めてやります。それを繰り返すことが、治癒を促進させます。
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by junk_2004jp | 2005-01-21 22:12 | 急性痛 | Comments(2)
2005年 01月 20日

トリガーポイントブロックは効くか?

b0052170_15504678.jpgAさん(50歳代、男性)は2ヶ月前より、特に原因と思われることなく頚部~左上腕部に痛みがでるようになりました。夜間は数回目が覚めるそうです。頚を後屈したり左に傾けたりすると左上腕部に痛みが放散します。そのため頚はあまり動かせない状態が続いています。以前に坐骨神経痛を患ったことがあるそうです。

圧痛点ブロック(トリガーポイントブロック)をしたあとに、10分後にもう一度、痛みの取れていないところを見つけてブロックをしました。このような方法はしばしばやっています。何度も注射するのですから、恐怖心のないように痛くないように細い注射針をつかってしっかりと圧痛点をつかんで注意深く行います。これでほぼ痛みはとれました。

このような注射はいわゆる一時的な痛み止めではないこと、生理機能を改善するきっかけになること、多くの場合は1回~数回で治癒すること、痛みの原因はストレスであることなどの説明をします。

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「トリガーポイント注射が本当に効くか」を論じる場合、医師のテクニックや患者さんへの説明という要素を抜きにしては論じられません。たとえば、痛みは構造的トラブルと信じている医師が、そのように説明して1ヶ所に注射してもトリガーポイントブロックなのでですが、効果はない可能性が多いと思います。それをもってトリガーポイント注射は効かないと判断するわけにはいきません。鍼やマッサージと同じ手技ですから、経験がものをいうわけです。

星状神経節ブロックとか頚部硬膜外ブロックとかという危険を伴う治療よりも、だれでもできるトリガーポイントブロックの腕をみがくほうがいいでしょう。痛みの診断は治療的診断にかぎります。
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by junk_2004jp | 2005-01-20 17:25 | 症例 | Comments(4)
2005年 01月 18日

ほとんどの痛みは心理・社会的原因の延長線上にあります

整形外科医が「心療内科学術大会」(第9回;仙台市)のシンポジウムで講演する。

運動器生活習慣病に対する心療整形外科的アプ□ーチの検討  2005.1.29(土)

「心療整形外科的・・・」私のブログのタイトルと同じではないか。

脊椎症などから生じる坐骨神経痛でも疼痛が通常の治療で軽快しない症例に対して家族背景などからストレスの有無を探り心身医学的な視点で対応し症状の軽快が得られた症例があった。

これらの疾患では器質的病変が原因で疼痛が起こるが、その程度や持続はまちまちであり心理的要素が加わることがある。


このあたりの表現は私の立場とちと違うところだ。器質的な病変が原因で痛みが起こるということは生理学上証明されていません。統計的にも納得のいかないものがあります。

またそのように認定することは治癒の妨げになる場合もあることでしょう。整形外科医がもっともっと心身医学を勉強することによって無駄な手術を妨げられると思います。

痛みの発症にも「心理的な要因」が関係しているものです。ほとんどの痛みは不安、うつ、ストレスの延長線上にあります。通常の治療で治るとすればそれは軽い一過性のストレス反応であったと理解すべきでしょう。どのような痛みも(骨折、感染症、癌除く)社会・心理学的観点からみて説明すべきだと思っています。

痛みは器質的原因に心理・社会的原因が上乗せされることがあるというよりも、器質的なことにかかわりなく心理・社会的原因(習慣化された脳の認知と反応)そのものあるいはその延長線上にあるものだと思っています。

痛みの定義はexperienceなのですから。

痛みの治療以外に特殊な治療が必要というサインとしての痛みは明らかな損傷、悪性腫瘍、感染症に伴う痛みです。そのほか、痛風ならば血中尿酸値の管理、リウマチならば関節破壊に対する管理、帯状疱疹の初期ならば抗ウイルス剤、血行障害(バージャー病)ならば、血行の改善など限られた疾患です。

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by junk_2004jp | 2005-01-18 08:26 | 慢性痛 | Comments(0)