心療整形外科

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2006年 01月 31日

画像検査

掲示板より
「レントゲンやMRIは、複数ある治療方法の中で、的確な治療方法を選択するための、検査と考えていましたが、除外診断ということですね。」

なるほどね、患者さんはそのように思っているわけだ。

一方
「整形外科はレントゲンをとって何か(椎間板や軟骨が減っているとか)あっても、湿布とお薬で様子をみましょう。何もなくても湿布とお薬で様子をみましょうw」

といわれている。何かあった場合、痛いことのお墨付きが得られるという特典wがえられるというだけなのです。お墨付きが得られると痛いのがあたりまえなのだということになってしまいます。だから治療する方も力が入りませんし、患者さんもそんなものだということになってしまうものです。

様子をみていてよくなったらいいのですが、よくならなかったら、手術をしてその構造的な異常を解決しようという荒技にでてしまうのです。

痛みは生理学的なトラブルなのですからそれがレントゲンやMRIで分かるはずがないのです。画像診断は悪性腫瘍、骨折、感染症でないという除外診断の意味しかありません。画像所見によって痛みの治療法が変わるということはありません。
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by junk_2004jp | 2006-01-31 18:29 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2006年 01月 29日

痛みの心理療法

エリクソンはしぱしばトランスで症状をとり、次にそれがコントロールされたある状況で再発すると暗示する。たとえぱ、機能的疼痛を訴える患者に対して痛みの実在と必要性を認めた上で、その持続時間を短くしたり、時刻を変えたり、部位を変えたり、違った感覚に変化させたりする。

その一例をあげると、何時間も続くひどい頭痛になやむ女性が今では彼女にとってもっとも都合のよい月曜日の朝にだげ1分から90秒くらい頭痛を感ずるようになった。これは時間歪曲法によるもので、もし望めばこれを数時間にも感じさせることができる。

頭痛は患者には不随意的な症状で、変化させることができないものだと考えられているが、このようにしてその変化の可能性をほかのいろいろな不随意症状と同じように示すことができるわけである。エリクソンはよく患者に痛みがおこるとすれぱいつがよいかときく。昼間か夜か、週日か週末か、短時間の強い痛みかあるいは軽い痛みが続く方がよいか。このような問題を考えているうちに患者はその痛みに対する治療が実際に変化をひきおこしうるという前提を受けいれていることになる。

戦略的心理療法 J.ヘンリー 著   高石昇 訳   黎明書房
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by junk_2004jp | 2006-01-29 21:24 | Comments(2)
2006年 01月 28日

五十肩は原因不明の痛みか?

五十肩(肩関節周囲炎)は肩峰下滑液包炎や上腕二頭筋長頭腱炎などの総称です。ポピュラーな疾患で毎日診ます。

特に原因なく痛みだして、次第に肩の運動範囲が制限され、夜間痛が生じることもあります。早期だと簡単に治るのですが、慢性化すると難渋します。

「五十肩」という病名は有名ですし、そのうちに治るということも知れ渡っていますので、原因不明の痛みという感じはありません。

「典型的な五十肩ですよ。」と説明されれば、原因不明と思う患者さんはいないでしょう。

しかし、よく考えてみると原因不明の痛みなのです。老化が原因といってもなぜ(たとえば)右肩に1ヶ月前から起きたのかを説明することはできません。

医師はどのような生理学的現象が起きているかは説明できますが、なぜそれが起きるようになったかを説明できないことがほとんどなのです。そういう意味において原因不明なのです。

同じような生理学的現象がお尻のあたりに起これば、坐骨神経痛だとかいうわけです。原因不明ともいうわけにはいかないのでなんやかやと構造的な異常が原因だと説明するのです

特殊な痛み(骨折など明らかな外傷、感染症、悪性腫瘍、帯状疱疹後神経痛、幻肢痛、神経損傷後の疼痛)をのぞいてはすべての痛みはある意味において原因不明の痛みなのです。
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by junk_2004jp | 2006-01-28 17:55 | Comments(8)
2006年 01月 27日

急に体質が変わる

何かのきっかけで急に体質が変わった経験がありますか。元気だったのが次々に痛みに悩まされるようになったとか、花粉症になったとか、痒みに悩まされるようになったとか、眠れなくなったとか、血圧が高くなったとか、便秘になったとか。

きっかけは転職、引っ越し、結婚、離婚、死別、入学、就職、退職、事故、などのことがあります。指摘されるまで自分でそれに気づかないことがあります。

いい方に変わることもありますね。以前は腰痛、肩凝りに悩まされたが今は全く調子がよいという人もいます。

高血圧の人には慢性の筋骨格系の痛みは少ないそうです。

慢性的な筋骨格系の痛みも高血圧などの生活習慣病と捉えるべきなのです。手術で筋骨格系の痛みを治そうとしないことです。裏目にでるともつれてしまうこともあります。一時的におさまったかのように見えてもそれによってひずみが治ったわけではないので、再発したり他の症状がでてくることも考えられるでしょう。

またどのような慢性の痛みも早期があったのですから、そのタイミングを逃さずに適切に判断して治療ほうがいいでしょう。
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by junk_2004jp | 2006-01-27 20:27 | Comments(2)
2006年 01月 25日

アメリカには心療内科がないらしい

だから、いきおい、精神科になってしまう。これは日本人にはなじめません。

脊椎治療に対する合併疾患の影響:患者と医師のジレンマ
大多数の被験者は特定の診断を下されていた。約20%が椎間板ヘルニアであった。およそ34%が脊柱管狭窄または脊椎症であった。約7%が“捻挫”、および約4%が脊椎すべり症であった。約10%が、病因不明の慢性疼痛を有した。約4分の3の患者が腰椎の主訴を有した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
研究者らは個々の合併疾患の影 響を評価するため、線形回帰分析 を行った。“心理社会的な合併疾患が、医学的合併疾患よりも大きな 影響を与えるようでした”と、 Slover博士は研究発表の際にコメン トした。

総合的に最も大きな負の影響を 及ぼした合併疾患および因子は、自己評価した健康状態不良、損害 賠償請求中、うつ病、頭痛、低い 教育レベル、および喫煙であった。


日本では「低い教育レベル」はあたらないと思います。どちらかというと頑張り屋、過剰適応型の人が多いような気がします。

腰痛や下肢痛を脊椎疾患と認定して研究されているところがいただけません。脊椎の特異的な疾患(悪性腫瘍、感染症、骨折などの明らかな外傷)を除いては腰痛や下肢痛は脊椎疾患ではないと思われます。

「脊椎の損傷モデル」では説明不可能で、「心理・社会的疼痛症候群=筋筋膜性疼痛」です。手術で成績の悪いのはより複雑な心理・社会的状態であったということで、手術でよい成績だったのは、手術以外の方法でもよい成績だと思います。

脊椎疾患でないものを脊椎専門医が診るというねじれがある限りこのクイズは解けないでしょう。
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by junk_2004jp | 2006-01-25 19:56 | うつ・不安・ストレス | Comments(7)
2006年 01月 24日

モーグル愛子左ひざ軽傷、全治1週間

W杯遠征で左ひざを痛めて帰国したトリノ五輪フリースタイルスキー女子モーグル代表の上村愛子が23日、都内の国立スポーツ科学センターで検査を受け、全治1週間と診断された。「左膝蓋(しつがい)骨骨挫傷」で、ひざの皿の裏側に「針1本分」の傷がある程度で、軽度の炎症。五輪に支障はなく「周囲の方が慌てているようで、すみません」と笑みを交えながら報告した。13日に負傷し、20日の試合を棄権して無理をしなかったため、大事に至らずに済んだ。今後は温熱治療などを施しながら、ひざに衝撃を与えない練習を実施。今月末のティーニュ(フランス)合宿から代表に合流する。五輪がぶっつけ本番になるが「前回大会ならすごい不安になったと思うけど、ほかの選手を見てもいい滑りをすれば勝てる自信がある。だから大丈夫です。強くなったかな」と笑った。メダルへの青写真は、少しも揺らいでいない。

とりあえず、軽症でよかったですね。私のブログの常連さんは痛みのからくりとか、医師の診断の意味とかわかるでしょ。骨挫傷ですか^^・・苦肉の表現ですね。

なにか器質的な異常を発表せざるをえないわけでしょう。針一本分の傷があってよかったですね。

ま~、オリンピック選手ですからこのような検査をしてもいいと思いますが、普通の人の場合はどうでしょうか。

一般論として・・・・

膝周囲に必ず圧痛点があるものです。圧痛点ブロックをするとその場で痛みが取れてしまうことが多い。

衝撃を引き金として痛みが生じ、ストレス、不安が痛みの悪循環を起こすことが考えられます。
腰痛もそうなのでしょう。腰もMRIをとると針一本分の椎間板の損傷があるのかな。
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by junk_2004jp | 2006-01-24 12:39 | Comments(0)
2006年 01月 23日

上村愛子、左ひざ痛で緊急帰国…ぶっつけ本番で五輪臨む

トリノ五輪フリースタイルスキー・モーグル女子代表の上村愛子が22日、痛めている左ひざの検査と治療のため、ワールドカップ(W杯)転戦中の米ニューヨーク州レークプラシッドから緊急帰国した。上村がほかの代表と合流するのは30日、ティーニュ(フランス)で行う合宿からの見込み。今後のW杯をすべて欠場し、“ぶっつけ本番”で五輪に臨むことになる。高野弥寸志ヘッドコーチ(43)は「原因がはっきりわからないのは精神的によくない。心身ともにいい状態で五輪に臨むための措置」と説明した。国内で付き添う林辰男監督(53)は「本人が痛がって不安を持っているので、日本で検査させることにした」と説明。23日に都内で検査を受け、診断結果をみて今後の計画を練る。上村は13日のW杯第4戦(米国)決勝直前の練習でジャンプした際に左ひざを痛めた。決勝には出場して10位となったが、その後、赤外線治療などを施したが痛みが消えず、20日のW杯第5戦(米国)も大事を取って棄権した。今季は右腰痛のためW杯開幕戦から第2戦まで欠場しており、2試合だけ出場したW杯も15位、10位と不振。28日の第7戦(イタリア)、2月4日の第8戦(チェコ)も欠場するため、世界でも先端をいくエアの回転技を持ち、昨季世界選手権銅メダルの実力者は不安を抱えたまま3連続、3度目の五輪へ向かうことになる。

今期は腰痛や膝痛に悩まされています。経過を見守りましょう。
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by junk_2004jp | 2006-01-23 17:41 | Comments(0)
2006年 01月 23日

心身症の定義

心身症と診断するには2つの条件を満たす必要がある。第1は,身体疾患の診断が確定していることである。明らかな身体疾患がない場合は心身症と呼ばない。第2は,環境の変化に時間的に一致して,身体症状が変動することであり,たとえば仕事が忙しいときや緊張したとき,身体症状や検査所見が増悪することで判断される。

http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_424.htm


通りすがり様

決め付けてられるようですが・・・それらの疾患のなかには心身症の人もいるでしょう。だからと全部がそうだと決め付けるところを見るとよほど自信があるのかそれ以外を見ていないのか(見ようとしないか)。腱鞘炎が心身症というような奇特なひとははじめて見ました。学会へ発表したらどうでしょうか??まぁなんでもかんでも心身症で片付ければ楽でしょう。痛くない人もいるかもしれない、でも痛い人もいる。当たり前じゃないですか。同じ構造だから全てが痛くなるわけではないだろう。心因性疼痛の存在は認めますが全てを心身症と決め付ける平和さはいいですね。細木かずこと似てますね。


心因性疼痛は転換性障害や疼痛性障害の痛みと思っています。よって心因性疼痛は明らかな身体疾患がありませんので心身症ではないですね。

腱鞘炎、頚肩腕症候群、腰痛、リウマチ、痛風、などの疼痛性疾患は心身症です。今更学会で発表することもないです。常識です。

心因性疼痛と心身症とはちがうのです。これはよく誤解されるところですね。私は匿名ではないのでこのへんまで^^。

ここに心身症圏内の疾患名が書いてあります。
http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/images/sinsinsyounohyou.gif
侵害受容性疼痛はこの図で示されます。つまり脳の認知と反応なのです。腱鞘炎は身体疾患であり、「環境の変化に時間的に一致して,身体症状が変動する」にあたります。
b0052170_154273.gif


痛みの定義

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。

痛みの二面性

痛みには感覚の側面と、情動の側面がある。情動の側面は痛みに伴う不快感、不安、苦しみ、恐怖などをさしている。痛みをもつ患者が受診するのは、このような情動の側面があるからであるといっても多くの場合、言い過ぎでない。 
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心身症としての痛風(リウマチ、腱鞘炎・・・・)とそうでない痛風(リウマチ、腱鞘炎・・・・・)があるというようないいかたをしません。
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私も全て自分が正しいとは思いませんが、個人情報を明らかにして書いているのですから、言葉を吟味して書いています。

ここは違うぞというご意見がありましたらいつでもどうぞ。ただし、人をおちょくるような言い方はお互いにやめにしましょう。だれでも誤解はあるのですから。
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by junk_2004jp | 2006-01-23 01:09 | Comments(2)
2006年 01月 21日

「不安の力」 五木寛之  より

ですから、いまは人間が不安になることは、まったく自然なことです。こころのやさしい人ほど、柔軟な人ほど、あるいは素直な人ほど、自然に不安を抱えている。その不安をどうしようもなく持て余している。そんな時代なのです。

とすれば、不安であるということは、その人がまだ人間的である、ということでしょう。逆に、まったく不安を感じずに生きているということは、その人が非人間的な生きかたをしているということです。

振り返ってみると、ぼくにもずいぶんいろいろな心身のトラブルがありました。腰痛でも悩んできました。右手が腱鞘炎で全然利かなくなったときもあった。力を入れて書くため、頭を右に傾けるのが原因で、頸椎がむち打ち症のような状態になったこともあります。不整脈があったり、心臓の鼓動が急に早くなったり、しばらく下血がつづいたり、そうしたこともいろいろ起こりました。でも、それをとりあえず受け入れるというような気持ちでいたので、あまり不安はなかったのです。

腰痛、腱鞘炎、頸椎症、不整脈、頻脈、下血(潰瘍?)いずれも心身症ですね。心身症がいろいろな形をとって一つ治れば、また一つと、あばれまくったということです。

腰痛は、脊柱管狭窄症とかヘルニアとか辷り症とか分離症とか椎間板症とかいう構造的な所見の病名が付けられるのです。頚痛もそうですよ。

だから話がややこしいのです。痛みは心身症なのです。構造病名は痛みの診断名ではないのです。そのような構造でも痛くない人はいくらでもいます。

抑うつ、不安、怒り・・・心身症を起こします。
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by junk_2004jp | 2006-01-21 13:57 | 慢性痛 | Comments(5)
2006年 01月 20日

「痛み」評価は診療の義務

“痛みの10年”が始まった2001年にアメリカの医療施設評価合同委員会(JCAHO)は、体温、血圧、心拍、呼吸数と同様に「痛み」をvital signと位置づけて、全ての患者で「痛み」を評価することが義務づけられました。また、JCAHOは「痛み」の評価と治療に関する標準作りに取り組み、2001年には、医師の義務として従うべき「痛み」治療基準を定めました。その基本理念は、「痛み」の治療を受けることは患者の権利であり、「痛み」を治療することは医療者の義務であるということです。

この「痛み」治療基準を受けて、州医師免許委員会連合とアメリカの医療保険機関であるメディケア・メディケイドセンター(CMS)は、「痛み」の治療は重要な医療行為であると認めることを合意しました。
その結果、「痛み」の治療の修得が医師免許証更新の必須条件となる州もでてきました。CMSでは新しい「痛み」治療コード(保険点数)を創設しました。

愛知医科大痛み学講座より


体温、血圧、心拍、呼吸数と同様に「痛み」をvital signと位置づけています。痛みがあるかないかをいつもチェックしなさい。

つまり、構造の診断をしたところで痛みがあるかないかは別問題なのです。構造診断と痛みをリンクしないことです。ヘルニアがあると診断したところで痛みとの因果関係を説明できるわけでもないのです。

病態生理に関する事実無根の概念を患者に押しつけ、治療に携わる医師の私的見解を患者に披露する複雑な治療行為の1要素である。患者はこれらの診断によって永遠に変えられるが、良いほうに変えられることはあまりにも少ないと博士は主張した。

画像診断は特異的な病気(悪性腫瘍、感染症、骨折)があるかを確かめる、つまり「除外診断」の意味しかありません。
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by junk_2004jp | 2006-01-20 05:58 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)