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2007年 01月 31日

Muscles That Mimic

Muscles That Mimic(成りすまし筋);The Great Imposters(偉大なる詐欺師)

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類似症状を呈する成りすまし筋の4大スター

A:小臀筋→坐骨神経痛

B:大胸筋→心臓発作

C:腹直筋(下部)→虫垂炎

D:僧帽筋(上部)→片頭痛


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上記のうちで、BCDはその病気が実際に存在するが、Aの坐骨神経痛はその病態自体、みることはない。

Sciatica is the description of a pain pattern and not a true diagnosis.
坐骨神経痛(Sciatica)は痛みのパターンの説明(記述)であって真の診断名ではない。

だから我々は小臀筋によって2重にだまされていたわけだ。もうだまされるのはよそう。

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すべてのスポーツ障害;テニス肘、ジョガーズヒール、シンスプリント、二頭筋腱炎、滑液包炎、などは”成りすまし筋”をもつ。実際、成りすまし筋はしばしば痛みの症状の一部の原因になっている。スポーツで筋肉を幾度も幾度も使ったあと、もしこれらの筋肉が正常な静止長にストレッチで戻されないと、筋肉は次第に硬くなってきて、痛みを作るポイントが形成され短縮する。よい例は、”成りすまし筋”テニス肘の指伸筋と回外筋だ。テニス肘はくり返される筋肉の微小外傷による。その筋肉は短縮して痛みの原因になる。ふくらはぎのヒラメ筋、腓腹筋、前脛骨筋はジョガーズヒールやシンスプリントの”成りすまし筋”だ。


プレー後のスポーツトレーナーのマッサージ、ストレッチは大事なことなんですね。
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by junk_2004jp | 2007-01-31 22:34 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2007年 01月 30日

上肢の冷感、しびれ

今日、HPを書いていたのですが、ちょうどそのような患者さんがいらっしゃいました。以前から診ている方ですが、頚のヘルニアで手術を言われた方です。頚部痛と両上肢のしびれ感です。

小胸筋に強い圧痛があり、肩は前方へ出ていました。

http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_594.htm#website14-27

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肩甲下筋の短縮で”丸まった肩”になる。

http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_594.htm#website14-29

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上肢や手に行く神経や動脈は小胸筋の下を通っている。この筋肉が収縮すると血流が制限され神経が圧迫されるので、うずいたり感覚が鈍くなったりする事がある。

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肩甲下筋、小胸筋の短縮で肩が前へ出て丸まった肩になる。キーボードをたたくような姿勢をとると、動脈などが圧迫を受けて、しびれ、だるい、冷感などが起きるということ。

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by junk_2004jp | 2007-01-30 21:47 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2007年 01月 29日

misdiagnosis (誤診)

A World of Pain

The misdiagnosis of pain is the most important issue taken up by Travell and Simons.

痛みの誤診 はトラベルとサイモンズによって取り上げられた最も重要な問題である。

Referred pain from trigger points mimics the symptoms of a very long list of common maladies;but physicians, in weighing all the possible causes
for a given condition, have rarely even conceived of there being
a myofascial source.

トリガーポイントからの関連痛は、一般的病気の多くの症状に似ている。しかし、医師はそのような症状を呈する可能性のある疾患について考えるとき、筋筋膜由来であるとはなかなか思わないものである。

The study of trigger points has not historically been a part of medical
education.

トリガーポイントの研究は歴史的に医学教育の一部ではなかった。
Travell and Simons hold that most of common everyday pain is caused by myofascial trigger points and that ignorance of that basic concept
could inevitably lead to false diagnoses and the ultimate failure
to deal effectively with pain (Travell and Simons 1999, 12-14).

トラベルとサイモンズは日常の最も普通の痛みは、筋筋膜性トリガーポイントによると考える。そして、このことについての基本的な概念が欠如していることが、間違った診断を導き、最終的には、痛みに対して効果的な対処の仕方に失敗するのだと考えた。

        The Trigger Point Therapy Workbook
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by junk_2004jp | 2007-01-29 15:28 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2007年 01月 27日

ある掲示板より

以前椎間板ヘルニアでOPを2回して3回目の正直で固定術をしてもらいました。その後も筋膜が破れたとか傷口が化膿したとかでもう2回手術をしました。

これでもう腰の痛みとはおさらばかな?と思っていたら、固定術の時に骨盤から骨を取って腰椎に移植した骨が元気で皮膚から発芽してしまいました。いつになったら腰の病から開放されるのかな?
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疲れや無理のしすぎ?かもしれませんが、右のお尻からつま先まで痛いくらいの痺れがでてきました。以前は左だけでしたが、今度は右だけが痺れるのはなぜ?恐ろしくて病院にもいけません。
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今日行ってきました。MRIも撮ってきて結果も聞いてきました。また新しいヘルニアが発見されました。ヘルニアの発育が良くて「OPしようかな!」と言われてしまいました。まだ我慢の限界は超えていないので、ヘルニアの発育を観察することにしました。2番3番4番がヘルニアになってました。おまけに首の3番4番にもヘルニアがありました。俺の骨は、ヘルニアの宝庫ですね。
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ヘルニアが原因で痛みやしびれが起きないことをアドバイスしてあげたいのだが・・・他人の掲示板だし・・・信じてもらえないだろう・・・

しかし不運な方だ。
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かかり付けの病院に行ってきました。次の手術でもカーボンを入れる事になるようです。再発防止のために最初から固定術をする計画になってしまいました。「これで病院のお得意様の仲間入りだな」と院長先生から言われ、障害者認定の書類をいただきました。5級から一気に2級までランクアップすることになりました。固定術の日時も決まりましたので、その準備で今週の金曜日に自己血を取ることになりました。最初に800cc来週の金曜日に800ccとることになりました。固定術の場所ですが、首の3番4番5番と腰の3番4番だそうです。
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by junk_2004jp | 2007-01-27 01:29 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(2)
2007年 01月 26日

認知行動療法とEBM

データ至上主義のイメージが強く臨床現場に根付かなかったEBM

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認知を変えるとどうして生理に影響するのか、行動を変えるとどうして生理に影響するのか、感情がどうして生理に影響を及ぼすのか、認知と感情の関係、行動と認知の関係。

このようなことを説明した上で認知行動療法が行われるのだが、短時間でうまく説明するのは至難の業だ。

EBMをもとに認知行動療法をするのは、なぜそうなのかという疑問の回答にはならない。「アンケートではそうなんだ。」というだけのことで、認知行動療法といえるかどうか。

痛みの生理学は全てが解明されているわけではないのだろうが、ここ十年の間にめざましい発展があったということだ。

どのような治療が行われるにしても、治療者の思い込みが患者に伝えられてから治療が行われるわけなのだ。当然、私にしったって。

上の図のどこからスタートしてもいいのだ。こうでないとだめだということはない。急性痛の場合は局所麻酔で、簡単に生理状態を変えることができる。

慢性化したものでも、糸口はいろいろあると思う。
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by junk_2004jp | 2007-01-26 13:25 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2007年 01月 25日

EBM

サイエンスとアート

http://junk2004.exblog.jp/3540804/

医学の研究を「病態生理の研究」から、「ランダム化比較試験の研究」に「移行させて」しまっては、医学は成り立たない。「病態生理の研究」の基盤に立ってランンダム化比較試験の研究」を導入するというなら理解できるが、移行させることは大問題である。現在の医学知識のなかで証明できる疫学的なエビデンスは、そんなに完全無欠のものではない。 

最近のアメリカなどの文献は医学者というよりも統計学者がかいたようなものがある。医学部で統計学を習っているのかと思う。

痛みのEBMといっても、それはアンケートのようなものなのだ。痛みを数値化できないので「どう?」「いいみたい」程度なんだろう。

日本発「ヘルニアガイドライン」

 腰椎椎間板ヘルニアに対する硬膜外副腎皮質ステロイド薬注入療法は有効か

坐骨神経痛を有する腰椎椎間板ヘルニアに対する硬膜外副腎皮質ステロイド薬の注入療法は保存療法の1つの選択肢として、治療開始後早期での疼痛軽減に効果がある。
(GradeA:行うよう強く推奨する。強い根拠に基づいている。質の高いエビデンスが複数ある 。)


これにしても「ヘルニアが神経を圧迫していて神経根に炎症がおきているからいたいのです。」という医師の個人的な思いこみを患者に伝えたうえでのことなのです。そのような思いこみで洗脳したうえでの結果なのでしょう。

同じ症状でも、ちがった思いこみを患者に伝えて同じ行為をしても同じ結果はえられないことでしょう。

アメリカなどのEBMは病態生理の研究などどうでもいいのであって、「やった」→「ランダム化比較試験」→「EBMあり、なし」のようだ。

たとえば、フィリピンの心霊手術でもランダム化比較試験で100人のうち40人が良、20人が可ぐらいの結果がでればGrade B(行うよう推奨する。中等度の根拠に基づいている 。質の高いエビデンスが1つ,または中程度の質のエビデンスが複数ある )などという評価がでるのかもしれない。アメリカってそんな感じがする。

痛みに関するEBMはそんな程度のものだ。参考にはなるが、それに基づいて治療するきにはなれない。
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by junk_2004jp | 2007-01-25 19:42 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2007年 01月 25日

圧迫骨折

骨粗鬆症による脊椎圧迫骨折はしばしばみられる。

このときの痛みも「筋筋膜性疼痛」だ。そしてその痛みの程度もとても個人差がある。

60歳代女性、一人暮らし、授傷後動けず1Wほど何も食べていない。排泄の方も想像してほしい。尋ねてきた娘によって当院にはこばれてきた。

外力→①骨折  ②骨折を防御するかのように筋肉の強い緊張

①と②はほぼ同時におこり、治療は①と②に対して同時に、別個に行われるべきなのだ。

①骨折の治療といっても、しばらく無理しない程度しかない。(超先端医療ではつぶれた椎体にセメントを注入するという方法もあるようだが)

このような治療は②が主になる。早く痛みを取って動くことなのだ。

「損傷の治療」と「痛みの治療」は別のことでそれらは同時に行うべきなのだ。
「損傷の治療」は積極的に修復すべきか、放置してもよいかは判断すべきことだ。

たとえば

外力→①捻挫(軽度靱帯損傷)  ②筋筋膜性疼痛

②の治療だけでよい場合が多いと思う。①の治療として固定(テーピングなど)をするより②の治療を積極的にしたほうが治癒がはやいことが多いように思う。

外力→①ヘルニア  ②筋筋膜性疼痛

この場合は当然②の治療だけでよいことが多い。(脊髄症状や馬尾症候群以外)

外力→①半月板損傷  ②筋筋膜性疼痛
外力→①腱板損傷   ②筋筋膜性疼痛

これらもおおくの場合は②の治療だけを積極的にしたほうが結果はよいのではないか。それは半月板損傷や腱板損傷は健常人でもしばしば見られることなのだから。①の治療(手術)をしたが痛みは続いているという人はよくいる。

外力→①損傷不明   ②筋筋膜性疼痛

この場合はとても多いのだが、もちろん②の治療だけを積極的に行えばよいことになる。しかし「異常はないですよ。」「そのうちに治るでしょう。」というコメントで終わることも多い。もちろんその通りでしばらくで治るかもしれないが、長くて辛いトンネルの入り口なのかもしれない。

損傷の程度と痛みの程度は別問題で比例関係はない。

医師は傍観者でも評論家でもなく、かかわった人になってしまう。
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by junk_2004jp | 2007-01-25 01:33 | 急性痛 | Comments(5)
2007年 01月 24日

痛みの認知行動療法

忘れるなんてできません  忘れる必要はない。EBMよりよいだろう。

筋骨格系の痛みの治療で近年、認知行動療法の有効性が言われている。

認知行動療法とは?
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1.病気の(症状が維持される)メカニズムが説明される。説明の中で、認知が果たしている役割も説明されます。

2.認知の修正。地味なものでは正確に記録を取ることも、偏った認知を修正してくれます。直接、考えを取りだして「別の考え」をぶつけてみたり、最後には行動に打って出て認知を変えたりします。

認知を変えることは、行動、感情、生理(状態)を変えることに、
行動を変えることは、認知、感情、生理(状態)を変えることに、
感情を変えることは、行動、認知、生理(状態)を変えることに、
生理(状態)を変えることは、行動、感情、認知を変えることに、
それぞれつながる。


認知行動療法をする人は、上記について説明する必要があると思います。
痛みがあるという生理状態はどういうことなのか説明しなければいけないのです。

EBM(Evidence Based Medicine)療法?
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日本製「ヘルニア診療ガイドライン」
1 腰椎椎間板ヘルニアに対する硬膜外副腎皮質ステロイド薬注入療法は有効か

坐骨神経痛を有する腰椎椎間板ヘルニアに対する硬膜外副腎皮質ステロイド薬の注入療法は保存療法の1つの選択肢として、治療開始後早期での疼痛軽減に効果がある。
(GradeA)

GradeA:行うよう強く推奨する。強い根拠に基づいている。質の高いエビデンスが複数ある

坐骨神経痛とは何なのか、椎間板ヘルニアがどうして坐骨神経痛を起こすのか、硬膜外にステロイドを注入するとどうして痛みが軽減するのか、そのようなことはどうでもいいのであって、エビデンスがグレードAのレベルにあるから推奨される治療というわけか?

認知行動療法とEBMに基づく治療とは?

EBMに基づいたガイドラインなんて毎年変わるかもしれない。痛みは所詮、アンケートなんだ。数量化できないから。アンケートは質問の仕方や病態の説明、文化的背景によって何とでも変わると思われる。

腰痛だけを特別扱いする理由などない。緊張型頭痛、顎関節症、舌痛症、下肢のしびれ、尾骨痛、歯痛、耳鳴り、肩関節周囲炎、膝痛など筋肉に由来する多くの病態は平等な理論、治療法だろう。
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by junk_2004jp | 2007-01-24 00:17 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2007年 01月 23日

Muscle knots cause most of the world’s aches and pa-ins.

ギリシャ型

Muscle knots(筋硬結)

皮膚にできたknotはタコ、うおのめ、筋肉に出来たknotは筋硬結。発生のメカニズムはくり返される衝撃(微小損傷)ははずせない。

それらがあるからと言って痛いとは限らないのだが、痛みの原因になっているときもあるのは事実だ。

Morton's Footだから必ず痛いというわけではないが、体重、習慣、靴などの要素によって皮膚や筋肉に硬結を作る可能性はそうでないものより高いのかなと思う。

筋骨格系の痛みはほとんどがmuscle pain(=muscle knot)なんだ。muscle painがいかにして起こるか、どうして習慣化するのか、不安や抑うつとの関係は。

「 腰痛の本当の原因が解明されていない」とは思わない。
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by junk_2004jp | 2007-01-23 13:44 | 痛みの生理学 | Comments(3)
2007年 01月 22日

足のしびれと冷感

20歳代、女性、半年前より両足先のしびれと冷感が続いている。職場は倉庫の中。

足背動脈の触診、下腿の触診異常なし。
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第2趾が第1趾よりも長い足をMorton's foot(モルトン足)というのだそうだ。第1趾の中足骨が短いともいえる。正常の場合は足裏3点で体重を支えるのだがモルトン足の人は2点で支えているとのことだ。

バランスが悪いために、疲労も起きやすく筋肉の緊張も強いのだろう。筋緊張→細動脈の循環障害→冷感、しびれ感と思われる。

図の赤点のところに圧痛があったので、そこをブロック注射したら軽くなったとのこと。一回の治療で愁訴がなくなるとは思わないが、冷感やしびれ感の原因は推測できた。

今後、まめにマッサージをする、インソールを使用するなどが重要だろう。インソールについてはその専門家にやってもらうのがよい。

参考:ギリシャ足、エジプト足、方形足

次の写真は別の患者さんだが、捻挫のあとヒラメ筋などに痛みが続いている。
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次の写真はヘルニアの手術をしたが、臀部~下肢の痛みが続いている人のものだ。
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通常はABCの3点で体重を支えているのだが、Morton's Footの人はDとCで支えている。アイススケートの靴を履いて生活しているようなものだ。この写真でも分かるが、Dのところにうおのめがあり、ABは角質化していない。
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by junk_2004jp | 2007-01-22 11:13 | 症例 | Comments(11)