心療整形外科

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2007年 05月 31日

ミオゲローゼ

myogelose

以前はカルテなど医学用語はドイツ語が主流であった。このドイツ語はよくカルテに記載したものだ。こういうのは先輩医師のカルテを見て覚えていくものだった。

myo-は筋肉を表す。gelはゲル(ジェル)で「ゼリー状に固まったもの」を表す。つまり筋肉がゼリー状に固まった状態をいう。

英語では、myogelosis、日本語では筋硬症。

コリコリとした策状のものを筋肉内にふれるがそれのことだ。TKさん、ケイしゃん分かるね。それを押さえると飛び上がるほど痛い(ジャンプサイン)。

慢性痛の人には必ずといっていいほどmyogeloseがみつかる。急性はそれができつつあるということ。ある日突然にできるものではないからね。

ミオゲローゼで検索してみると、リンパマッサージなど2つがヒットする。このサイトのしこり特徴、しこりの有害性・・・などが参考になる。

そのほか筋硬症でも検索してみてください。

http://blog.livedoor.jp/tetuko68spader/archives/2006-09.html中程
筋肉痛は、筋肉自体の損傷や炎症、筋収縮の持続、筋の阻血などによっておこる。筋あるいはこれを支配する神経の刺激状態が続くと、反射性に筋肉の収縮が繰り返し起こり、その結果血行障害が生じて種々の発痛物質が遊離され疼痛が生じる。このような悪循環によって筋肉痛は持続性になり、筋肉は疼痛に加え、硬結した状態(筋硬症myogelosis)を示す。
myogeloseで検索するとほとんどがドイツ語のサイトです。
myogelosisで検索すると

Trigger Point Therapy

The Nature of Trigger Points

There is no statement in the modern scientific literature that calls a trigger point a "taut band of fibro-connective tissue." However, it was once used in the late 19th/early 20th century until histological studies conducted by German scientists (Glogowski, and Wallraff, 1951; Miehlke et al., 1950) showed that there is no connective tissue proliferation (myogelosis) in the area of a trigger point in muscles.

など。

「筋硬症友の会」でも作りますか^^TKさん。
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by junk_2004jp | 2007-05-31 07:23 | 慢性痛 | Comments(7)
2007年 05月 30日

痛み治療の最大のポイントは

私の説明を理解し納得できるかにある。理解し納得できれば、治癒へのスタートがきれたのでゴールはちかい。

実際に診察しなくても、よくなったとのメールをいただくこともある。掲示板でもそのような方が何名かいる。

私の説明は多くの整形外科医の説明とは違うのでなかなか理解していただけないこともある。ただし、理解していただける人にとっては、他の整形医よりも理論的に思っていただいている。

そういう意味で、ベテランの整形の看護師やその家族はなかなか難しいことがある。古い考えから抜け出せなくなっている。そのようなことを何回か経験している。

理解出来るか否かの境界はどのへんにあるのか興味のあるところだ。理解できるが、多くの医師が言ってるから・・・ということもあるだろう。洗脳されてしまっている。脱洗脳の方法がわかればよいのか。

「おまえも洗脳しているのだろ」と言われるかもしれないし実際のそうかもしれないが、安上がりだし、実害もないし、治りもよい。

生理学に忠実で、診断基準に忠実に診断するということは重要だ。それを洗脳というか?私は診断基準にのっとって診断している。

ヘルニア、脊柱管狭窄症、などの診断基準はない。ということは思いこみ、整形村のしきたりで伝統的に診断しているということ。

昨日あった話:高齢の男性Aさんが内科入院中に腰が痛くて歩行困難になり、整形でみてもらう。MRIで脊柱管狭窄症、手術が必要との宣告をうける。Aさんは古くからの当院の患者さんだったので、私の診察を希望する。紹介状を持参で来院される。

私:「転ばなかった?」
Aさん:「便所で転びました」
私:「圧迫骨折ですよ、たぶん」ということで、レントゲンをとり、以前のレントゲンと比較したところ第2腰椎の圧迫骨折(新鮮な)と判明。

Aさんの体の動かし方を見たら、まず想像できるのが圧迫骨折だ。それで「転ばなかった?」と質問すればいいだけのこと。MRIでは何も解決できないという証拠だ。

前医との診断が大きく違うので、フォローは難しいものがある・・・・

「転んだことをいわなきゃ^^」
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by junk_2004jp | 2007-05-30 02:03 | 痛みの生理学 | Comments(18)
2007年 05月 29日

平安セミナー(ランチョン・セミナー)・・・整形外科学会より

弁当を食べながら聴くセミナー

「整形外科領域における痛みー発生メカニズムとその対策」

      札幌医大教授 山下敏彦先生   座長:福島県立医科大 菊地臣一先生

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このセミナーを受講したいと思い申し込んだが、弁当が売り切れていて弁当なしなら可能ということだったが、弁当のほうを選択して他のセミナーを受講した。

やはり、臨床医は痛みに興味があるのですね。このセミナーは盛況でした。

先生のお話は金沢でも聞いているし、抄録をよんでだいたい分かっている。

抄録より:

侵害受容性疼痛や炎症性疼痛は、痛みの発生メカニズムや発生源を明らかにし、それに応じた治療法を選択することにより治癒に導くことが可能である。一方、神経因性疼痛に対しては、未だに確実な治療法は確立されていない。

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by junk_2004jp | 2007-05-29 10:41 | 痛みの生理学 | Comments(2)
2007年 05月 27日

神戸ポートピアホテルで

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by junk_2004jp | 2007-05-27 15:36 | Comments(4)
2007年 05月 26日

なぜトリガーポイントブロックなのか

神経のどこでブロックしてもいいのだが、トリガーポイントブロックは筋肉に直接作用するので筋肉の新陳代謝にも影響を及ぼす可能性がある。

安全で副作用はそれほど気にしなくて良い。何度も試しうちができる。「これでどう?」というような感じで患者さんと会話しながらできる。

誰にでも気軽にできる。簡単、ちょっとした触診のわざと筋肉に問題があるのだという考え方が必要だが。

人体のどの部位の痛みに対しても等しく対応できる。この発想は重要だ。でん部~大腿部の痛みのときは硬膜外や神経根ブロックをすることが多いが、では五十肩のように肩から上腕にかけての痛みに対して頚の硬膜外や神経根ブロックをするのか?私が患者ならお断りする。

顎関節症のような痛みも五十肩のような痛みも等しく対応すべきことなのだ。テニス肘で神経根ブロックをするのか?

なぜかペインクリニック系は神経の根っこを狙うのが伝統的だ。何で根っこを狙うのかその理由は?治療に重みをつける、治療に箔をつける効果はあろうが・・・それだけのような気がする。

トリガーポイントブロック・・・・内科医でもちょっと興味をもてば、大丈夫。家庭医として知っておきたいテクニックだ。多くの痛みは専門医に診せる必要はない。専門医はかえって小難しい理論で治らない手術に追い込む可能性だってある。

医師は素の局痲(局痲だけ)のブロックをしたくないという傾向がある。局痲を治療薬とはみないわけだ。一時的に麻酔しているだけと思ってしまうのだろう。だからステロイドなんかを混ぜる。ステロイドが主役で局痲はつけたしといった感じになる。

これではステロイドの副作用の非難をあびることになるかもしれないし、回数の制限にもつながる。

局痲の数時間しか薬理効果がないという欠点を利用すべきなのだ。数時間しか効かないということは安全だということだ。その間に、人体のなかではいろいろなことが目覚めているのだろう。だから薬理効果が切れても効果は続く。治癒へ反転させると考えればよい。
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by junk_2004jp | 2007-05-26 00:51 | Comments(6)
2007年 05月 25日

軟骨がわるいといわれている中高年の膝痛は筋筋膜性疼痛症候群のためなのです

掲示板より
旅の途中友人が足が痛いというので 突然おじゃましました。帰り道 調子いいんよってスタスタ歩くし、おやじさんも連れて来たいって言うし、友人の気持ちが伝わって、楽しい旅となりました。

ハイジさんの投稿からです。お友達は60歳代、数年前より両膝痛。ハイジさんも診察室にいらっしゃいましたから証人になっていただけます。10mlの局所麻酔のトリガーポイントブロックだけで、すぐによくなります。歩いてもらうと患者さんの顔はパッと明るくなります。痛みがとれるからです。

画像診断は痛みに関して無力だというのはもう皆さんお分かりですね。医師は治療的診断、機能的診断をしなくてはなりません。

このようなトリガーポイントブロックは、「その筋肉が痛みの原因だった」という診断の意味もあるのです。

軟骨の変性は筋痛症の結果と考えるべきでしょう。筋短縮→アライメントの変化(O脚など)→軟骨に負荷

水が溜まるのも緊張した筋によって関節包(滑膜)がこすれて刺激をうけるためかもしれません。
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正常な筋肉につくりかえればいいのです。罹病期間がながければそれなりに努力が必要です。

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掲示板(じゅんこさんより)
他の病院で言われた父の脊柱管狭窄症の痛みも、母の膝の軟骨消失のための痛みも、加茂先生が筋筋膜性疼痛症の為に起きている痛みで有り、神経圧迫や骨に起因するものでは無いので筋肉を柔らかくすれば必ずよくなりますよ。と治療していただき、父も母も今まで何をしても治らないと諦めていたのが筋肉の問題だったのかと半信半疑の面も有ったようですが、お陰様で母は10日の入院でかなり楽になり、やはり加茂先生のおっしゃる筋肉の問題なんだと認識したようです。自宅でもマッサージを受け益々良くなって喜んでおります。

マッサージの先生に加茂先生の治療の事や今まで筋肉の問題と言う先生はいなかったこと、加茂先生の素晴らしさを説明していました。加茂先生が筋肉をよくマッサージしなさいとおっしゃたので、たのみます。と説明するのを聞いていて、父もよく認識しているのだと嬉しくおもいました。

二人とも筋肉を柔軟にすれば良くなると希望を持てたこと、また本当に楽になってきた事、加茂先生のお陰と、心より感謝しております。本当に有り難うございました。

お母様の膝の筋肉(内側広筋、外側広筋、大腿二頭筋、ひ服筋など)はこちこちでした。かなり年季が入っているようです。

お父様は両側の外側広筋です。お母様ほど年季は入っていないように思いますが、脳梗塞による苛立ちや思い込み絶望が影響しているようにも思います。心身から支えてあげてください。

お母様の膝の軟骨は年齢相応の感じです。とにかくヒアルロン酸なんかどうでもいいのであって筋肉を良い状態に保つことです。初期が肝心です。

ヒアルロン酸よりマッサージ、ストレッチですよ。なぜこのことが広まらないのか分かりますか。企業が関係しているかいないかの差だと思います。宣伝の力は大きいですよ。もうひとつはレントゲンに写るか写らないかもありますね。
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by junk_2004jp | 2007-05-25 12:59 | 慢性痛 | Comments(3)
2007年 05月 24日

最近の症例

Aさん(70歳代の女性)が手首の骨折で来院されました。一応、現在服用中の薬をお尋ねしました。

両方の中指、薬指が冷たくてしびれているということで、2年前より内科で投薬を受けているがぜんぜん良くならないとのこと。

薬はメチコバール(ビタミンB12;末梢神経障害の改善)とオパルモン(末梢血流改善)です。

「効かないのなら止めたらどうですか?」
「先生は止めたらだめだとおっしゃる。」

「私の母親がもしそういっているのなら・・・・違った方法をとります。」そのような説明をして前腕に圧痛点があることを見つけて、そこに局所麻酔を1~2ml注射しました。(両側)

次の日、来院、「指の冷感、しびれ感はなくなりました。」ということで、2年間効かないのに飲んでいた薬をやめることにしました。

前腕伸筋の筋筋膜トリガーポイント症状だったのです。しびれるといえばメチコバールというのは医師の定番です。

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Bさんは約1年前、鞭打ちになり、ある病院に通院していましたが、頚部痛、上肢のしびれなどがとれず悩んでいる。MRIでヘルニアがあるということ。

交通事故の保険は打ち切りとなっていますがどうしても治したいとのこと。保険屋さんはとにかく一生懸命がんばって打ち切りにするものです。(強面の人にはしない傾向があり)

まず視診ではあきらかに筋肉の腫脹がみられ左右差がある。Bさんのケイタイで撮影してあげました。Bさんは今まで気づかなかったといっていました。

僧帽筋、斜角筋、胸鎖乳突筋などを触診しましたら、驚いて「こんな診察を受けたのは初めてです。」とおっしゃいました。

私のほうが驚きます。これまで触診を受けたことがなかったということです。

全国の鞭打ちの患者さん、団結してこの筋肉の病気のさらなる研究を要求してください。

医師は警察にだす診断書には「2週間の安静」と書きます(書かされます)。これは単に形式なんです。15日以上になると免停などの罰がかせられるからなのです。

なんとかしなくては!
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by junk_2004jp | 2007-05-24 08:38 | 症例 | Comments(6)
2007年 05月 23日

筋粗鬆症

b0052170_1804534.jpg図は骨のリモデリング(新陳代謝)を表しています。破骨細胞が骨を吸収し、骨芽細胞が骨を造ります。この周期は一生続くのでしょう。

骨吸収と造骨のバランスがくずれ骨量が減少していくのが骨粗鬆症です。

皮膚もリモデリング(新陳代謝)をしているのは常識ですね。そうするともちろん筋肉もリモデリングをしているのでしょう。その周期はどうなんでしょうか。

しかし、医師にはその発想がないように思います。鍼灸師の野崎先生どうなんでしょうかね?先生は「筋肉を一度破壊し造りなおす。」とおっしゃっているように思います。

病的になった筋肉(筋筋膜トリガーポイントを有する筋肉)は筋肉のリモデリングがとまってしまうのかもしれません。骨粗鬆症ならぬ筋粗鬆症に陥ってしまう・・・。

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by junk_2004jp | 2007-05-23 18:13 | 慢性痛 | Comments(11)
2007年 05月 22日

スーパー患者さんの言うことは決まっている

「治すのは自分自身」

さをさんは、1日に何百回と訪れる腰の激痛、トイレにも行けない日々、2名の整形外科教授の診断で、手術(固定術)が必要とのことだった。手術日も決まっていたとか。それを田舎の診療所の医師である私の治療に賭けたわけだ。その後日談に書かれている。「最後に痛みを治すのは自分です。」

b0052170_12531612.jpg戸澤洋二氏は7年にわたる腰下肢の激痛を自分で戦略をたてて治された。そしてその様子を出版までされたわけだ。私のHPを参考にされたそうだ。

その著書の中に「治してもらうのではなく自分で治す」とある。






掲示板の常連さんのちえこさんは掲示板で滑り台でたとえていっている。
ある角度までは自力で這い上がれる。その角度を超えてしまうとどうしても自力で這い上がることができなくなってしまう。だから、その角度を超えないように日々注意をしている。

医師は滑り台を這い上がろうとする患者さんの手伝いはできる。しかし、這い上がろうとしてもらわないとどうにもならないものだ。

痛みに対して構造診断する医師は這い上がろうとする患者の足を引っ張っていることが多い。
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by junk_2004jp | 2007-05-22 12:58 | 慢性痛 | Comments(6)
2007年 05月 21日

筋筋膜性疼痛症候群の診断基準(Simons,1990)

●大基準
局所的な疼痛の訴え

筋筋膜の圧痛点から関連痛として予測しうる部位での疼痛あるいは違和感

触れやすい筋肉での索状硬結の触知

索状硬結に沿った一点での強烈な庄痛点(ジャンプサイン)の存在

測定可能な部位では、可動域のある程度の制限

●小基準

圧痛点の圧迫で臨床的疼痛の訴えや違和感が再現する

圧痛点付近で索状硬結に垂直に弾くような触診を加えたり、圧痛点に注射針を刺すことで得られる局所的ひきつり反応

筋肉を引きのばしたり(ストレッチング)、圧痛点への注射により疼痛が軽快する


診断には大基準5項目すべてと、少なくとも1つの小基準を満たすことが必用

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これに従って診断すべきです。

いまだに腰痛の解剖学的発生部位を探している研究者もいますが、そのような研究はおそらく役に立たないだろうという意見が大半です。
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by junk_2004jp | 2007-05-21 15:11 | Comments(2)