心療整形外科

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2007年 09月 28日

第1回線維筋痛症研究会

第1回線維筋痛症研究会にいってきました。

線維筋痛症は、慢性かつ難治性の身体全体に著しい痛みを伴う疾患であるといわれ、近年日本でもようやく注目が集められ約200万人の患者が厚生労働省研究班全国調査の結果判明しました。


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写真は村上正人先生(日本大学板橋病院心療内科)のご講演です。演題は「線維筋痛症にみる筋・血管攣縮と循環障害」です。スライドの文字は。「背景にストレスと筋の攣縮?」
線維筋痛症(FMS)の発症のメカニズムは未だ充分に解明されていないが、患者の90%以上に発症の時期に一致して手術、事故、外傷、出産、肉体的過労、過剰な運動などの肉体的負荷がかかったエピソードが肉体的過労や外傷などのエピソードが認められていることより、何らかの筋肉の微小障害を契機として筋骨格系の結合組織の攣縮や虚血、自律神経系の乱れが生じ、内分泌機能、免疫機能なども巻き込み、全身のシステム的な異常をきたしてきたものと思われる。(抄録集より抜粋)

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昨日掲示板で天文台長さんから次のような投稿がありました。「あれ!先日聞いた薬だな」と思い研究会のメモをみたところです。
「僕の本にも登場する、大手術した「腰痛の師匠」が最近鈍い腰痛が継続していて悩んでいるので、都内のペインクリニックを紹介したところ毎週土曜日に通院を始めた。そこの院長先生が自信を持って処方してくれた薬が効き始めたという。
・ガバペン錠 毎食後1錠
・リボトリール錠 就寝前1錠
という聞きなれない薬だが、どういうお薬でしょうか?


以下は講演のメモ書きですから正確ではありませんが、記録しておきます。なおこれは村上先生のご講演ではありません。

線維筋痛症

1.リウマチ型(付着部炎)・・・・NSAID、アザルフィジン、ステロイド・・・ノイロトロピン静注
2.心因性型・・・・・・・・・・・トレドミン、パキシル・・・・・・・・ノイロトロピン静注、ルボックス
3.外傷型・・・・・・・・・GABAトランスポーター活性剤(ガバペンチン)、ベンゾジアゼピン(リボトリール)・・・・・・・・ルボックス
4.重症進行型・・・・・・・・・ステロイドパルス療法、GABAトランスポーター活性剤

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筋筋膜性疼痛症候群(MPS)と線維筋痛症(FMS)の境目ははっきりしていないようだ。MPSは部分的(限局的)な痛み、FMSは全身的な痛みだが、その中間的なものもある。不全型線維筋痛症とでもいうか。

MPSからFMSに移行することもあるのは当然のことだ。

FMSが有名になりつつあるので、このへんからMPSも有名になるかもしれない。

とにかく、不全型線維筋痛症(線維筋痛症もどき)とでもいうべき多くの患者さん(MPSの患者さん)を、ヘルニアだとか、すべり症だとかいって手術しているのが現状なのだ。なんとかしなければいけないよ。
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by junk_2004jp | 2007-09-28 08:02 | Comments(10)
2007年 09月 27日

気づいている放射線科医師

加茂先生

初めまして。私はAで整体院をしております、Bと申します。先日弊院にお越しになった、放射線科のドクターから先生のことを伺いました。

そのドクターは、ご自身の臨床経験から、画像診断の結果と、実際の症状(疼痛など)の関係性に矛盾があることに以前から気付いておられ、ご自身も腰痛症であることから、加茂先生のHPに辿り着き、さらに弊院のHPをご覧になって場所的に便利な弊院にお越しになりました。

そのドクターにお教えいただいた加茂先生のHPを見せていただき大変勉強になると同時に、今まで自分がやってきたことが間違っていなかったという強い確信を得ることができました。・・・・


http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_224.htm#asann・・・・これは別の放射線科医から

画像診断の意味と限界

放射線科医は腰痛を訴えていない人の腰のレントゲンなどを見る機会が多いと思う。たとえば胃腸の検査で腰椎が写っているわけだ。

総合病院では腰痛や頚痛など筋骨格系の痛みをもつ医師や看護師が少なからずいると思われるが、整形外科医は「井の中の蛙」になってはいないか。
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by junk_2004jp | 2007-09-27 13:57 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2007年 09月 26日

もうどれだけヘルニアと診断を受けた方を診たことか

Aさんは50歳代のビジネスマンです。3年前より、両下肢痛があり、ヘルニアの診断を得ています。
始めまして

私は、脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアで3年患っています。今までブロック注射は効きましたが、其れ以外の薬や理学療法は全て効きませんでした。
私のHPを見て遠方からいらっしゃいました。

大学病院では、手術するほどではないとの説明で、それ以上の説明や治療の提案はありませんでした。

いくつかのペインクリニックを受診し、私のHPを印刷いたものをみせましたが・・・・
「トリガーポイントブロックは効かない」ということでやってはくれませんでした。

ゴルフはやってはいけないという指導を受けています。

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写真はAさんの了解を得てあります。

両側のハムストリング(大腿裏面)の筋筋膜性疼痛症候群が主な原因でした。
午前中にトリガーポイントブロックをして、午後から再度診察をしました。3~4時間後です。遠方から来ていらっしゃるのでそうしました。

「ヘルニアは何の関係もありませんよ。」

「久々にジャンプすることができました。先生の考えがなぜ広まらないのでしょうか。」

「さー、なんででしょうかね。」

「先生は学会なんかで発言しないのですか?」

「ボクはいつもだまってますm(_ _)m。医者はなかなか思い込んだことを変えられないのでしょう。」

「簡単な治療でよくなるのなら、医療費もかからなくて患者も助かるのですが。このような治療をどこでも受けられることができないものでしょうかね。」

「神経が押さえられて痛いなんていってたら藪ですよ。そんなことは決してありません。なんでそんなことが大学レベルでいわれているのでしょうかね。手術するほどでなかったら、手術するほどになるまでどうしろというのでしょうか。」

ペインではトリガーポイントは効かないといわれることが多いが、硬膜外より効く。私も以前は硬膜外をしていたからそれはよくわかる。神経根ブロックなんて、なにやってんの!

とにかく、神経がからんだ病態ではなく、筋肉の病態なんだ。慢性化には筋ー脳のネットワークがからんでくる。

Aさんはよくなって帰られた。慢性痛がどのような経過でよくなっていくかわからないが、糸口はみつかった。

戸澤洋二さんの「腰痛は脳の勘違いだった」を買っていかれた。

「このような治療を日本のどこででも受けられるようになったらいいですね。」
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by junk_2004jp | 2007-09-26 20:33 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(3)
2007年 09月 24日

構造診断がいかに無意味か

少し前に 此処の掲示板に救われ痛みがなくなったと書き込みしたおばさんです。

その後・左足先にすこ~しの違和感はあるものの 日常生活にはなんの問題もない日々を送ってました。

先日、19、20日と連続で某ロックミージシャンのライブに行ったのですが・・・3時間近く立ちっぱなしのライブ・・・・・さすがに疲れました(笑)

20日の夜・・寝てて・・・左足がぁ~~攣る・・痛い・・肉離れなりそう~~てなカンジで泣きそうになりました(~_~;) 

思わず携帯をにぎり、隣の部屋で寝てる息子に SOS を送ろうかと・・・しかし待てよ・・・此処でそんな事になると「2日も行くからや~」と言われる。。少しマッサージでもと思っても、触るだけで痛い・・・・・・・・・

そこで、部屋にあった アンカ で温めてなるべく動かないように寝ました。「あぁ~明日動けなかったらどうしょう~」と思いながら。。。。翌朝・・・大丈夫でした(笑)慢性の筋肉痛は温めるのがいいのかな??

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おはようございます。シャルル様 加茂先生 ありがとうございます。

昨年の今頃は、2箇所の整形外科の診察で 「腰椎すべり症」と言われおまけに 「一生 治りませんよ」とも言われてましたのに~~

今は、薬はアンメルツを塗るだけです。ホントに此処に出会えた事 心から良かったと思います。


構造診断がいかに無意味か、無意味どころか悪影響を及ぼすかがインターネットの掲示板を通してよくわかります。

いかに頭を切り換えることができるかです。無駄な手術をして、筋痛症を悪化させないように。
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by junk_2004jp | 2007-09-24 20:52 | 慢性痛 | Comments(4)
2007年 09月 22日

整形外科医院に「腰痛は脳の勘違いだった」が置いてあった

Aさんは、腰痛、下肢痛で動くことが困難だった。B整形外科医院で診てもらったら、先生は「なるべく動くように」とおっしゃったが、その意味がわからなかった。

C病院でMRIを受けたら、ヘルニアがあることがわかった。

またB医院にもどって治療を受けたのだが、その医院で「腰痛は脳の勘違いだった」(戸澤洋二著)を目にした。それを読んで先生がよく動くようにおっしゃってる意味がわかった。

Aさんはだいぶよくなってから、私のところへ診せにこられた。

痛みは筋肉のspasm(痙攣)なのです。ヘルニアが原因でそうなることはありません。ヘルニアは原因ではなくて結果なのかもしれません。

「腰痛は脳の勘違いだった」が、整形外科医院に置いてあったということを聞いて感激しました。私「おいくつぐらいの先生ですか?」
Aさん「40歳ぐらいのお若い先生です」
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by junk_2004jp | 2007-09-22 11:53 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(4)
2007年 09月 21日

椎間板症、椎間関節症

脊柱管狭窄症にしても椎間板ヘルニアにしても

椎間板症、椎間関節症にしても変性したものは痛いんだという先入観が概念を形成しているように思う。

変性(老化)すると痛覚神経が組織に侵入するといわれている。痛覚神経が設置されると痛むという理屈はない。足裏なんて痛覚神経は密にあるではないか。

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この図はいずれも、生食を注入したときに感ずる関連痛をしめしたものだ。疼痛誘発テストをして、普段かんじている痛みが再現すれば、そこが原因だと診断するわけだ。

このような疼痛誘発は日常ではあり得ないし、その痛みは瞬間的なので患者は判断できないであろうが、医師の誘導尋問にひっかかる可能性はある。

椎間板や椎間関節が痛みの源となっている可能性はないとはいえない。そこに痛覚神経が存在するのだから。

ただし、このような深部の組織に対して、外部から圧力を加えて痛覚過敏を調べられるものだろうか。

圧痛点はないと述べたのはそういうことなのだ。関連痛には圧痛点はない。脳が痛みを認知しているだけなのだから。

疼痛誘発テストで診断するのではなく、「治療的診断」をすべきなのだ。局所麻酔を注射したらどうなるのか観察すればよいのだ。

ほとんどの腰痛には圧痛点が存在する。大腰筋などの深部の筋は太った人ではわかりにくいが。

その筋肉に局所麻酔を注射すればたいてい痛みはとれてしまう。慢性化とは、パターン化、習慣化ということで、脳ー筋のネットワークの不具合なのだ。
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by junk_2004jp | 2007-09-21 18:19 | 痛みの生理学 | Comments(8)
2007年 09月 20日

脊椎疾患でない

腰痛や頚痛、四肢の痛みやしびれは脊椎疾患でないのに、脊椎学会がかってにそう思いこんでいるところにこの問題の難しさがある。

脊椎の骨折、悪性腫瘍、感染症を除くことができれば、それはもう脊椎疾患ではない。

筋痛症なのだ。筋痛症の患者を脊椎脊髄専門医が診ているというねじれが問題なのだ。

椎間板性の痛み、椎間関節性の痛み、その概念はわかるが、それなら圧痛点はないのではないか。

神経根性の痛み、これにいたってはその概念も理解できるものではない。

その概念は医者によって作られたのだが、それに沿って治療すると失敗してしまう。

どれだけ変形した脊椎を持っていても痛みのない人はたくさんいるものだ。その逆もしかり。

日本筋痛症学会、ありそうだが、ない。
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by junk_2004jp | 2007-09-20 21:44 | 痛みの生理学 | Comments(8)
2007年 09月 19日

整形外科医より

加茂先生、今日は本当にありがとうございました。

まずお会いできたことが何より嬉しかったです。今日はいろいろ見させていただいて、質問もさせていただいて、大変勉強になり今まで悶々としていたことが吹っ切れたような気がします。

すでにMPSの考えを実践し、数々の効果を実感していますが、周囲からは異端児のように思われそうで、こっそり実践している次第です。

まだまだ分からないことがたくさんありそうですが、先生たちのお考えを信じて頑張っていきたいと思います。そしてまた少しずつ勉強、普及していきたいと思います。日整会のアンケートには筋痛症の講義が聴きたいと書いておきました。

お忙しい中、臨床にインターネットにご活躍されて、頑張っている姿に感動いたしました。これからもお体に気をつけて、御活躍を願っています。

先生、今日はどうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。またメールさせていただきます。


「痛みの生理学」「慢性痛はどこまで解明されたか」「痛みのケア」などの本で痛みについて勉強していくと、構造が原因で痛みがおきるはずもなく、また神経が押さえられて痛いなんてもってのほかですね。

構造と痛みをリンクさせることなく、痛みは痛みの治療、構造は構造の治療と区別すべきです。

よい症例がありましたら教えてください。
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by junk_2004jp | 2007-09-19 19:47 | Comments(11)
2007年 09月 16日

解明進む痛みの科学

解明進む痛みの科学

ここ数年の間に痛みの科学は大きく進歩した。20世紀の古びた医学(ヘルニアが神経を押さえているので痛い、軟骨や椎間板がすり減っているので痛い、脊柱管が狭窄しているので痛い)は、生理学的にも説明つかず、矛盾に満ちている。

私たちは大きく変わろうとする境目に生きている。

慢性痛を作らないためにはどうしたらいいのか。痛みは我慢するものではないのなら、どうしたら速やかに痛みを消すことができるのだろうか。

最も確実で安全な薬剤は。

一旦、慢性痛になってしまった人々に対して医療は何ができるのであろうか。
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by junk_2004jp | 2007-09-16 01:03 | 痛みの生理学 | Comments(3)
2007年 09月 11日

なぜヘルニアのときはこの理論がいわれないのか?

近年、腰部脊柱管狭窄症による下肢しびれ感、疼痛の出現に、馬尾・ 神経根に伴走する神経栄養血管の血流低下が深く関与していることが判明しました。馬尾・神経根のみならず、神経に伴走する神経栄養血管が圧迫を受けることによって下肢しびれ感、疼痛が増悪するのです。 腰部脊柱管狭窄症の病態メカニズムに沿って開発された薬剤がオパルモン(リマプロスト)です。オパルモンは、経口のpGE,誘導体製剤で血管拡張作用、赤血球変形能改善作用、血小板凝集抑制作用、活性酸素産生抑制作用を有しています。
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ヘルニアのときはこの理論はでてこない。神経根の炎症はでてくるが・・・・

痛みの生理学者はこの見解をどうみているのだろうか。神経栄養血管が一過性の血流減少状態になると、なぜ痛みやしびれがでてくるのだろうか。
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by junk_2004jp | 2007-09-11 21:12 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(5)