心療整形外科

junk2004.exblog.jp
ブログトップ

<   2009年 04月 ( 46 )   > この月の画像一覧


2009年 04月 30日

広島カープ・栗原さんヘルニア再発?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?b=20090428-00000021-dal-base
突きつけられた現実を頭の中で整理できていなかった。腰椎椎間板ヘルニア再発-。病院を出た栗原は終始、うつむき加減だった。静養が一番の“良薬”なのは間違いない。だが、主砲としての責任がある。負傷を押して1軍に帯同する意思を示した。

06年8月23日「第4、第5椎間板ヘルニア」で手術を受けているが、前回よりも症状は軽いため打撃だけなら支障がないようだ。病院に付き添った石井チーフトレーナーが状態を説明した。「ヘルニアでも程度と状態による。本来なら休まないといけないが、前回のように神経を圧迫するような症状が出ていないので、プレーできないことはない。
 


かわいそうに。MPSです。ヘルニアが原因で痛いのではありません。神経を圧迫するような症状とはどんな症状なのでしょうか。それは痛みではなくて麻痺なのですが、前回は麻痺がでていたのでしょうか。

傷めた筋肉をしっかり治療しないと、ワケあり筋になっているので、また痛みが再発する可能性があります。

広島ファンの方は真実を教えてあげなさい。真実を知ることによって余計な心配をすることもいりませんし、対応の仕方も違ってきます。

MPS、トリガーポイントを知っている医師なら、すぐに診断がつきますし、急性痛ならその場で解決できることも少なくありません。

そしてなによりも正しい知識を教えることができますので、今後の対策にもなります。
[PR]

by junk_2004jp | 2009-04-30 23:21 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(6)
2009年 04月 30日

京唄子さん  変性すべり症

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090429-00000032-sph-ent

1月中旬に足に痛みを感じ、MRI(磁気共鳴画像装置)による精密検査で第4腰椎の骨折が判明。1、2か月で完治するとの診断を受け、無理をせずに仕事を続けていた。ところが4月初旬に再び悪夢が襲った。「一番の衝撃。階段を下りられませんでした。便器に座ったまま腰が上がらなかった」今月6日の診察では第4腰椎の骨折こそ完治していたが、今度は第3、第5腰椎が骨折。腰椎変性すべり症を併発していた。

27日の検査で胃かいようも判明し、現在は点滴治療を続けている。55キロあった体重は50キロを切っており、車いす生活で足の筋肉も衰えたという。手術に踏み切るかは未定だが、最低3か月という療養期間にリハビリを続けながら、復帰の道を探る。京は「どれだけかかっても舞台はやりたい。何とか頑張ります。見守ってやってください」と、舞台復帰へ強い意欲を口にしていた。


足の痛みと腰椎の圧迫骨折や変性すべり症との因果関係はあるのだろうか。足が痛いというと腰からだろうといって腰のレントゲンを撮る、たまたま圧迫骨折がみつかる、それのせいにしてしまう。このような可能性も十分考えられる。その程度のものなんですよ。

TVで医師が「腰椎のすべっているところで、動くたびに神経がこすられて足に痛みがくる。」というような内容の解説をしていた。

京唄子さんは強いモチベーションをお持ちなので大丈夫でしょうが、不安傾向の高齢者の方ならこの説明を聞いてショックで動けなくなってしまうかもしれません。

腰椎圧迫骨折は骨の上を叩くと強い痛みを訴えられますので、そこに金属片でマークを付けてレントゲンをとればまず診断できます。

下肢まで痛みが放散するようなことはないでしょう。

「神経が触れて痛みがでる、神経が炎症をおこして痛みがでる」これは医師がよく使う患者説明向けの言葉です。

しかし、昨日のブログで紹介したように、痛みの生理学者はこのような説明をしていません。

生じた痛みを放置しないで早く取ることが大事だといっています。

痛みの治療と圧迫骨折の治療は分けて考えたらいいでしょう。

圧迫骨折に対してはしばらくの安静。骨粗鬆症の治療薬。

痛みの治療は、この場合、どこが痛いのかはっきりしませんが、脚のどこかの筋痛なのだろうろ思います。圧痛点を調べれば分かるでしょう。脚のMPSだと思います。私なら圧痛点に局所麻酔を注射します。急性痛なら一発で治ることもあります。

唄子さんが元気になられてもう一度、検査をしてみたらいいでしょう。変性すべり症のままですよ。

いったいこれからどのようなリハビリをするというのでしょうか。痛みが慢性化しなければいいのですが・・・。そして手術と進んでいくこともあるのですよ。怖いですね。
[PR]

by junk_2004jp | 2009-04-30 01:47 | Comments(7)
2009年 04月 29日

痛みの科学

http://nime-glad.nime.ac.jp/semp/wm.asx?0u-air%2fspecial_lecture%2f014

休日、いかがお過ごしでしょうか。タクちゃんが掲示板に愛知医科大痛み学講座の熊沢孝朗教授の「痛みの科学」を貼ってくれました。これは2002年のものですからもう7年も前のものですね。

痛みは死よりも恐ろしい暴君である・・・シュバイツァー博士のことば。

日本の痛みに対する医療は20年遅れている。

痛みのメカニズムの理解は30年前と全く変わってきている。

生じた痛みを放置しない。急性痛のうちに痛みを消してしまう。

慢性痛は今やっと少し分かってきたところである。急性痛の可塑的変化の結果である。急性痛の鎮痛法では効かないことがある。抗うつ薬、抗けいれん薬が効くことがある。

学際的痛みセンター


慢性痛に悩んでいる人はいっぱいいます。毎月保険料を支払っているにもかかわらず!

どこの医者に行っても金太郎あめのごとく、レントゲン、MRI、ヘルニアが有るとかないとか。7年間のうちに20年の遅れを取り戻したのだろうか?

ヘルニアがあるならどうすればいいの?ヘルニアがないならどうすればいいの?

私のブログは毎日700人の方が見ていらっしゃいます。痛みに悩んでいる方、痛みの治療をしている方、痛みに興味のある方、中にはご立腹の方もいらっしゃいますね。

http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/images/chunichi.jpgこれは2009年2月の新聞です。
[PR]

by junk_2004jp | 2009-04-29 03:10 | 痛みの生理学 | Comments(1)
2009年 04月 28日

馬尾症候群

馬尾症候群なんていわないで、「椎間板ヘルニアによる馬尾神経麻痺」といえばいいのではないか。

脊柱管狭窄症の馬尾型は「脊柱管狭窄による馬尾神経麻痺」とすればいい。
馬尾型は、自覚的には下肢、臀部および会陰部の異常感覚、膀胱直腸障害、下肢脱カ感や性機能不全を訴え、疼痛はない。

いずれもとても稀な疾患で、脊柱管狭窄症の馬尾型なのかな?と思われるケースを一つだけ経験している。

おそらく他の整形外科医もそうなんだろうと思う。

馬尾症候群は48時間以内に手術をしないと、麻痺が完全には戻らない可能性があるということだ。

先日見せてもらったビデオ(以前にも見たことがあったのだが)はその珍しい馬尾症候群と思われる映像があった。

風呂場で急に激痛に襲われた。・・・・・たぶん大腰筋などの急激な攣縮(spasm)がおきたものと想像する。それは激しい痛みであったろう。

b0052170_2382044.jpg


このときに、髄核が大量にドバッとはみでたのだろう。それが馬尾神経を圧迫して、麻痺が生じた。

脚の感覚がなくなり、脚が動かない、排泄困難・・・・・・つまり麻痺している。

24時間以内に圧迫している髄核を取り除く必要がある。

このようなことはとても珍しいことなのだろうと思う。

想像だけれども、筋肉の強い若い人の方が可能性があるのかな?ヘルニアがない人のほうが一挙に脱出するので危険なのかもしれない。

つまり、ヘルニアのある人はもはやがけ崩れがおきてしまっているので、地震がきてもそれ以上くずれようがない。これは想像です。

全身麻酔、筋弛緩剤を投与した時点で大腰筋の攣縮は治まるであろうことは想像できる。

_____________________

一方、痛みやしびれがヘルニアが原因だろうか?このときは緊急を要しないで3ヶ月もねばっている。麻痺のときと大きなちがいだ。

ヘルニアによって麻痺がおきたり、痛みがおきるという理論は納得できない。大量なら麻痺で少量なら痛みやしびれという理論はおかしい。

痛みやしびれの原因はやはり筋肉のspasmなんだろう。そのために、あるいはいつのまにかヘルニアが生じているとみたほうがよい。

このように考えると、いろいろなことをうまく説明できる。

ヘルニアがあっても痛くない人が大勢いる。
ヘルニアがなくても痛い人がいる。
手術をして治る人もいれば治らない人がいる。
各種ブロックで治ることがある。
いろんな治療で治ることがある。
麻痺が生じることがないので、あわてて治療しなくてよい。
必ず圧痛点があり、筋肉の緊張がみられる。
真の神経学的検査の異常がない。
筋力低下、しびれ、冷汗などMPSの症状と矛盾しない。
神経を押さえても牽引しても痛みは生じないという生理学的知見に矛盾しない。
[PR]

by junk_2004jp | 2009-04-28 23:21 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(10)
2009年 04月 28日

医学と仮説

臨床医学はあいまい系科学です。その中でも「痛み」はそうです。

自然科学的、哲学的、個人的、社会的、いろいろな要素がからんでいますね。

b0052170_18323761.jpg


「ヘルニアが神経を押さえて痛い」という仮説は矛盾が多くとても信用できる仮説ではありません。一時、そうなんだ!と皆が思ったことは事実なんですが・・。

「痛みの本態は筋肉のspazmなんだ。」という仮説のほうが、いろいろなことを説明するのに矛盾がないのです。そしてその説に従って治療したほうが、安全、簡単、廉価、肉体的心理的負担が少ない、副作用も少ないのです。

筋性疼痛がすべて分かっているわけではありません。

慢性疼痛の多くは筋性疼痛で、どうして慢性化したり、広範囲に広がることがあるのか・・・

このようなことは、痛みの生理学者の研究に期待しましょう。臨床家はその知見に基づいて治療すべきです。

仮説を発表することは学者は名誉、地位、生活が絡んでいます。一方、私のような一開業医は気楽なものですね。

私が仮説をたてたのではなくて、MPSという仮説を皆さんに知ってもらおうとしているだけなのです。

ヘルニア派とMPS派が朝まで生テレビのように激論を戦わせること皆さんも見てみたいと思われるでしょう。

あまりにも影響が大きいのでゆっくりと変わっていけばいいと思います。
[PR]

by junk_2004jp | 2009-04-28 18:44 | Comments(0)
2009年 04月 27日

TKちゃんのMRI報告書

b0052170_2353522.jpg


症状は左の棘下筋、小円筋などのMPS。

病的反射なし、痙性麻痺なし、上肢の症状なし。
[PR]

by junk_2004jp | 2009-04-27 22:17 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2009年 04月 27日

脊柱管狭窄症

初めてメールを差し上げます。先生の著書「トリガーポイントブロックで腰痛は治る!」を拝読いたしました。本を読み終わり、明るい希望の光を得たようでした。


100ぐらいの間欠性跛行、両下肢の冷えで整形外科を受診して、脊柱管狭窄症の診断。血流をよくする薬、コルセット、牽引、電気治療。並行して指圧。ペインクリニックで硬膜外注射10回、改善なし。

このようなメールはしばしばもらいます。またこのような患者さんは毎日のようにいらっしゃいます。

みなさん困っているのです。

診断はなんでもいいですが、よくならないので困っているのです。

手術をしたくない人はどうすればいいのでしょうか?

手術をしてもよくなるとはかぎらないのですから。

この方はMPSの診断基準に従って診断すればたぶん下腿などのMPSでしょう。
[PR]

by junk_2004jp | 2009-04-27 20:53 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(3)
2009年 04月 27日

MPSなのかヘルニアによる根性痛なのか?

先生のブログの2008/3月25日の日付に載せていただきました、**のAと申します。

3月28日

先生に診察して頂いてから1年ほどが経ちました。何とか地元で、注射を打って頂ける医師を見つけ治療を続けています。

腰はもう全く痛まなくなりました!臀部の痛みがしぶとく残っていますが、以前に比べれば8割減といった感じです。

あまり治療にムキにならず、痛みが酷いときに注射に行くようにしています。このまま、いつの間にか痛む事なんか忘れてしまうんだろうなぁと、のんびりと受け止めています。

ヘルニアだの神経が圧迫だのという事は、もう一切信じないどころか気にもかけなくなりました。

「情報を発信し続ける」という先生の姿勢に深く感銘を受けました。

先生に診察して頂けて良かったです。ありがとうございます。

[PR]

by junk_2004jp | 2009-04-27 20:36 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2009年 04月 27日

仮説と仮説の論戦

科学はいつまでたっても仮説なんです。そこが宗教と違うところです。

宗教は仮説ではなくて絶対なんです。経典に書いてあること、神や預言者の言ったことが絶対なのです。

ヘルニアや脊柱管狭窄症が原因で痛みがおきているというのももちろん仮説です。

筋筋膜性疼痛症候群ももちろん仮説です。

どちらの仮説を信じて治療したほうがいいかは、やはり議論をする必要があると思います。どちらの仮説がより矛盾がなく、いい結果がでるか、また危険を伴わないか、経済的時間的パフォーマンスはよいか。

以下、はるさんのコメントからです。

私も柔軟な頭で考えてみましたが、どうしてもヘルニアや狭窄で神経を圧迫しても痛みが生じるはずが無い事は無いという考えになってしまいます。先生すみません。もちろんいくつかMPSに当てはまりますが、ヘルニアが無害とは理解出来ません。

いくら名医でも直らない患者もいるでしょうし数%は改善されないとありますが、だからと言って大多数の患者が、ヘルニア除去、神経除圧で見違えるように良くなっているわけですから、とても全身麻酔等々とは考えられません。


手術をしなくても見違えるほどよくなる人がいるのもご理解しましたね。

慢性疼痛は生物・心理・社会的な疼痛症候群といわれています。不安、抑うつ、社会的立場など多彩な要素がからんだ疼痛症候群なのです。

「慢性疼痛はどこまで解明されたか」「痛みのケア」「痛みを知る」「疼痛学序説」などの著書が参考になるでしょう。

手術は最大のプラセボとも言われています。儀式的効果はあると思います。どのような痛みの治療でもこれは言えることです。達成感、不安の解消はあると思います。また手術時に使う筋弛緩剤の効果も想像できます。そのようなことで、筋肉の緊張(スパズム)がとれてしまっても不思議ではありません。

そもそも神経根が圧迫されて痛みが生じているという生理学上の説がありません。神経根の所で生じた痛みの電気信号が脳に到達しているということなんですが、下腿などの圧痛点はなぜなのか説明不可能なんです。

たとえ筋肉が原因だったとしても、耐えられないような筋肉のコリや筋萎縮が全身麻酔では取れないと思います。あちらこちらに痛みが移動するような脳の勘違いなら分かりませんけど。先生のお墨付きがもらえるなら、私ならリスクを負ってでも全身麻酔だけで直るならやりますけどね。


そのとおりです。だから手術をしても治らない人がいっぱいいるのです。

脊髄は圧迫されても症状が無い場合が多いようですが、脊髄圧迫による下肢の麻痺は結局ヘルニアや狭窄による圧迫が原因ですよね?ならヘルニアや狭窄の画像診断はほっとけませんよね???

私は神経根圧迫は傷みも痺れも関係していると思っていますが、頚部の巨大なヘルニアにより脊髄も神経根も圧迫されれば、痛みと麻痺は同時に起こる可能性もあるのではないでしょうか?


痛みとは生理学上どういう現象なのか麻痺とは生理学上どういう現象なのかを勉強することから始めてみてください。

私はヘルニアが全部無害だとは言っていません。脊髄のあるところでは少数ですが脊髄麻痺が生じることがあります。腰では少数ですが馬尾型という麻痺性疾患があります。これは疼痛がおきないと書かれています。
いずれもとても少ないものですが、このような麻痺は疼痛性疾患ではありません。

このブログの常連さん、ひつまぶしさん、TKさん、エリーさん、ケイしゃん、シャルルさんもそうでしたか、頚椎にヘルニアがあります。私が診断したところ、MPSかFMでした。皆さん、脊髄麻痺がおきるかもしれないといって、スキーやその他のスポーツの禁止をされているわけではありません。

先日、お見せしたむち打ち症の人のグループとボランティアの健常者のグループは同じ割合で頚椎ヘルニアがみつかったとのことでした。

ボランティアの人でたまたまヘルニアの見つかった人は脊髄損傷の可能性を背負って生きていかなければいけないのでしょうか?そんな罪作りな話はありませんね。

余計な事かもしれませんが、加茂先生の問題提起が胡散臭い医師免許を持たない代替治療家の発言なら問題無いのでしょうが、整形外科の医師の発言ならそのような代替治療家を益々付け上がらせふざけた保険請求による国民の医療費負担を膨れ騰がらせませんか?

画像診断も出来ない者が、手術の有無を決めるような事があってはいけません。私は脊髄や神経根圧迫は非常に怖いと思っていますので、手術で良くなるにも関わらず、そのような胡散臭い代替治療家に任せ取り返しがつかなくなるような事がないように、もっともっと公な機関で発言していただきたいものです。

もちろんこちらに来る代替治療の皆さんはちゃんとした治療をされていると思いますが、素人の意見ですすみません。どうしても最初の診断、または過程で神経の圧迫と痛みは関係があるとしか思えませんので堂々巡りになってしまいました。


高齢者に多い腰部脊柱管狭窄は診断基準すらできていません。ですから、病院によって手術するしないについて見解の相違があり、整形外科医の間でも十分なコンセンサスが得られていません。外科医から手術を勧められた患者さんへの対応ですが、手術は考える必要はないだろうとお話してください。(FILE446)


これはあの脊柱管狭窄症診断サポートツールの作成にあたった先生が書かれたものです。

多くの患者と外科医が抱く、大きな椎間板へルニアを切除しなければ破減的な神経学的症状の結果を招くことになるであろうとの懸念は、全くの杞憂である」。Carragee博士は、「手術を受けるか受けないかの選択はつまるところ患者の好みの問題になる」と述べている。(FILE510)


結局、ヘルニアにしても脊柱管狭窄症にしても診断基準がないばかりか、手術の判断なんて何も合意が形成されていないのです。麻痺は別問題ですよ。

一方、MPSにしてもFMにしても、一応、診断基準(分類基準)が作られているのです。私はその診断基準に沿って診断しているのです。

疼痛性疾患で画像診断が手術の決定に役立つという報告をみたことがありません。

医師の説明や治療に納得がいかないので代替治療を利用する人が多いように思いますが。
[PR]

by junk_2004jp | 2009-04-27 13:50 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2009年 04月 26日

痛みの診断の特殊性

痛みはexperience(体験、経験)と定義されています。
An unpleasant sensory and emotional experience associated with
actual or potential tissue damage, or described in terms of such
damage.


つまり他人の見た夢と同じなんです。

「私は痛みを感じている」「私は怖い夢をみている」はどちらも他人の体験(experience)なのでそれを否定することはできません。

痛みを診断するということは厳密にいうと不可能なことかもしれません。他人がなぜ怖い夢をみているのか診断できないのと同じことなんです。

腰痛の85%は原因不明というのはある意味正しいかもしれません。しかし原因が分かっていると思っている15%も実は分かっていないのでしょう。

「あなたはヘルニアによって神経が圧迫を受けているので怖い夢を見ているのです。」と医師に告げられればそれを取り除かないかぎり怖い夢が止まらないかもしれません。

「あなたは筋肉が緊張して怖い夢を見ているのです。」と医師に告げられれば掲示板だけでも治る可能性はあるのです。

はっきりいって痛みを診断するということは特殊なことなのです。

まず、痛みを伴うことがある特異的な疾患を除外することから始めます。(除外診断)

悪性腫瘍、感染症、骨折など明らかな外傷、リウマチ及びその周辺の炎症性疾患が特異的な病理を示す疾患です。これは画像や血液検査で判断します。

これらの疾患は痛みの治療と並行して原疾患の治療にあたらなくてはなりません。

ヘルニアや脊柱管狭窄、軟骨変性は老化とともにだれでも起きることで特異的な病理所見があるものではありません。だから痛みの治療だけでいいということになります。

除外診断の次は積極的診断をします。これはどのような環境、どのような条件、どのような体勢、どのような動作で痛みがでるか、あるいは痛みが強くなるかを見るわけです。

ラセーグテスト、スパーリングテスト、ケンプテストなどは神経学的検査ではなく疼痛誘発テストです。

五十肩で腕を挙げると痛いというのと同じです。

圧痛点を検査するというのも疼痛誘発テストに入ります。これらは積極的診断です。

厳密にいうと他覚的所見ではないでしょうが、痛みの診断で他覚的所見はありませんのでこれら疼痛誘発テストを他覚的所見として記載せざるを得ません。

除外診断をして積極的診断をして、次に治療的診断をします。こうすれば痛みはどうなるのかを見るわけです。

除外診断、積極的診断、治療的診断をして、最終的に痛みの生理学にてらしあわせて他人の体験(痛み)を鑑定(診断)するわけです。
[PR]

by junk_2004jp | 2009-04-26 19:04 | 痛みの生理学 | Comments(0)