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2010年 12月 30日

頸部後縦靭帯骨化症&腰部脊柱管狭窄症

Aさん(70歳代、女性)は慢性的な肩コリがあり、頚部後縦靭帯骨化症と診断されています。

3年前、大学病院では手術を勧められたそうです。不安になったとのことです。

2カ月ほど前より腰が痛くなり左下肢が痛くだるい感じが出現しました。腰部脊柱管狭窄症と診断されました。

2重の病気に不安のなかにいます。薬を飲んでいますが一向によくなる気配がありません。

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知人の紹介で当院を受診しました。

目や口が渇く

耳鳴り

眠れないこともある

頭痛あり

足の冷え

食欲なし

疲れやすい

とくに午前中調子がわるい

Aさんは脊髄症状(痙性麻痺、腱反射亢進、病的反射)はありませんでした。よって後縦靭帯の骨化は無症候性(症状の原因になっていない)です。

後縦靭帯骨化が症状を呈するとすれば脊髄症(脊髄麻痺)です。将来そのような可能性があるかどうかですが、年齢的にみても可能性は少ないでしょう。

図のような圧痛点があり、上記のような随伴症状がありましたので

「うつ状態に伴う筋痛症」ということでトリガーポイントブロック、抗うつ薬で治療を開始しました。

2W経ちましたが、眠られるようになり症状の改善がありました。

整形外科医は痛いとかしびれるというと、レントゲンやMRIを撮り、その所見が原因だと思うものです。これが間違いのもとです。

痛みやしびれの診断の仕方を根本から変える必要があります。

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by junk_2004jp | 2010-12-30 00:19 | Comments(3)
2010年 12月 25日

掲示板より

よくあるパターンですから保存しておきますね。

患者さんもかわいそうですが、若い医師もかわいそう。勉強しなさい。痛みとはなにか、麻痺とはなにか。それからでもメスは決して遅くはない。

神経が圧迫を受けて麻痺が生じるかもしれないと心配して手術をしたのですね。ところが、「神経の圧迫を取ったから痛いはずがない」といっているが、矛盾していないか。

手術をして身体障害者になった人はみることがあるが、腰のヘルニアや脊柱管狭窄症やすべり症や分離症で身体障害者になった人は見たり聞いたりしたことがない。(馬尾症候群は極めてまれな麻痺性疾患で48時間以内の手術が必要)

このようないいかげんな説明は患者さんに密室では可能だったが、ネットの世界になると情報がいっぺんに広がっていく。

現実の医師の実力とはこんなものなのだ。痛みに対して何も知らないことを暴露している。

痛みと麻痺の区別もできないでも専門医、指導医なんですよ(笑)。

私も医者から「骨が神経を圧迫しているこのままだと歩けなくなる。神経損傷は治らない。早めに手術するのが必要だ。」と言われ手術を決めました。

ですが、術後に痛いという私にその医師は「痛い。痛い。と言うと●●先生(主治医の上司)が心配するからやめて。」

「痛みは気のせいだ。あなたは人より痛みに弱い。」

「除圧したのに痛いなんてことはない。圧迫されていた神経は赤く炎症していた。他の人は治っている。」

「運動が足りない。筋肉を鍛えなさい。」と言い、

抜釘について私が、『術後の筋肉が、再度切ることで硬くなって痛くなるのでは?』と聞くと「筋肉が痛いなんて聞いたこと無い。」と言いました。

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by junk_2004jp | 2010-12-25 18:28 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(2)
2010年 12月 25日

筋筋膜性疼痛症候群や線維筋痛症の診断基準

掲示板に次のような書き込みがありました。

椎間板ヘルニアの再発です。線維筋痛症です。

最初の大学病院は線維筋痛症を認めず、今の大学病院は線維筋痛症でも、手術はするといっています。やっぱり、しない方が良いのかな?


筋筋膜性疼痛症候群(MPS)や線維筋痛症(FM)の診断基準には除外項目や鑑別診断はありません。

診断基準(分類基準)を満たせば、即、自動的に、そのように診断できるのです。

関節リウマチとMPSやFMが合併している、

慢性疲労症候群とMPSやFMが合併していることもよくあります。

変形性関節症と合併したMPSやFM

椎間板ヘルニアと合併したMPSやFM

関節リウマチは炎症性疾患ですから、MPSによる痛みなのか炎症性の痛みなのか判断が必要です。

変形性関節症や椎間板ヘルニアは炎症性疾患ではないので、痛みそのものはMPSかFMなのです。


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by junk_2004jp | 2010-12-25 01:00 | 線維筋痛症 | Comments(0)
2010年 12月 23日

カイロジャーナル2009.10.16

久しぶりに机の引き出しを整理したら、2009.10.16のカイロジャーナルの新聞がでてきた。

講演のあとインタビューを受けたものだ。

Webに残しておくのが最もよい保存法かな。

なお、記事を補足すると、ヘルニアで麻痺が生じることがあるのは

◎頚部のヘルニアで脊髄症(この場合の痛みやしびれはMPSが合併している)

◎腰部のヘルニアで馬尾症候群(筋肉の強い攣縮・痛み→ヘルニア→麻痺)

いずれもきわめてまれです。


痛みを脳を無視して語ることはできません。痛みは脳の認知と反応そのものなのですから。

痛みは「experience(体験)」と定義されています。

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by junk_2004jp | 2010-12-23 18:59 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2010年 12月 20日

老化、変性、劣化したものが痛みの原因だという説は間違いです

損傷モデルはもう行き詰っています。

半月板の手術をしたが・・・

腱板損傷の手術をしたが・・・

ヘルニアの手術をしたが・・・

脊柱管狭窄症の手術をしたが・・・よくならない人がいっぱいいらっしゃいます。

構造と痛みは別問題です。

それぞれの治療を並行して行うべきです。多くの場合、痛みの治療が優先されるべきです。

痛みは慢性化すると大変辛く人生に大きな影響を及ぼします。

構造を治すと痛みも治ると思ってしまうと落とし穴に落ちます。

痛みを治すと構造が治るわけではありません。

痛みとは電気現象なのです。電気トラブルを工務店の大将(整形外科、脊椎外科)が、判ったふりするのはよくない。

電気トラブルでも急性期は町の電気屋レベルでいい。単純な電気系統の異常なんだから。

しかし電気系統の異常が続くと、コンピュータ(脳・脊髄)の不具合が生じてくる。=中枢性感作

こうなるとコンピュータに詳しい特殊な技術屋さんでないと手に負えなくなってしまう。

構造の治療なんてわざわざ外国にいかなくても日本人ならできる。

日本には世界に誇るスーパードクター福島孝徳 医師がいる。

なぜ、しないかというと、わざわざ構造を治す必要がないのだから。




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by junk_2004jp | 2010-12-20 19:28 | 慢性痛 | Comments(3)
2010年 12月 19日

MPSを知らない医師たちは・・・

筋骨格系の痛みやしびれ(ジンジンした異常知覚)の最も普遍的な病態はMPS(筋筋膜性疼痛症候群)です。

しかし、このことは医学教育からなぜかはずされています。

そのために、むだな検査、見当違いの説明が横行しているのが実情です。

毎日、「なにこれ珍診断」にお目にかかっています。

医師として、前医を批判したり、頭から否定することは紳士的でないのは承知しています。なにしろ、後から診る医師のほうが経過が分かっている分有利な立場に立てるわけですから・・・。

MPSの概念を普及することが急務だと思います。簡単な診断です。理論的にも整理されて説明が可能です。だれでも診断できるものです。

筋骨格系の痛みやしびれのほとんどはMPSです。

悪性腫瘍、感染症、リウマチ周辺の炎症性疾患、骨折など明らかな外傷を否定できればそれはMPSです。もっともこれらの疾患にMPSが合併していてることもあります。

頚部脊髄症は麻痺性疾患ですが、麻痺が軽度の場合はMPSが合併していることはよくあることです。しかし、脊髄症とMPSは別の病態です。

先日・・

Aさんは春ごろより、両足裏の親指の部分だけがしびれていました。

しばらくして、一方の方は改善しました。

病院を受診して、腰のレントゲン、MRIを撮り例のごとく「脊柱管狭窄症」のためと診断されました。一方の拇指裏だけがしびれているのですよ!腰も下肢も何ともありません。

プロスタグランジンの投与、理学療法で腰や下肢のマッサージを続けましたが、改善しませんでした。

すべり症、脊柱管狭窄症と診断され、当院で治療してよくなった方から紹介されていらっしゃいました。

Aさんは、扁平足で、まき爪があり、歩行が少々ヘンテコです。

足裏の筋肉のMPS以外に考えられません。足裏のコリだと思います。

TPBをしたら症状が改善しました。

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by junk_2004jp | 2010-12-19 11:31 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2010年 12月 18日

変形性関節症の電話支援、疼痛を中等度改善

http://www.annals.org/content/153/9/570.abstract

変形性膝関節症または股関節症患者515人を対象に、月1回の電話による自己管理支援の効果を無作為化試験で検討。通常ケア群・電話支援群との比較で、12カ月時点のAIMS-2疼痛スコアの平均が0.4・0.6、VAS疼痛スコアの平均が1.1・1.0低下した。著者らは電話支援でも疼痛の中等度改善が得られたと結論している。
痛みとはそういうものなんですね。

医師が画像を見せて不安をあおれば痛みは強くなり続きます。

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by junk_2004jp | 2010-12-18 23:32 | 慢性痛 | Comments(0)
2010年 12月 17日

脚に力が入らない

Buckling Knee Syndrome

Aさん(60歳代、男性)は数日前より、急に右下肢に力が入らなくなりました。

知人の医師に相談したところ、頭の検査を受けたほうがいいとのことで、MRIを撮りましたが異常はありませんでした。

Aさんは以前に五十肩で当院に来ていました。

内側広筋に強い圧痛点がありました。

階段の昇降を頻繁にしたそうです。

TPBをしたところすぐに力が入るようになりました。

Buckling Knee Syndromeといいます。痛みよりも力が入らないといって受診されることがあります。
内側広筋は膝痛を起こすだけではなく、”根性なし”という評価を持った筋肉だ。というのはこの筋肉はBuckling Knee Syndrome(膝くずれ症候群)を起こす可能性があるからだ。


ひつまぶしさんが掲示板に書きました。
若い頃から母は膝の調子が悪いようでした。膝から力が抜けて、歩いていて突然グシャッとなったり、自転車から飛び降りたとき膝がしゃんとしなくて転んだとか、痛くて正座できない・・・とか。

内側広筋などのMPSですね。若い時になんらかの原因で内側広筋にTPを作ってしまったのです。

それが長年にわたる膝痛や膝崩れの原因です。

TPをなくす日ごろのお手入れが重要です。

TPのできやすい部位はだいたい決まっています。

筋肉に対する知識をもち、ふだんからお手入れをすればどれだけの医療費が削減でき、なおかつ活動的で健康でハッピーでいられることでしょうか。





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by junk_2004jp | 2010-12-17 00:30 | 急性痛 | Comments(3)
2010年 12月 16日

脊柱管狭窄症の手術で悪化

Aさん(70歳代、男性)は5年ほど前より、10分間ほど歩くと両下肢痛で休まなくてはなりませんでした(間欠性跛行)。立ち上がる時も痛みます。

昨年、私の著書をみて4回ほど、遠方から通院されていました。

しかし、知人のすすめで本年9月に脊柱管狭窄症の手術(都内の脊椎手術の有名病院)を受けましたが、いっそう悪化して杖をついて
10mほど歩くと痛みが強くなり、休まなければならなくなりました。

b0052170_3282248.jpg当院に入院して1Wで杖なしで買い物に行かれるまで回復しました。

Aさんは臀部や下肢の慢性のMPS(筋筋膜性疼痛症候群)なのです。

脊柱管狭窄で痛みやしびれがおきているのではありません。

脊柱管狭窄の病態理論は納得がいきません。

なぜ手術(除圧、固定)しても痛みがとれなかったのか反省すべきです。

なぜ当院でのMPSの治療で改善したのか勉強すべきです。

脊柱管狭窄症の手術は大流行りです。しかし、多くのよくならない人を見ます。

読売新聞「病院の実力・腰首の手術」を参照

手術の件数で病院の実力を評価するというのはいかがなものでしょうか。

そもそも痛みやしびれをとるための手術というのは理解できないことです。

つまり、慢性痛の治療法として手術療法を認めるということになってしまいます。

慢性痛の発生機序は「中枢性感作」だといわれています。

http://junk2004.exblog.jp/14160929/

脊髄後角のジャンクション部分に起こるミクロの変化なのです。言ってみれば、コンピュータの不具合を大工さんがノミと金づちで修理しているようなものなのです。

これではよくならないですね。

池上彰さんにお医者さんに講義をしていただきたいものです(笑)。

「いい質問ですね~」

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by junk_2004jp | 2010-12-16 03:38 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2010年 12月 15日

思いこみ

椎間板の変性と痛みは関係があるのか?無いのか?

椎間板の変性と痛みとははっきりとした因果関係はありません。

外傷や筋肉の攣りが多いほど、骨棘や椎間板のダメージは多くなるでしょうから、ある程度の関係があるのかもしれません。

しかし、慢性痛に悩んでいるかどうかは全くわかりません。

椎間板は腰にかかる数百キロの圧力負担を吸収してくれているのです。

その椎間板の機能が衰えると、その圧力が骨や筋肉に行き、骨に骨棘ができ、筋肉も痛むのです。


これは椎間板の内圧のことであって、椎間板が潰れたからといって、筋肉や骨に負担がかかるわけではありません。

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by junk_2004jp | 2010-12-15 13:58 | 慢性痛 | Comments(1)