心療整形外科

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2011年 03月 31日

脊柱管狭窄症というばかげた診断

健康雑誌「わかさ」に取り上げられてから、脊柱管狭窄症と診断された高齢者が受診することが多い。

「私はふくらはぎが痛いといっているのに医者は腰からきているという。MRIで、腰椎の*番目と*番目の間が狭くなっているのが原因だという。

私はへんなこというと思ったが、医者がいうことなのだから、そうなのかなとも思っていたが、「わかさ」を読んで、納得しました。やっぱり私の思っていたことの方が正しいと分かってよかた。」

このようなことを言う患者さんが何人もいる。

医者よりも患者さんのほうが正しいわけだ。

ほとんどの医者は痛みについて正しい教育を受けていないのだ。

このばかげた診断をいつまで続けるつもりだ。

ある神の手・医師の書いたものをみると、健常な高齢者でも6割以上に脊柱管狭窄が見られるとのこと。

では、下肢痛が脊柱管狭窄が原因かどうかを知るには、神経根ブロックをすればよいとのことだ。

効けば、脊柱管狭窄が原因だと言えるとのこと。

あきらかにおかしい。

効いたのなら、その神経根の支配領域のあるところから痛みの電気信号が来ていたということだ。あみだくじが当たったということ。

そして、神経根ブロックが効かなかったら「心因性疼痛」だとのこと。

おそろしや、おそろしや。

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by junk_2004jp | 2011-03-31 08:31 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(2)
2011年 03月 30日

麻痺と痛み・しびれ

頚部脊髄症+MPS(軽うつに伴う)

メールをいただきました。頚部脊髄症で痙性麻痺と痛み・しびれが合併していることがあります。

それぞれの症状は別々に判断すべきです。

先日は、母と二人で診ていただき、ありがとうございました。

あれから、母は家に帰ってからも、驚きの連続でした。

数年ぶりに指を鳴らせたり(親指と中指でパチンと音出せたり)、様式トイレではなくても大丈夫だったり、ジャムの瓶の蓋を軽く開けられたり・・・

脚はつま先立ちができるようになりました。歩くときも、足に力が入っているのが、周りから見てもよく分かります。

本当にありがとうございました。先生のおかげで本当にびっくりするほど回復しています。あと、まだ脚の裏に違和感があるのと、手の痺れ(ジンジンした感じ)が若干あるようです。

少し前までは、昼間の睡魔と闘うのが大変だったようですが、昨日くらいから落ち着いているようです。

夜は、先生に頂いた薬がよく効いて、ぐっすり眠れるようです。

リリカも処方してもらいたいようなので、今度、整形外科の定期健診があるので、そのときに神経内科の先生に相談してみると言っています。

家族ともども、母の症状の変化には本当に驚いております。そして、先生に出会うことができ、先生の治療を受けられたことに本当に感謝しております。

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by junk_2004jp | 2011-03-30 18:01 | 慢性痛 | Comments(0)
2011年 03月 29日

急性痛と慢性痛の違い

慢性疼痛学会よりhttp://www.mansei-t.jp/chairman.htm

痛みの定義
痛みとは「実際に組織損傷が起こったか、または組織損傷の可能性があるとき、またはそのような損傷を表す言葉によって述べられる不快な感覚および情動体験」であると定義 されています。


急性痛の定義
痛みというものは、身体に異常が生じたり、異常が生じる可能性があるときに訴えられるものと考えられておりますから、ヒトにとって当然不快な感覚でありまして、決して心地よい感覚であろうはずはありません。それ故、異常な状態が治癒すれば、またその発生の可能性が消失すれば痛みは訴えられなくなるのが当然のことでしょう。


慢性痛の定義
ところが、異常な状態が治癒したにも関わらず、また明らかな異常な状態が存在しないにも関わらず訴えられる痛みが存在し、その苦悩を慢性的に訴え続けるヒトがいることは明白な事実でございます。このような痛みを慢性疼痛と呼んでおりますが、「疾患が通常治癒するのに必要な期間を超えているのにも関わらず訴え続けられる痛み」と定義して良いかと存じます。


わが国での慢性疼痛保有率は13.4%、約1,700万人であり、そのうち700万人は50歳以上であると推測されています。また、それらのうち痛みが和らいでいるヒトは僅か22.4%であり、残りの77.6%は不変であり、65.5%のヒトは治療を受けることを諦めたり、非受診者であるという報告 があります。

慢性疼痛の解決にさらなる努力が必要であることを示す結果であると考えますが、今日のレベルにおいても、以前より遥かに適切な診断、治療が慢性疼痛に対して行えるようになっております。
 


多くの人が慢性痛に悩んでいます。

痛みは構造異常の警告ではありません。

急性痛は組織損傷を知らせるサイン。「組織損傷の可能性があるときも発せられる」とかいてあります。

ところが組織損傷が完全に治癒、不完全に治癒、変形を残して治癒したとしても痛みも治癒するとは限らないのです。

損傷の治療と痛みの治療は別ものと理解してください。

早期から痛みの治療をすることはとてもだいじなことなのです。

骨折が癒合しなかったのを「仮関節の形成」といいますが、仮関節が痛いかどうかは全く分かりません。痛くないことも多いのです。

その逆に骨折が完全に癒合しているのに痛いこともあります。

慢性痛は痛みを知らせる装置のシステムのエラーなのです。

従来から言われている、「軟骨が減っているから痛い」「神経が圧迫されているから痛い」「変形しているから痛い」などは、痛みの学問が未発達だったときの間違った説なのです。

いいかげんにそのことに気づきなさい!

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by junk_2004jp | 2011-03-29 07:58 | 慢性痛 | Comments(2)
2011年 03月 25日

頸椎疾患なのかMPSなのか?

メールでのお問い合わせ

重い物を持ち上げる動作がきっかけで後頚部~上背部筋肉に凝りからくる痛みや重苦しさが2年5ヶ月も続いています。

従来から 頚椎疾患が検査により 確認されてはいますが、担当医師からは今の症状が表れる以前と比較して悪化してはいないと言われています。               

2年5ヶ月もの長期間、筋膜性疼痛症候群が持続する事はありますか?

特定の動作や 筋力トレーニング時に特別痛む事はありません。

頚椎疾患からの症状なのか? 筋膜の損傷なのか? 決定的違いを判別できる手段はあるのでしょうか?

C5、6間に 軽い 後従靭帯骨化症で 麻痺はありませんが脊髄に当たっております。

又、C3、4間は右側、C5、6は両側、C6、7間は左側の椎間孔がそれぞれ 骨棘や椎間板変性により狭くなっているとのことです。

手術は必要ない と 言われておりますが あまりに長期間に渡り 頚部~上背部の筋肉の凝りからの重苦しさで途方にくれております。


後縦靭帯骨化や椎間板変性、骨棘形成、椎間孔狭小・・・これらが痛みやしびれの原因になることはありません。

これらは慢性の筋痛(筋短縮)の結果なのかもしれませんが・・・。

この方は以前より、頚に慢性のMPSをもっていた・・・。

そこに、急激な力が加わりMPSが悪化した。それが2年以上続いているのです。

そもそも頸椎症による痛みということ自体がへんてこなことなのです。

保険診療で痛みを診る医師は、その病態を表す的確な病名(言葉)を持っていないのです。

このことは患者さんにとっても悲劇ですが、医師にとっても悲劇なのです。

あるヘルニア掲示板に「本当の病名と今後のことが知りたい」というスレッドが立ちました。

変形性頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症・・・3ヶ所の病院でそれぞれ違った診断が付けられたのです。

この方が私のところに来たならば「頚部の筋筋膜性疼痛症候群」という診断になります。

かわいそうに・・・。

つまり、変形性頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症・・これらが原因で痛みやしびれが起きないことを理解すべきです。

現代医学が間違ってしまったのです。

このことを理解しないかぎり、医療費は増えるし慢性痛の患者さんも増え続けます。

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by junk_2004jp | 2011-03-25 18:13 | 慢性痛 | Comments(6)
2011年 03月 23日

頚部脊髄症+MPS(軽うつに伴う)

掲示板より

私の母は3年程前から、手の指先が痺れだし、次第に広がり足にも痺れがきて、手の力も入りにくくなりました。歩く時は脚がつっぱり、ボタンもかけにくく、字を書くのも箸を持つのも難しくなりました。

病院で診てもらい、頚椎症性脊髄症だと言われ、昨年4月に前方固定術(椎体置換術)を受け、しばらくは症状が落ち着いていたのですが、寒くなってからまた痺れが出始めました。今はまた手の指全てと足の先が、何もしなくてもジンジンしているようです。

主治医に聞くと『手術の目的は痺れをとるためでなく、症状をこれ以上進行させない為だから』と言われました。母の症状はトリガーポイントブロックで改善する可能性はあるでしょうか?それとも、一生の病気だと諦めた方がいいのでしょうか?



うちの近所のペインクリニックで、交感神経ブロックという治療をしている病院があるのですが、その治療法はTPBと同じなのでしょうか?

交感神経に局所麻酔薬を注射して、血管を拡張させ血流を改善する。痛みの伝達をブロックすると書いてあるのですが。TPBとはまったく別の治療になるのでしょうか?



こんばんは。先日、母の事(頚椎症性脊髄症)の事で相談した者です。母は加茂先生に診てもらいたいと言うようになりました。早く暖かくなって雪がなくなればと思っております。

またご相談なのですが、以前から母は眠りが浅いと言っていました。私が何回か母と同じ部屋で寝る事があったのですが、夜中に片足先がピクピクと小刻みに動くのです。そして、時々脚がほてる感じや、ふくらはぎの前がわが刺すような痛みがあると言います。症状からみると『レストレスレッグ症候群』でしょうか?加茂先生のところでの治療は可能でしょうか?



最近、母の調子がよくありません。昨年4月に頚椎症性脊髄症で、前方固定の椎体置換術を受けても、手足の痺れ(ジンジンした感じ)が絶え間無くあります。

先月撮ってもらったMRIでは、頚椎の神経に対する徐圧は確認できたのですが、最近は歩く事が難しい感じです。長く歩けない感じで、長く歩くと脚がもつれそうになるみたいです。歩いていると、頭の中で(もうこれ以上歩けない)という指令が出されているようだと本人は言っています。

腰の痛みで体がまっすぐに伸びません。整形外科では、脊柱管狭窄症も指摘されているためでしょうか。来月小松に伺い先生に診て頂く予定ですが、母の状態が心配でなりません。母がよくなる可能性はありますか?

_________________________

結論から申し上げて、2日間の治療でとても改善しました。3日目はほとんど治療しなくてよい状態でした。

私の診断は

「頚部脊髄症による軽い痙性麻痺+うつ状態にともなった広範囲なMPS」

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膝蓋腱反射亢進、フスクローヌス(+)・・・・病的反射

これは頚部脊髄症を思わせます。
手の力も入りにくくなりました。歩く時は脚がつっぱり、ボタンもかけにくく、字を書くのも箸を持つのも難しくなりました。

手術の目的はこれの改善にあります。

睡眠障害、口渇、発汗、カスミ目、手足のしびれ・・・・これらはMPSに伴う症状です。軽いうつ状態といってもいいでしょう。

2日間のトリガーポイントブロックとランドセンの投与で症状は著名に改善しました。

つまり、頚部脊髄症に軽いうつ状態に伴うMPSが合併していたのです。

多くの医師は麻痺症状と痛み・しびれの症状を的確に区別できないのです。

神経(脊髄)が圧迫を受けると痛みやしびれが生じると間違った思いこみがあるのです。

同じ日に関西から来院された男性は・・・

ゴルフをしていて急に両臀部から下肢に痛みが走る。

脊柱管狭窄症との診断で手術を受けるも改善せず。頸椎からかもということで頸椎の手術を受けるも改善せず・・・。

この症例は単なるMPSだと思われます。

ゴルフをしていて急に脊柱管が狭くなるのか(笑)。

医師は痛み・しびれと麻痺についてもっと勉強すべきです。区別がつけられない。

痛みやしびれの生理学を勉強すると多くのものがMPSだと気づくはずです。



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by junk_2004jp | 2011-03-23 08:36 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(1)
2011年 03月 21日

身体表現性障害という診断の危うさ

痛みに対して「身体表現性障害」と診断されるときがあります。

身体表現性障害の中の「疼痛性障害」にあたるのでしょうか。

<どのように診断するのでしょうか>

患者さんの訴える身体症状を引き起こすような身体的な病気が存在しないことが診断の大前提となりますので、内科や整形外科といったほかの科を受診していただき、本当に症状の元となるような病気がないことを確認する必要があることがあります。身体的な疾患がないことが確認できたにも関わらず、さまざまな身体症状が持続するとき初めて身体表現性障害と診断されます。


つまり身体科の疾患ではなく精神科の疾患ということになります。

筋筋膜性疼痛症候群という疾患の存在は多くの医師は知らないのですから、安易に「身体表現性障害」と診断されるケースがあるものと思われます。

50歳代女性、2年前より前胸部~腹部痛。整体で背中を強く押され一気に悪化。

いろいろ病院を回ったが、「線維筋痛症ではない」といったようなことで積極的な病名はつけられなかった。

結局、身体表現性障害という診断に落ち着き、精神科に入院するも、悪化し、下肢の痛みやしびれも出現。当然、精神科の薬が大量に処方される。つまり、医師には薬に頼るしか、患者さんの痛みを緩和する手立てがない。

昨年9月、当院初診。車いす。震えが止まらない。胸部に圧痛点が多数あり。

筋痛症として治療して薬を徐々に減らしていくことを提案。

現在は震えも止まり、痛みも大幅に軽減している。もちろん歩行なども可能。

この症例からの反省として・・・

医師には筋痛という概念がない。

痛みは検査で積極的な異常がみつからない。

ヘルニア、脊柱管狭窄症、軟骨変性、半月板障害などがみつかるとそれがスケープゴートにされてとりあえずは痛みの原因が分かったと錯覚されて「身体表現性障害」という診断は避けられるわけだ。

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by junk_2004jp | 2011-03-21 09:12 | うつ・不安・ストレス | Comments(6)
2011年 03月 16日

慢性痛という病的な痛み

痛みの科学

「病的な痛み・慢性痛」になる前に治療すべきなんだ。

残念ながら慢性痛になった人にはできるだけの治療をすべきなのだ。

しかし、「慢性痛」という概念もなければ、適切な病名もない。

保険診療は相も変わらず、昔のままの構造病名と検査によって行われている。

そんなバカな!と思うでしょ。でもこれが現実なのです。

病的な痛み・慢性痛は痛みの悪循環が続くと生じることがほとんどです。

末梢性感作と中枢性感作

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これは神経の先端のポリモーダル侵害受容器の変化です。

次は脊髄後角での中枢性感作の図です。

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このような変化が生じる前に痛みの悪循環を止めるべきなのです。

このような変化がレントゲンやMRIで分かると思いますか?

このような変化が手術によって改善すると思いますか?

このような変化が生じることを多くの医師が知っていると思いますか?

知らないから手術をするのです。

慢性痛を手術で治そうとするのです。

手術という外傷によって新たな慢性痛の種がまかれるのです。

構造の治療と痛みの治療は別問題です。

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by junk_2004jp | 2011-03-16 22:39 | 慢性痛 | Comments(0)
2011年 03月 15日

脊柱管狭窄症

今日は脊柱管狭窄症といわれて手術をしたがよくならない人を5人も診た。

その病態理論はめちゃくちゃだ。

高齢者が多いがせっかくの老後がさっぱりだ。

___________________

これとは別に・・・

70歳代の男性で急性痛の人が二人いたが、すぐにその場で改善した。

一人は1カ月前、スキーをしてから、

一人は数日前、スポーツジムで無理な運動をしてからだった。

下肢痛はすぐに治った。放置すると、いわゆる脊柱管狭窄症と言われる病態になっていたことだろう。

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by junk_2004jp | 2011-03-15 18:20 | うつ・不安・ストレス | Comments(10)
2011年 03月 11日

ある医師よりのメール

多くの患者さんも、多くの医療者も、長年、「なにか変だ・・・」と思ってきましたから。

でも、みんな「周りを見回して」何も言わなかった。言えなかった。

患者さんは医者の機嫌が怖いし、医師は周囲や医局や学会の目が怖い。

自分で自分を縛ってがんじがらめになって、できるだけ事実を見ないようにしてきたのだと思います。

画像はそのストレスから逃れるための絶好の道具です。

なにしろ、医学的な「異常」が見えるのですから。

「異常」がみつかると、医師は安心します。

原因と結果との因果関係に不安を感じたとしても、「それが原因ではないことを、完全に否定することは難しい」

「それが原因であることを、完全に否定することは難しい」という、一見、科学的な論法が表面に出てきて、それが「逃げ」や「言い訳」の道具になります。

でも、よく考えてみると、全然科学的ではないんです。

科学的であるならば、可能性の高いものを論理的に選択していくはずですが、いつしか、可能性が低いけれど都合のよいものが巨大になってしまいます。

画像は目に見えるデータですから、科学的にどうか、論理的にどうかよりも、えてして絶対的な(宗教的な)力を持ってしまいます。

要するに、「信じてしまう」のです。

否定しようにも、「おまえは見ただろう?」という声が聞こえます。

はっきりと(医学的な)異常がある、だから症状があるはず、という「はず」の論理(思い込み)になります。

そこに患者さんの強い症状が提示されれば、これ幸いと、それに飛びつくのを抑制するのは難しいでしょう。

「やっぱりそうだ!」と。

否定するには、加茂先生のように謙虚に患者さんに向き合い、絶えず勉強を続ける必要がありますが、それができる医師は少ないです。

もちろん、努力研鑽を積まれている先生は多いですが、「自分が信じていること」の研鑽なので、下手をすると、間違ったことがどんどん強化されてしまいます。

医師は、自分の知識基盤を否定することが難しいです。

プライドもあります。

けれど、医者としての人生で一度くらいは、中立で立ち止まって、よくよく考え直してみてほしいと思います。

なにしろ、「痛み」の問題から逃れられる医師はいないのですから。

この「痛み」の問題は、医者が一皮むけて、大きく成長するきっかけとなる重要なものに違いないからです。

医学界自体を大きく変える力を持つものだと思います。

だからこそ、抵抗も大きいでしょう。


痛みは電気信号です。

最初は損傷(多くは筋肉の微小損傷)に対する警告として発せられます。

損傷の治療と痛みの治療は別問題で、それぞれ並行して行われるべきです。

損傷が治ると痛みも治るというものでもなく、痛みが治ると損傷も治るというものではありません。

ほとんどの場合において、損傷に対して積極的に治療しなくてもいいのです。

半月板、肩の腱板、椎間板などは積極的に治療する必要がないのです。

椎体の圧迫骨折もそうでしょう。

これらは、一回の外力で損傷することもあれば、慢性的な外力によって、ジワジワと損傷される場合もあります。

健常者でもこれらの損傷はみることができます。

警告として発せられた痛みが「痛みの悪循環」の結果、いつまでも続くと「慢性痛」という、新たな病態になってしまうことがあります。

慢性痛とは末梢性感作、中枢性感作が生じたものです。(痛みの可塑性)

「慢性痛」になると、治療に難渋することが多いのです。

この概念は未だ日本の疼痛医療では浸透していません。

したがって、慢性痛に効く薬の保険適応も遅れています。

いまだに椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄が原因で神経が圧迫されて痛みやしびれがでると説明されていることが多いのですが、これは生理学的は正しくはありません。
軟骨が減っているから痛いも間違っています。

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by junk_2004jp | 2011-03-11 16:47 | 痛みの生理学 | Comments(3)
2011年 03月 09日

医師の言葉・態度はとても重要

掲示板より

神経に針が刺さりました ...

加茂先生助けて下さい。先週近所の病院で、足首にトリガーポイントブロック注射をしました。そうすると足首にビリビリとした強い痛みが走り、治療はそこで中断しました。

体を動かす分には問題ないのですが、今も注射した部分を押さえるとまだビリっと来ます。この痛んだ神経はもう治らないのでしょうか?助けて下さい。


そもそも神経ブロックとは神経に針を刺すことです。

腕の手術をする時は腕神経叢ブロックをします。

「ピリッときたらおっしゃってください。」といってやります。

神経にうまく針があたるとピリッとくるわけです。医師はうまくいったとと一安心します。

ご相談のようなケースはときどきありますが、医師がそのことに驚いて「神経に触ったかもしれない。」などといって不安な顔になり、中断すると患者さんは心配になり上記のようなご相談となります。

いやな痛みが残らないためにも、その部位に十分な局麻をうつべきです。

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これと似たようなことと言えば、MRIをみせて、ヘルニアが神経を圧迫しているから痛いのだと、生理学上意味不明の説明をして、患者さんを不安にさせる行為です。

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by junk_2004jp | 2011-03-09 13:48 | 痛みの生理学 | Comments(2)