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2013年 03月 30日

引っ込め反射(屈曲反射)

侵害刺激が入力されると、侵害刺激から逃れようと、引っ込め反射(屈曲反射)が生じます。

熱いものに触れたとき、手を引っ込めるのがそうです。

この反射は体を守るのに必用なのですが、慢性痛の原因にもなるのでしょう。

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A点B点C点と反射する筋肉が広がっていくことがあります。

同じ神経高位(デルマトーム)内でおきますから、あたかも神経に沿ってとか、神経が悪いという印象をもつのでしょう。

神経高位を超えて広がることがあります。(線維筋痛症)

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by junk_2004jp | 2013-03-30 01:02 | 痛みの生理学 | Comments(3)
2013年 03月 24日

痛みの治療は早いほうがいい

H.20.5月ある日、突然、両大腿に痛み、突っ張り感が起きる。だんだん痛みが強くなり、歩行が辛くなるも、多忙のため、受診できなかった。

H.20.12月   A医師 X線、MRI    脊柱管狭窄症

H.21.1月   神経内科(紹介により)

H.21.6月   整骨院を転々とする

H.23.7月   悪化、荷物をもって歩けない、数百m歩くと休む

H.23.10月  B医師  X線、MRI    脊柱管狭窄症

H.23.11月  C医師            脊柱管狭窄症

H.23.12月  大学神経内科(紹介により)   神経内科的異常なし

H.24.1月   大学整形外科   X線、MRI   脊柱管狭窄症

H.25.1月   当院     私の診断は両下肢の慢性の筋筋膜性疼痛症候群



加茂先生、2ヶ月に及ぶ入院治療、本当に有難うございました。・・・・・・その間、徒歩で1時間余りの、病み上がりの身体には少々キツイ行程になりましたが、その間、杖も無しに間歇性跛行の症状も全く出ず、極めて軽やか(?)な足取りで帰って来れました。


もし、H.20.5月ある日、突然、両大腿に痛み、突っ張り感が起きた次の日に圧痛点に局麻を注射すれば、1~数日で治癒した可能性がある。比較検討することは永遠にできないが、私の臨床経験ではそのように思う。
経済的、時間的損失は大きい。

痛みは放置することによって広がり、慢性化することがある。

神経内科の医師が神経学的には異常がないと言っているのに整形外科では脊柱管が狭窄しているため、神経が圧迫を受けているからと思っている。同じ大学内でも考え方にずれがある。

筋肉という発想が全くない。

神経学的には正常で筋肉の異常。

この場合でも神経障害性疼痛と言われるのは、圧迫のためではなくて、可塑性変化(末梢性、中枢性感作)のため。

排尿障害が出る前にと手術をすすめているが、「痛みを主訴としている患者に将来の麻痺を予想している」これはよくあるパターンだが、全く矛盾している。




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by junk_2004jp | 2013-03-24 02:44 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(11)
2013年 03月 20日

痛みに関して医師を再教育しなければならない

私は某公立病院の神経内科医から「痛みを司る神経が圧迫されての痛みでしょうから、日にち薬で良くなるでしょう?」と言われたことがありましたが、「中枢性感作、末梢性感作」を考えると慢性痛にはまったく無責任な言葉です。


こちらでも整形外科を受診しましたが、僻地のため毎回担当医も変わり、『これはもう治ることはありません』と毎回言われると、余計に滅入ってしまい、自分の情けない状況に泣けてくる毎日を過ごしていました。


整形外科を受診したところ、レントゲン画像を診た担当医から『想像以上に悪いなぁ~。すべり症だね。ずいぶん滑ってるなぁ~。歳をとったら大変だよ…。』と、言われました。


「先生、筋筋膜性疼痛症候群でしょうか。」「そんな病気はありません。もしあるというのなら文献を持ってきて。」


これらは実際に患者さんが経験したことです。めずらしいことではありません。そのような教育を受けているからなのです。

医師は痛みやしびれについてまともな教育を受けていません。

神経が圧迫や絞扼を受けると痛みやしびれが生じるという教育を受けているのです。これは人力車時代のままなのです。

1911年にGoldthwaitが「腰椎椎間板の突出が坐骨神経痛を引き起こし得る」と考えたのが最初だと思われます。

痛みの生理学は進歩しました。検査機器も進歩しました。

新しい学問に沿って診断、治療するのが当然です。

医師を再教育する必用があります。

神経が圧迫されただけでは何もおこりません。足裏の神経を想像してごらんなさい。

神経が絞扼(ぎゅーっと締め付けられる)されると麻痺が生じます。

麻痺とは痛くないのです。感覚が鈍るのです。筋肉は萎縮します。

腰の椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄は痛みやしびれの原因になることはありません。

極めてまれですが麻痺が生じることがあります。それが馬尾症候群で48時間以内の手術が必用です。

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この写真は肘で尺骨神経が絞扼されて尺骨神経麻痺が生じたものです。

特徴的な筋委縮が見られます。

痛くはありません。しびれもありません。

知覚の鈍麻~脱失があります。運動麻痺もあります。

脊髄後角で触覚神経などと混線すると極めて難治なCRPSタイプ2になることがあります。

また部分的に損傷すると、脊髄後角で痛覚過敏になることがあります。CRPSタイプ2です。

どちらにしても神経損傷後の極めて難治な疼痛です。




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by junk_2004jp | 2013-03-20 21:45 | Comments(0)
2013年 03月 15日

痛みの可塑性―ガマンしてはいけない痛みの話―

http://jsam.jp/jsam_domain/journal/online/pdf/48-3-3.pdf

名古屋大学名誉教授 熊澤孝朗

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http://junk2004.exblog.jp/20148802/
痛みを放置すると、神経系が可塑的に変化し、慢性痛に移行することがあるので、痛みは早期に断ち切ることが最も重要であると思われます。


痛みは早く治療すべきです。

たとえば、腰椎の圧迫骨折の場合、骨折の治療と痛みの治療は別の問題なのです。

骨折が治れば痛みも治るわけではありません。

骨折が治ったが、慢性痛になってしまう症例をみかけます。

痛いのは仕方がないというのはいけないのです。

なるべく痛み止はしないという風潮は患者さんのほうにも医師のほうにもある。

痛みはがまんしてはいけないのです。

痛みの診断は

①除外診断・・・・悪性腫瘍、感染症、リウマチなど炎症性疾患、修復すべき損傷(骨折など)の有無

②積極的診断・・・・・どのような姿勢、環境で痛みが強くなるか、弱くなるか

③治療的診断・・・・・どのような治療、薬剤が効果的か

以前にお話しましたが、中学生が太ももが痛くなりました。

多くの病院であらゆる検査をしましたが原因が分からないということで治療されませんでした。

大学病院の精神科まで紹介で受診したことがあります。

ある整骨院にいくと、先生は私のところに行くようにとのことでした。

2~3回、圧痛点に局所麻酔をうつ治療をしました。

とてもよくなり、今では試合にでているとのことです。その姿を見てお母さんは涙を流して喜んだそうです。

痛みはどれだけ検査をしても除外診断しかできないのです。

痛みを遮断することがとても大切なのです。

局麻は最も安全で確実に痛みの伝導を遮断します。

慢性痛といってもこの症例のように、案外簡単に治ってしまうことがあります。

不安、抑うつ、こだわり、とらわれなど大人と違ってそれほど深くはなかったといえるのかな。


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by junk_2004jp | 2013-03-15 21:28 | 痛みの生理学 | Comments(5)
2013年 03月 15日

崩れゆく整形外科的理論

★変形性関節症に「診断基準ない」と問題視-生体電気・物理刺激研究会

http://www.cabrain.net/news/regist.do

日本でX線上で確認できる人2530万人、実際に症状のある人780万人



★坐骨神経痛フォローアップMRI検査は無駄

http://kaigyoi.blogspot.jp/2013/03/blog-post_7870.html#!/2013/03/blog-post_7870.html

坐骨神経痛生涯発生頻度は13-40%に及ぶ。坐骨神経痛の自然経過は良好なことが多く、大多数では八週間以内に自然消失する。保存的治療改善せず、持続する場合、手術が提供されるが、画像診断と手術技術発展はあるものの、必ずしもここ数十年治療成績は改善していない。 にもかかわらず、MRIが、腰椎椎間板ヘルニア既知例、持続的座骨神経痛例に頻回に施行されている。



痛みの画像診断は「悪性腫瘍、感染症、リウマチおよびその周辺の炎症性疾患、骨折、生来の不具合」の鑑別の意味しかない。

先日、先々日、ブログに書いたように、最近は「慢性痛」がトレンドだ。しかし、整形外科医の出番は少なく、主として生理学者やペインクリニック系、心療内科系が主役だ。整形外科の理論だと慢性痛をうまく説明できない。

整形外科医はかわいそうなことに、人力車時代の勉強をさせられたわけだ。

少しずつ頭を切り替えていかなくてはならない。

痛みの損傷モデルでは生理学的にも疫学的にも臨床経過からも説明できない。

生物・心理・社会的モデル(機能的疾患、functional somatic disease、筋痛症モデル)




人力車医者・・・http://www.wound-treatment.jp/wound122.htm創傷の湿潤療法の夏井医師の言葉

ドクター・シーラカンスともいう。
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by junk_2004jp | 2013-03-15 02:28 | Comments(0)
2013年 03月 14日

慢性痛という病気

痛みが慢性化するメカニズム

http://medical.radionikkei.jp/premium/entry-157424.html

多くの人が苦しんでいる慢性痛

以上のように、痛みを放置すると、神経系が可塑的に変化し、慢性痛に移行することがあるので、痛みは早期に断ち切ることが最も重要であると思われます。また、慢性痛になりやすい人や病態というのがあるのかもしれません。今後、痛みが慢性化するメカニズムをさらに詳細に研究することにより、慢性痛の有効な治療薬・治療法が開発されることが期待されます。


内容はちょっと難しいですが、痛みは早期に止めることが大事です。最も効果的な薬剤は局所麻酔です。

慢性化した場合は、どのような薬剤や治療の組み合わせが最も適しているか医師と共に考えることです。

とても個人差があります。なにしろ他人の脳でのできごとですから(決して良い悪いということではありません)

認知行動療法は重要です。痛みに対する考え方を変える。「痛くてできない」→「痛くてもできる」

わが国では1700万人の人が何らかの慢性痛を抱えています。

慢性痛が増えるのは医師の説明にも一因があるのではないかと思います。

構造破綻が痛みの原因だという説明。神経が圧迫されているという説明。将来動かなくなるかもしれないという説明。手術が必用だと言う説明。

このような個人的な思いこみは痛みの慢性化に影響しているでしょう。


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by junk_2004jp | 2013-03-14 00:36 | 慢性痛 | Comments(2)
2013年 03月 13日

”痛みのしくみ”とその歪み

日本臓器製薬からDVDをいただきました。とてもよい内容です。

医師のみならず、患者さんも見ることができたらいいのに。

TVでやってくれないかな。

「神経が圧迫されて」とか「軟骨が減って」というような構造破綻が痛みの原因とはいっていません。



”痛みのしくみ”とその歪み -痛みの慢性化理解のための10項目ー

prologue
        ・痛みの情動記憶
        ・痛みの慢性化
        ・痛みの概念図 
1 侵害受容とイオンチャネル
        ・侵害受容と痛みのインパルス
        ・イオンチャネル
        ・早い痛み・遅い痛み
2 痛みと炎症
        ・炎症とメディエータ
        ・軸索反射
        ・白血球の遊走
3 脊髄後角
        ・脳への中継点
        ・シナプス伝達
4 痛みの弁別系と情動系
        ・新旧脊髄視床路
        ・痛みの認知と経験
5 痛みを抑えるしくみ
        ・ゲートコントロール理論
        ・内因性モルヒネ様物質
        ・下行性疼痛抑制系

以降は「ただいま製作中」

6 痛みを強めるしくみ
        ・末梢性感作
        ・イオンチャネルのリン酸化
        ・中枢性感作
        ・NMDA受容体
        ・ワインドアップ現象
7 可塑性とアロディニア
        ・神経系の可塑性
        ・アロディニア
        ・異所性興奮
        ・脱髄、エファブス、クロストーク
        ・交感神経依存性疼痛
        ・グリア細胞
8 痛みと筋肉
        ・筋緊張と痛み
        ・トリガーポイント
        ・二次性筋骨格系機能障害
9 痛みの調節障害
        ・ストレスと痛み過敏
        ・痛みの長期化と痛み過敏
        ・痛みと抑うつ
        ・線維筋痛症
10 記憶と認知の歪み
        ・想起される痛み
        ・慢性の痛み疫学調査の発見
        ・認知行動療法が捉えた世界
epiloue
        ・痛みのしくみの歪みを防ぐ
        ・身体と心の叫びを聞く
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by junk_2004jp | 2013-03-13 18:42 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2013年 03月 12日

しびれ

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中年女性Aさん、1年前より、両側のふくらはぎにしびれ。

MRIで腰椎ヘルニアと診断される。

治療するもよくならず、半年後、カイロで骨盤調整をうけるもかえって大腿部にも痛みが出現する。

いろいろな病院を受診するも明確な診断や治療なし。

私「しびれの始まったころ何かストレスはありませんでしたか?近しい人が亡くなったとか・・・」

Aさん「はい、ありました・・・・・」

私「ストレスによる筋痛症ですよ。診断は簡単です。重い鞄を持っていると筋肉がギューと攣ってきて手がしびれることがあるでしょ。あれと同じでストレスがあると、筋肉がかってに攣ってくるんです。ヘルニアは健常者でも普通によくあります。神経が圧迫を受けてもなにも起きないのです。」

Aさん「ヘルニアというのもストレスになっていました。」

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私「この図のようにストレスはいろんな身体症状を起こします。」

Aさん「はい、いくつもあります。」

レントゲンやMRIを撮らずにこのように診断するのです。

長年この仕事をしていると、患者さんの雰囲気をみただけで察しがつくものです。

それにしても毎日、ヘルニアと診断された患者さんがあとを絶ちません。

ヘルニアは無害な結果なんだということを常識にしたいものです。

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by junk_2004jp | 2013-03-12 18:26 | うつ・不安・ストレス | Comments(52)