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2015年 07月 31日

痛み・しびれを画像を見て診断?

痛みの電気信号の発生はポリモーダル受容器。C線維の先端にある。(幻肢痛などを除く)
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さらに詳しくいうと、この受容器についている、受容体。

ブラジキニン受容体、バニロイド受容体(熱)、プロスタグランジン受容体・・・

この受容体が何に反応して電気信号が作られるのか、分かっている。

どのように過敏状態が続くのかも分かっている。

どの受容器が過敏になっているのかは、レントゲンやMRIでは絶対にわかりません。

「軟骨が減っているから痛い」これ間違いです。ポリモーダル受容器には軟骨が減っていることに反応する受容体はありません。

「椎間板が狭くなっているから痛い」これ間違いです。ポリモーダル受容器はそのようなことに反応する受容体はついていません。

「脊柱管狭窄があるので痛い」これ間違いです。ポリモーダル受容器はそのようなことに反応する受容体はついていません。

「もやもや血管が痛みの原因だった」これ間違いです。ポリモーダル受容器はそのようなことに反応する受容体はついていません。

「筋肉のコリが痛みの原因だった」これも厳密にいえば間違いなのですが、前々日のブログに書いたように、慢性痛と筋肉のコリは、痛いと凝るという関係があり、半分は正解です。

凝っていても痛みを感じない人はいっぱいいます。

内側広筋のコリでは痛みは感じないが膝崩れを起こすことがあります。

「肩も凝っていますね」とよく言われるが自分では痛み、コリを感じていないことがあります。

活性化したポリモーダル受容器を見つける方法は指で押さえてみる以外にありません。

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癒す心、治る力」/著 アンドルー・ワイル より

つい最近、北米筋骨格系疼痛学会という興味深い学会の会議に招かれ「痛みの意味」という基本講演をしてきた。

そこで、わたしのつぎの講演者が、腰痛の主観的な痛みとX線やMRIのような客観的な検査手段ととの間の断絶について、すばらしい講演をした。

腰部X線やMRI検査では「これは歩くことも困難だろう」とおもわれるほどの変形がみられるが、痛みもなく、正常な運動ができる人のケース、また、痛みで動けないが検査では正常な人のケースなどを、彼はスライドを使って説明した。


これは当然なことです。この仕事を10年やっても、画像と痛みの関係がないことを理解できないのは痛みを診る医者としてセンスがないのです。辞めたほうがいいです。

レントゲンやMRIをみて痛みを診断するのは、科学的根拠があるわけではなく、単に個人的な思い込みを披露しているのにすぎないのです。

画像診断の意味は、次を判断するだけです。

「骨折など明らかな損傷の有無、悪性腫瘍、感染症、リウマチ及びその周辺の自己免疫疾患、痛風など結晶誘発性炎症」

ポリモーダル受容器が痛みの発生現場です。

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そこで起きた電位差が神経線維を伝ってせき髄後角にはいります。
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せき髄後角が最初の中継基地です。

電気信号を判読して反射的に反応するのは脳です。

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ここがまだブラックボックスで、最近いろいろと分かってきたというところです。

20世紀の痛みの診断は、「画像を見て、医師の個人的な「思い込み」を披露する、そしてそれを手術をして改善してみせる」という手の込んだ、非科学的な方法でした。

時には、「手術するまでもない」という曖昧な診断で、理学療法室に丸投げします。


この方法によって、脳の機能が改善することもあるのですが、しないこともあり、また再発も多く見られることが暴露されるようになったのです。

痛みの研究は、ポリモーダル受容器(発生)、せき髄後角(ジャンクション)、脳(認知、反応)です。

痛みの生理学の発展でかなりのことが分かってきています。

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by junk_2004jp | 2015-07-31 03:43 | 慢性痛 | Comments(0)
2015年 07月 30日

自閉症スペクトラム、アスペルガー、ADHD、発達障害、パーソナリティ障害と慢性痛





パーソナリティー障害



カサンドラ症候群



医師の中にも患者さんと顔を合わせない人、医者以外の仕事は無理な感じ、アスペルガーかもしれませんね。

そういう私も(笑)。まあ、よくわかりませんが。

発達障害(脳機能の発達のかたより)はかなり多いのですね。

これに鬱が合併したり、痛み(MPS)が合併したりすることがあります。

慢性疲労、慢性痛となることがあります。

理想をいえば精神科医と身体科医が共同で診るのが理想だと思います。



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by junk_2004jp | 2015-07-30 14:32 | 慢性痛 | Comments(0)
2015年 07月 29日

運動系と慢性痛症の関わり

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熊澤孝朗著:「痛みを知る」より



筋肉が痛みに大きく影響する

慢性痛症の予防のためには、運動、つまり動かすということも大切であると考えています。

運動器の痛みは慢性痛症とも深く関係しています。このことは筋肉の痛みが、皮膚からの痛みよりも中枢神経に及ぼす影響が大きいということに関係していると考えられます。

動かないことで痛みの悪循環が起きる

γ運動神経は筋紡錘の長さ調節が主な目的ですが、痛みが入った時の筋肉の反応を引き起こす役割を担っています。

痛みが治れば筋肉は伸びて元の状態に戻ります。しかし痛みが入り続けるとγ神経系が働き続けて、筋肉は縮んだままになってしまいます。

硬くなって動かしにくくなり痛みが起こってきます。それが長期にわたる筋力低下が起きてきます。

筋肉が縮んだままの状態が続くと、関節にも影響を及ぼします。動かしづらくなった関節を動かそうとすると大きな痛みが生じます。痛いから動かさない、動かさないからまた痛いという悪循環が生じてしまうわけです。



慢性痛のAさんは、お尻から大腿にかけて、圧痛点に注射したところ

「脚が伸びました!」

とおっしゃいました。筋肉が緩んでそんな感じになったのでしょう。

このようなことを「痛みそのものの治療」と表現するか「筋肉の治療」と表現するかは微妙です。

患者さんにとってわかりやすい表現でやっています。

従来の整形外科の診断は

「軟骨がすり減っている」「椎間板がすり減っている、飛び出て神経を圧迫している」「脊柱管が狭くなって神経にさわっている。手術が必要になるかもしれない」「すべり症、分離症がある」

このような生理学的にまちがったことをいっていました。患者さんは動かすどころか、心配になり、ますます動かさなくなり症状を悪化していました。




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by junk_2004jp | 2015-07-29 14:01 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2015年 07月 27日

慢性痛の一つの解決策

ある元患者さんからメールをいただきました。

慢性痛の一つの解決策です。経費は0円。

慢性の痛みは潜在意識に潜む怒り、忘れていた遠い昔の辛い体験が原因かもしれません。

加茂先生、ご無沙汰しております。痛みが治まり、先生にお会いする機会が今のところ?なくなってしまいました。

覚えていらっしゃいますか@から治療に伺っておりました。

実は治療して頂いても中々痛みが治まりませんでした。

腰痛は脳の勘違いだったも読みました。

でも多分、自分の心を覗くのが怖かったのだと思います。

でももう痛みと付き合うのも疲れてきていたのだと思います。恐る恐る原因探しを始めました。

ありました❗️そこから辿っていくと、なるほど〜と腑に落ちました。

認めたくない事でしだけど、認めざるえませんでした。

それからだったと思いますが、気が付いたら痛く無くなっていました。

先生のおっしゃていらっしゃる事が本当におきました。

今は痛みからも解放されて、元気に過ごしています。

本当にありがとうございます。先生もお体にお気をつけて、益々ご活躍下さい。


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by junk_2004jp | 2015-07-27 06:33 | 慢性痛 | Comments(3)
2015年 07月 26日

なぜ痛い

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄が痛み・しびれの原因では決してありません。

「神経がヘルニアで圧迫を受けると痛い」というのは日露戦争時代からの生理学的根拠のない非科学的な説です。

神経線維は圧迫を受けても何も起こりません。

だから健常者にもヘルニアや脊柱管狭窄がごく普通にみられます。

痛みが悪化して麻痺になることはありません。

正しい知識を得て、効果的な治療を。

なぜ痛みがおきた?

ポリモーダル受容器が過敏になったから


なぜ過敏になった?

損傷→炎症→ブラジキニン、プロスタグランジン→ポリモーダル過敏


なぜ痛みが広がる?

せき髄のグリア細胞はただ単に神経線維を支えているだけでなく、情報を伝えるという積極的な役割を果たしていることが最近わかった。このことは情報が本来の道路以外の、平原のような所に広がりながら進んでいくということ。(「痛みを知る」より)

グリア細胞も可塑性を引き起こす。


なぜ損傷が治っても痛みが続く(慢性痛)?

末梢性感作
中枢性感作(視床下部、視床、扁桃体、海馬、大脳皮質)

下行性疼痛抑制系の減弱、時間的加算、長期増強


急性痛・・・損傷+痛み(損傷の治療と痛みの治療は別問題。それぞれに治療。)

慢性痛・・・損傷治癒後も痛む(痛み系の歪み、可塑的変化)

例えるなら、火災報知器の不具合、鎮火したのに鳴り止まない、タバコに火を付けただけで鳴り響く。

不安、うつ状態は下行性疼痛抑制系の減弱で中枢性痛覚過敏状態なので当初より慢性痛のような痛み。

発達障害(ADHD、アスペルガーなど)でも過敏があることがある。

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by junk_2004jp | 2015-07-26 11:30 | 痛みの生理学 | Comments(2)
2015年 07月 24日

番組関係者に抗議のメールをしました。

http://www.nhk.or.jp/kenko/nspyotsu/a01.html

⚪️氏の発言「変形した椎間板が神経を圧迫して激しい痛みを引き起こします。」

これは氏の個人的な見解であって、生理学的には確立していないこと、そう考えない医師もいることなどを公平に伝えたほうがよかった。テロップで簡単に流すとかすればよかったかもしれない。

とにかく視聴者に誤解を招く結果になったこと。

このような内容を知り合いの番組関係者にメールで伝えました。番組責任者に伝えてくれるそうです。

肝心なところが間違っているので、あとの辻褄合わせにいろいろと詭弁を弄さなくてはいけなくなる。

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by junk_2004jp | 2015-07-24 19:37 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2015年 07月 24日

特異的腰痛  非特異的腰痛

http://junk2004.exblog.jp/16210209

原因が特定できない腰痛「非特異的腰痛」・・・・・・85%

原因が特定できる腰痛「特異的腰痛」椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・10%

         悪性腫瘍、感染症、リウマチなど・・5%



私はこの説には反対している。

このような説明をしていた医師が、慢性痛を語るのはいかがなものか。

特異的腰痛とは病理の異なった腰痛のことで、「悪性腫瘍、感染症、リウマチ関連」で慢性痛症はこれを除外しなければならない。

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症が原因が特定できるのなら、慢性痛にならないようにするには、早期に原因を取り除かなければならない。

ところが、「ヘルニアは自然に消失することがある」「脊柱管狭窄は神経根の血流が改善する」という詭弁を使っている。それを待っているうちに慢性痛にならないのか。

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄が神経を圧迫して痛みやしびれが起きることはない。

神経線維はポリモーダル受容器で生じた電気信号を脳へと伝達するものでその途中を圧迫しても何も生じない。生理学の常識だ。

その証拠に健常人でもヘルニアや脊柱管狭窄はよくみられる。

みのもんたさんの脊柱管狭窄症の手術をした福井康之氏は「はつらつ元気」という雑誌で次のように述べている。

「70歳代の健康な高齢者の6割以上は画像上では脊柱管狭窄をきたしているというデータもあるんです。」



生理学でも否定され、画像所見も健常人でもよくみられ、保存的治療でも治り、手術をしてもよくならないことがある。(私のHPのトップを参照)

これだけの証拠があってもなお、神経根性疼痛を支持する理由はなになんだろうか。

唯一、手術をしたらケロっと治ることがあるからだ。しかしまた再発することが多いのだが。

手術は最大のプラセボだ。間違った情報を患者に与えておいて、大掛かりな舞台を作って行うのだから最大の効果なんだろう。

痛みの治療はどんなものであれプラセボは欠かせないものだ。脳の認知に関するものだから。

しかし、専門家が間違った情報をいうのはいかがなものか。またプラセボ手術を保険で行うのはいかがなものか。

なぜ痛みが生じるか、なぜそれが慢性化、広範囲化するかは生理学でわかっている。

なぜこのようなことになったのだろうか。それを研究するのは興味ある。

神経根を圧迫するとその神経支配領域に痛み・しびれが生じるというのを神経根性疼痛という。

これは日露戦争の戦後(1911 年)にGoldthwaitがいったのが始まりと思われる。以来、この考えが綿々と続いているわけだ。

医師は仲間内の勉強をしているからだめなのだ。

脊椎外科医が生理学者(痛みの研究)、心身医学者の講演や本を読むことは少ないのだろう。

第一人者が言っていることだから、というわけもなく右へならへの風潮がある。

今、これを否定すると、ある病院は経営困難になるだろう。訴訟が多発するかもしれない。教授の権威がまるつぶれになる、今までの業績が無に帰する。だから絶対に言えないのだ。

そういうことで1割説なんだろう。

かといって、患者さんが犠牲になることもない。患者さんが自ら勉強して納得いく治療をうければいい。

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by junk_2004jp | 2015-07-24 13:28 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2015年 07月 23日

結局、医者は痛みに対して正しい教育を受けていない

この問題は影響力のある医師がTVなどで一言いえば、解決することだ。

痛みについて誤解しているようだ。だから診断も治療もできない。

的確な診断ができて、医師自身が手技をもつことが重要だと思う。

医師自身が行う手技は患者に思わぬ効果を生むことがある。

痛みは脳の認知と反応なのだから。

昨日のNHK動画でもそうだ。ありそうなストーリーを想像してみた。

「MRIではヘルニアがあります。変形した椎間板が神経を圧迫して激しい痛みを引き起こします。」
「しかし、心配いりません。9割は消失してしまいますから。お薬をだします。一ヶ月後にもう一度検査してみましょう。」

一ヶ月後、相変わらず痛い。

「MRIでは同じですね〜。」

2ヶ月後、やはり同じ。

「先生、お願いです。早くなんとかしてください。」

「とりあえず神経根ブロックをやってみましょう。それも効かなかったら手術を考えましょう。」

結局、手術となった。運悪く1割のほうに入ってしまったのだ。

術後、すぐにすっきりと治った。

やっぱり、神の手だ。

ところが、半年後、また痛くなりはじめた。

MRI 「再発ヘルニアですね。しばらく様子をみましょうか。」・・・・




昨日つぎのようなメールをいただいた。

父が椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症と診断されました。MRI診断で、腰の骨が変形し軟骨がかなりすり減っているとのことで、手術しかないと言われました。将来的に右にも状況かを現れるかもしれないと先生よりお話ありました。

腰自体に痛みはなく、坐骨神経痛の症状(膝~足の甲痺れ、脹ら脛側面のつっぱり)があり、歩行時やしゃがんだ時、安静時にも激しい痛みがあります。同じ体勢がつらく、ここ1週間全く眠れていません。

2年前くらいに足の甲がつったのが初めての症状で、その後脹ら脛がよくこむら返りをよくしたそうです。今月に入り、左足が全体的にピリピリし出し、その後整体週一回を2週通い緩和されましたが、別のマッサージ屋できつめのマッサージを受けてから一気に痺れと痛みが増したそうです。


今日、電話でお話ししたところ、医師は痛いところ(スネ)を全く触診していないとのこと。

強いマッサージを受けて悪化したのだから、長指伸筋や前脛骨筋の筋痛症しかありえない。

MRIは全く必要なし。早期だったら簡単な治療ですぐによくなる。

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70歳女性

座骨神経痛で15年前腰の手術、10年前、すべり症で固定術をうける。

以後も一向に腰〜両下肢の痛みがつづき、睡眠障害もある。

娘さんが心配して当院を受診。

2回の受診(トリガーポイントブロック)でとても改善してニコニコしていらっしゃいました。

2回の合計金額は自己負担1900円。今後は様子をみて具合が悪いときに来るように。

今までは定期的に手術をした病院を受診していたが、そのたびにレントゲンをとって、固定金属に緩みはない。という診断を受けていた。とのこと。

医者は患者をみないで金属の具合をみていたわけだ。

それは患者を診るスキルがないからそうなる。

患者をみないで画像を見る、これは現代の医師の欠点だ。


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by junk_2004jp | 2015-07-23 14:39 | 痛みの生理学 | Comments(1)
2015年 07月 22日

NHKを見て2

http://www.nhk.or.jp/kenko/nspyotsu/a01.html

全体的にいいことを言っている。

ヘルニアがあっても心配しなくてもいいとか、よく動くこととか。

気になるところは3つめのビデオ。

「変形した椎間板が神経を圧迫して激しい痛みを引き起こします。」

このような生理学はない。

神経に針をさせば、神経細胞膜に穴が開いて分局していた電位が脱分局して一過性の激痛が走る。

神経根ブロックがそうだ。

神経を圧迫しても脱分局は起こらない。

だから、健常者でも多くの確率でヘルニアがみつかる。

このような生理学に反したことをいうべきでない。

「9割は手術しなくても治る」それはヘルニアが消えてなくなるからだ、ということだが、「1割は消えてなくならないから手術が必要だ。」といっているようにみてとれる。

最初の段階で間違っているのだから、その後の説明は当然理論的ではない。

「ほとんどのヘルニアは消える」のなら、若いときはヘルニアが多いが高齢になるとヘルニアは少ないということにならなければいけない。統計をみるとそうではないが。

どれだけの期間待つのか?その間の治療はどうするのか。

早期から認知行動療法が重要と言われているが、「変形した椎間板が神経を圧迫して激しい痛みを引き起こします。」という生理学的裏付けのない情報を与えて、いずれ消えるだろうからよく動けというのか。

慢性痛を予防するには早期から痛みを止めることが重要だと言われているが、その時期を逸することはないのか。

脊柱管狭窄は骨なので溶けることはないがこの場合はどうなのか。

有名な痛みの生理学者Patric Wallの「疼痛学序説」には

神話がばらまかれて、少数の人の利益になるが多くの人の不利益になるような不名誉な時代は終わった。不利益をうけたある人たちは、手術の結果、明らかにいっそう悪くなった。

ヘルニアの突出と痛みはそれぞれ独立していて、痛みの発現におけるヘルニアの突出の役割ははっきりしない。

以前この手術を熱烈に支持していたマイアミ大学は、今ではこの手術をやめて、厳密なリハビリテーションのプログラムを採用している。


有名な痛みの生理学者、熊澤孝朗先生の著書「痛みを知る」を読むべきだ。

神経線維は通常、その末端にある受容器からの信号を伝えるものであって、その途中が興奮を起こしたりするようなことはありません。

痛みとその治療についての考え方が変わってきていることについて、医者はもちろん患者さんの側も含めた社会全体に理解が広まるよう、社会的な取り組みが必要となってきています。


脊椎外科医は痛みの生理学を初歩から勉強してほしい。

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by junk_2004jp | 2015-07-22 19:05 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2015年 07月 19日

圧痛点

今日、メールをいただいた

脊椎管狭窄症の手術をしましたが、術前の5倍の疼痛に苦しんでおります。術後、神経ブロック、鍼灸、整体など全く効果なく、うつ状態です・・・


なにもめずらしくはない。

このようなことがないように、患者さんのためにも、これから脊椎外科をめざす若き医師のためにも。

これから述べることは15年前から何度もHPでいってきた。2007年には私のHPを参考にして患者さんが「腰痛は脳の勘違いだった」という本を出した。

筋骨格系の痛みを診る開業医として知っていなければならない知識だ。

本やネットで勉強したのだから当然、深い知識はない。しかしヘルニアや脊柱管狭窄で痛みがでるといっている医師よりもよほど理論的だ。

ヘルニア・脊柱管狭窄症と言われている痛みには圧痛点は必ずある。

医師は画像をみるのに忙しく触診をしないという苦情をよく聞くので知らない医師がいるかもしれない。

理学療法士、鍼灸師、柔整師、マッサージ師は皆知っている。

腸腰筋は腰の深層筋で、左右の下腹部で圧痛が確かめられる。

圧痛点は痛覚が過敏になった点、痛覚過敏点だ。

ポリモーダル侵害受容器が病的に過敏になったところ。末梢性感作

どのようなメカニズムで痛覚が過敏になるのか。

組織損傷→炎症性メディエーター→35度で活性化(体温で痛み)
     神経成長因子→神経が体表に伸びる、受容体の数が増える

ヘルニアや脊柱管狭窄があるとどういうメカニズムで圧痛点ができるのかを説明しない限り、その圧痛点がヘルニアや脊柱管狭窄のせいだということができない。

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ポリモーダル受容器で生じた電気信号がC線維を通ってせき髄後角に入り脳へと向かう。

ヘルニア・狭窄があろうがなかろうが関係ない。それらのためにそこでブロックされ麻痺になるというのなら分かるが・・・。

硬膜外ブロックや神経根ブロックは末梢から生じてきた電気のながれをせき髄に入る手前でストップしようとしているのだ。

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視床下部、視床、海馬、扁桃体、大脳皮質

痛みが脳に入力されると反応がおこり、また次の痛みが生じる。痛みの悪循環

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そうしているうちに中枢性感作が生じ難治性の痛みになる。

慢性痛=神経障害性疼痛=末梢性中枢性感作=痛覚系そのものの故障

圧痛点=感作されたポリモーダル受容器=脳と直接連絡=脳の出先機関=治療点として有効


ヘルニアにより馬尾神経が絞扼され麻痺が生じた犬。痛み・しびれではなく麻痺。犬は解剖学的な条件でかなりこの麻痺がある。you-tubeで検索してみて。どの犬も痛そうではない。



人間でもヘルニアにより麻痺が生じることがあるが極めてまれで、膀胱直腸障害をともなう。48時間以内の手術が必要とされている。(馬尾症候群)


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by junk_2004jp | 2015-07-19 00:20 | Comments(0)