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2015年 10月 31日

慢性腰痛は「医療者の言葉」が原因!? ネガティブな発言に惑わされるな

情報の溢れるなか、いったい何が正しいのか。迷っている人、多いのではないでしょうか。

痛みの医療は現在、大きく変わりつつあります。

天動説から地動説へとなった時代のようなものです。

脊柱管狭窄、椎間板ヘルニア、腰椎分離症、すべり症、椎間板症、椎間関節症、神経根症などの病名で説明を受けていたのは間違いだったのです。

MRIの発達により、容易に検査ができるようになると、上記のような変化は健常人でも普通にみられることがわかりました。

また、痛みの生理学の発展により、痛みの起きるメカニズム、慢性化するメカニズムも詳細にわかってきました。

神経線維が圧迫や絞扼を受けても痛みやしびれは生じません。

私もいわゆる天動説を習った人間ですが、その間違いは比較的早くから気がつきました。

天動説を信じて、それを主張して多くの手術をしてきた医師にとっては苦渋の時代になります。そういう時代だったのだと割り切って新しい時代に進むべきです。

もう議論の余地はないのです。

慢性化するということは、「オタマジャクシとカエル」ほどの違いがあります。

痛みは外力による組織損傷によっておこります。

①打撲、捻挫、など大きな力が急に加わった

②生活習慣、職業、スポーツなど繰り返される力

組織損傷の治療と痛みの治療は別問題です。組織損傷は電子顕微鏡レベルから骨折までさまざまです。組織損傷が治れば痛みも治るという公式はありません。だから多くの人が慢性痛に悩んでいるのです。

急性痛=組織損傷の治療+痛みの治療

慢性痛=痛みの治療(過敏になった火災報知器・・タバコの火に反応)(末梢性・中枢性感作)

およそ3ヶ月続くと慢性痛になると言われています。この目安は組織損傷による炎症が治る期間です。

強い痛みなら数日で慢性痛になると言われています。

慢性痛になると、天候やストレスと関係し、苦悩が伴います。大きなハンデとなりますね。

早く痛みを止めて動かすことです。

急性痛の組織損傷の治療も厳重な安静よりも必要最小限の安静のほうがいいようです。

次の文章を読んでください。慢性腰痛だけでなくて、膝痛も頚痛も同じことです。

慢性腰痛は「医療者の言葉」が原因!? ネガティブな発言に惑わされるな

今後の慢性の痛み対策について「慢性の痛みに関する検討会」からの提言がまとまりました
(厚労省)




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by junk_2004jp | 2015-10-31 02:44 | Comments(0)
2015年 10月 28日

慢性疼痛5人に1人、これは医療の失敗

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この報告より(青字)

慢性疼痛の有病率は全成人の22.5%、推定患者数は、2315万人であった。

結果:疼痛部位は運動器がほとんどであり、医療機関を受診した慢性疼痛の患者の80%以上が整形外科を受診したが、患者の治療に対する満足度は高くなかった。

まとめ:整形外科医は慢性疼痛の知識を増やし有効な治療法を確立する必要があると考えられた。

疼痛は、生体の組織損傷を伝える警告系である。しかし、組織損傷が治癒しているにもかかわらず、疼痛が持続する場合がある。これが一般に慢性疼痛といわれる。慢性疼痛は苦痛が随伴し、心理的、行動的、環境的変化と関連していることから治療に難渋する。

欧州では成人の19%、米国では9%に慢性疼痛がみられると報告されている。


「ヘルニアや脊柱管狭窄が神経を押さえて痛い」「軟骨が減っていて痛い」このような整形外科医が言っていることは間違っていたのです。

ケガが痛みの原因だったのです。

ケガといっても⑴転んだ、捻った、打った ⑵毎日の生活習慣やスポーツ、労働

のふた通りがあります。⑵は一般にスポーツ障害とか労働障害といいます。

この際、思い切って保険病名の変更をしたほうがいいと思いますがね。

そして脊柱管狭窄症やヘルニアの手術は痛み・しびれに対しては保険診療から外すべきでしょう。

手術をしても治らない人、かえって痛くなった人がいっぱいいますよ。


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by junk_2004jp | 2015-10-28 14:03 | 慢性痛 | Comments(1)
2015年 10月 20日

長引く痛み、どうすればいいの?ー痛み治療の最前線

ひと・健康・未来シンポジウム2015滋賀

http://www.jnhf.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2015/10/vol6.pdf


8ページ目から

「慢性痛症、慢性痛症候群」という新たな病態についての情報です。
痛みは慢性化するとやっかいになります。早期に除痛が望まれます。それには痛みのメカニズムを理解することです。

①痛みを長引かせる脳の仕組み~ストレスと痛みの関係について
          仙波 恵美子・大阪行岡医療大学医療学部 教授

②オーストラリアで経験した慢性痛治療 ~患者としていま私にできること~
          浅枝 まり子

③チーム医療による慢性の痛みの対策
          福井 聖・滋賀医科大学付属病院ペインクリニック科病院教授

④心療内科医は慢性の痛みをどうみているのか
          水野 泰行・関西医科大学心療内科学講座 助教

⑤腰痛をこころで治す~心療整形外科のすすめ~
          谷川 浩隆・谷川整形外科クリニック 院長

⑥長引く痛みを緩和するリハビリテーション~痛みのない健やかな毎日を送るために~
          松原 貴子・日本福祉大学健康科学部リハビリテーション学科 教授

⑦総合討論
          コーディネーター 中井 吉英・弘正会 西京都病院名誉院長・心療内科部長
          関西医科大学名誉教授

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by junk_2004jp | 2015-10-20 13:10 | 慢性痛 | Comments(0)
2015年 10月 19日

手根管症候群な〜んちゃって

Aさんは2ヶ月ほど前より右手1、2、3指にしびれがでてきました。

2週間前に「手根管症候群」という診断で手術をしましたが、かえってしびれはひどくなり、夜間痛もあり睡眠が十分にとれません。

反対側に手にも少ししびれがあります。

b0052170_1574521.jpg図のように圧痛点があります。

手をよく使う仕事をしていらっしゃいます。

圧痛点に少量の局所麻酔を注射するとしびれ、痛みは軽減しました。

また手を振るとしびれは軽減することから、MPSによる静脈のうっ血が症状を悪くしているものと思われます。

私は「手根管症候群」という病名のつけ方に反対します。

そもそも神経を圧迫してもしびれや痛みは生じません。

神経が絞扼されたときは「麻痺」が生じます。しびれではなくて「知覚鈍麻」「知覚脱失」が生じます。

手根管部においてこのような神経絞扼が起きた症例を私は見たことがありません。

もしあったとしたら、「手根管症候群」というような病名ではなくて「正中神経の絞扼性障害(手根管部)」という病名にすべきです。

梨状筋症候群、胸郭出口症候群などの病名も結局のところMPSです。さらに脊柱管狭窄症も椎間板ヘルニアという病名で表現されている痛みもMPSです。みんな「な〜んちゃって」なんです。

ズワイガニは石川県で獲れたものは「加能ガニ」、福井県で獲れたものは「越前ガニ」、山陰で獲れたものは「マツバガニ」といいます。

筋骨格系の痛みも場所によっていろいろな名前を使っていて、それぞれに専門家と称する医師がいるのでややこしいのです。

筋骨格系の痛みで、悪性腫瘍、感染症、リウマチ・痛風、幻肢痛、帯状疱疹後神経痛でなければ、MPSです。

誤解を生まないためにも、そろそろ病名を整理して合理的な病名にして保険診療をすべき時になっている。

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ではなぜ図のような正中神経支配領域にしびれがあるのでしょうか。

静脈、動脈、神経は伴走していることが多いので静脈のうっ血が神経の分布範囲と一致しているように思われるのでしょうか?

手根管症候群の治療は不用 http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_268.htm


http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_594.htm 

4-1
://www.round-earth.com/HeadPainIntro.htm
肩甲筋の緊張は頭痛の原因になったり、手根管症候群や胸郭出口群といわれている痛みを呈することがある。いわゆる手根管症候群の場合は半ダースはあると思われる原因のなかで、手根管をどうこうするのは最後にしなさい。手術をする前にぜひチェックを!・・・・


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by junk_2004jp | 2015-10-19 17:53 | MPS | Comments(8)
2015年 10月 05日

ビタカイン製薬「トリガーポイント理論」を作成しました。

このたびビタカイン製薬様のご依頼をうけて「トリガーポイント理論」の作成のお手伝いをしました。

筋骨格系の痛みに対して、家庭医、内科医が対処できる。早期治療が大切。

これを契機に痛みの治療に関心を持たれることを期待します。

だれでもどこでもレントゲンなどの検査なしでも簡単に治療を受けられますように。

「はじめに」

筋骨格系の痛みの多くは、筋筋膜性疼痛症候群(myofascial pain syndrome,MPS)です。1983年に Travellと Simonsは「筋筋膜性疼痛と機能障害 :ト リガーポイントマニュアル」という表題の膨大な書物でMPSを体系化しました。

MPSは我が国において認知度が低く、医療でうまく対応できていないせいなのか患者数は2010年で成人の22.5%が慢性痛を持っているとの報告があります。

悪性腫瘍、感染症、リウマチ・痛風、幻肢痛、帯状疱疹後神経痛などを除外診断 (レ ントゲンや血液 診断)できれば、痛みやしびれはMPSということになります。これらの疾患にMPSが合併していることもあります。

椎間板ヘルニア 、脊柱管狭窄症 、坐骨神経痛 、頸椎症 、椎間板症 、神経根症 、すべり症 、分離症 、肩関節周囲炎、腱板損傷、頸肩腕症候群、胸郭出口症候群、テニス肘、手根管症候群、肋間神経痛、変形性関節症、半月板障害、アキレス腱周囲炎、腱鞘炎、足底腱膜炎、シンスプリント、などと言われている疾患の痛みやしびれはMPSです。

MPSの症状は痛み、しびれのほかに罹患筋によって、力が入らない、耳鳴り、ふらつき、知覚鈍麻など多彩です。

特殊なものに、痛みが全身に広がった線維筋痛症 (罹患者数推定250万人)、 浮腫や強い痛みが続くCRPSがあります。

MPSの原因は重力 (外力)です。

1)一過性の大きな外力 (転倒、むち打ち、打撲、ねん挫など)
2)慢性的な外力(生活習慣、仕事、スポーツ)です。

老化による筋肉の質 、量の低下(サルコペニア)は外力に対応することが困難になります。

MPSは慢性化しやすく、また痛みの部位が広がっていくことがあります。早期にトリガーポイント注射などの治療が必要です。手技は比較的簡単ですので、プライマリ・ケアの医師、専門外の医師が行えます。私は30ゲージ、27ゲージ、19 mm、38 mmの 注射針を使っています。

MPSは 急性痛 と慢性痛に分けられます。急性痛は「組織損傷 +痛 み」、慢性痛は「痛みそのもの」が 治療の対 象です 。 組織損傷 は電子顕微鏡レベルの微小損傷 から完全骨折のような大きな損傷までさまざまです。

組織損傷の治療と痛みの治療は別の問題です 。組織損傷の治療は必要に応じて 行えば いいですが 、 痛みは損傷が治癒 (不全治癒)したと思われる時期を過ぎても残ることがあるので、早期より積極的に痛みの治療を行うべきです 。 慢性痛は中枢性 、末梢性の感作が起 きたもので 神経障害性疼痛とも言われています。

慢性痛は「生物・心理・社会的疼痛症候群Jと いわれ、ストレスや天候など日常生活の中に原因があ ると考えられるため、集学的な対応が必要です。認知行動療法や薬物療法が必要なことがあります。

変形性股関節症の痛みもMPSですが、可動域制限や脚長差はMPSを永続させる要因となっています。

不安、怒り、抑うつ、こだわりなどはMPSを 拡大、永続させることになるでしょう。 また不安やうつは痛みの閾値を低下させます。

本書によりMPSへの理解が深まり、適切な治療が施行されることを期待いたします。

加茂整形外科医院 院長 加茂 淳

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by junk_2004jp | 2015-10-05 14:01 | MPS | Comments(10)