心療整形外科

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2016年 03月 28日

わかさ夢MOOK

「手足のしびれ神経痛速消えた」(わかさ夢MOOK)に紹介されました。

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痛みやしびれのほとんどは筋筋膜性疼痛で早ければすぐによくなることが多い。慢性痛になりやすいので注意が必要です。

「神経が圧迫されて痛みやしびれが生じる」「老化した臓器は痛みやしびれの原因になる」いずれも間違いです。

キーポイントは「圧痛点」と「心身医学」です。

圧痛点はその下に過敏になったポリモーダル受容器があります。その深さは経験で大体分かってきます。私は1.2cm30Gの注射針でほとんどカバーしています。ときに3.8mm27Gの注射針を使うこともあります。

治療のあとよくなったことを確認します。

圧痛点は「慢性化して過敏になった脳に繋がった点」です。脳に介入するポイントになります。

打撲捻挫・使いすぎなどの外力によって圧痛点が作られますが、案外多いのはストレスによるものです。痛みを診るものにとって「心身医学」は絶対に必要なことです。

圧痛点を見つけることとそれがなぜ生じたのかの説明ができること、その圧痛点に適切な介入ができること。

心身医学を良く理解していること、適切なアドバイスができること。


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by junk_2004jp | 2016-03-28 20:23 | Comments(0)
2016年 03月 25日

慢性痛の入院患者さんの声

症例Aさん
お世話さまです。今日、帰りました。初めて1カ月も入院しましたが、効果は大きかったと思います。朝起きても、腰の痛みを感じなくなりましたし、下肢の痛みもほとんどなくなりました。ありがとうございました。

これで加茂医院は卒業ということになるかどうか分かりませんが、スタッフや患者の皆様の会話からも、多くを学びました。


症例Bさん
退院して1週間たちました。入院中はお世話になりました。帰ってすぐ孫台風襲来で二泊三日大変でしたが、孫達が帰った翌日でも二時間の散歩出来ました。前回は一泊でも翌日痛みで大変でした。大変な変化です。嬉しいです。大変良くなって、加茂先生、スタッフの方達に感謝いたします。患友も出来、楽しい入院生活でした。先生もふらふら(笑)でしょうがお身体大切に。


ある入院患者さんはBさんに痛みをやり過ごす方法を教えてもらって喜んでいらっしゃいました。

入院患者さん同士の会話などから慢性痛の対処の仕方を学ぶことが重要です。

医師は接している時間は短いですし、医師が慢性痛を患っているわけではないので慢性痛患者さんの本当の心の内までわかってはいないかもしれませんね。

私は運動することなど励まし役です。

よくなる患者さんは患者さん同士やスタッフの会話から得られるものが大きいのだろうと思います。


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by junk_2004jp | 2016-03-25 21:21 | 慢性痛 | Comments(0)
2016年 03月 17日

【ドイツでは、慢性の痛み対策は必要がない】

なぜなら、医療者全員が十分痛みについて勉強しており、どこに行っても正しい対応がなされるから・・子供のころから、慢性の痛みについて学んでいるから・・・・これは「ドイツの子供痛みセンター」が制作したビデオです。



成人の場合、薬を使わず管理できるにこしたことはないが、仕事や余命を考慮すれば薬剤を全否定することはないと思う。

[痛 みの定義] 国際疼痛学会   1986年

An unpleasant sensory and emotional experience associated with actual or potential tissue damage, or described in terms of such damage.

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。

組織損傷を伴うもの=急性痛=侵害受容性疼痛=炎症性疼痛

組織損傷の治療と痛みの治療は別問題として捉えること。組織損傷による炎症が治れば痛みも治るという保証はない。慢性痛に移行することがある。痛みの治療が優先されるべき。組織損傷はいつでも治療可能。痛みは時間的要素があり取り返しが難しい。

そのような損傷があるように表現されるもの=慢性痛=神経障害性疼痛≒(心因性疼痛、身体表現性障害の疼痛性障害)

ただし、最初から慢性痛のような感じの痛みがある。(急性期慢性痛、中井吉英先生)

一過性のストレス(うつや不安)、発達障害、小児期の環境で痛みの閾値が低下している場合、あきらかな組織損傷がなくても痛みが発生し慢性痛の様相を呈する。

リウマチ・痛風は炎症性疼痛。癌性疼痛は複雑。

今までの痛みの医学は間違っていた。そのために多くの人に迷惑をかけた。今も迷惑をかけている。

学問の未発達でしかたなかったのだ。ここは潔く反省して出直すべきだ。

最近分かってきたと言っているが1980年代中頃に大きな生理学上の発見があったとのこと。

もう30年も前から痛みのメカニズムはかなり詳細に分かっていたのだ。

2001年に作った私のホームページにそのことを書いている。

❌椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄が神経を圧迫して痛みやしびれがでる。

❌椎間板や半月板、関節軟骨の老化が痛みの原因

❌すべり症、分離症、変形性関節症

このような病名は症状の本態を表しているものではなく、痛みをより強固なものにするだけだ。

痛みのメカニズムのわからなかった時代のなごりなのだ。

保険病名を変えるべきだ。

❌もやもや血管

❌筋硬結

これらが痛みの原因のことはない。痛みによって作られた副産物だ。それを探したところで。

唯一、検査でわかるのは圧痛点だ。

鍼灸師やマッサージ師はプロの繊細な指先で圧痛点をさぐるべきだ。圧痛点が治療点になると思う。(経絡も神秘的で気になるが)

揉む、刺す、灸、温める、さする、縮める、伸ばす、注入する

圧痛点=痛覚過敏点=過敏になったポリモーダル受容器=過敏になった脳に通じている。

ポリモーダル受容器は筋膜に多数存在する。

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ポリモーダル受容器は機械的刺激、熱刺激、炎症性メディエーターを電気信号に変える変換器
ブラジキニン、水素イオン、セロトニン、ヒスタミン、プロスタグランジン、ATP,インターロイキン、NFG

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熊澤孝朗先生より

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by junk_2004jp | 2016-03-17 04:01 | 慢性痛 | Comments(6)
2016年 03月 15日

慢性痛を診る医者は患者によって鍛えられ育てられる

基本的な素質は必要だけれど、慢性痛を診ることができる医師を育てるのは患者さんです。

だって大学でそのようなトレーニングを受けているわけではないですから。

痛みのメカニズムを短時間で説明する能力が必要です。

慢性痛の治療の主役は患者さん自身です。

医師と患者さんは信頼関係をもっての共同作業です。

医師はサポート役です。「傾聴、共感、受容、支持、保証」が基本的な姿勢です。

短時間で多くの患者さんを診るのですから、これはなかなか難しいことです。

いい結果が出ることもあれば、なかなか難しいこともあります。

このようなことが苦手な医師は痛みの治療に向いていないのです。

トリガーポイントブロックは医師の治療の一つの手段です。

「トリガーポイントやっています」といっても、そこに治療の本質的なものがあるわけではないのです。

次はある患者さんからのメールです。

新しい病院、しかも、トリガーの字に期待したのに。全然患者に優しくない。患者は痛みと取りたい。先生は写真を撮りたい。お笑いです。

硬膜外、神経根ブロックとか。冗談じゃありません。3年前の画像CDを持って行ったらこれは、古いし、症状が進んでいるかも。筋肉のことなんて、全然考えていませんよ。ペインも整形と体質はおなじ。



次のメールは私が診た患者さんの家人からいただきました。

この患者さんは、肩甲骨あたりにひどい痛みがあり、手足がずっとしびれている状態。病院で手術も視野に入れるよう言われている。

加茂先生に「治るよ」と言われた事がとても嬉しかったようで診療後の声がいつもと全然ちがいました。本人も原因は神経では無く、筋肉なんだという事、ストレスも原因になるという事がわかってきたようです。本当にありがとうございました。


頚椎の骨棘で神経が圧迫を受けているという診断だったのですが、離婚などのストレスがからんだMPSでした。

次は患者さん(頚痛、腰痛、両下肢痛、右上肢痛)から頂いたものです。患者さんが自分で気づいて自分で治っていくのです。私は根気よくそれを支持する役です。

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by junk_2004jp | 2016-03-15 03:08 | 慢性痛 | Comments(0)
2016年 03月 07日

ノルスパンテープについて

慢性痛≒神経障害性疼痛=中枢性感作(中枢性の痛覚過敏)=こじれた痛み=痛みそのものが治療の対象

認知行動療法やトリガーポイント注射などでなかなか改善しない場合、ノルスパンテープ、トラマール、ワントラム、トラムセット、リリカ、ノイロトロピン、アセトアミノフェン、抗うつ薬などの薬剤の併用を試してみる。効果は個人差がありますので、いろいろやってみる。

雑誌「夢21」4月号に私が書いた「ノルスパンテープ」に関する記事がでました。

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by junk_2004jp | 2016-03-07 14:05 | 慢性痛 | Comments(0)
2016年 03月 03日

「モントリオール宣言」

訳:北原雅樹先生(慈恵・ペインクリニック)

北原雅樹先生のFaceBookより

「モントリオール宣言」についてのお願い

日本は痛みの治療では先進国の中でも極めておくれており、最近ではアジア諸国の中でもおくれを取り始めています。

その最大の原因の一つは、痛みに関する重要な情報が国内に入ってきていないため、人々は自分たちの権利が侵害されていることを知らず、また行政や医療者はなすべきことを知らないことにあります。

今回視察したオーストラリアだけでなく、欧米諸国の多くから、「モントリオール宣言をもととしていろいろな施策をとっている」という話を聞きました。

日本でも、痛みに無用に苦しむ人を少しでも減らすため、是非、このような宣言が世界的に(しかも6年も前に!)出されていることを一般市民、医療者、行政が知る必要があります。

そこで、この宣言をできるだけ多くの方に伝えてください。特に、今現在痛みに苦しんでいる方、医療関係者、行政・立法関係者(≒官僚や政治家)に、一人でも多く伝えてください。数が力となります。

よろしくお願いいたします。(もちろん。『意見には個人差があります』)


「モントリオール宣言」

[患者が痛みに対する適切な診療を受けることは、基本的人権であるという宣言]

我々、国際疼痛学会(International Association for the Study of Pain: IASP。64の国及び、129国の会員から構成される)の中心メンバーによる会議は、世界中で痛みが十分に治療されていないことに対し、重大な注意を喚起する。

今日においても、ほとんどの国において、未だ、疼痛に関する治療は、不十分なままである。なぜなら:

・外傷、疾病、末期状態の疾患などに起因する急性痛に対しては、いまだ不十分な治療しか行われていない。また、慢性痛は深刻な健康問題であり、糖尿病や、慢性心臓疾患と同様の治療が必要である、という認識が欠けている。

・医療専門職が、痛みのメカニズムや、痛みに対する対処法についての知識をほとんど持っていない。

・診断名の有無にかかわらず、慢性痛は不当に取り扱われている。

・痛みの治療を健康問題ととらえて国策として適切に位置付けている国はほとんどなく、したがって、研究や教育のレベルも不十分である。

・疼痛治療学は、研究と包括的な教育プログラムに基づいた独自の知識体系と明確な臨床的視野を備えた独立した専門分野である、と認識されていない。

・おおよそ世界で50億人の患者が、激しい痛みに有効な薬剤(医療用麻薬)をほとんどあるいはまったく使用できない状況にあり、中程度~強度の痛みの治療が不十分である、とWHOは推定している。

・痛みの緩和に有効なオピオイドやその他の非常に重要な薬剤に対する様々な強い規制が存在している。

そして、すべての人々の固有の尊厳を認め、かつ、痛みの治療を差し控えることは由々しき間違った行為であって不必要で有害な苦痛を招くことになるという認識のもとに、我々は下記のことを患者の基本的人権として世界中が認めなければならない、と宣言する。

第1条 すべての人々は、差別なく、痛みに対する治療を受ける権利を有する。(付記:1-4)

第2条 痛みを有する人々は、自分の痛みを認めてもらい、かつ、痛みの評価や治療がどのように行われるかについて知ることができる権利を有する。(付記:5)

第3条 痛みを有するすべての人々は、適切な訓練を受けた医療専門職により、過不足のない評価と治療をを受ける権利を有する。(付記:6-8)

これらの権利を確実にするため、つぎのような責務を認めるものである。

1. すべての政府および医療機関は、各組織の法的責任および医療資源の許す範囲において、痛みを有する人々が適切な痛み診療を受けられるよう促し、ましてや妨げないよう、法律、政策、システムを構築する責務を有する。このような法律、政策、システムの構築を行わないということは、非倫理的であり、結果として人々を傷つける人権の蹂躙である。

2. 十分な知識と技量を備えた医療専門職によって痛みのある患者が適切な治療を受けられるようにする責務を有する。そのような診療がなされない場合、それは患者の基本的人権の蹂躙である。

注;この宣言は、先進および発展途上国における昨今の保健衛生状況を踏まえて、用意されたものである。しかしながら、すべての政府、保健医療に携わるすべての人々、および医療専門職は、本宣言の条項を実行していくことで、痛み診療の新しいフレームワークを作り上げる責務を有する。

原文:
http://www.iasp-pain.org/DeclarationofMontreal

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by junk_2004jp | 2016-03-03 03:23 | Comments(0)