心療整形外科

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2016年 04月 30日

NHK「チョイス@病気になったとき」を見て

チョイス@病気になったとき

 http://www.nhk.or.jp/kenko/choice/archives/2016/04/0423.html

腰痛の原因とは?

「恐怖」と「借金」

「恐怖」・・・・またぎっくり腰になるんじゃないかという恐怖が腰痛を長引かせている。

確かに正しいが痛みの原因を言ってほしい。

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fear-avoidance model


2001年頃作った私のHPにはすでに登場している。新常識じゃないぞ!!!

最初のぎっくり腰は恐怖は関係ない。

姿勢を決めて重いものを持ったときは案外大丈夫で、ふいに立ち上がった瞬間とか、ちょっとした身構えない動作でなることが多いように思う。

このように急に強い痛みが生じる原因は筋肉に原因があることが多い。

伸張性収縮(力を入れながら筋肉を伸ばす)が危険な動作と言われている。

腸腰筋の攣縮が多いのではないだろうか。それに呼応して臀筋や脊柱起立筋にも波及する。

借金とは?「随核[ずいかく]のズレ」

やはり話はそこにいくか(笑、笑)

毎日の動作で髄核が少しずつ移動することを「借金」と表現しているわけだ。

ここで何気に「恐怖」を煽っている。

それで体操をして髄核のずれを矯正しなさいというオチになっている。

私はもうじき69歳になるが、腰痛を経験したことがない。

そのような体操もしたことがないし、姿勢も全く無頓着だ。

髄核と腰痛の明確な関係を示すデータがあるのか。

体操で髄核の位置が管理できるとでも思っているのか(笑)。

クシャミをして髄核の位置をきにして、相撲をとって髄核の位置を気にしなければならないのか。


最近注目されている腰痛の原因「上殿皮神経障害(おしり神経腰痛)」

加齢などが原因で腰の筋肉が緊張すると、このおしり神経が引っ張られます。このとき、「腸骨稜[ちょうこつりょう]」と呼ばれる骨盤の最も出た部分で神経が圧迫されることで、痛みやしびれを引き起こすと考えられています。


やっぱり神経圧迫かよ(笑)

じゃあ、ヘルニア、狭窄症がある場合はその圧迫を除去する必要があるわけだ。

全くナンセンスだ。0点。

腸腰筋痛は何神経がどこで圧迫?

五十肩は何神経がどこで圧迫?

寝違いは何神経がどこで圧迫?

テニス肘は何神経がどこで圧迫?

上臀神経に麻酔を打っていたが、中臀筋のMPSならそれでもよくなるだろう。発想はまちがっているが答えは合った。

お二人の医師とも、失敗した過去の理論から抜け出ることができないのだ。

なぜ痛みの生理学を勉強しないのだろうか。

臨床医に必要な程度なら一晩もあればできるのに。

一般の人はNHKで専門医が言っていたということは重いものがあるだろう。心配なことだ。



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by junk_2004jp | 2016-04-30 03:59 | 痛みの生理学 | Comments(1)
2016年 04月 29日

慢性痛の話

最近、「慢性痛」というキーワードがようやく医療現場で頻繁にでてくるようになった。

これも製薬業界主導なのだ。

リリカ、トラムセット、トラマール、ワントラム、ノルスパンテープ、サインバルタなどの慢性疼痛用の薬剤が次々に保険適応されたためだ。

脊柱管狭窄症のときもそうだった。プロスタグランジンE(パルクス、リプルなど)の発売とともにだった。

旗振り役の学者先生の講演、パンフレットで我々開業医に浸透するという図式だ。

今回の「慢性痛」という概念の浸透はいいことだと思う。

慢性痛という概念を理解するには、「痛み系は独立した存在」で、その機能障害と考える必要がある。

こういう考え方は患者さんは慣れていない。@が悪いから痛いのだと今まで言われ続けてきたのだから。

私は「過敏になった火災報知器」というという説明をしている。痛み系そのものが治療の対象だ。

リウマチは炎症が続く病態なので慢性痛に入れるより「急性痛がコントロールしにくい」病態と考える。

「痛み系は独立した存在」

この概念と脊柱管狭窄症、ヘルニアで痛い、軟骨が減って痛いということは矛盾する。

「早く手術で解決しないと慢性痛になってしまいますよ」というべきなんだろう。

痛みが何かに従属して起きているというわけだから・・・。

圧迫骨折に従属して痛みが起きた場合も、いつも言っているように「骨折の治療」と「痛みの治療」は別々のこととして考えるべきなのだ。痛みの治療を優先すべき。

足首の捻挫もそうだ。靭帯損傷に対してはギプス固定が確実だと思うかもしれないが(最近ではゆるい固定のほうが靭帯修復にもいいと言われている)、痛みに対しては最悪の手当てとなる。CRPSタイプ1発症につながることがある。

脊柱管狭窄症を言っていた医師が慢性痛を説くってのは、改宗しないとできない芸当だ。

慢性痛というのは、ポリモーダル受容器から背外側前頭前野までの痛み系の不具合のことなのだ。

末梢性、中枢性の痛覚過敏症(感作)。

条件反射的、気候に影響、ストレスに影響。

「筋膜リリース」というキャッチフレーズはヘルニアや脊柱管狭窄症よりははるかにいいが、やはり痛みが従属したものという発想なので難がある。

患者さんにとっては分かりやすいイメージだろう。

しかし中枢性感作の結果でもあるわけだし。

治らない場合、再発を繰り返す場合はどう説明するのか。

とにかく慢性痛にならないように急性痛のうちに鎮痛すべきなのだ。

慢性痛になった場合は、患者さんの立場にたって、最善の方法を。



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by junk_2004jp | 2016-04-29 11:29 | 慢性痛 | Comments(0)
2016年 04月 28日

またもや脊椎専門医の誤診の話

60歳代、女性、立ち仕事、立ち続けていると右のお尻から太ももの裏がしびれと痛み。立ち座りが困難になる。

ある脊椎専門医:腰椎すべり症と脊椎狭窄症。10ヶ月前手術をする。全く良くならない。

私:

問診、触診:大臀筋、中臀筋、腸腰筋に圧痛、数カ所あり・・・・数分

画像診断いらない。

全ての圧痛点に30G1cmと27G4cmの注射針で1ポイント1ccぐらい局所麻酔0.5%メピバカインを注射する。・・・・1〜2分

結果を聞く・・・・「軽くなりました」

説明する:「慢性の尻こりです。」「週一回ぐらい、今のような治療をやってみる。テニスボールでマッサージ」

********************

圧痛点とは痛覚が過敏になった点です。

すべり症、狭窄症があるとなぜ痛覚過敏点が出来るのかは、説明不可能です。もし説明できたらノーベル賞(笑)。ただそのように思い込んでいるだけです。

すべり症は健常人にも同じ割合で見られることは有名です。

すべりがあればその分だけ脊柱管は狭窄されます。

迷惑なのは患者だけでなく、まともな医療者にとっても。

脊椎専門医はなくてはならない職業です。

脊髄麻痺(ヘルニア、狭窄症、後縦靭帯骨化、腫瘍、外傷)

馬尾症候群(ヘルニアによる馬尾神経麻痺)

椎体の悪性腫瘍

カリエスなどの感染症

側湾症などの矯正

リウマチによる環軸椎脱臼

椎体骨折などの外傷



などが活躍する場面です。

身体の痛み、しびれは脊椎外科医の出番ではありません。

患者さんのほうも脊椎専門医は何の専門医なのか理解することです。痛みの専門医ではありません。むしろ土素人です。中には痛みに詳しい脊椎専門医もいるでしょうが、それは脊椎専門医としてではなくて、常識としてです。



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by junk_2004jp | 2016-04-28 23:22 | 慢性痛 | Comments(0)
2016年 04月 27日

「何回で治る?」

慢性の痛みで悩んでいる人は成人の5人に一人といわれています。

私のところにはメールや電話で切実な問い合わせが頻繁にあります。

「どれぐらいの日数が必要か?」

この質問には答えようがありません。

「何日で禁煙できるか?」という質問と似ています。脳にこびりついた認知のくせを何日で修正できるか?だれにも分からないと思います。

もっともやっかいなのは、「取り憑かれている、こだわり、とらわれ、注意集中」。

最近では、「トリガーノイローゼ」「筋膜リリースノイローゼ」

痛みがノイローゼにするのか、ノイローゼが痛みを永続しているのか。医者がノイローゼを作っているのか。

ノイローゼ=不安神経症、もちろんその温度差はあります。軽度なものから、重度なものまで。

「うつと不安は根っこは同じで咲く花が違う」といっている心身医学者がいます。

よくいえば生真面目なんだよね。いい加減さがない。

この世はもっといい加減でいいんだよね(笑)。

次のメールはある患者さんからのものです。合計3回の診療でかなりの改善がありました。

私の技術が優れているなんて気持ちはありません。だれでもできることです。

それよりも、思い切って、夫と小松まで旅行したという非日常がよかったのかもしれませんね。

痛覚過敏になっているポイント(圧痛点)に介入してやる。

傾聴、共感、受容、支持、保証

これがキーポイントなんだけど・・・、保険医は数をこなさないと経営できませんので大変です。

痛みの治療に関心のある人、また痛みに悩んでいる人は参考にしてください。

若い頃から腰痛持ちでしたが、昨年年1月からひどくなり、立っているのが辛くなり、4月に整形外科で診察したところ椎間板ヘルニアでした。そのため、リハビリとして週1回通院して腰痛体操をしていましたが、一向に良くならず痛みも引かず体操すら満足に出来ませんでした。そのため、MRIも撮り再度診察しましたが、ヘルニアの手術を勧められました。

手術はしたくないとので、6月以降はAKA博多法、整体、気功、鍼灸と10か所以上通院をしましたが全く改善されず今日に至っております。現在は常に痛みがあり15分くらい歩くと仙骨付近の痛みがひどくなり立っていられなくなるため、外出もままならない状況です。

1年以上通院したにもかかわらずまったく良くならず、精神的に「一生治らない」かもしれないと不安に感じて精神的にも参っています。


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東京診療を一回受けて

TPB注射後はお尻の痛みも楽になったのですが、翌日にはまた元に戻ってしまいました。太ももの内側の張りも続いています。

それでも以前よりお尻の痛みもいくらか楽になりました。肩回りの痛みは無くなりました。

これからも先生の治療を受けたいと希望しています。夫と1泊2日で小松市の先生の病院に行きますので、よろしくお願いいたします。

・・・・・・で、ずっとストレスを感じさせていることが腰痛が治らない原因かと、先生のブログを読んでから思うようになりました。


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一泊2日の小松での診療を受けて

こんにちは。先週2日間、@からお伺いしましたAです。

先週は大変お世話になりました。

金曜日の診察後も体が軽くなったと感じました。土曜日の午前の診察後には安宅の関に行って付近を散歩しました。

普段は少し歩いただけでお尻が痛くなり歩けなかったのに30分位散歩して昼食も椅子に座って普通に食べれることができました。

いままでは外食したくても、お尻が痛くなって落ち着いて食べれないので控えていましたが、小松市に滞在中の2日間は朝昼晩と問題なく外食ができました。これも先生の診察のおかげだと思っています。

@に帰ってもかなり楽になりました。特にずっと続いていた太ももの張りが無くなったことを驚いています。

また、処方いただいた薬のおかげか、朝起きても頭痛が無くすっきりしていてとても喜んでいます。そして、なにより笑顔が多くなったと夫も喜んでいます。

先生に「運動しなさい」と言われたことで、いままでは動いたら痛くなるという気持ちから、これからは少しずつ動かないと、という気持ちに変われました。

「そのうち治るよ」と言われたことに大変喜んでいます。このお言葉がすごく自信になり前向きに考えられるようになりました。

いままで何十万も整体や鍼に費やしてしましましたが、もっと早く先生の診察を受ければ良かったと本当に後悔しています。


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by junk_2004jp | 2016-04-27 01:19 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(4)
2016年 04月 26日

脊椎外科に苦言

また、脊椎外科の専門病院、大学病院の診察レベルの低いことをのべる。もう一度、基礎から勉強することだ。

ひとの欠点をあげつらうのはいやなものだが、これはこの病院だけの問題ではなく、日本中の病院に共通している大きな思い違いなのだ。「神経を圧迫すると痛みやしびれが生じる」これは間違い。

このため辛い日々を送っている人がいっぱいいる。毎日のように電話やメールの問い合わせがある。

私は保存的治療の信者ではない。

強いて言えば、痛みの生理学、痛みの心理学の信者だ。現代における常識的な生理学の信者だ。

痛みの生理学、心理学を知らないからヘルニアや脊柱管の手術をしているのだ。

大学のあの有名専門医が知らないはずがないと思うだろうが、これが知らないんだな。知っていたら手術をしないよ。

何も知らない。MRIで異常をみつけようとするわけだ。これが綿々と続けられているわけだ。若い研修医はなにも疑問に思わず踏襲する。

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症例

両側上肢の脱力、右太もものしびれ。

お腹のけいれん痛。

これだけ聞いただけで、勘のいい人は診断できると思う。

頚の手術をしてみたが、全くよくならない。

もうそれでお手上げ状態で薬を飲んでいる。今度またMRI検査を受けることになっているそうな。

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私なら、問診に数分、主にいつもしている仕事、どのような体勢、どのようなストレス、緊張をかんじているか。

お腹のけいれん痛は他の科で診てもらっているのだか、これも同じ範疇の病態なのだ。

触診、数分、どこに痛覚過敏になっているポイントがあるか。

治療、圧痛点に30ゲージの細い針でごく少量の局麻をうつ。数分。

どう変化したかを聞く。「軽くなった」という。

この間、10分以内で診断、説明、治療、対策をいうことができる。

40年ぐらいの医師歴があるのだから、これぐらいは当然のことだ。どんな業界でもそうだろ。

なぜ我が業界はこんなことになってしまったのだ。

医師免許を持っているだけなのか。


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by junk_2004jp | 2016-04-26 20:46 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(1)
2016年 04月 25日

脊椎手術の医師はもっと基礎的勉強が必要

70歳男性

両側の拇指、示指あたりのしびれ。

これに対して2年前、頚椎の手術をしたが、全く改善しなかった。今も続いている。手術は6時間かかったとのこと。

仕事は今はもうしていないが、長年、手を使って3Kg〜5Kgのものを持ち上げることを常時していた。

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しびれの状態、職業の問診だけでもう診断がつきます。

画像診断は必要ありません。

問診と触診で十分です。

治療はすぐにできて効果はすぐにわかります。

対策を教えることができます。

慢性化するとやっかいなのは当たり前ですね。

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労働によって生じた、③④⑤⑨16、17、18あたりの筋筋膜性疼痛症候群です。

長時間、重いものをもっていたら、指がジンジンしてきますね。

休養を取っやればいいのです。

こういう常識がわからない医者がやたらと検査して「クビでヘルニア(脊柱管)(後縦靭帯)で神経圧迫」という診断をして手術をするのです。

今回は手術によって治らなかっただけで被害は最小でしたが、中にはもっと重症になることもあります。

診断は全くだめ、手術はうまい(笑)。

治らないいいわけは「長年押さえられていたから回復には時間がかかる」です。

神経を圧迫しても何も起きません。

末梢神経を強く締め付けると麻痺が起きます。知覚麻痺は無感覚です。運動麻痺は動かないです。

脊髄麻痺は痙性麻痺です。しびれではありません。

脊髄麻痺は脊椎外科医の出番です。

脊椎外科医がヘルニアだの脊柱管狭窄だのいって手術しているのは、これと同じことでよく理解していないからです。

しばらく良いのはプラセボ効果。また再発、また手術、なんと多いことか。

患者さんは自分で脊椎外科医の診断から身を守ってください。

脊柱管狭窄症の間歇跛行もまさにMPSです。

痛みやしびれは神経症状ではありません。

休んだら治る神経症状はありません。

神経症状とは神経麻痺症状のことです。

こういうことが未だに保険診療で野放しになっているのに驚きます。


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by junk_2004jp | 2016-04-25 13:58 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(2)
2016年 04月 18日

もう一つのガン「**がすり減っている」という御宣託

慢性痛に陥る要素に患者側の問題もあろうが、医師の診断にもあると思う。

一つは前回指摘した、「神経が圧迫を受けて痛い」という何の根拠もない診断(御宣託)。

もう一つは

          「軟骨がすり減っている」
          「椎間板がぺしゃんこになっている」
          「半月板が傷んでいる」
          「腱板が切れている」
          「背骨が潰れている」

その他には「すべり症」がある。

TVコマーシャルで 「いつのまにか骨折」というのを聞いたことがあるだろう。

中高年になるとだれでも上記のような変化が「いつのまにか」見られるわけだ。それが痛みの原因になることはない。だから「いつのまにか」なのだ。60年ほど地球上で立って生活するとだれでもこうなるということだ。

「いつのまにか椎間板がぺしゃんこ」「いつのまにか半月板が傷む」「いつのまにか軟骨がすり減る」「いつのまにか腱板が切れる」

だからこのような変化は健常人でも普通にみられる。(6〜7割という説がある)

もう一つの原因として転倒、打撲、捻挫などの怪我によっても上記の変化が起こると思われる。この場合は外力による損傷なのだから、それに反応して炎症が起こる。つまり急性痛だ。3ヶ月もすると炎症は治まり、痛みは0〜軽度となる。

しかし痛みが続くことがある。それが慢性痛なのだ。

痛みの治療と構造の治療は別の問題なのだ。構造を治したら痛みが治るというものではない。

医師の配慮のない説明「軟骨がすり減ってしまっている。これは痛い。」などという説明は、痛みが続くことを意味していて、慢性痛の大きな原因になっているのではないか。

本日、変形性股関節症で人工関節にしたが痛みのため苦労している人を2人みた。今までも何人かみたことがある。

70歳代、女性、変形性股関節症で両側の人工関節の手術をした。術前は杖なしで歩行可能だったが術後は悪化して杖なしでは歩行できない。

痛みの本体はMPSだ。変形性股関節症は生来のもので、MPSが永続する一因になる。

もっとも、人工関節にしたら、改善することも考えられる。

大腿骨の骨頭下骨折で普通に暮らしていた老人がいた。

画像診断をするとき医師は言葉に十分注意が必要だ。

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by junk_2004jp | 2016-04-18 13:57 | 慢性痛 | Comments(1)
2016年 04月 16日

整形外科に行って治ったためしがない

「整形外科に行って治ったためしがない」

「整形にいっても、どうせレントゲン、MRIを撮って薬とシップ」

「手術をした人何人かに聞いたが、みんな良くなっていない」

これは別々の患者さんから実際に聞いた言葉です。「だから***に通っている」というわけです。

整形外科とはそもそも骨折や腱、靭帯などの断裂を修復するのが主な仕事なんです。痛みは素人です。

多くの整形外科医が参考にしているバイブルは本当に正しいのでしょうか。

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痛みやしびれは神経症状ではありません。神経症状とは「神経麻痺症状」のことです。腰痛で神経麻痺を伴っているのを診たことがありません。

根症状、根障害などの概念は本当でしょうか。

ラセーグテストは疼痛誘発テストです。五十肩で腕をあげると痛いというのと同じ意味です。こんなテストとヘルニアとどういう因果関係があるのでしょうか。

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この「神経根が圧迫されて」この考え方が慢性痛の大きな一因になっているように思われます。

これを生理学者の前で堂々と解説できますか?

私が診ている人で脊柱管狭窄症の手術をしたために大変苦労をしている人が何人もいます。

3年前のある日突然、右下肢がしびれた人が脊柱管狭窄症の手術をしたが、以来、仕事もやめ、趣味もやめ辛い日々を送っています。

80歳代女性、脊柱管狭窄症ということで他院で入院治療を行っていましたが退院後も痛みのため辛い日を過ごしていました。下肢の慢性の筋筋膜性疼痛でした。圧痛点に鍼のようなトリガーポイント注射をしてやると、次の日はかなり良くなったといっていました。

痛みのメカニズムを勉強するのはそんなに難しいことではありません。

なによりも大切なのは今まで言われてきたこと「根症状」なるものが本当に正しいことなのかよく考えてみることです。


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by junk_2004jp | 2016-04-16 16:53 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2016年 04月 12日

役者交代が必要

今日同じ製薬会社から2つのパンフレット、患者指導用冊子をいただいた。

それをみると分かり易い矛盾がみえる。

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左のパンフレットを開くと

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この図は有名です。

痛みの原因は「痛み刺激」なんです。

もっと正確に言えば「ポリモーダル受容器についている受容体」

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内因性の発痛はリウマチ、痛風です。

それ以外は外因性です。つまり熱刺激か高閾値機械的刺激しかありません。熱刺激はやけどです。

つまり腰痛の原因は外力なんです。一過性の大きな外力と慢性的な外力があります。

痛みの悪循環が続き慢性痛という状態になっているのは中枢性の痛覚過敏が起きているのです。

不安障害、抑うつ状態、あるいは発達障害などでもともと中枢性の痛覚過敏があれば、わずかなキッカケで痛みが起こるでしょう。最初から慢性痛のような状態が想像できます。このような状態を「ストレス性」といってもいいでしょう。

ここようなことは腰痛に限ったことではありません。

痛みの悪循環に陥ることなく早く痛みを止めることが重要です。

右の冊子を開くと

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例の腰痛の85%が特定できない

10%が脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア(神経根の圧迫)

5%が骨折、脊椎炎、がん


特定できないのならどう説明して、どのような改善策、予防策を与えるのだろうか。

腰痛の原因が特定できなということは背痛、頚痛、肩痛、臀部痛、膝痛・・・も同じく原因を特定できないのだろう。

脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアが原因ということは左のパンフレットの「痛みのメカニズム」とは大きくちがう。

ここをどう説明するのだろうか。

脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアがあっても痛くないことはごく普通のことだ。

慢性痛にならないようにするには早く手術すべきではないのか。

手術をしても治らない人はいっぱいいる。それどころかもっと悪化して仕事をやめた、ゴルフができなくなった人もいる。

椎間板ヘルニアは消えることがあるというが、消えるまでどう過ごせばいいのか。

消えない場合はどうするのか。

じゃあ、高齢者のほとんどにヘルニアはないのか。高齢者になるほどヘルニアが多くみられるというデータがある。

脊柱管狭窄は消えない。どうすればいいのか。

つい最近まで脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアが原因といって手術をしていた人が「慢性痛」という概念を語るのは改宗するようなものなのだ。


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by junk_2004jp | 2016-04-12 20:11 | 慢性痛 | Comments(0)
2016年 04月 11日

入院患者さんから

今回の入院生活の最後に「怒りを閉じ込めるのでなく、あるがままに。。。」ということを「腰痛は怒りである」から学びました。大事な言葉の意味がやっと解ったような気がしました。

今回お借りしました図書「あるがままに生きる」と「腰痛は脳の勘違いだった」「痛みを知る」のどれもが理解を深める良いきっかけになりました。自分自身で「気付くこと」は簡単なようで難しいことなのかもしれません。

活動的に行動することで「病気に捕らわれない」という事も改めまして病院で働かれる皆さんから教えられました。

日常生活では面識の無い世代の主婦の方々との付き合いも今後の人付き合いで活かせればと思いますが、しばらくは未だ気が置けない同世代の中から臆せずに人付き合いを広めていきたいと考えています。

入院生活は思いがけず、とても貴重な社会勉強になりました。この病気にならないと私には分からないままだった事が多かったのではないかと思います。まだ私の不安と痛みは解けていませんが、「自分で治す事」を一番に病院の皆様に頼り過ぎないよう心がけます。


どうして痛みがおきるのか、なぜそれが長引くのか、それをどうしたらいいのか、そういうことを学ぶべきなのです。

多くの医師は保険診療の書類、診断書などいろいろな雑用が多く時間がありません。(言い訳^^;)

入院中はこのような本を読んだり、患者さん同士で話したり、スタッフと話したりして何かを掴んでもらえばいいと思います。

痛み、特に慢性的な痛みは特異的疾患を除いて皆同じことです。

痛みの特異的疾患とは「悪性腫瘍、感染症、リウマチ・痛風」、画像診断、血液診断で除外。

腰痛の85%は原因不明ということを聞きますが、私はそう思いません。原因不明と思っている人は治療ができません。

痛みの原因として「椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症によ神経圧迫」は間違いです。

軟骨、半月板、椎間板、腱板などの老化、変性は痛みの原因ではありません。

痛みの起きるメカニズムを勉強してください。これはかなり詳しく分かっています。

痛みを認知して反応する脳科学を知ってください。これは機能MRIの発展でいろいろ分かってきたというところでしょう。しかし昔から経験として心身医学(心理・社会的)の重要性は知られていました。

今の医学に何ができるのか、医師をどう利用すべきなのか知ってください。



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by junk_2004jp | 2016-04-11 01:54 | Comments(0)