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2016年 09月 29日

IASP2016(第16 回世界疼痛学会)

http://www2.convention.co.jp/iasp2016/about/gaiyou.html

主催:国際疼痛学会(International Association for the Study of Pain)

2016年9月26日(月)~30日(金)

会場パシフィコ横浜

世界各国より5,000名以上

過去開催国

2014年 アルゼンチン、ブエノスアイレス
2012年 イタリア、ミラノ
2010年 カナダ、モントリオール
2008年 イギリス、グラスゴー
2005年 オーストラリア、シドニー


日本は6番目の開催国です。

2005年が最初ですからまだ11年目。

我が国の痛みの治療の流れが変わるきっかけになればよいが。

相変わらず、「脊柱管が、ヘルニアが神経を圧迫している」「軟骨がすりへっている」「椎間板が潰れている」などが痛みの原因にされて混乱の中にいます。そうではないのです。

http://www2.convention.co.jp/iasp2016/program/speakers.html#award

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by junk_2004jp | 2016-09-29 15:26 | Comments(0)
2016年 09月 22日

変形性膝関節症の人工関節手術を回避できました

70歳代、女性、両膝痛。10年前より、痛みあったが半年前から強くなり歩きにくくなった。手術を勧められている。

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図のような圧痛点あり。内側広筋、膝窩部は腓腹筋に圧痛あり。

約1ヶ月間、5回圧痛点ブロックを行う。2週目よりノルスパンテープを併用。

痛み改善し歩行もよくなり手術を回避できた。

軟骨変性や半月板の変性は中年以降は健常人でも半数以上の人に見られる。

痛みとレントゲン所見(軟骨変性)とは比例しないのは整形外科医にとっては常識。

痛みの生理学では「軟骨や半月板の変性が原因で痛みが起きる」は理屈にあわない。

内側広筋などのMPS(筋筋膜性疼痛症候群)とみるのが理屈にあっている。

だから「膝こり」と表現したほうがいい。同じことが筋骨格系の痛みについていうことができる。「悪性腫瘍、感染症、リウマチ・痛風・仮性痛風を除いた痛みはMPS」

慢性痛と急性痛では治り方が違うように思う。慢性化しないうちに。早期除痛、早期運動!(痛みは学習される=LTP、長期増強)

「老化したものは痛い、神経を圧迫すると痛い」という伝説に終止符を打とう。

内側広筋のMPSは長時間の正座や草むしり(伸展位)、下り坂・下り階段の歩行、ランニング(伸張性収縮・・・筋肉が伸びた状態で力が入る)で傷めることが多い。

次の日に痛くなることが多い(遅発性筋痛)。

圧痛部位にパップ剤。

軽くマッサージ。

負荷をかけずに曲げ伸ばし。

凝った・攣った筋肉を鍛えようとはしない。

凝った・攣った筋肉を無理にストレッチ(正座の動作)すると悪化することがあるので、少しずつ。

内側広筋のMPSでは膝崩れがおきることがある。

次に多いのは鵞足腱炎(脛骨粗面の圧痛)でX脚や内股の人に多いといわれている。

いずれもMPSだから、日頃の手入れ、習慣の改善が重要。

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by junk_2004jp | 2016-09-22 12:16 | MPS | Comments(19)
2016年 09月 15日

ジストニア?筋硬症?筋筋膜性疼痛症候群?

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Aさん(70歳代)は数年前から両方の手の指先がチクチク痛くしびれています。
写真のようにほとんどの指が十分に伸展しません。

長年自営で建設業をやっていました。

コンクリートを粉砕する機械(昔はよく見かけました。ダダダダと振動する、なんという名前なんでしょうか)をよく使ったとのことです。

その後遺症なんでしょう。

以前にも同じ症例をみたことがあります。

そのほかでは板前さんの包丁。

ドライブ好きの高齢者のハンドル握り。

荷物の仕分けの女性。

前腕の指の屈筋群に圧痛あり、指の小さな筋にも圧痛あり。

30G(ゲージ)注射針で圧痛点にごくわずかな局麻剤で注射しました。

4日後、少し良くなってきたとのことでした。

職業性の一種のDystonia(ジストニア)

Myogelosis(筋硬症)

Myofascial pain syndrome(筋筋膜性疼痛症候群)

病名は以上のようなものが思いつきます。

行った治療と病名の関係について保険者が理解できるものにすることです(笑)。

手根管症候群といわれている症例がありました。

朝方とくに指がこわばるのでリウマチと診断されている症例がありました。

職業歴を聞く、前腕の圧痛点を調べることが重要です。

肩や首が前方に出たり、骨盤が傾いたりするのもこれと同じことだと思います。



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by junk_2004jp | 2016-09-15 19:53 | 慢性痛 | Comments(3)
2016年 09月 08日

「夢21」10月号にでました。「耳鳴り」

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耳鳴りは内耳性のものでなければ胸鎖乳突筋の筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の一症状のことがあります。

耳鳴りのほかにふらつき感(めまい感)があることもあります。

メニエール症候群と診断されていることがあります。

線維筋痛症やうつ状態にともなっていることがあります。これはいずれも胸鎖乳突筋のMPSが原因でしょう。

むち打ちで胸鎖乳突筋を傷めることがあります。


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by junk_2004jp | 2016-09-08 18:00 | MPS | Comments(0)
2016年 09月 02日

脊椎外科医には気をつけて!

症例:Aさん(40歳代、女性、仕事は事務系でパソコン作業)

6年前、右腕にしびれ、力が入らない。「しびれ外来」なるところを受診。「頚椎症」と診断を受けた。

1年前より右下肢の痛み、しびれ、重い感じ、力が抜ける。

転居により他の脊椎外科を受診。

右上肢に関しては「頚椎症、椎間板ヘルニアによる頚椎症性神経根症」

右下肢に関しては「頚椎症性脊髄症」

手術を勧められている。

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Aさんは下肢の症状がクビから来ているということに疑問をもちインターネットで調べて当院を受診する。

病的反射(腱反射亢進、クローヌス、バビンスキー、トレムナー反射):なし

痙性歩行なし、手指の巧緻運動障害なし。

以上のことから、脊髄症(脊髄マヒ)を疑うことはない。

右斜角筋や前腕伸筋、中臀筋、腸腰筋、腓腹筋などに多数圧痛点あり。

その他、頭痛、睡眠障害あり。

筋筋膜性疼痛症候群と診断した。

0.5%メピバカインをこれらの圧痛点に注射した(合計6ml)。

飲み薬は使わなかった。

4日後、再診。すーごくよくなる!!

今まであまり痛みを感じていない部分に痛みを感じるとのこと。

線維筋痛症の圧痛点部位を検査する。「ステージ 1〜2の線維筋痛症」と思われる。

「慢性広範痛症(MPS)」からその延長線上の「線維筋痛症」の人はとても多いように思う。

医師は筋筋膜性疼痛症候群やその延長線上の線維筋痛症の知識がなく、レントゲンやMRIの異常所見によって診断する傾向にある。

私は今回の診断、治療にあたってレントゲンやMRIは見ていない。しかし自信を持って診断できる。

頚椎症でもなければ頚椎症性神経根症でも頚椎症性脊髄症でもない。

同じような症例で同じような診断を受けているのは珍しくはない。

脊椎外科医には気をつけて!(痛み・しびれとマヒの区別が分かっていないのだろう)

しなくてもよい手術を受けて火に油を注ぐ結果となる。

筋筋膜性疼痛症候群(MPS)でも線維筋痛症(FM)でも圧痛点があればそれで診断できるのだ。いずれも「ヘルニアは除外する」などという除外項目はない。

脊髄症(脊髄マヒ)に合併したMPSやFMはありうる。


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by junk_2004jp | 2016-09-02 03:37 | MPS | Comments(2)