心療整形外科

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2017年 03月 14日

慢性痛は中枢性感作=痛みそのものが治療の対象

慢性痛の本態=中枢性感作=脳脊髄の学習=脳脊髄の記憶=脳脊髄の可塑的変容=脳脊髄の痛覚過敏

いろんな表現がされるが患者さんにわかりやすく説明するには「火災報知器が過敏になってしまって、お湯をわかしただけで、あるいはタバコをつけただけで鳴り響く状態」というのがいいでしょうか。

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熊澤孝朗先生のサイトより


可塑的変容とは http://www.shiga-med.ac.jp/~koyama/analgesia/react-plasticity.html

シナプス可塑性 synaptic plasticity:神経の活動頻度や活動パターンに依存して、シナプス伝達効率が可塑的に変化する現象で、記憶や学習の基礎過程と考えられている。


痛みは3ヶ月で脳脊髄で可塑的変化が生じるといわれている。強い痛みならわずかな期間で!

痛みは単純に書けばポリモーダル受容器で電気信号が起こり脳脊髄に到達して認知・反応が起こる。

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悪循環するので早く止めることが重要。

構造破綻が伴っていたとしてもそれの治療と痛みの治療は別問題。痛みの治療は重要。構造の治療はゆっくりでもよいし、しなくてもよいことが多い。

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先日、FBで紹介された「脳はいかに治癒をもたらすか」を買いました。
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帯を読んでください。



脳卒中、自閉症、ADHD、パーキンソン病、慢性疼痛、多発性硬化症、視覚障害

これまで治療困難と考えられていた神経に由来する機能障害の多くは、<神経可塑性>を活かした治療で劇的に改善する可能性がある。


慢性痛の治療は他人の脳の記憶を変える治療ということです。(可塑的変容返し!

前医によって強く洗脳されていた脳

頑固、こだわり、注意集中脳

不安、抑うつ脳、ストレス脳、発達障害

脳が良い悪いという問題ではなくて個性豊かな脳活動をどう変化させるかということです。

医師の診断方法を大きく変える必要があります。

保険診療の病名を洗い直す必要があります。

今まで第一人者といわれていた医師にはきのどくなことですが、態度を一変するのは難しいでしょう。

しかしいつまでも、ヘルニアだの脊柱管狭窄だの軟骨だのいって無駄な検査、無駄な治療を続けるのは多くの患者さんにとっては辛いことです。

医師は役者であるべきなのです。

信頼される態度、服装、マナーは基本的なこと(忙しいとなかなか難しい)


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by junk_2004jp | 2017-03-14 19:57 | 慢性痛 | Comments(0)
2017年 03月 13日

筋膜癒着痛についての質問

最近、テレビ等でも話題となっている筋膜の存在なのですが、筋膜には痛覚があり、筋肉そのものより、MPSの病態が筋膜の癒着 等による影響ではないか?とする見解が多数見受けられています。MPSも筋痛症と診るより筋膜癒着痛と診るべきなのでしょうか?


筋筋膜性疼痛の生理学の第一人者、水村和枝先生は「筋性疼痛」とか「筋の痛み」という言葉を使っていらっしゃいます。
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「遅発性筋痛」というのは筋痛はしばらく経って起きてくることです。「遅発性筋膜痛」とは言いません。

「線維筋痛症」と「筋筋膜性疼痛症候群」は一連の疾患です。「線維筋膜痛症」とはいいません。

International MYOPAIN Society(国際筋痛症学会)・・・myopainとは筋痛ということです。「国際筋膜痛学会」とは言いません。   http://www.myopain.org/

慢性痛は心理・社会的疼痛症候群と言われています。心理的緊張で痛みが強くなることはだれでも経験しますね。集学的治療が必要と言われています。筋膜の癒着との関係はどう説明するのでしょうか。

慢性痛は中枢性感作です。筋膜の癒着とどういう関係があるのでしょうか。認知行動療法と筋膜癒着痛とどう関係つけて説明するのでしょうか。

ぎっくり腰は筋肉の激しい攣りです。筋膜が突然癒着するのでしょうか?腸腰筋などに注射をしてやるとその場で解決することが多いです。

伸張性収縮は筋膜が痛むわけではありません。

筋肉の緊張を調節している筋紡錘は筋肉にあります。

痛みの悪循環、中枢性感作、痛みが次第に広がるなどの説明は痛みの専門家(生理学者)によって解説されています。どのように患者さんに伝えたらよいか。

なにをfascia(筋膜)というのか? 癒着とはどういう状態をいうのか?
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整形外科医はfascia(筋膜)とは筋肉を包む薄い膜のことだと思ってきました。骨折の手術をするとき、この膜を切り、筋肉に到達します。骨折を接合したあとはこれを縫合します。

大きなケガをすると皮下脂肪と筋膜が、筋膜と筋が部分的に癒着して互いに滑って動くことができなくなることがあります。鍼やトリガーポイント注射で剥離することはありません。メスでの剥離が必要です。

そもそも「癒着があると痛い」という前提が成立しません。上記のような状態でも普通は痛くありません。

なにをfasciaというのか、どういう状態を癒着といっているのか、癒着があるとなぜ痛いのか、など詰めて考える必要があります。

「fasciaをリリースする」

別の言い方をすると「コリをほぐす」

「コリをほぐす」というより「筋膜リリースする」という方が何だかいいように思えますね(笑)。

「トリガーポイントブロック」を「筋膜リリース注射」といってもいいのです。「痛み止めの注射」というよりトリガーポイント注射という方がウケはいいでしょう。

私を含めて治療家は患者さんが理解しやすい言葉、イメージしやすい言葉を探し続けているのです。

そういう意味でどう表現するかの問題なんです。

患者さん相手ならなんとでも言えますが、専門家相手の論争になると細かい注意が必要です。

私は世界的に使われているmyofascial pain(筋筋膜性疼痛)やmyopain(筋性疼痛)を使っています。

筋膜癒着痛なんて表現はしません。


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by junk_2004jp | 2017-03-13 18:44 | MPS | Comments(0)
2017年 03月 13日

慢性痛の患者さんは増え続ける

① MRI、CT、レントゲンの人口あたりの保有率は日本はずば抜けて多い。

http://junk2004.exblog.jp/19547125/

② 国民皆保険、いつでもどこでも簡単に受診できる。安価。

③ 「老化した(傷んだ)関節軟骨、椎間板、半月板、腱板は痛みの原因になる」「神経を圧迫、絞扼すると痛みやしびれが起きる」これ、マジに専門医ともあろう人が思い込んでいる。それも大学病院や有名病院でさえ(笑笑笑)。

生理学的な根拠なし、疫学的根拠なし。患者さんにしてみれば、有名病院の専門医が画像を示して説明しているのだから信用してしまう。

①②③が揃っている日本の現在ではますます慢性痛の患者さんは増え続ける。医療費が増えてもそのおかげで健康な人が増えればいいのだが。現状は逆だ。医療費が増えて痛い人が増える。

レントゲン、MRIでとくに異常がなければ、痛みやしびれの原因を説明する能力はないし、もちろん治療はできない。

「手術するほどではない。」じゃあどうすればいいのか説明できない。

手術をしても成績はさっぱりだ。「手術は完璧にした。」それでも痛いのは何故なのか説明できない。精神的な問題にされたりする。

手術はプラセボ程度の効果が期待できるが、ほとんどの場合、短期間に限ってだ。

そもそも痛みの生じている理論が間違っているのだから。

手術は麻酔をかけてのケガなんだからかえって悪化することも少なくない。とくに2度手術した人には大変な苦しみを抱えている人がいる。

検査をして手術をしなければ病院経営が行き詰まる。なにしろ大きな設備投資をして、人件費をかけているのだから。

医師は病院経営の歯車となっている。

そして慢性痛の患者さんは増え続ける。

腰牽引、頚牽引が保険診療報酬から外されたようにヘルニアや脊柱管狭窄の手術を保険からはずしたら。


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by junk_2004jp | 2017-03-13 02:24 | Comments(1)
2017年 03月 09日

関連痛のイメージ・圧痛点

関連痛

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幻肢痛・・・切断された四肢で、ないはずの末端が痛いと脳が誤認している状態。

切断された神経の先端部に新たにできたセンサー(神経腫)からきた電気信号を脳はもともとその神経があった先端部から電気信号がきていると誤認している。

圧痛点・・・痛覚が過敏になっている点。そこは痛みに介入するポイントである。

そこを指圧する、マッサージする、鍼を刺す、灸をする、バイブレータをあてる、電気刺激、磁気刺激をあてる、木の棘を刺す(ブッシュマン)、蜂の針を刺す(蜂針療法)など古来から様々な方法が行われている。

私は保険診療をしている都合上、圧痛点に30ゲージの注射針で少量の局所麻酔を注射している。

どのような方法が合っているかは個人的な問題だ。

私のような方法をトリガーポイント注射というのか、トリガーポイント注射変法というのか、加茂式トリガーポイント注射というのか、圧痛点注射というのか、神経ブロックというのか。はたまた、筋膜ほぐし注射というのか。

中枢性感作・・・中枢性痛覚過敏、痛みの記憶、痛みの学習、などの言葉で表現される。慢性痛、神経障害性疼痛、心因性疼痛、身体表現性疼痛ともいわれるが、慢性痛が誤解のない表現だろう。

一応、3ヶ月以上続く痛みを慢性痛というが、激しい痛みはあっという間に中枢性感作が起きるといわれている。

強いストレス状態、不安状態、抑うつ状態、アダルトチルドレン(小児期に強い緊張状態が続いた)、ある種の発達障害は中枢の痛みの認知の閾値を低くしている。(精神科医、心療内科医)

痛みは広がる・・・痛みの電気信号は神経線維を伝わるだけでなく、漏電して広がっていくことがわかってきた。

心無いノーシーボがどれほど脳の感作に影響を及ぼすか

ノーシーボとはプラシーボの逆の現象。

A「あなたの軟骨はボロボロです。人工関節にするしかないです。」

B「あなたの軟骨は年齢相応で心配いりません。筋肉をほぐせばよくなりますよ。」

同じようなレントゲン所見でもAと言われた人は歩くことが怖くなり動かせなくなりますね。そのためますます悪化することでしょう。

Bと言われた人は安心して積極的に治療するようになるでしょう。どちらの方がよくなるかは明らかですね。

痛みを訴えて受診したのに将来の麻痺を預言される患者さんがいます。「痛み」と「麻痺」との区別ができない医師がいます。

よくあるのが

「ヘルニア(脊柱管狭窄)はあるが手術するほどでない。」

これは中途半端ですね。どうすれば手術しなければいけなくなるのか心配ですね。

ノーシーボが与える悪影響を真剣に考えるべきです。

Doctor as drug (医者というクスリ)が本来なのですが「医者という毒」になっているのでは(笑)。

痛みは脳の認知と反応なのですから、プラシーボなしには治療できないと言っても過言ではありません。

瞑想、音楽、趣味、読書、ヨガなど脳の可塑性によい影響をあたえましょう。

最近は中枢性感作されている痛みに効果的な薬剤が盛んに発売されるようになってきました。なにを選ぶかは医師と協力して選択すればいいでしょう。もちろんよくなれば減薬、休薬が可能です。そういうことが嫌いならそれを選択しなければいいのです。

筋肉の緊張短縮が骨格変形につながる
・・・変形しているので痛いのではない。

先取り鎮痛・・・全身麻酔で手術をする場合でも切開する部位に局所麻酔をうつ。全麻は脳が眠っているが切開の刺激は脊髄に伝わっている。つまり入力されているのだが脳は眠っているので気が付かない状態。このことが術後(手術というケガ)長引く痛み、かえって痛みが強くなった、につながっている。このことを防ぐために切開部に局所麻酔をうつ。ケガをする前に局所麻酔をうつわけだ。ケガをしたらとりあえず局所麻酔を打てばよい。それは長引くかもしれない痛みを防ぐかもしれない。
また血行がよくなるのでケガそのものの回復に有効といわれている。


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by junk_2004jp | 2017-03-09 22:53 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2017年 03月 05日

痛みとは?

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(症例1)

60歳女性、エアロビクス、自転車、水泳、ランニングと体を動かすことが好き。

お尻が痛くて歩行困難となる。知人は「運動のしすぎじゃないか」という。

脊椎専門医は「脊柱管狭窄症だ」といい手術をした。

激しい痛みは取れたが相変わらず痛い。

素人のほうが専門医より正しいのです。へんですね(笑)。

(症例2)

メールでの相談の抜粋(このようなケースがとても多いです。手術を受ける前に気づくことです。しかし、最も悪いのは脊椎外科医の診断です。神経が圧迫を受けると痛みやしびれが起こるということはありません。有名病院の専門医がMRI画像を見て御宣託すれば患者がこれに打ち勝つことはほぼ困難ですね。)

先生のHPや著書については以前から知っておりましたが、丁度2回目の腰椎手術を受ける前であって、手術の方に望みをかけておりましたので、相談という事はしませんでした。(それだけ体がきつく、早くこの苦痛から逃れたい気持ちが強かったせいと思います)

紹介状を持って、A県でも腰椎手術一番の実績を誇る有名病院に行く。診察した医師は「馬尾神経の狭窄がひどく、このままほっておくと歩けなくなる」と言われ、手術の決心をする。

手術後、3~4ケ月経っても足先の痺れ・腫れ・痛みは変わらず、むしろ若干悪くなる感じ。

外来で主治医に症状を言うと、下部の方にも狭い箇所があってそこは大丈夫と何もしなかったが、それが原因かもしれないと言って、X月以降3回に亘って神経根ブロック(L5,S1)を行う。

効果は5時間位あったが、今一つ原因箇所が特定出来ず、「こういう時は手術をやってみるしかない、それも一か所だけでなく、疑わしい2か所(1㎝程間隔は離れている)を同時にした方が再手術という事にならない」と言われ、どうするかはこちらに下駄を預けられる。

もう入院して手術前日のことでもあり、折角するのならという事で同意して手術をする。(手術:腰椎神経根症)

手術後も、症状(痺れ・痛み・腫れ)は全く変わらず、2週間後にガッカリした思いで退院する。

退院時に、リハビリのために自宅近くの整形外科クリニックを紹介してもらう。そこの先生は、退院前に撮ったMRI画像を見ながら「手術はうまくいっています。症状が取れないのは画像に写っていない箇所に原因があるのでしょう」と言われる始末。全くやりきれない気持ちだった。

リハビリに望みをかけて、週2回のペースで2か月弱通ったが、これも全く効果なし。現在はリハビリも止めている。

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by junk_2004jp | 2017-03-05 12:38 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2017年 03月 01日

その原因Xにあり(フジTV・3月24日・19時)

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出演依頼がありました。関節痛一般です。

3月8日〜11日のうち2日間、当院でロケするということです。数人のインタビューと治療風景。白柳さんどうですか。

関節痛はリウマチ、痛風、偽痛風は内因性の発痛物質が痛みの原因で、関節粘膜の炎症のことが多い。

それ以外の関節痛は関節周辺の筋肉、腱、靭帯の痛覚受容器(ポリモーダル)の過敏化によるものです。

過敏化の原因は外傷や使いすぎ、運動不足、ストレスなど。

過敏化、慢性化、広範囲化のメカニズムは生理学で詳しくわかっています。

この状態を筋筋膜性疼痛症候群といいます。この痛みは悪循環で慢性化しやすい。

慢性化するということは、痛みを認知反応する脳・脊髄が過敏になるということです。(中枢性感作)

ストレスは痛覚の閾値が低くなります。

腱板の損傷、軟骨障害、半月板障害などは外力が原因ですが、健常人でも普通に見られ、慢性痛の原因ではありません。(痛みと構造破綻は別の問題です)

圧痛点とは痛覚が過敏になった点です。そこに過敏になったポリモーダル受容器が存在します。またそのポリモーダル受容器は過敏になった脳脊髄につながっています。

過敏になったポイント(圧痛点)がどこにあるかは、指で押さえて調べます。レントゲンやMRIやエコーではわかりません。

圧痛点に介入する(注射、鍼、指圧、マッサージ、など)のは良い方法ですが、慢性化(中枢性の痛覚過敏)している場合は薬剤の併用が有効なことがあります。


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by junk_2004jp | 2017-03-01 20:35 | Comments(0)