心療整形外科

junk2004.exblog.jp
ブログトップ

<   2017年 11月 ( 6 )   > この月の画像一覧


2017年 11月 19日

心因性疼痛?

① 神経根の圧迫説(痛みやしびれが生じる理論)「神経根圧迫派」

日本整形外科学会や日本脊椎脊髄外科学会のホームページを見ると、脊椎症性神経根症や脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなどの説明はだいたい同じです。



② 私はこの説に反対しています。「筋筋膜疼痛、心理・社会的疼痛症候群派」

*神経根を圧迫すると痛みやしびれが生じるという生理学の学説がない。

*健常人でも多くの人に圧迫している画像がみられる。

*痛みの悪循環、痛みの範囲が広がる、を合理的に説明できない。

*痛みはいろいろな条件で強弱することを合理的に説明できない。

*「慢性痛」(中枢性の痛覚過敏状態)を説明できない。

*手術成績があまりにも悪い。

*保存的治療(トリガーポイント注射、鍼、認知行動療法、マッサージ、心理療法、薬など)で治る。

*筋筋膜性疼痛症候群(MPS)で十分合理的に説明できる。トリガーポイント。

*生物・心理・社会的疼痛症候群

*再発はよくあることだが、そのたびに大掛かりな検査や治療が行われるのはいかがなものか。

*神経根派にとって線維筋痛症は頚椎症性神経根症や椎間板ヘルニアなどとは全く種類の違う病態と思っているだろう。私は筋筋膜痛と線維筋痛症は一連の疾患だと思っている。

======================

「神経根圧迫派」の医師はおそらく心因性疼痛という概念を持っていると思う。たとえば、神経根に圧迫がなく自分が納得できない痛みに関して。

b0052170_10101535.jpg


戸田克広氏より

一方、「筋筋膜痛、心理・社会的疼痛症候群派」は心因性疼痛という概念を持たない。
b0052170_09092108.jpg
戸田克広氏より

痛みの定義

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。


組織損傷を伴う痛み=侵害受容性疼痛

そのような損傷があるように表現されるもの=神経障害性疼痛

========================

現在圧倒的に神経根派が多く、慢性痛に悩むひとが多い。

事故や労災による痛みも適切に扱われていないこともしばしばある。







[PR]

by junk_2004jp | 2017-11-19 09:56 | Comments(0)
2017年 11月 16日

痛み医療が遅れている理由、頚椎症性神経根症

頚椎症性神経根症

皇后陛下


b0052170_21414513.gif

=============================================

頸椎椎間孔狭窄症;頚椎症性神経根症と同じことと思っていいです。

腰部脊柱管狭窄症もこのような言い方に準ずれば「腰椎症性神経根症」ということになります。

日本整形外科学会の公式ホームページに記載されていて、有名な方もそのような診断を受けている。

また多くの大学でもこのような診断をしている。

指導医は研修医や学生にこのように教育をしている。

=======================

しかし

神経が圧迫を受けると痛みやしびれが生じるという生理学はない。

圧痛点は必ずありますがそこは末梢性に中枢性に痛覚が過敏になっているポイントです。

痛覚が過敏になるポイントが生じる理由は生理学で説明されています。

神経根が圧迫を受けると神経根が炎症するというのも理解できない理論ですし、それがなぜ圧痛点を作るのか説明されていません。

その圧痛点に局所麻酔を注射したり鍼を打つと一挙に症状が取れることは外来で経験します。

画像で所見があっても無症状のことはよくあることです。それはなぜなのか。

手術をしても成績は決してよくありません。

頚椎症性神経根症の概念を信じて「慢性痛」という概念を認めるということは矛盾します。

慢性痛は約3ヶ月以上続く痛みで痛みそのものが治療の対象(中枢性の痛覚過敏症)

疑問だらけです。

私のブログをお読みの患者さんも治療家も疑問に思うことでしょう。

なぜ、侃々諤々の議論が起きないのでしょうか?

医師の世界は指導医に対して「御意」ということなのでしょうか。

私のような医師は少ないのです。

0ベース思考で治療してみませんか。


[PR]

by junk_2004jp | 2017-11-16 22:58 | Comments(0)
2017年 11月 15日

なぜ我が国は痛み医学が20~30年遅れていると言われているのか

年配ご婦人が腰痛及び下肢のしびれである公立病院を受診した。

「頚で神経が圧迫を受けているので頚の手術をする必要がある。」と診断された。

「歩けなくなることもある。」ともいわれた。

この方は当院が2回目の受診だ。

頚は全然痛くないのに頚の手術を言われたことに不信を抱いて2回目の受診となった。

腸腰筋、臀筋、ハムストリング(大腿後面の筋)など圧痛のあるところに1〜2mlの局所麻酔を注射した。

すぐに楽になったとのことだった。

痙性跛行なし、バビンスキー、クローヌス、腱反射亢進などの病的反射なし。つまり脊髄麻痺症状なし。

このような診断は全く馬鹿げている。患者に無用の心配を与えてかえって痛みやしびれを慢性化する。

医師は診察できるレベルに達しているのだろうか、疑問だ。

他の社会ではこのような場合、閑職に追いやられるか、自営なら客がこなくなる。

医師はこれでもやっていける奇妙な職種だ。

看板が一流だとそのおかげでやっていける。

だれも説教する人はいない。そういう特殊な職業だと認識すべし。


[PR]

by junk_2004jp | 2017-11-15 19:23 | 慢性痛 | Comments(1)
2017年 11月 09日

Fake(いんちき)診断「脊柱管狭窄症」

今日は午後休診で、雑誌「わかさ」のインタビューを受けた。

脊柱管狭窄症の自己治療に関することだった。

「脊柱管狭窄症」という間違った診断を受けてどれだけ多くの人が意味のない検査を受けて、間違った説明を受けて、間違った治療を受けて、治らない痛みに苦しんでいることだろうか。

今日の最後に診た患者は2年前より、腰痛、両下肢痛に悩ませられている。

診断は「脊柱管狭窄症」、「神経が*で挟まっている。手術をした方がいい。」と言われている。

もちろんこのような診断は間違っているのだが、それを短時間に説明することは困難な事が多い。

「わかさ」は脊柱管狭窄症は間違いだとは書けないだろうが、

痛みのメカニズム、痛みの悪循環、痛みの慢性化、痛みの広がりについて理解しやすい記事を書いてほしい。

この患者には圧痛点がいっぱいあった。

頚や上肢にもあり、「線維筋痛症」あるいは「広範囲な筋筋膜性疼痛症候群」といったところだ。どちらにしても治療法は同じ。

なぜ専門医がこのような基礎的知識を持っていないのだろうか。

患者が知識をもってFake(にせ、いんちき)診断に気がつくことだ。

「痛み、しびれ」と「麻痺」の区別ができない専門医(笑)。

これによって、患者は早期の痛み治療の絶好の時を逃してしまう。

手術を受けて、効果があったとしても数ヶ月のプラセボ効果、手術という外傷が加わることによって一層複雑になった痛みに悩まされる。



[PR]

by junk_2004jp | 2017-11-09 22:45 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2017年 11月 08日

本当にお寒い日本の痛み医療

Aさんは夏ごろより、首から左上腕〜前腕に痛みとしびれが出てきた。上腕の筋肉がピクピク痙攣することがある。

仕事は重いものを持ち上げて移動すること。

B病院(地方の中核病院)、C公立病院を受診。いずれも頚の神経から来ているというものだった。

消炎鎮痛剤を続けて飲むようにと言われた。改善しない。

過剰な労働が原因なのは話を聞いただけでわかる。

僧帽筋や上腕三頭筋、前腕伸筋、棘下筋などに圧痛があった。

強い圧痛点に30ゲージの針で局所麻酔を注射するとすぐに楽になった。

ダルビッシュ君なら1年間ぐらい休暇が取れるだろうが、一般労働者では明日も仕事をしなければならない。

上肢が痛いとかしびれるというと「頚からきている」

下肢や臀筋が痛いとかしびれるというと「腰から来ている」というのが一般的だ。

何の根拠もない。

医療費はかさむが、多くはMRIの設備償却と薬代にばける。

患者はよくならない。

これが若手バリバリの専門医なのだから困ったものだ。

[PR]

by junk_2004jp | 2017-11-08 19:10 | Comments(0)
2017年 11月 01日

傷害保険と慢性痛

打撲、捻挫、骨折などケガが原因で長引く痛みになることがしばしばある。

傷害保険がどこまでカバーするのか。契約時に明文化すべきと思うが。

交通事故や労災とも大いに関係がある。

どこを持って症状固定、後遺症とするのか。

痛みは悪循環を繰り返し、慢性痛になることがある。

部位も広がっていくことがある。対側が痛くなることもある。

薪の状態(乾燥):体の状態(ストレスなど)

風向き:環境

薪の状態や風向きが火の回りに大きく影響する。強い痛みならあっと言う間に慢性痛になる。

3ヶ月以上続く痛みを慢性痛といっている。

つまり慢性痛を傷害保険がカバーするのか否か。

慢性痛は痛みそのものが治療の対象となる。

中枢性の痛覚過敏状態だ。(長期増強、時間的加算、下行性疼痛抑制系の機能低下)

脊柱管狭窄で痛い、軟骨がすり減って痛い、なんていうのは間違いだ。

[PR]

by junk_2004jp | 2017-11-01 17:50 | 慢性痛 | Comments(0)