2017年 03月 26日

慢性痛の最新研究は脳科学



痛みはポリモーダル侵害受容器でおきる。
電気信号として脳に伝えられる。

「神経が圧迫されて痛い・しびれる」「軟骨、椎間板、半月板が老化変性していて痛い」という生理学はありません。

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痛みは悪循環する。
反射的に筋肉が緊張する。
交感神経緊張して血管収縮。


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痛みは広がることがある。
痛みの電気信号は一本の神経線維を通るだけではなく周りの神経線維にも影響をおよぼす。(空間的加算)

痛みの悪循環が続き、脳に痛みの電気信号が入力し続けると「慢性痛」になる。

慢性痛=神経障害性疼痛=中枢性感作=神経可塑性=中枢性痛覚過敏
下行性疼痛抑制系の機能低下
時間的空間的加算(wind up)
長期増強(Long-term potentiation)


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# by junk_2004jp | 2017-03-26 18:00 | 痛みの生理学 | Comments(0)
2017年 03月 25日

その原因Xにあり


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# by junk_2004jp | 2017-03-25 16:12 | Comments(1)
2017年 03月 25日

質問

度々、MPS研究会HPや筋筋膜性疼痛にかかわる掲示板 等に興味をもって拝見している者です。

加茂先生にお尋ねしたいのですが、巷の見解として、筋筋膜が組織変性(繊維化?)を起こしている場合の見解をどの様にお考えでしょうか。

又、組織変性してしまった筋筋膜に対する治療方法 等はあるのでしょうか。掲示板 等に加茂先生のお考えをお聞かせ頂けたら有り難いです。


筋膜の組織変性(線維化?)とはどういう状態を言っているのかよく分かりません。写真があればいいのですが。

切って縫い合わせれば瘢痕を形成して癒合します。痛みとは何の関係もありません。

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痛みはポリモーダル受容器の受容体に作用する物質が原因となります。物質以外では機械的刺激と熱です。

変性、瘢痕形成、癒着が痛みの原因になることはありません。

私は掲示板をみていません。


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# by junk_2004jp | 2017-03-25 02:16 | 痛みの生理学 | Comments(1)
2017年 03月 20日

慢性痛は学習された痛み

「脳はいかに治癒をもたらすか」より

慢性痛は可塑性の狂乱である

モスコヴィッツは慢性痛を「学習された痛み」と定義している。

慢性痛=中枢性感作(central sensitization)=神経可塑(neural plasticity)=中枢性疼痛=CRPStype1=神経障害性疼痛=神経因性疼痛≒疼痛性障害(身体表現制障害)=心因性疼痛

などいろんな表現がある。

神経障害性疼痛というと、ヘルニアや脊柱管狭窄で神経が障害されているとの誤解がされるおそれがある。

心因性疼痛はよく誤解される言葉だ。

痛みの定義

不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。

そのような損傷があるように表現されるものがある。


これが慢性痛なのだ。

1986年に痛みの定義が決められ、ちょうどそのころに痛みの生理学が爆発的発展があった。

その10年後ぐらいに中枢(脳脊髄)の痛みの過敏化に対して臨床的研究や治療が盛んになった。

つまり30年前に痛みの生理学の爆発的発展があり、20年前に慢性痛に対して「繰り返される入力=学習」という考えが主流になった。

日本はいまだに、「軟骨が減っている」「ヘルニアがある」「脊柱管狭窄だ」などという診断が主流になっている。これはガラパゴス状態。

これらが痛みの原因ではないのだが・・・・

受診のたびに、このように言われるとすれば、よくなるどころか、ますます痛みの学習に強い影響があるだろう。まるで流行り病いのようだ。

なにもなかったら、痛みの説明や治療がされないことも多いのではないか。

「ヘルニアがあるが手術するほどではない。」

「痛みとうまく付き合っていってください。」

このように言われることもある。いずれにしても、医師数が増え、レントゲン、MRIが増え、検査が増えれば、患者数も増えるというのが現状だ。

医師は痛みに対して再教育される必要がある。

ひとたび痛みが慢性化すると、その治療はさらに困難になる。


痛みが学習されないうちに痛みを取ってしまうことがとても大切なことなのだ。


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# by junk_2004jp | 2017-03-20 21:49 | 慢性痛 | Comments(2)
2017年 03月 17日

お礼のメールはうれしいものです

わたしはX月から約2ヶ月間先生にお世話になりましたAです。

本当にお世話になりました。退院して3か月が過ぎました。

私は朝のストレッチ45分は退院してから休んだことなく頑張っております。

先生のトリガーがなくなるのでストレッチを始めました。

先生のお陰で3年半ぶりにゴルフのラウンドに行って来ました。

先生に感謝してもしても足りません。どうかいつまでもお元気でお身体ご自愛ください。小松が懐かしく思います。本当に有り難う御座いました。


Aさんは頚から両下肢とほぼ全身に痛みがありました。

このようなメールをいただくと本当にうれしいものです。また、ほっとします。

もちろん慢性痛(chronic pain),中枢性感作(sentral sensitization)、神経可塑性 (neural plasticity)

脳が獲得した(学習した)「痛みの過敏」を消せるか、全く消せないまでもうまく管理できるか?

「何日ぐらい必要ですか。」という質問を受けるが、分からない。

医師と信頼関係が結べるか。協力して共に治療できるか。治療や薬に対する反応は。

慢性痛の診療の基本は「傾聴、共感、受容、支持、保障」

午前中だけ3人ほどの予約患者さんを診るような環境ならいいのですが。現状はそうではありません。


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# by junk_2004jp | 2017-03-17 00:22 | 慢性痛 | Comments(0)
2017年 03月 16日

その原因Xにあり「慢性痛の原因神経可塑性にあり」

慢性痛の原因は神経可塑性にあり

神経可塑性 neural plasticity:神経系の機能は遺伝情報によってすべてが決定されているわけではなく、生後の種々の内的・外的環境によって変化する。神経系の機能の特徴の一つが可塑性である。


https://www.ted.com/talks/michael_merzenich_on_the_elastic_brain



このビデオでも言っていますがケガをしたらすぐに局所麻酔を打ってスイッチoffにしてやればその後の展開がいいのです。

神経可塑性とは学習(繰り返し入力する)によって(中枢)神経が新たに構築されることです。

運動系は小脳、記憶は海馬、痛みは脊髄後角が記憶の現場の主たる現場というようなことを聞いたことがあります。

痛み以外は神経可塑性は我々にとってとても重要なことですね。

痛みが入力され続けると3ヶ月ぐらいで神経可塑性が生じると言われています。

「ヘルニアが神経を押さえている」

「脊柱管狭窄がある」

「軟骨がボロボロ」

専門医が画像を示してあたかもそれが痛みの原因であるかのように患者に告げることは百害あって一利なしです。それらは痛みの原因ではありません。

患者は強く印象づけられ神経可塑性に影響を与えるでしょう。

痛みが起きる原因はわかっています。(ポリモーダル受容器を感作させる物質←外力が引き金)

ストレス(不安、うつなど)は痛みの閾値を低下させます。

痛みが悪循環することもわかっています。

痛みが広がっていくこともわかっています。(痛みの電気信号はグリア細胞を介して漏電)

慢性化する原因もわかっています。(神経可塑性)

ただ、脳の多様性、個人差などブラックボックスなんでしょう。今後の脳科学に期待。

神経可塑性が生じる前に痛みの悪循環を止めてやればいいのです。

慢性痛の治療は再度の可塑性で再構築することです。それが認知行動療法です。トリガーポイントブロックや鍼、マッサージ、理学療法などを組み合わせて。

効果が上がらない場合は補助として薬物の利用もいいと思います。

最近、慢性痛用の薬物がいっぱいでてきています。リリカ、ノイロトロピン、トラマール、トラムセット、ワントラム、サインバルタ、ノルスパンテープ等。効果は個人差があります。

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痛みの診断は特異的疾患「悪性腫瘍、感染症、リウマチ・痛風・偽痛風」を除いてあとはみな同じです。

身体的な病名をつけるのなら筋筋膜痛症候群(MPS)です。

リウマチ、悪性腫瘍などに合併したMPSはあります。

慢性痛の治療は他人の脳を再構築するということですかね。簡単なこともあれば難しいこともあります。

今までの医学は痛みを感じている現場(腰や膝)の構造破綻に着目していました。生理学が進歩しました。またMRIの登場で健常者のデータも多く集められるようになると、痛い人も痛くない人もMRI画像に大差ないことが分かってきました。また手術の結果も納得できるものではありません。

このような反省と新事実から痛みの治療は脳科学になってきているのです。

日本の専門医もヘルニアだの脊柱管だの軟骨だのいっていないで慢性痛のスペシャリストになってほしいものです。「な〜んちゃって専門医がな〜んちゃって狭窄症」こんなこと言うと嫌われますね。まあ私だってな〜んちゃって日本の専門医の部類ですがね(笑)。

YOU TUBEで「 neural plasticity」検索

https://www.google.co.jp/webhp?sourceid=chrome-instant&ion=1&espv=2&ie=UTF-8#q=neural+plasticity&tbm=vid&*


YOU TUBEで「fascial release(筋膜リリース)」を検索

https://www.google.co.jp/webhp?sourceid=chrome-instant&ion=1&espv=2&ie=UTF-8#q=fascial+release+therapy&tbm=vid&*

マッサージの仕方ですね。マッサージ師にとっては手技は重要です。

その手技を「指圧」というのか「コリほぐし」というのか「歪み矯正」というのか「マッサージ」というのか「骨盤矯正」というのか。表現の自由ですかね。誤解のないよう「マッサージ」「指圧」でいいのでは。

私はマッサージの仕方に詳しいわけではありません。

私はトリガーポイント注射で急性痛に対しては「痛みの入力を遮断してやる。スイッチoff」というイメージです。

慢性痛に対しては筋肉の緊張を緩める、血行をよくする(実際に温かくなる)というイメージでやっています。そして動かすことで脳の再構築を期待。

イメージを患者さんに伝えることは重要ですが難しいものです。


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# by junk_2004jp | 2017-03-16 04:15 | Comments(0)
2017年 03月 14日

慢性痛は中枢性感作=痛みそのものが治療の対象

慢性痛の本態=中枢性感作=脳脊髄の学習=脳脊髄の記憶=脳脊髄の可塑的変容=脳脊髄の痛覚過敏

いろんな表現がされるが患者さんにわかりやすく説明するには「火災報知器が過敏になってしまって、お湯をわかしただけで、あるいはタバコをつけただけで鳴り響く状態」というのがいいでしょうか。

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熊澤孝朗先生のサイトより


可塑的変容とは http://www.shiga-med.ac.jp/~koyama/analgesia/react-plasticity.html

シナプス可塑性 synaptic plasticity:神経の活動頻度や活動パターンに依存して、シナプス伝達効率が可塑的に変化する現象で、記憶や学習の基礎過程と考えられている。


痛みは3ヶ月で脳脊髄で可塑的変化が生じるといわれている。強い痛みならわずかな期間で!

痛みは単純に書けばポリモーダル受容器で電気信号が起こり脳脊髄に到達して認知・反応が起こる。

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悪循環するので早く止めることが重要。

構造破綻が伴っていたとしてもそれの治療と痛みの治療は別問題。痛みの治療は重要。構造の治療はゆっくりでもよいし、しなくてもよいことが多い。

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先日、FBで紹介された「脳はいかに治癒をもたらすか」を買いました。
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帯を読んでください。



脳卒中、自閉症、ADHD、パーキンソン病、慢性疼痛、多発性硬化症、視覚障害

これまで治療困難と考えられていた神経に由来する機能障害の多くは、<神経可塑性>を活かした治療で劇的に改善する可能性がある。


慢性痛の治療は他人の脳の記憶を変える治療ということです。(可塑的変容返し!

前医によって強く洗脳されていた脳

頑固、こだわり、注意集中脳

不安、抑うつ脳、ストレス脳、発達障害

脳が良い悪いという問題ではなくて個性豊かな脳活動をどう変化させるかということです。

医師の診断方法を大きく変える必要があります。

保険診療の病名を洗い直す必要があります。

今まで第一人者といわれていた医師にはきのどくなことですが、態度を一変するのは難しいでしょう。

しかしいつまでも、ヘルニアだの脊柱管狭窄だの軟骨だのいって無駄な検査、無駄な治療を続けるのは多くの患者さんにとっては辛いことです。

医師は役者であるべきなのです。

信頼される態度、服装、マナーは基本的なこと(忙しいとなかなか難しい)


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# by junk_2004jp | 2017-03-14 19:57 | 慢性痛 | Comments(0)
2017年 03月 13日

筋膜癒着痛についての質問

最近、テレビ等でも話題となっている筋膜の存在なのですが、筋膜には痛覚があり、筋肉そのものより、MPSの病態が筋膜の癒着 等による影響ではないか?とする見解が多数見受けられています。MPSも筋痛症と診るより筋膜癒着痛と診るべきなのでしょうか?


筋筋膜性疼痛の生理学の第一人者、水村和枝先生は「筋性疼痛」とか「筋の痛み」という言葉を使っていらっしゃいます。
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「遅発性筋痛」というのは筋痛はしばらく経って起きてくることです。「遅発性筋膜痛」とは言いません。

「線維筋痛症」と「筋筋膜性疼痛症候群」は一連の疾患です。「線維筋膜痛症」とはいいません。

International MYOPAIN Society(国際筋痛症学会)・・・myopainとは筋痛ということです。「国際筋膜痛学会」とは言いません。   http://www.myopain.org/

慢性痛は心理・社会的疼痛症候群と言われています。心理的緊張で痛みが強くなることはだれでも経験しますね。集学的治療が必要と言われています。筋膜の癒着との関係はどう説明するのでしょうか。

慢性痛は中枢性感作です。筋膜の癒着とどういう関係があるのでしょうか。認知行動療法と筋膜癒着痛とどう関係つけて説明するのでしょうか。

ぎっくり腰は筋肉の激しい攣りです。筋膜が突然癒着するのでしょうか?腸腰筋などに注射をしてやるとその場で解決することが多いです。

伸張性収縮は筋膜が痛むわけではありません。

筋肉の緊張を調節している筋紡錘は筋肉にあります。

痛みの悪循環、中枢性感作、痛みが次第に広がるなどの説明は痛みの専門家(生理学者)によって解説されています。どのように患者さんに伝えたらよいか。

なにをfascia(筋膜)というのか? 癒着とはどういう状態をいうのか?
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整形外科医はfascia(筋膜)とは筋肉を包む薄い膜のことだと思ってきました。骨折の手術をするとき、この膜を切り、筋肉に到達します。骨折を接合したあとはこれを縫合します。

大きなケガをすると皮下脂肪と筋膜が、筋膜と筋が部分的に癒着して互いに滑って動くことができなくなることがあります。鍼やトリガーポイント注射で剥離することはありません。メスでの剥離が必要です。

そもそも「癒着があると痛い」という前提が成立しません。上記のような状態でも普通は痛くありません。

なにをfasciaというのか、どういう状態を癒着といっているのか、癒着があるとなぜ痛いのか、など詰めて考える必要があります。

「fasciaをリリースする」

別の言い方をすると「コリをほぐす」

「コリをほぐす」というより「筋膜リリースする」という方が何だかいいように思えますね(笑)。

「トリガーポイントブロック」を「筋膜リリース注射」といってもいいのです。「痛み止めの注射」というよりトリガーポイント注射という方がウケはいいでしょう。

私を含めて治療家は患者さんが理解しやすい言葉、イメージしやすい言葉を探し続けているのです。

そういう意味でどう表現するかの問題なんです。

患者さん相手ならなんとでも言えますが、専門家相手の論争になると細かい注意が必要です。

私は世界的に使われているmyofascial pain(筋筋膜性疼痛)やmyopain(筋性疼痛)を使っています。

筋膜癒着痛なんて表現はしません。


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# by junk_2004jp | 2017-03-13 18:44 | MPS | Comments(0)
2017年 03月 13日

慢性痛の患者さんは増え続ける

① MRI、CT、レントゲンの人口あたりの保有率は日本はずば抜けて多い。

http://junk2004.exblog.jp/19547125/

② 国民皆保険、いつでもどこでも簡単に受診できる。安価。

③ 「老化した(傷んだ)関節軟骨、椎間板、半月板、腱板は痛みの原因になる」「神経を圧迫、絞扼すると痛みやしびれが起きる」これ、マジに専門医ともあろう人が思い込んでいる。それも大学病院や有名病院でさえ(笑笑笑)。

生理学的な根拠なし、疫学的根拠なし。患者さんにしてみれば、有名病院の専門医が画像を示して説明しているのだから信用してしまう。

①②③が揃っている日本の現在ではますます慢性痛の患者さんは増え続ける。医療費が増えてもそのおかげで健康な人が増えればいいのだが。現状は逆だ。医療費が増えて痛い人が増える。

レントゲン、MRIでとくに異常がなければ、痛みやしびれの原因を説明する能力はないし、もちろん治療はできない。

「手術するほどではない。」じゃあどうすればいいのか説明できない。

手術をしても成績はさっぱりだ。「手術は完璧にした。」それでも痛いのは何故なのか説明できない。精神的な問題にされたりする。

手術はプラセボ程度の効果が期待できるが、ほとんどの場合、短期間に限ってだ。

そもそも痛みの生じている理論が間違っているのだから。

手術は麻酔をかけてのケガなんだからかえって悪化することも少なくない。とくに2度手術した人には大変な苦しみを抱えている人がいる。

検査をして手術をしなければ病院経営が行き詰まる。なにしろ大きな設備投資をして、人件費をかけているのだから。

医師は病院経営の歯車となっている。

そして慢性痛の患者さんは増え続ける。

腰牽引、頚牽引が保険診療報酬から外されたようにヘルニアや脊柱管狭窄の手術を保険からはずしたら。


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# by junk_2004jp | 2017-03-13 02:24 | Comments(1)
2017年 03月 09日

関連痛のイメージ・圧痛点

関連痛

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幻肢痛・・・切断された四肢で、ないはずの末端が痛いと脳が誤認している状態。

切断された神経の先端部に新たにできたセンサー(神経腫)からきた電気信号を脳はもともとその神経があった先端部から電気信号がきていると誤認している。

圧痛点・・・痛覚が過敏になっている点。そこは痛みに介入するポイントである。

そこを指圧する、マッサージする、鍼を刺す、灸をする、バイブレータをあてる、電気刺激、磁気刺激をあてる、木の棘を刺す(ブッシュマン)、蜂の針を刺す(蜂針療法)など古来から様々な方法が行われている。

私は保険診療をしている都合上、圧痛点に30ゲージの注射針で少量の局所麻酔を注射している。

どのような方法が合っているかは個人的な問題だ。

私のような方法をトリガーポイント注射というのか、トリガーポイント注射変法というのか、加茂式トリガーポイント注射というのか、圧痛点注射というのか、神経ブロックというのか。はたまた、筋膜ほぐし注射というのか。

中枢性感作・・・中枢性痛覚過敏、痛みの記憶、痛みの学習、などの言葉で表現される。慢性痛、神経障害性疼痛、心因性疼痛、身体表現性疼痛ともいわれるが、慢性痛が誤解のない表現だろう。

一応、3ヶ月以上続く痛みを慢性痛というが、激しい痛みはあっという間に中枢性感作が起きるといわれている。

強いストレス状態、不安状態、抑うつ状態、アダルトチルドレン(小児期に強い緊張状態が続いた)、ある種の発達障害は中枢の痛みの認知の閾値を低くしている。(精神科医、心療内科医)

痛みは広がる・・・痛みの電気信号は神経線維を伝わるだけでなく、漏電して広がっていくことがわかってきた。

心無いノーシーボがどれほど脳の感作に影響を及ぼすか

ノーシーボとはプラシーボの逆の現象。

A「あなたの軟骨はボロボロです。人工関節にするしかないです。」

B「あなたの軟骨は年齢相応で心配いりません。筋肉をほぐせばよくなりますよ。」

同じようなレントゲン所見でもAと言われた人は歩くことが怖くなり動かせなくなりますね。そのためますます悪化することでしょう。

Bと言われた人は安心して積極的に治療するようになるでしょう。どちらの方がよくなるかは明らかですね。

痛みを訴えて受診したのに将来の麻痺を預言される患者さんがいます。「痛み」と「麻痺」との区別ができない医師がいます。

よくあるのが

「ヘルニア(脊柱管狭窄)はあるが手術するほどでない。」

これは中途半端ですね。どうすれば手術しなければいけなくなるのか心配ですね。

ノーシーボが与える悪影響を真剣に考えるべきです。

Doctor as drug (医者というクスリ)が本来なのですが「医者という毒」になっているのでは(笑)。

痛みは脳の認知と反応なのですから、プラシーボなしには治療できないと言っても過言ではありません。

瞑想、音楽、趣味、読書、ヨガなど脳の可塑性によい影響をあたえましょう。

最近は中枢性感作されている痛みに効果的な薬剤が盛んに発売されるようになってきました。なにを選ぶかは医師と協力して選択すればいいでしょう。もちろんよくなれば減薬、休薬が可能です。そういうことが嫌いならそれを選択しなければいいのです。

筋肉の緊張短縮が骨格変形につながる
・・・変形しているので痛いのではない。

先取り鎮痛・・・全身麻酔で手術をする場合でも切開する部位に局所麻酔をうつ。全麻は脳が眠っているが切開の刺激は脊髄に伝わっている。つまり入力されているのだが脳は眠っているので気が付かない状態。このことが術後(手術というケガ)長引く痛み、かえって痛みが強くなった、につながっている。このことを防ぐために切開部に局所麻酔をうつ。ケガをする前に局所麻酔をうつわけだ。ケガをしたらとりあえず局所麻酔を打てばよい。それは長引くかもしれない痛みを防ぐかもしれない。
また血行がよくなるのでケガそのものの回復に有効といわれている。


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# by junk_2004jp | 2017-03-09 22:53 | 痛みの生理学 | Comments(0)