心療整形外科

junk2004.exblog.jp
ブログトップ
2004年 11月 22日

自明の理

痛みやしびれ(神経原性麻痺のことではないですぞ)に対して画像診断は無意味である。(悪性腫瘍、骨折、感染症の除外診断の意味はある)

画像診断は痛みや痺れに無意味であるをいう時にはこのように但し書きをしなければならないのがややこしいところである。これはもう自明の理であるにもかかわらず、いまだに信奉している人がいることは驚きである。

そのようなことを言っている医師は看護師を雇用するときMRIやレントゲン所見を履歴書に添付してもらわなくてはいけません。分離症やすべり症があるのなら雇用すべきでないかもしれません。またヘルニアの有無も検査しておくべきでしょう。労働のためヘルニアになったといわれるかもしれませんから。画像所見のある人は看護師として雇用するのは不適当かもしれません。

お見合い写真にも添付してもらったほうがよいかもしれません。

保険加入のときも画像所見の有無は考慮されるべきでしょう。

これらはブラックジョークです。人権侵害ですね。画像所見と痛みは無関係です。
「画像所見と痛みは関係ある。」と主張するなら、看護師を雇うとき検査をして、所見がある場合はそれに見合った労働環境にすべきでしょう。

患者自らが先頭にたって「痛みやしびれの原因を構造上の欠点にするな」というキャンペーンをすべきでしょう。上記のようないわれのない差別が生じることも考えられなくもないからです。
[PR]

# by junk_2004jp | 2004-11-22 11:53 | 慢性痛 | Comments(2)
2004年 11月 21日

バックレターより

今日のファイルより
誰か、もっと腰痛の理論を
ジョージア州の最新研究は、椎間板に起因する腰痛の診断と治療の不確実性を強調する


どうもあちらの整形外科医もあ~のこ~のとよく分からないようだ。痛みの生理学者、脳科学者、心理学者などの意見や知見がでてこない。

整形外科医はもうすっこんでいてもらって痛みの生理学者、脳科学者、心理学者など異なった分野の意見を聞きたいものだ。

脊椎専門医(思い浮かべてごらんなさい!)がどれだけ集まっても参考になる意見は出ないでしょう。

ほとんどの腰痛(非特異的腰痛=骨折、悪性腫瘍、感染症でない)は脊椎専門医の分野ではなく、生理学者、脳科学者、心理学者の分野なのだ。そのことは私とともに1Wも臨床をすれば勘の良い人なら分かると思う。

緊張型頭痛、偏頭痛、群発頭痛が脳外科的ではなく心療内科、ペインクリニック的な問題であるのと同じです。
[PR]

# by junk_2004jp | 2004-11-21 22:44 | 慢性痛 | Comments(3)
2004年 11月 20日

急性腰痛~大腿痛

Aさん(50歳代、男性)は昨日、走ったあとに左臀部~大腿後面に痛みがでる。10年前に脊柱管狭窄症の手術、術後2年間は調子よかったが以後時々腰痛あり。今年、8月に腰痛、2~3ヶ月鍼灸などに通いようやく治癒したと思っていたら、昨日再度大きな腰痛におそわれる。知人にすすめで来院する。

b0052170_0341899.jpg腰をくの字に曲げている。ベッドで腹這いになれない。
図のような圧痛点あり。腰と臀部の圧痛点ブロックをしてしばらくすると腹這いの体勢がとれるようになる。それから大腿部の圧痛点をブロックする。20mlの局麻。10分ぐらいの治療でほぼ痛みは取れて普通に動かれるようになる。

注射は一時押さえだと思っていたとのこと。おそらく10年前の手術も今のような症状だったのではないだろうか。

簡単にピンチ脱出の手助けはできるが再発をふせぐということになると、習慣からの脱出ということで、自分で勉強してもらわなくては。まず腰に自信をもつこと!!腰痛は人間工学的な問題ではなく生物・社会・心理学的問題でおきるということを理解すること。
[PR]

# by junk_2004jp | 2004-11-20 00:51 | 症例 | Comments(1)
2004年 11月 19日

急に左大腿部が痛くなりました

Sさん(80歳代、女性)は昨日、テレビを見ていて急に左大腿部の前面が痛くなりました。歩行は辛そうです。

7年前には急に右下肢が痛くなり、動けなくなって2ヶ月間某病院に入院したことがあります。最初はMRIを受けられないほど痛かったそうです。座薬を使っているちに少しずつ改善して、MRIを受け「坐骨神経痛」という診断でした。歩行器で歩く練習などリハビリを続け退院。退院後もしばらくはすっきりせず鍼灸、マッサージなどに通いました。今は、右側はすっきり治っています。

左大腿全面の強い圧痛点2ヶ所をブロック注射しました。痛みはもちろん改善しました。腰からくるのかとおっしゃいましたので、自分でも気が付かないような心の動きに関係していることが多いのだと説明しました。

最初は思いあたらないとおっしゃていました。ひまでしたのでしばらくお話しされるままに聞いていました。

気の進まない白内障の手術を12月にすることになったそうです。手術の前に2回検査にいかなければいけないのですが、今日がその第1回目の日。もちろん今日の検査はキャンセルしたそうです。ひょっとしたらこんなことが原因なのかもしれません。

痛みの初発はこのようなものなのです。
[PR]

# by junk_2004jp | 2004-11-19 13:19 | 症例 | Comments(0)
2004年 11月 19日

TMSに対する誤解

TMSは治療法ではなくて痛みの生理学的な病名です。それは下図で端的に表されます。この図は日本医師会雑誌「疼痛コントロールABC」の最初にでてきます。東京大学医学部附属病院麻酔科・痛みセンター教授の花岡一雄氏によるものです。筋骨格系の痛みのほとんど(侵害受容性疼痛)はこの図で表されます。もっともこの図にはTMSとは書かれてはいませんが。
b0052170_7341811.gif

「腰痛は怒りである」といううまいキャッチコピーを付けたばかりに一部には理解できなく誤解している人がいます。

TMS=高域値機械的刺激、悪性腫瘍、感染症以外の侵害受容性疼痛と言い換えてもいいのです。ほとんどの筋骨格系の痛みのことです。いちいち会話で「高域値機械的刺激、悪性腫瘍、感染症以外の侵害受容性疼痛」なんていえませんね!でTMSといっているまでのことです。好き嫌い、宗教、自己啓発などと全く遠いもの「生理学的な極めて常識的な」ことです。

この図をよく見てください。痛みの治療は「認知と反応」の悪循環をいかにストップさせるかということです。構造的な要素は書かれていませんね。そもそも痛みには「構造的要素」がないのです。筋肉の攣縮が書かれていますから、ストレッチなどの運動は効果があるのです。
[PR]

# by junk_2004jp | 2004-11-19 08:06 | 慢性痛 | Comments(0)
2004年 11月 18日

腰痛~下肢痛

Bさん(50歳代、男性)、1ヶ月前、ゴルフで急に右腰痛(この時は下肢痛なし)、そこが治ったと思っていたら1W前より、左腰痛~左下肢痛(ふくらはぎは正座のあとのようなしびれ)。次第に強くなり、昨日から5分も歩けない。寝返り痛い。浅い眠り。

b0052170_12382100.jpg赤点は圧痛点、青はしびれ

圧痛点(臀部1,大腿部2,下腿部1ヶ所)ブロックする。10分後、下肢のしびれや痛みはなくなったが臀部はまだ痛みを感じるとのこと。臀部に長針を使って追加ブロックをする。痛みはほぼなくなったとのこと。

ストレスについて説明すると、2ヶ月前にはかなり強い前胸部痛、それが治ると右肩痛、それが治ると腰痛が始まったとのこと。

奥様とは1年前に死別。 「うつ状態」に伴う身体症状(痛み)ということを考慮に入れつつ経過をみるべきケースです。

                      *

このように、痛みやしびれは神経根ブロックや硬膜外ブロックなどをするよりも簡単で痛くない安全な方法で取れてしまうことが多いものです。もちろん治療でもありますが、診断の意味や、患者さんの安心や理解の上でも重要だと思っています。痛みの起きている現場は圧痛点なのです。だから局所麻酔をそこに打つと痛みが消えるのです。しかし、医師は神経根に原因があるとかってに思いこむことが多いのです。この症例のように痛みがあっちこっち移動しているケースはしばしばありますが、ストレスの発露の変化ととらえるべきです。

MRIを撮り、ヘルニアだの狭窄症だのと不安を煽ればますます悪化していくのが目に見えています。

それにしても今、気づきましたが左側が多いですね!そういえば五十肩も左が多いかな?何か意味があるのでしょうか?
[PR]

# by junk_2004jp | 2004-11-18 12:57 | 症例 | Comments(3)
2004年 11月 17日

腰痛~下肢痛

Aさん(70歳代、女性)はお店を経営しています。以前から時々来院されます。私とは信頼関係が出来ているものと思っています。

昨夜9時頃、閉店にかかっていたら急に左臀部に強い痛み、左下肢にしびれ(特に足先)がおそいました。以前にこのようなことはありませんでした。そのため睡眠はあまりとれませんでした。跛行をしています。

b0052170_17172117.jpg青色はしびれを感じているところです。正座のあとのジンジンした感じだそうです。臀部1、大腿部4、足背3ヶ所の圧痛点ブロック(局所麻酔8ml使用)をしてスーパーライザーをあてました。

だいたい10分間ほどの治療時間だったでしょうか、症状は無くなってしまいました。早期でかつ信頼関係があるときはこの程度で治ってしまうこともあるのです。

「ストレス病ですよ、何かなかったですか?」
「最近雇った人が・・・・・・・・・・・」
しばらく今かかえている腹の立つ難題をお話になりました。
「事業主はいろいろとストレスがたまりますね。開業医もそうですよ。」
「私の友達で私と同じような症状の人が、MRI検査をして手術をすすめられて困っています。」
「検査をしないと病院経営がなりたたないということもあるのでしょう・・・。紹介してください、その方を。私なんかは数をこなさないといけませんから、患者さんが少ないとストレスが溜まります。^^)」
[PR]

# by junk_2004jp | 2004-11-17 17:50 | 症例 | Comments(0)
2004年 11月 17日

ご相談

加茂先生はじめまして。○○に住むX歳のAとゆうものです。**をしております。突然のメールですみません。私は*年前から**をしているのですがこの仕事を始めてから腰痛をしりました。ですが二年前に近所の整形外科にいってシップでも貰おうといったのですがMRIで4,5番のヘルニアだと診断され一生この痛みと付き合っていくしかないと言われ物凄くショックでした。

呪いをかけられたわけですね。根拠のないその医師独自の考えです。

で半年牽引をやったのですがなにも良くならないので通院を止めました。そして今年の7月に引越しをして一人暮らしを始めたやさきに腰が痛くなりだして

痛みのはじまりは転居とか転職とかというイベントストレスと関係があることがあります。

整形外科で痛み止めの薬と注射と牽引をしてたのですが9月1日にとうとう朝4時痛みで目覚め座薬を取りに行ったとき動けなくなりました。やく2時間・・もう死ぬのかと思いました。硬膜外ブロック2回神経根ブロック1回で2週間で痛みが良くなったのですが、左足の痺れと指に力が入りませんでした。

これを神経麻痺と勘違いされることがあります。

それからインターネットでいろいろ腰痛ヘルニアについて調べて絶望してた時に加茂先生のホームページを見つけたのです。それから毎日先生のホームページを見て(腰痛は怒りである)を買って毎日よんでました。10月には左足に痺れは少しありましたがほとんど良くなりました。

よかったですね。呪いをかける医者に診てもらうよりはよほどいいです。

ですが11月になり仕事が忙しくなり、腰のことを気にしなくなってた時の朝ズボンを履くとき又動けなくなりました・・・。

いわゆるぎっくり腰ですね。このように、ちょっとした動作がきっかけで発症することが多いようです。つまり物理的(構造的、力学的)な原因ではなく心理的(ストレス:不安、緊張、いらいら)な原因とみるべきです。(生物・心理・社会的疼痛症候群)

3日仕事を休んでかかりつけの整形外科で硬膜外ブロックをやったのですがまったく効かず3日後いってまだ痛いと言うと手術しなさいと言われヘルニア以外にも狭くなってる脊柱管をけずるというのです・・・。怖くてとても痛いと言えないです。今は腰痛は怒りを読んで大分痛みが引いてきました。かかりつけの整形外科には今度痛くなった時とてもいけません・・・。  

とりあえず痛みは少なくなってきたのですね。もちろん手術の必要はないでしょう。神経が正常だから痛みを感じるとも言えます。もし神経がやられていたら痛みも感じないですよ。痛みが強くなったり弱くなったりしていますね。ヘルニアが大きくなったり小さくなったりしているなんて考えられないです。

加茂先生の所に行きたいのですがさすがに遠くて簡単にはいけません。インターネットで○○県のトリガーポイント注射ペインクリニックを探して今日行ってきまた。そしてトリガーポイント注射を圧痛点にお願いしたのですがヘルニアには効かない!と言われあまり気が進まないのに硬膜外ブロックされてきました。帰ってきてから加茂先生のこととホームページをメールしたのですがだめでした。期待してたのにがっかりでした。であまり痛みはかわりません(;;)。     

それは残念でした。原因がヘルニアだと思い込んでいるので「硬膜外」をしたくなるのです。私も以前はそうでした。教科書にそのように書いてありますからね。しかし、圧痛点をブロックしたほうが効果的なことに気が付きました。理屈からいってもそうなのです。ボルタレン座薬が効くことが多いです。筋痛症なのですから、よくストレッチをするとよいと思います。必ず治ると信じることです。

大変失礼なお願いなのですが加茂先生と同じ考えの医師の方で○○県の近くのかた教えていただけないでしょうか・・・。近くに信頼できる医師がいないことはほんとに不安です・・本を一生懸命読んで再発しないように頑張りなす。どうぞよろしくお願い致します。

掲示板で経験者がいろいろ相談にのってくれると思いますので、書いてみたらいかがでしょうか。一人で孤独に痛みと闘うのは辛いですから。はげましや安心感は痛みの治療にとても有効ですから。

参考に
強い左下肢痛の患者さん
[PR]

# by junk_2004jp | 2004-11-17 10:25 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(1)
2004年 11月 14日

再び「根性痛」

(A)侵害受容性疼痛
ある部分(たとえば下腿)で起きた生理的変化を知覚神経の先端に付いている侵害受容器がキャッチして、電気信号に変えて脳に伝える。脳は刺激をキャッチした神経の先端の部分(下腿)にその電気信号に応じて痛みやしびれを認知する。これが痛みやしびれの普遍的なシステム。

圧痛点は生理的変化の起きている点です。そこに局所麻酔を注射すると痛みが止まることから理解できる。

(B)根性痛
異所性興奮を生じる可能性が高いのは、脱髄部および傷害された末梢神経の側芽と神経腫である。自由終末と脊髄を継ぐ部分からインパルスが発生することはめったにない。この場合はその知覚神経の先端部には何も生理的変化が起きていないわけである。侵害受容器を介さない痛み。

                        *

下腿がしびれるとか痛いと訴えている人を診察するとき(A)を想定するのが普通である。ヘルニアがあるから(A)だとも(A)でないともいえない。そもそも(A)はヘルニアの存在とは無関係。ヘルニアがあれば(B)は否定できないが、私はそのようなケースをみたことがない。想像するに、このような病態はおそらく消炎鎮痛剤は効かず、牽引やストレッチで改善するはずもない、極めて特殊で難治なものであろう。(痛みのC繊維は無髄神経)

医師はなぜありふれた(A)を想定せず、およそ考えられない極めて極めて特殊な(B)について説明するのだろうか。
[PR]

# by junk_2004jp | 2004-11-14 22:12 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2004年 11月 13日

根性痛

根性痛 (radicular pain / root pain)

脊髄神経根に含まれる侵害受容線維の異所性興奮(侵害受容器を介さない興奮)
昨日の続きですが「根性痛」を定義するとこのようになります。つまり「普通は興奮することのない神経根が興奮して、その神経の末端部(上肢、下肢)に痛みを感じている。」ということになります。痛みを感じている末端部は生理学的変化は起きていないのですが脳がその部分に痛みを誤認しているということになります。

生理学では「自由終末と脊髄を継ぐ部分からインパルスが発生することはめったにない。異所性興奮を生じる可能性が高いのは、脱髄部および傷害された末梢神経の側芽と神経腫である。」ということです。
http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_222.htm

痛みやしびれを感じている部分には強い圧痛点があります。圧痛点とは生理学的変化が生じて痛覚過敏になっているということです。

整形外科医のいう「根性痛」という概念には生理学的にも臨床的にもすっきりしないモヤモヤがあります。本当にそのようなものが存在するのだろうか?整形村だけの概念ではないのでしょうか。この概念をくずさないかぎり無駄な検査や治療がされて、その結果慢性化のコースをたどるのではないでしょうか。
[PR]

# by junk_2004jp | 2004-11-13 12:50 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)