心療整形外科

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2004年 11月 09日

しびれ

①うつやストレスでしびれがおきることはよく知られています。
また、
②神経がヘルニアなどで圧迫されるとしびれがおきるといわれることがあります

同じしびれが異なったメカニズムによって起きるということは解せません。

末梢(指など)でおきた生理的変化を知覚神経の先端に付いているセンサーがキャッチして、電気的信号として知覚神経を上行し脳に伝えられます。脳は即座にその電気信号を読み解き、センサーの部位がしびれていると認知するわけです。うつやストレスで起きるしびれはこのように理解されます。生理学に忠実な説明です。

一方、神経の圧迫によってしびれがおきるという説は、末梢(指など)には生理的変化は起きていないわけです。ところが神経が圧迫を受けると、脳が圧迫を受けた神経の末梢(指など)がしびれていると誤認してしまうということになります。このような説に生理学的根拠はあるのでしょうか?

また第7頚神経(C6/7)が神経根で圧迫されている場合、そのデルマトーム全体にしびれがなく指のところだけに限局してしびれがあるということが多いのですがなぜなのでしょうか?

②は教科書的な本にも記載されていますし一見なるほどと思います。私もそう思っていました。

①はそんなことってあるのかな?と思いますね。ところが実は逆なのです。①は生理学的にスジが通っているのに対して②はスジが通っていません。

①と②を鑑別するのにデルマトームに一致しているかが問題にされます。しかしこれもあてになりません。交感神経(運動、知覚神経に伴走)の緊張が原因ですからあたかもデルマトームに一致しているようになるのだと思います。

とにかく②を主張するのならまず①を否定しなければなりませんね。
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# by junk_2004jp | 2004-11-09 12:46 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾 | Comments(0)
2004年 11月 08日

1年ぶり

http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_142.htm

昨夜、ほのぼの談話室で紹介したNさんが今日1年ぶりに診察にこられました。(噂をすれば・・・こんなことってありますね)

「3日前、ゴルフをした後、頚が痛くなり整骨院へ行ったのですが次の日ますます痛みが強くなりました。ゴルフをしたせいか、寝違えか?と思っているのですが。」

「ちょうど1年ぶりの来院ですが、その後はどうだったのですか?」

「調子はよかったんです。たまに頚や腕が重く感じることもありましたが、それほどではありませんでした。」

左のうなじ、肩胛骨上部、肩、前腕に圧痛点がありました。左手1,2,3指にしびれているそうです。

圧痛点をブロックすると痛みはほとんどとれ、しびれも軽くなりました。

となりの診察室(パーティションでセパレートされています)ではぎっくり腰の人(常連さん)の治療をしていましたので、両方の人が見える位置で、

「あなたはぎっくり腰、あなたはぎっくり頚^^、重い物を持ったとかゴルフをしたとかといった物理的な原因でおきるのではなくて、不安とか怒りとかといったストレスが原因なんです。なぜあなたは腰、あなたは頚なのかはわかりません。生じていることは同じですから考え方も治療法も同じです。」
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# by junk_2004jp | 2004-11-08 12:38 | 症例 | Comments(0)
2004年 11月 06日

トリビアの泉

鬱や神経症は心身症ではありません。
心身症とはストレスが大いに関わりのある身体の病気という意味です。

鳴かぬ蛍は身を焦がす(池見酉次郎著:心療内科)
感情の正常なはけ口が閉ざされたとき、人はさまざまな身体症状を現す。

http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_90.htm
上記の表に記載されている疾患が心身症です。高血圧、糖尿病、痛風、喘息など多くの疾患が心身症です。

鬱や神経症も「脳の心身症」ということもできるかもしれませんが、ふつうそういう言い方はしません。

椎間板ヘルニア(構造状態名)は心身症ではありませんが、ヘルニアのせいだと思われている痛みは心身症です。これがややこしくて誤解が生じるのです。

心身症が発症するメカニズム
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# by junk_2004jp | 2004-11-06 12:49 | うつ・不安・ストレス | Comments(0)
2004年 11月 05日

学校生活とTMS(慢性TMS)

A子さん(16歳)は約1年前より腰痛があります。最近、悪化してきました。体育座りができません。

b0052170_18101992.jpg「ストレスが原因ですよ。何か思いあたることはないですか?」
「学校の先生との・・・」
「眠れないこともあります。お腹もよく痛くなります。」
圧痛点をブロックするとすぐに体育座りができるようになりました。

ストレス疾患ですから、腰の治療とともにストレスのつきあい方を学んでいかなくてはなりません。心因性の痛みではないです。
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# by junk_2004jp | 2004-11-05 18:19 | 症例 | Comments(0)
2004年 11月 05日

新潟地震とTMS(急性TMS)

Aさん(70歳代、男性)は今日の朝、コップで冷たい水を飲んだとたん頚から背中にかけて激痛が走り身動きがとれなくなりam8時ごろ時間外に来院されました。救急車を呼ぼうかと思ったそうです。
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図のように圧痛点がありました。圧痛点ブロックをするとすぐに楽になり帰られました。朝の忙しい時間帯でしたので説明はしませんでした。

同日の3時半にAさんは再び来院されました。
「とても楽になりましたが、もう少し痛いところがあります。冷たい水を飲んだのが原因でしょうか?」
「いいえ、何か大きな不安とか怒りとかいったストレスはないでしょうか。痛みはそういうことに関係しているものですよ。」
「私は新潟の○○出身なんですが、今度の地震で生家もつぶれてしまい兄嫁が亡くなりました。行きたくても行けない状況です。気がかりなんですが・・・」
と涙目でおっしゃいました。

TMSは心因性疼痛ではなくて侵害受容性疼痛です。次の図で示されます。
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痛みの第一現場は次の図のようになっています。(イメージ)
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圧痛点に局所麻酔を注射するということはフリーズしたパソコンの電源を一度切って再び立ち上げると直るという感じです。
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# by junk_2004jp | 2004-11-05 17:09 | 症例 | Comments(0)
2004年 11月 05日

初期化

外部からの刺激(高域値機械的刺激、つまり「ガツーン」といった一過性の強い刺激)、感染症、癌,神経損傷以外の痛み、つまりほとんどの慢性痛は脳が作り脳が認知しているのです。

構造異常が痛みを作るということは生理学的にも説明できません。また最近の文献では多くの健常人にも構造異常がみられるということが報告されています。

慢性痛の治療は脳というコンピュータの痛みに関わる部分を初期化するということです。気効、整体、絶食療法、読書療法、手術、カイロ、鍼、薬、ストレッチ・・・・・いろいろな方法があるということは、脳の認知とか反応に個人差が大きいからでしょうか。いずれの方法も儀式的要素を抜きにしては考えられません。

どの方法がよいかはそれぞれの脳の違いによるのでしょうか。
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# by junk_2004jp | 2004-11-05 12:35 | 慢性痛 | Comments(0)
2004年 11月 04日

治すには

変形性頚椎症 
頚椎5,6番と7,8番(8番は胸椎ですね。)との間の椎間板が変形して軽いヘルニアになっていて、左側に向かって首が側湾してしまいました。よくみると、素人の方でも首の傾きと、右と左の首のしわの太さが違うことから変形がわかります。

「痙性斜頚」だと思います。夏木静子さんの「心療内科を尋ねて」に詳しく書かれていますので読んでみてください。Web検索もしてください。頸椎の構造とは関係はありません。上記のような構造異常は中年の方によくみられるもので「普通の老化現象」ととらえるべきものです。「痙性斜頚」は心理的な強い拒否が体に表れるものではないかと思います。

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顎関節症
左に傾いた頚椎につきあって、額関節が右から回旋するような形でやはり変形してしまいました。関節円盤が損傷しています。

顎関節症はストレス病で、関節構造とは無関係です。関節円盤=半月板です。膝の半月板に関する文献を参考にしてください。無症状膝のMRIにおける異常所見の発生頻度。 構造異常に関係するなら老人に多いはずですが老人にはあまりみられません。強い拒否があり、夜間の無意識のときに歯をくいしばるため顎関節周囲の筋痛をおこしているものと思いいます。

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慢性難治性疼痛障害
上記の病気からくる、顔面、首、肩、背中、腕と足、頭に来る痛みとしびれです。

顔面の知覚神経は脳神経で脳から直接出ています(三叉神経)。他の部位の知覚は脊髄から出る脊髄神経です。痛みとしびれは同じようなメカニズムで起きると思っています。慢性的な交感神経緊張(ストレス)と関係しています。構造異常とは関係ありません。腕や脚のしびれが脊柱の構造異常のためだとすると顔面のしびれのメカニズムはまた別のこと(異質なもの)ということになり説明に矛盾が生じます。顔面の知覚神経は三叉神経で脊髄神経ではないのですから。

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線維筋痛症の疑い
原因不明の全身に慢性の痛みが広がる病気です。肩や首から始まって、痺れや痛みが全身に広がったところでこの病気の疑いがあるといわれました。膠原病の一種ではないか、といわれている病気ですが、患者のうち何割かは頚椎捻挫を引き金に起こっていること、血液検査のリューマチ因子がいつも擬陽性になることから、私の場合この病気の疑いはかなり強いといわれています。どうせ治療法がわからないのだから病名に意味はない、病名を背負い込む必要はなし、という主治医の方針で、確定診断は受けていません。

最近はやりの病名です。圧痛点が体中に多数存在します。うつとの関係?独立した疾患なのか?、原因は?、膠原病??、ストレス?案外、医者のレッテル貼り^^

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うつ病 
慢性難治性疼痛を抱える患者さんはたいていうつ病を合併します。長く続く痛みが精神的ストレスと同じように脳を蝕んでいくので脳内の科学物質の変調をきたしてしまって、脳が痛みを覚えてしまっている状態が慢性疼痛です。頭の中で実際に起こっていることは、うつ病と同じメカニズムです。

うつ=慢性痛(等価)、うつが慢性痛を起こす、慢性痛がうつを起こす、いろいろな考えがあります。

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このような症状に悩んでいる患者さんの治療にあたって

①症状と構造は無関係、だから必ず治るという保障をする。
②構造異常が原因だという医師の診察を受けない。
③過去の辛かった経験に決着をつける。それが原因なんだから。
④ヒーリング、イメージトレーニング、自律訓練法、リラ~ックス、環境を変える、等。
⑤抗うつ薬など
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# by junk_2004jp | 2004-11-04 08:16 | 症例 | Comments(2)
2004年 11月 02日

むち打ちは損傷か?

損傷と痛みはいつの場合も分けて考えるべきです。それらは比例関係がありません。

損傷があるのなら損傷の手当、痛みがあるのなら痛みの手当を別々にするということです。

「むち打ちは損傷か?」ということですがそれを証明することは困難に思えます。ヘルニアが見つかっても今回の外力で生じたという証拠はありません。分からないというべきでしょう。

しかし、経験上、また多くの文献では必要以上に安静を保つべきではないといわれていますので「損傷」というよりは「強い一過性の衝撃」と考えています。それで私は「外傷性頚部症候群」という損傷か損傷でないのか曖昧な病名をつけています。

ストレスによって筋骨格系にすぐに痛みを作るタイプの人がいます。(私はそのタイプではありませんでストレスが皮膚に出るタイプです。)そのようなタイプの方が追突事故にあいますと、そうでない方よりも強く痛みがでるものと思います。それは個人差です。

外傷が引き金になって「うつ状態」になっても不思議ではありません。(素因の有無にかかわらず)外傷を引き金とした反応性のうつ状態という病名にして診断書を書くこともあります。このようなことは裁判がからんでくることがありますから医師は注意をして言葉を選ばなくてはいけません。

構造異常(ヘルニアなど)と痛みの関係は明らかでないわけですから、慢性化した痛みはうつ状態によるものとして治療したほうがいいでしょう。ヘルニアの有無は忘れた方がいいでしょう。
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# by junk_2004jp | 2004-11-02 18:28 | 交通事故診療 | Comments(0)
2004年 11月 02日

うつの痛みと侵害受容性疼痛

うつの痛みも基本的には侵害受容性疼痛です。うつ状態は慢性的な交感神経緊張状態にあるのです。下図は侵害受容性疼痛の図ですが交感神経の緊張は外力によってもストレスによっても起きることを示しています。
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痛みの悪循環がおきて6ヶ月を超えて痛みが持続すると「慢性痛」ということがあります。帯状疱疹後神経痛、神経損傷、幻視痛、癌性疼痛など特殊なもの以外、慢性痛は侵害受容性疼痛が慢性化したものです。

下図において侵害受容性疼痛は第一現場と第二現場の情報のやりとりです。慢性化とともに脳の責任が強くなってくるように思えます。
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# by junk_2004jp | 2004-11-02 18:01 | うつ・不安・ストレス | Comments(0)
2004年 11月 02日

専門医

日本には全身を診てくれるホームドクターであるGPの制度がなく、いきなり専門医に行くために、たとえば整形外科のドクターは抗うつ薬の使い方に詳しくないし、精神科のドクターは椎間板ヘルニアなど知ったことではない、など、慢性疼痛障害の患者さんは、日本では適切な治療を受けられずに、なかなか治らないことで自分を責めて苦しんでいるケースは多いのではないかと思います。

以上、あるサイトから引用。

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そうなんです。みんな専門医になりたがります。日本ではこの肩書きはあったほうがいいでしょう。専門医のほうが何となく位が上のように思われるかもしれませんからね。

医師のほうからすれば専門医のほうがそれは簡単だと思いますよ。あけてもくれても同じことをやっているわけですから。GPのほうがいろいろなケースで的確に判断しなければいけないのですから専門医よりも難しい仕事だと思います。専門医のほうがいろいろ経過も分かることが多いですし、初診の医師より恵まれているわけです。

日本では臓器別の専門医ですから、自分の眼鏡でしか病気を見ることができない人がいます。視野が極めて狭いのです。だから最初から専門医に診てもらうのは考え物です。

理想をいえば症状別の専門医がおればいいのです。たとえば「筋骨格系の痛みの専門医」「めまいの専門医」などです。

精神科医はむち打ちやヘルニアに対してはほとんど知識がない、あるいは責任を持って説明できない、あるいは他科の領域を侵したくない、ということです。

整形外科医はうつや神経症に対しては精神科医とむち打ちやヘルニアの関係と同じことになります。
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# by junk_2004jp | 2004-11-02 17:28 | 医療不審 | Comments(0)