心療整形外科

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2004年 01月 02日

私が骨折しました

あけましておめでとうございます。今日は妻とゴルフ初夢杯にいきました。ワンホール終わったところで、下り坂で転倒しグキッと音がしたように思いました。普段の運動不足と体重増加のため不覚をとりました。

強い痛みと、軽い吐き気、悪寒、冷や汗。私だけがクラブハウスにもどり、氷で冷やしてまっていました。

痛みの第一波は、外力→侵害受容器→Aδ繊維です。

この時、脊髄で反射的に交感神経の緊張がおきて軽い吐き気、悪寒、冷や汗がでたのです。

しばらくは割合痛みが引きましたが、痛みの第2波がきました。患部はブラジキニンなどの発痛物質でジューシーな状態になりC繊維、ポリモーダル受容器の関係する痛みです。家に帰りレントゲンを撮りましたら足関節の外顆骨折です。足関節のずれはありませんし、骨折のずれもそれほどではないので、弾力包帯とギプスシーネの固定でよいと思います。1~2ヶ月位で骨折は治癒するでしょう。いい経験になりました。

それでも、外来の診察希望の方、3人診ましたよ。零細自営業者のつらいところです。
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# by junk_2004jp | 2004-01-02 21:47 | 急性痛 | Comments(0)
2003年 12月 20日

ブッシュ大統領の膝痛

【ワシントン=永田和男】マクレラン米大統領報道官は17日、ブッシュ大統領(57)がひざの痛みを訴えているため、18日にワシントン市内のウォルターリード陸軍病院で検査を行うと発表した。

報道官によると大統領は4月末、日課のランニング中にふくらはぎの筋肉痛を覚えたが、放っているうちに右ひざが痛むようになった。最近は屋外で走るのは控え、ひざに負担の少ない屋内ランニングマシンに切り替えているという。

18日は、イラクなどで負傷した将兵を見舞うため、同陸軍病院を訪れる予定だったことから、合わせて磁気共鳴画像装置(MRI)による検査を受けることにした。また同病院には前立せんがんの手術を受けたパウエル国務長官(66)が入院しており、大統領は同長官を病室に見舞うことも計画しているという。(読売新聞)

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ひざの痛みを訴えていたブッシュ米大統領は18日、ワシントンの病院で磁気共鳴断層撮影(MRI)検査を受けた。右ひざに靭帯(じんたい)の傷と軟骨の軟化症状が見つかったが、手術の必要はないとの診断だった。

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マラソンをする人などに見られる「ランナーズ・ニー」の状態で、主治医はひざに負担をかけないように注意しながらジョギングを続けるように助言したという。

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反対側の膝も検査してみたら同じ状態かもしれない。最初の引き金はちょっとした外力だったが、ストレスが追い風となり痛みの悪循環をおこしたのだろうと思います。

医師の説明、対応次第では、頑固な痛みに変化していく可能性はあります。たとえば「靭帯の傷と軟骨の軟化があります。痛みはそのせいでしょう。走らないようにしてください。」

痛みがおきて1Wぐらいしてから診察に来た場合

「疲労性のものでしょう。しばらくで治ると思います。」:これは願望ですが根拠はありません。

「この痛みがどのように変化していくか、予想できません。」:医学的にはそのとおりですが・・・。

その場で痛みを取ってやる。

どれがいいのでしょうかね~。これが加害者、被害者、保険者がからんだ事故(むちうち)だったらどう表現すればいいのでしょうか?

大統領の場合、老化とかストレスという言葉は禁句なのでしょう。その点、「ランナーズ・ニー」という表現は無難でうまい表現だと思います。

日本人は表現がまずいですね。「むちうち」「突き指」「寝違い」などは外傷の様子や構造上の変化をいたずらに想像させたりします。
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# by junk_2004jp | 2003-12-20 20:07 | 慢性痛 | Comments(0)
2003年 12月 18日

神経痛

”坐骨神経痛”は有名ですが不思議な病名です。腕神経痛、正中神経痛、尺骨神経痛、とう骨神経痛などは聞いたことありません。「頚のヘルニアで”腕神経痛”になった」というような会話はないですね。

また坐骨神経痛は「帯状疱疹による肋間神経痛、三叉神経痛」の場合の”神経痛”とはあきらかに病態が異なります。

”神経”という言葉は”神経質、図太い神経”などの言い方に使われるときは神経≒精神ということだと思います。もう一つは神経線維そのものの意味があります。

”神経痛”のなかにはこの2つの意味があって話しがややこしいのです。”帯状疱疹による肋間神経痛”の場合の”神経痛”は神経線維そのものの意味でしょう。

一般的な”神経痛”の神経はどちらの意味なのでしょうか。「アシ腰の神経痛を患いました」というような言い方をします。謎めいた痛み、不思議な痛みといった意味が込められていると思われます。

どのような病態を”坐骨神経痛”というのか国によっても研究者によっても違うと思われます。だから話がややこしいのです。

医者の場合、「”坐骨神経痛”→坐骨神経繊維の故障?→根性疼痛(コンジョウ疼痛ではありません、コンセイトウツウroot pain)→神経根の圧迫、神経根炎」といった連想ゲームが始まるわけです。

もし神経根炎が事実なら硬膜外にステロイドを注入することによってよい成績が得られるはずです。しかし現実はそうでもない(ファイル104)。ということは幻の連想ゲームだったということでしょうか。

”坐骨神経痛”→坐骨神経繊維の故障・・・・ここの連想で間違っています。お尻から下肢にかけての謎めいた痛みぐらいの連想から始めるべきです。
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# by junk_2004jp | 2003-12-18 20:11 | 慢性痛 | Comments(0)
2003年 12月 16日

脊柱管狭窄症の画像所見

「ファイル」に”脊柱管狭窄症の画像:画像所見は症状とほとんど関連性がない”を載せましたが、狭窄症とはそもそも構造(画像)所見を病名にしたものです。それが症状と画像所見の関連性がないというのですから・・いったいどうなっているんでしょう。ヘルニアがないのに下肢痛などの根症状といわれているものがあるものに対して付けられた”なんちゃって病名”かな?。製薬業界が適応症として脊柱管狭窄症がある薬品(パルクス、オパルモンなど)として売り出し、この病名の火付け役になっている。もっとも痛みやしびれではなくて”麻痺症状”を呈してくるものはごくまれにあるのだろう。

何人かのいわゆる脊柱管狭窄症と言われるであろう患者さんをみていますが、心療内科医の目でみたほうが病態が理解でき、治療もうまくいくことが多い。

「今痛みを心療内科で治す方法があるそうですが、けっして腰痛持ちが頭が悪いなんて事ありません。失礼です!言語道断です!心療内科で治療している方に失礼です。」・・・・・これはあるホームページから拾ってきたものですが、誤解もはなはだしいものです。

診断上の分類の影響:エビデンスはどこにあるのか?(ファイル98)に書かれている「腰痛に対する態度の根本的な改革がなされるまでには、長い過程を要することとなるだろう。」まさに実感です。整形外科医は考えを変えるか、痛みからてを引くべきです。
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# by junk_2004jp | 2003-12-16 22:14 | 慢性痛 | Comments(0)
2003年 12月 16日

五十肩

「五十肩は、時期がくれば治る」このへんの人はよくそういいます。たしかにそうですが、早く適切な治療をするとつらい日々を送らなくてすみます。

もし人間が四足歩行ならば、五十肩になると歩行や起立が困難となりそうも言っていられないかもしれません。

下肢痛でヘルニアの手術をしてよくなった人が、今度は右肩痛、それが治ったら左肩痛と悩んでいます。

臀部痛~下肢痛を坐骨神経痛(ヘルニアによる根性痛)などといわずたとえば「五十脚」といって「じきがくれば治る」といったほうがいいのかもしれないね。

いわゆる坐骨神経痛も五十肩も同じ病態のように思います。等価です。さきの人は手術という儀式で下肢痛は治まりましたが、引き換えに肩~上肢痛が起きてきたということでしょう。

筋骨格系に痛みを持ちやすいタイプの人はこのへんをよく理解されたらいいでしょう。
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# by junk_2004jp | 2003-12-16 21:26 | 慢性痛 | Comments(0)
2003年 12月 15日

戦争の思い出

Aさん(86歳、男性)は膝や腰が痛くなると私のところへきます。痛いポイントへ注射してやると楽になったといって帰っていかれます。

腸が悪くてしばらく入院していたそうでですが、入院時に夜になると左の大腿がピリピリ痛くなりいまも続いているとのこと。

痛みは不安、怒り、葛藤などと関係して交感神経が緊張するためで、夜間痛は無意識の世界と関係あるのでは?と説明しました。

Aさんはすぐに納得し、「泣いていやがる特攻隊を連れ戻す仕事をしていたが、そのような日の夜は全身が痛くて眠れなかった。」という昔話をしてくださいました。

二度と戦争に巻き込まれることのないようにしましょう。
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# by junk_2004jp | 2003-12-15 22:28 | 症例 | Comments(0)
2003年 12月 12日

整形外科医より

先生のホームページをみて大変参考になったばかりかいままでもやもやしていた事柄がすっきりいたしました。特にMRI所見と症状・病態との関係が必ずしも一対一対応しない点につき、やはりそうであったか!と気が楽になりました。さまざまな書籍、先生方のお話を聞くよりも勉強になりました。どうもありがとうございました。

                   *

先生のHPを拝見していままですっきりしなかったことがよく理解できるようになりました。大学で教えられることと実地の現場があまりに乖離していて何をよりどころに治療していけばいいのか迷っていたところでした。

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H先生、S先生メール有難うございます。今後ともよろしくお願いします。毎日、痛みの患者さんを診ている医者にとって「痛みに関して」は今のいわゆる整形外科的教科書では納得のいかないことばかりですね!同じように思っている整形外科医はかなりいるのではないでしょうか。従来の理論の上に成り立った「保険病名」をつけて、その枠内で治療し請求していかなければならないことは頭の痛いところですね。

外傷、感染症、腫瘍、先天性疾患、機能再建など痛み以外で整形外科でなくてはならない分野はありますが、整形外科開業医の仕事の多くは「筋骨格系の痛み」になってきます。
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# by junk_2004jp | 2003-12-12 21:54 | Comments(0)
2003年 12月 07日

不安を煽る医師

80歳代、女性、小さなかごにいっぱいの薬袋を持参して受診、某総合病院にかかっているとのこと。顔の筋肉は小刻みにピクピクしている。頚も背中も腰も膝も痛い。診察中に軽い過呼吸状態となる。(不安の嵐)

頭痛、動悸、口、目の乾きもある。内科の主治医には「頭のさきから足のさきまで全部ガタガタだ。」と繰り返し言われているそうです。

この患者さんの病態のキーワードは「不安」です。うつ状態もおそらく合併していることでしょう。不安やうつがさまざまな身体症状を起こすことはよく知られていることです。不安の病気の患者さんに不安を煽る主治医の言葉はいただけませんな~。無知すら感じます。

総合病院だとさまざまな身体症状に対して「○○科に行ってください。」ということになり検査をして症状を抑える薬を出すということになりがちです。もちろんそうでない病院もあるでしょうが・・・。

不安やうつを診てくれる医師に出会わないから、薬をいっぱいのんでいても良くならないのです。

腰、膝2枚レントゲンを撮り、大丈夫なことを保証し、「不安の嵐がさまざまな症状を起こしている」ことを説明しました。まじない?の電気をあててやりました。

患者さんの顔は柔和になり「また来てもいいか。」「またいらっしゃい」ということでお帰りになりました。
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# by junk_2004jp | 2003-12-07 20:05 | うつ・不安・ストレス | Comments(0)
2003年 12月 03日

腰痛の手術

「先生、○○さん覚えているか?」

「いいや」

「去年の春ごろ、腰痛で先生の所へきたんやが、治らんかって、**病院へ行って手術したんや。それでも痛みがとれんで、1週間後に再手術をしたそうなんや。」

「先生のとこ来たといっても2~3回やったじゃないかな。」

「ふ~ん、ぜんぜん覚えがないがな~。」

「その人がまた腰が痛いといってるんや。」

「ふ~ん。」
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# by junk_2004jp | 2003-12-03 22:07 | 慢性痛 | Comments(0)
2003年 12月 02日

痛みの診断書

医者が分からないことは分からないというべきではないか。

カルテの開示、根拠に基づいた医療、説明と同意、これらが当たり前になりつつある。

交通事故の診断書には加療見込み日数を記載しなければならない。

どのような治療を受けるかは患者さんに決定権がある。

痛みの認知、反応には個人差が大きい。

交感神経の緊張に個人差がある。

ストレス状態は個人によってちがう。

むちうちなどはどこにどのような損傷があるのかないのか判断できない。

よって全く分からないのである。分からないけど書かなければいけない。これはおかしいと思いつつ書いている。
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# by junk_2004jp | 2003-12-02 19:09 | 交通事故診療 | Comments(0)