2011年 06月 27日
私は整形外科医や脊椎外科医の痛みの診断のまずさを訴え続けてきました。 痛みの専門医であるペインクリニック医は少しはマシかなとは思うけど、どうも整形外科医の延長線上にいらっしゃいますね。 ペインクリニック学会の出した「ペインクリニック治療指針」にマジですか!という文をみつけました。 あれが絞扼性神経障害だっていうのですか! そのうえ絞扼性神経障害(神経線維がしめつけられているため麻痺が生じる)が保存的治療によく反応するのですか! 痛みの専門家がこのレベルだとお寒いかぎりです。なぜこんなことになってしまったのだろうか。 H-2.頸椎症性神経根症 ______________________________ boribori先生はツイッターで・・・「仕方ないっす。世の中そんなに急に変わらないっす。」 それは分かってるんだけど、痛みの専門家集団がこれじゃあねぇ~。 絞扼性神経障害(entrapment neuropathy ) 神経線維が締め付けられて麻痺がおこった状態です。写真のように筋肉が委縮します。痛くありません。知覚は鈍麻~脱失しています。 痛みが生じる場合は損傷した神経が発芽して触覚神経などと交通した場合です。(CRPSタイプ2) ラットの坐骨神経をナイロン糸で縛って椎間板ヘルニアモデルを作るのは間違っています。絞扼性神経障害モデルです。 「いわゆる神経根症」といわれているものでこのよう麻痺を生じたものを見たことがありません。もしいるのなら身体障害者として認定は可能だと思います。私はみたことがありません。 この状態が保存的治療で改善することはありません。 よってこの治療指針は幾重にも間違っています。 この写真は尺骨神経の絞扼性神経障害の写真です。(肘部管症候群) #
by junk_2004jp
| 2011-06-27 22:54
| 痛みの生理学
2011年 06月 26日
ご無沙汰してます。@県のAです。 ヘルニアが痛みの原因ではありません。だから手術をしても痛みが取れなかったのです。 痛みは脳と筋肉の間の情報のやり取りです。 それをどうしたらリセットできるかです。 「どれぐらいで治りますか?」と電話やメールでよく相談を受けるのですが、診察しても分からないものを診察をしないで分かるはずがありません。 脳や筋肉の悪い癖を治すのは個人差がありすぎます。脳という巨大なコンピュータはまだブラックボックスなんです。将来はオーダーメイドの治療が可能となることでしょう。 痛みのメカニズムは説明できます。また慢性化するとやっかいなことも分かっています。 医師の治療のカードはそんなにたくさんあるわけではありません。 どのカードを組み合わせてつかえばいいのかですね。 「これだ!」と思い積極的に治療に参加される患者さんは治る可能性が高いようにも思いますが・・・。 ヘルニアが原因だと信じ込んでいる人、他人任せの人を治療するのは難しいです。 痛みの治療とは、極言すれば他人の脳の認知と反応の仕方を変えるということなのです。 このような議論は慢性痛の方には可能ですが、急性痛の方には難しいですね。 #
by junk_2004jp
| 2011-06-26 23:26
| ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾
2011年 06月 25日
先日、筋硬症(Myogelosis)の話をしました。 カマボコのようになった筋肉というよりサラミソーセージのほうがいいんじゃない、ということで 「サラミソーセージ病」とでもしましょうか。 こういう病名があった方が話は簡単ですね。 硬くて弾力性がない筋肉。 たくさんの患者さんがいらっしゃいます。 症状はバラェティーに富んでいます。 疲れやすい、抑うつ気分、しびれ、こわばり、激痛、冷感、睡眠障害・・・ 交通事故、外傷、手術、乱暴な整体、過労、強い怒りなどがきっかけに発症します。 トリガーポイント注射を繰り返すことによって柔らかくなっていくことがあります。 名古屋からのAさんは20年前のむち打ちより、頭痛、頚痛に悩まされていました。仕事もできずほとんど家に伏せっていました。 月に1度の通院、10か月間でとても改善しました。頚の筋肉は柔らかくなりました。仕事も始めました。 Bさんは家庭の問題で全身の筋肉が甲羅のようになりました。 週1回、1年半のTPBでずいぶん柔らかくなったとのことです。 サラミソーセージ病はとてもたくさんいます。 適切な病名がないので、五十肩、脊柱管狭窄症、ヘルニア、神経根症、頚椎症、変形性膝関節症などとな~んちゃって病名が付けられています。 筋肉がこわばり短縮した結果、骨格の変形が生じるのです。 サラミにならないようにするには普段から筋肉に関心をもって手入れをすることです。 寒冷、疲労にきをつける。 痛みがでたら早期に手当をすることです。筋肉に精通した人にみてもらうことです。 レントゲンをとって、「すべり症がある。シップとお薬で様子を見ましょう。」なんていうのは、0点以下です。 #
by junk_2004jp
| 2011-06-25 13:00
| MPS
2011年 06月 24日
掲示板より それはともかく、TPBで検索した病院は、加茂先生のTPBと違いすぎる。筋筋膜疼痛症候群ででヒットした、大病院の麻酔科へ行ってきました。 私の医院にくるヘルニアや脊柱管狭窄症の手術をしてもよくならない患者さんはたくさんいる。 お決まりのA病院、B病院だ。最近C病院経由も増えつつある。 いずれも脊椎手術をさかんににしている病院だ。 私がその病院の院長なら耐えられないレベルだ。ノイローゼになる。 なぜ反省しないのか? なぜ考えてみないのか。とても不思議に思う。 痛みのメカニズムなんて、大雑把に勉強すればすぐに理解できるはずなのに。 ビジネス界で生きる人はこれだけ多数のリコールが起きれば、組織をあげて徹底的に分析し改善するはずだ。医療界ではそれができていない。 Mさんは図のように痛みがありました。 右下肢の痛みはMRIでヘルニアがあるので「ヘルニアによる痛み=器質的痛み」 左のお尻の痛みはMRIに写っていないので「心因性」 それで手術をしました。 痛みは全くとれませんでした。 今度の説明は「全部心因性」 脊椎手術でとても有名な病院(県外)での話です。この病院経由の患者さんも何人も診ました。 #
by junk_2004jp
| 2011-06-24 08:26
| MPS
2011年 06月 22日
「ひづめの音が聞こえたら、シマウマではなく馬を捜せ」 ヘルニアや脊柱管狭窄症の痛みの概念は根性痛(nerve root pain)です。 これはシマウマどころかユニコーンなんですね。 現実に存在しない。 医師が作り上げた架空の生き物。 医師はひづめの音が聞こえたらユニコーンが来たと思うのです。 今ほど、電話で「ヘルニアの手術をしたがよくならない」という相談をうけました。 また、掲示板では、 もうユニコーンを探さないでください。 #
by junk_2004jp
| 2011-06-22 13:21
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