2009年 05月 02日
彼らは超絶技巧集団。技術に誇りを持つ。私は別に、診断できなくても、治ればいいと思ってる。 上はあるリスナー(読人)からいただきました。 たとえば次のようなケース・・・・ 朝起きると突然背中に激しい痛みを感じ、右の頚、腕が動かすことが困難になった。病院でヘルニアによる神経圧迫が原因と診断された。 上のケース、当初なら私は最悪でも2Wぐらいで治すことができる。時には1回で治るかもしれない。こんなケースはそれほど珍しいものではない。 まずどういう疾患が想像できるか、99%MPS。まれに狭心症、感染症。神経が圧迫を受けてこのような症状になるはずがないと思う。ヘルニアなんて想定圏外。 医師なら誰でも経験があるだろう、夜間、休日当直で。 心臓、血管系の可能性はないでもないが、多くの場合はパニック障害系だ。想像だが、もしセルシンなどの抗不安薬を注射して眠らせることが可能なら、その後の2年間がなかったかもしれない。 筋肉の急激なspasmはヘルニアを生じさせるのかもしれないが、(それは歯磨きチューブをつぶすようなもの)ヘルニアが原因でこのような激痛がおきるとは考えられない。 もし、神経が圧迫を受けているからだとすればなぜ2年間も放置したものがヘルニアを取ることによって急に改善されたのか。 手術してよくなったのは慢性痛(筋のspasm)が筋弛緩剤で改善した可能性は否定できない。 手術をしてもぜんぜんよくならなかった人を何人も見てきた。 どうしてそうなのか? 心理・社会的要素がからんでいるのでなんともいえないが・・・。 初診の段階で改善を目指すべきだ。そしてそれは可能なんだ。 http://junk2004.exblog.jp/6801616
by junk_2004jp
| 2009-05-02 18:33
| ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾
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Comments(11)
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はじめまして、
>私なら最悪でも2Wぐらいで治すことができる。 と書かれていますが。慢性痛であっても可能なのでしょうか? 2週間が目安ならば長く通院されている方はいないのでしょうか? その後は本人の努力不足ということなのでしょうか?
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![]() ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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この症例を検討すると、パニック障害系なんです。つまり筋肉の急激なspasm。それ以外ありえない。
緊急外来では、そのように決め込むことはできないでしょうが、冷静に観察していれば分かると思います。 呼吸を管理して点滴、セルシンなど抗不安薬を注射(静注、筋注)すればその後の2年間はなかったのではないか。 研修医にこのようなケースの対応を教えてあげないといけない。
kiraraさん
>その後は本人の努力不足ということなのでしょうか? なかなか良くならない人は努力不足、ということではないと思います。 確かに、認知行動療法などは効果の現れ方に個人差あると思うのですが、「努力」というのとはまたちょっと違うのかな、という気がしています。 私のように、肩凝り、腰痛etc. と長年だましだましつきあってきて、いよいよまずいぞ、となってすっかりこじれていると、体の状態はもとより長年培ってきた考え方のクセを一気に軌道修正するわけにいかないので、むしろ焦らずじっくり取り組む、という心積もりが必要になるかもしれません。 そのなかで、自分で出来る工夫をコツコツ、ちょっとづつやっていく。 「努力」という風にあまり構えすぎても、難しすぎてかえって悪循環になりそうです。 手術で治るのは、全身麻酔が神経経路全体(末端も、途中も)に働くということもあるでしょうか? それで治ればまだいいけれど、その前に筋肉の状態および心理・社会的要素を無視した痛み治療は成り立たないということですね。
このような症例は何度も経験しました。
動けないので往診にいったことも何度かあります。 患者さんの知人でいらんことを言う人が必ずいるものです。 「大きな病院でしっかり検査を受けたほうがいい。」 それで大きな病院でしっかり検査を受けて、誤診され治らなくなってしまうのです。 この問題、複雑ですね。 ![]()
「大きいことはいいことだ~」というCMの歌がありましたけども。。。
必ずしもそうばかりではないっす。 大きな病院じゃなくても、痛み患者をたくさんみてきた、痛み診断に精通したお医者さんに診てもらいたいものですよね。そいでもって、「だいじょうぶだよ」って安心できる言葉をもらえればシアワセ★ ![]()
すみません、かえって話をややこしくしてしまいました(-_-;)
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