2004年 12月 03日
痛みの定義 国際疼痛学会 1986年 不快な感覚性・情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うものと、そのような損傷があるように表現されるものがある。 痛みとは組織の実質的あるいは、潜在的な障害に結びつくか、このような障害をあらわす言葉を使って述べられる不快な感覚、情動体験である。 痛みは個人の感覚・情動体験なのだから、Evidenceがあろうはずがありません。さっき、ふとそれに気づき私のサイトのトップページを直しました。 Evidence based medicine →Mechanism based medicine, Narrative based medicine つまり患者さんが「痛い」といえばそれが「痛み」なのです。 この証拠、根拠のない「痛み」に対して医師はなにをよりどころにして治療すればよいでしょうか。 まず、痛みを訴える疾患で痛みの治療以外に特別な手当をしなければいけないか、鑑別しなければいけません。つまり除外診断です。それは悪性腫瘍、感染症、安静固定をすべきほどの明らかな損傷(骨折、肉離れ、靱帯損傷)がないということをまず確認します。除外診断をしたらつぎは痛みの治療ですが、何を根拠に治療すべきでしょうか。 まず痛みのメカニズムに基づいた治療(Mechanism based medicine)です。これは痛みの生理学者に教えを請うべきです。 次に痛みは「不快な感覚、情動体験」なのですから「個人個人の体験narrative」に基づいた治療です。(narrative based medicine)これは心療内科的な観点です。 医師は(私も含めて)痛みに対してほとんど学んでいません。 神経が圧迫されているから痛い、軟骨がすり減っているから痛い、椎間板が傷んでいるから痛い、すべりがあるから痛い、これらはその証拠で、いずれもOmoikomi based medicine でした。 悲しいことに医療従事者の多くも知りません。痛みの取り扱いの無知さから、莫大な医療費の損失をもたらしていることも明かです。 若かったらここで学んでくるのですが・・・・
by junk_2004jp
| 2004-12-03 15:25
| 慢性痛
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