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心療整形外科

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2013年 09月 26日

心が痛いと体が痛い(慢性痛に対する心身医学的観点)

慢性痛の患者さんには、辛い体験があったり、不安な状態が過去、現在にあることが多いものです。

ヘルニアだとか、脊柱管狭窄症だとかすべり症だとかそういった構造上の問題で痛みが起きることは決してありません。

このことを医師にしっかり教えて痛みを適切に取り除くようにしたいものです。

生理学、理論的にスジがとおりません。慢性痛に苦しむ人、無駄な手術に苦しむ人を少なくしたいものです。

Aさん(50歳代)

2月・・・前屈時に右太ももうらに突っ張り。MRIで脊柱管狭窄症

6月・・・両太もも裏にじっとしていられないような突っ張り痛み。硬膜外B、6回効果なし。鍼、整体、フィジオ
     効果なし。

7月・・・大学ペインを紹介され、硬膜外B4回、効果なし。痛み増強、歩行困難、松葉つえ。休職。2回目MRI。

8月・・・総合病院で3回目MRI、脊柱管狭窄症、4・5ヘルニア、神経根ブロック、効果なし。


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雑誌「健康」をみて当院受診。

3日間のトリガーポイントブロックで松葉杖なしで歩かれるようになる。


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両側の下腿のMPSですが、背景にはつよいストレスがあったようです。

そこらへんを見抜いて、患者さんに説明することはとても重要なことなのです。

よく、先生と同じような治療をしている病院を教えてくれと言われるのですが、患者さんの心が痛い部分を見抜いて治療できるかは、医師の経験によりますので、なんとも言えないのです。

トリガーポイントブロックの手技はそんなに難しいものではなく、だれでもできますが、痛みを心の痛みととらえて、説明し、安心を与えることができるかどうかにかかるのです。

私は心療内科の登録医です。


by junk_2004jp | 2013-09-26 14:58 | 慢性痛


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