2016年 07月 19日
昨日、本屋をぶらぶらしていて偶然「膜・筋膜 Fascia」という本をみつけた。(中2の孫の数学の問題集を買ったのだが) 1万円と高額なので買うのをためらいじっくり座って読ませてもらった。 筋膜リリースはこの本が元になっているのが分かった。 これは訳本で、著者も訳者も理学療法関係の人だ。 著者のYOU TUBE Fasciaの定義だが 「筋外膜・筋内膜・筋周膜」 これは私たち整形外科医と同じ。 しかし読み進めていくと 筋膜の最外側部が脂肪層・・・・浅層 このへんから私はついていけない。Fasciaをどう訳すか?どう定義するかの問題となる。皮下脂肪をFasciaという整形外科医は日本にはいないと思う。 トリガーポイントの章の「要約と結論」 運動神経Aα、筋紡錘へいくAγ神経はいずれも筋肉についている。筋肉の伸張、収縮によって筋膜もそれに伴う。筋膜には知覚神経が多くあるものと思う。 筋膜を取り立てて注目する必要はない。過敏になった知覚神経の先端のポリモーダル受容器のあり場所さえわかればいい。 「筋膜リリース」というのは手技療法家の独特な言い回しのようなきがする。別に悪いと言っているのではないが額面通りの意味はないだろう。 「指圧の心は母心、押せば命の泉わく」有名な指圧家の言葉だが、これを検証するのと同じようなものだろう。 一方、「痛みの考え方」〜しくみ・何を・どう効かす〜 丸山一男著(ペインクリニック学会専門医) 痛みを電気生理学的に説明していて、解りやすいいい本だと思う。 この本には筋膜は全く出てこない。 痛みの記憶は主に脊髄後角のジャンクション部で行われる。 ただし、P264の「神経圧迫は神経障害を引き起こす」はいかがなものかと思う。 圧迫→血流障害→Schwann細胞が産生するミエリンが変性 ・C線維はもともと無髄神経。脱髄性疾患(多発性神経炎、ギランバレーなどは麻痺性疾患)
by junk_2004jp
| 2016-07-19 13:55
| 痛みの生理学
|
アバウト
カレンダー
LINK
最新のコメント
最新のトラックバック
カテゴリ
検索
以前の記事
ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||