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心療整形外科

junk2004.exblog.jp
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2016年 10月 11日

脊椎脊髄専門医様、勉強してください。

脊椎脊髄専門医は現状では診察のレベルに達していない人が多いのではないだろうか。

痛みのメカニズムを知ること。

触診をすること。

痛みやしびれに関して、画像診断は「除外診断」であることを理解する。(悪性腫瘍、感染症、リウマチ・痛風の除外=特異的疾患)

骨折をいれてもよいが骨折の治療と痛みの治療は別問題と捉えるセンスが必要。

最近の症例を2つ紹介するが、こういうのはいつものことだ。

症例1

60歳代後半、女性脊椎脊髄専門医様、勉強してください。_b0052170_23203932.jpg

半年前から体が前かがみで傾いていて跛行。かろうじて10m歩行。

近医の紹介で大学病院受診。

脊柱管狭窄症で手術が必要との診断。

本人も手術を受ける覚悟でいたが、遠方で暮らす娘がネットで当院の情報を知り、受診を促した。

図のように、腸腰筋や大腿四頭筋に圧痛あり。

圧痛点にo.5%メピバカインを1〜2ml注射した。

すぐに痛みが軽減し姿勢もよくなり歩行もよくなった。

腸腰筋や大腿四頭筋の「凝り、攣り」(筋筋膜性疼痛症候群=MPS)だ。

私はこのような症例では問診と触診だけだ。

あとは治療的診断。

中枢性感作(こじれた痛み)や不安・抑うつが強いと治療に対する反応がイマイチで工夫がいる。

まだ一回だけの受診なのでその後の経過はわからない。

脊柱管狭窄という内因が痛みの原因になることは決してない。


症例2

70歳代前半、男性
脊椎脊髄専門医様、勉強してください。_b0052170_23593685.jpg


1月より、誘因不明で図のような痛み出現。歩行困難。

「5・Sのすべり症及び神経根障害」の診断を受けている。

硬膜外ブロックや神経根ブロックを受けたがよくならない。

知人から当院受診を勧められる。

画像診断は意味がないので無視。

MPS以外にありえない。

いくつかの圧痛点に局所麻酔を注射したら、すぐに痛みは改善した。





by junk_2004jp | 2016-10-11 00:01 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾


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