2016年 11月 03日
昨日、昼休みに、ある人の弁護士から電話があった。 その人は交通事故で転倒して背中を強打した。 以来、同部位に焼け付くような痛みに悩まされている。 補償問題で損保ともめているらしい。 私は事故当初より診ているわけではないが、何度か治療して、意見書を書いたことがある。 損保側の医師はその訴えを認めようとはしないので患者側の弁護士が意見を聞きに電話してきたのだ。 強打したことがきっかけとなって慢性痛(神経障害性疼痛)になったわけだ。 それを他覚的に証明せよと言っているのだ。 サーモグラフィーで体温の状態をみる、発汗の様子をビデオで写す、などが考えられるがそれとて痛みそのものを証明しているのではない。 慢性痛というものの存在を認めないのか? あるいは、それを認めたとしてもそれは損保の補償の範疇を超えていると言っているのか私にはわからない。 私は同じ土俵で話し合うために損保側の医師に 「慢性痛」の存在を認めるのか否か。認めるのならそのメカニズムを説明しなさい。 その外傷では慢性痛にならないと証明できるのか。 と逆に切り込んではどうかとアドバイスをした。 余計な御世話かもしれないが、お見舞いとして加害者か損保がいくらかお渡しして勘弁してもらえ。 午後の外来で 5年前、中二階から転落して、お尻を強打した人を診た。他医にてトラムセット、リリカを飲んでいるが、はかばかしくない。知人に聞いて当院を受診した。 お尻が痛く、まっすぐに立てない、歩きにくい、仰向きで寝れない。 こんな症例なにもめずらしくもない。 自損なので弁護士の出番ではないだけだ。 中臀筋、大臀筋、腸腰筋などに注射した。少しよくなったとのことで、通院してもらうことにした。
by junk_2004jp
| 2016-11-03 02:21
| 交通事故診療
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