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心療整形外科

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2017年 09月 14日

レディガガ、線維筋痛症


私の外来にも線維筋痛症といってもいい中高年の患者さんがた〜くさんいます。

日本の線維筋痛症の患者数は200万人ぐらいと言われていますが、現実はもっと多いのだろうと思っています。

「頚から背中が痛い、腰やお尻が痛い、両膝が痛い、腕がしびれる」こんな患者さんはごく普通です。

「腰から下、つまり下半身だけが痛い」「右(左)半身だけが痛い」なんていう、「特殊線維筋痛症」の人もいます。

このような患者さんは「変形性ひざ関節症、脊柱管狭窄症、頸椎症」などといった従来の適当な保険病名がついていることが多いのです。

いわゆる昔の医学、時代遅れの医学です。痛み疾患に対して構造病名をつけるのはナンセンスなんです。

私はそのような患者さんに対して「線維筋痛症ですよ。」「線維筋痛症類似状態ですよ。」と言わないことが多い。

保険診療の査定の問題、使用薬剤の適応症の問題がある。

線維筋痛症は原因不明といわれますが、「椎間板ヘルニアと言われている痛み」も「脊柱管狭窄症と言われている痛み」も「変形性関節症といわれている痛み」も原因不明ということになりますかね。

悪性腫瘍、感染症、リウマチ系、痛風系を除いた痛みはほとんどが筋痛症です。

筋痛症は悪循環を繰り返して慢性化することがあります。広がることがあります。

筋痛症に対して手術をするのはアライメントや可動域の変化を狙う以外に利点はありません。

かえって悪化することがあります。

火のまわりの速い乾いた材木はあっという間に大火になります。不安障害や発達障害、いじめ、レイプ、恐怖体験。

筋痛症に対して早期に手当することが最善の策です。

現在の保険病名の見直し、それに沿った診療報酬の見直し、医師の再教育が必要です。

交通事故や労災が絡んでいることが多く、保険者への説明、文書作成など医師には多大な負担です。

メールをいただきました。この方は何回かヘルニアの手術をされて広範囲に痛みのあった方です。
先生お元気でしょうか?日々お忙しくされていることと思っております。
私は去年2回入院させて頂いた@県のA子です。先生のおかげで退院してからもう何回もゴルフのラウンド行く事が出来ております。
本当に感謝、感謝です。実は今日ミヤネヤのテレビ番組で繊維筋痛症のことやっていました。
歌手のレディガガさんがなったとのことで、世間にもっと広まればよいなあと思って観ていました。
どうか先生もっと、もっと広めて頂きたいと思っております。先生お忙しいでしょうが、お身体ご自愛下さい!いつまでもお元気で祈っております。


by junk_2004jp | 2017-09-14 21:32 | 線維筋痛症


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