人気ブログランキング | 話題のタグを見る

心療整形外科

junk2004.exblog.jp
ブログトップ
2005年 05月 24日

検査医師

患者さんの訴えに対して、どのような可能性が考えられるか、最も可能性の高いものから3つぐらい想定して検査や治療をすべきですが、皆目見当がつかないので、闇雲に検査を始める。

それで異常がなかったら、もう手も足もでない。せめて、どのような可能性があるからどこそこの科で診てもらえとか、痛み止めの薬をのんでちょっと経過を見てみようとか言えないのかな。

逆にたまたま見つかった、無害な構造的変化(老化)が痛みの原因だとかってに思いこんでしまう。

「ヘルニアがあるとどうしてお尻のところが痛いのか」という患者さんの素朴な質問に対して「神経がつながっているから」というような、子供だましのような回答しかできない。

こんな医師が増えているようには思わないか?

筋骨格系の痛みの訴えに対して最も可能性の高いのはmyofscial pain(筋筋膜痛)で、ほとんどがそうです。それにうつ状態や全般性不安障害の合併があるか否か、あるいは身体表現性障害の範疇かどうかというところを見極めるべきです。

myofscial painに対する知識がなければ、検査で分かるものではありませんから、そのような診断にはいきつきません。

まれに、帯状疱疹による痛みや感染症、外傷、悪性腫瘍などがありますが、経過や問診で見当がつくものです。

by junk_2004jp | 2005-05-24 18:10 | 医療不審


<< Doctor as drug      アメリカ精神医学会出版発行の ... >>