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心療整形外科

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2018年 03月 04日

二つの慢性痛(=筋筋膜性疼痛症候群)

慢性痛=筋筋膜性疼痛症候群=生物(身体的)・心理・社会的疼痛症候群=炎症性疾患ではない。

リウマチは炎症性疼痛(=急性痛)が続いている、止まらない、管理できない。だからここでは慢性痛にはいれない。

慢性痛は痛みそのものが治療の目的。中枢性、末梢性の痛覚過敏。過敏になった火災報知器。

慢性痛は3ヶ月以上続く痛み。

ということは、急性痛も筋筋膜性疼痛症候群。

急性痛は「組織損傷を伴っている」こともある。

「組織損傷の治療」と「痛みの治療」はそれぞれ別の問題として考えるべきこと。最初から痛みの治療はとても重要。

急性痛(炎症性疼痛)と慢性痛(非炎症性疼痛)は混合していることはよくあること。お互いの交通している。

つぎに2例を紹介するが、いずれも脊柱管狭窄症と診断されていて手術を勧められていた。

脊柱管狭窄症はとてもマズイ診断でよく専門医によって行われている。

「神経が圧迫を受けるとその末梢に痛みやしびれが生じる」という生理学は存在しない。

中高年の60〜70%に脊柱管狭窄がみられるといわれている。無害な老化現象というべきだ。

❶ 「身体的>>心理社会的」という印象が強い。

3年前より腰痛。半年前、ヒールを履いて歩き回ってより痛み強くなり歩行困難。仰向き、うつ向きに寝ることができない。

体は左右に曲がっている。右側が凸。

二つの慢性痛(=筋筋膜性疼痛症候群)_b0052170_13233968.jpg
右の腸腰筋の突っ張りがつよい。

右の股関節の五十肩といってもよい。この方は五十肩でも大変苦労されたそうな。

約一ヶ月の治療(トリガーポイント注射+マッサージ+運動+薬)で仰向き、うつ向きになることができるようになる。歩行もだいぶできるようになる。体の曲がりはまだ残っているが、よく動いているうちに次第によくなるだろう。

脊柱管狭窄と何の関係もない。手術なんて考えなくてもよい。

❷「心理・社会的>>身体的」という印象がつよい。

2年前右足裏のしびれ、1年前両下腿のしびれ、腰痛。最近両手のしびれ。夜間頻尿。

脊柱管狭窄症と診断されて、手術が必要になるかもしれないといわれている。

二つの慢性痛(=筋筋膜性疼痛症候群)_b0052170_13375932.jpg

1週間の集中治療で腕のしびれと右足拇指のしびれは改善した。

寝る前にトリプタノール1錠。

脊柱管狭窄症と何の関係もありません。








by junk_2004jp | 2018-03-04 13:41 | 慢性痛


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