心療整形外科

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2018年 03月 08日

急性むち打ち症において全身的過敏性が実証される

「⚪️年前にむち打ちになってからずっと肩こりや頭痛に悩まされている。」

このような訴えの人をしばしば診ることがある。多くの場合は自賠責保険ではなくて社保や国保である。

私の義母は義父の運転する車に乗っていて電柱に衝突して以来、頚痛に悩まされている。

椅子に座って眠っていて転げ落ちて以来、頚痛に悩まされている患者さんがいる。

この方も義母も「いわゆる猪頚」と言われる形態になっている。後部の筋肉がコチンコチンになって頭が前方に突き出ている。
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「このような感受性の亢進は心理的苦痛とは無関係に起こり、負傷後まもなく明白にみられる中枢性痛覚処理メカニズムの変化の結果と思われる」とSterling博士らは付言している。
次の論文も参考に




頸部損傷が線維筋痛リスクを増加

Medical Tribune [1997年8月21日 (VOL.30 NO.34) p.12]


〔ニューヨーク〕 Soroka医療センター(イスラエル)のDan Buskila博士が率いる研究チームは,頸部損傷を受けた患者は線維筋痛症候群(FMS)を発症するリスクが高くなる、と『Arthritis and Rheumatism』(40:446-452)で報告した。


患者の21.6%が発症


FMSは一般人口の約 2 %に起こり、全身に及ぶ硬直と疼痛がおもな症状として挙げられる。FMSの病因は分かっていないが、新しい知見は頸部損傷が原因の可能性があることを示唆している。


Buskila博士らは,頸部損傷患者102例と脚部骨折患者59例を対象に非関節部圧痛とFMSの有無について評価したところ、事故発生 3 か月後、頸部損傷患者では21.6%がFMSを発症していたのに対し、対照群では1.7%のみだった。


オレゴン保健科学大学(ポートランド)関節炎・リウマチ性疾患科のRobert Bennett部長は「これは非常に興味をそそる重要な報告だ。疼痛は10年、15年またはそれ以上続くことがあり、精神的ストレスの原因となる。しかし、この疾患に対する治療法は現在まだない」と述べた。


ケントフィールド・リハビリテーション病院(カリフォルニア州ケントフィールド)線維筋痛クリニックのPaul Davidson部長は「ストレスはFMS発症に大きな役割を果たしている。ほとんどの人は頸部と肩帯部にストレスを受けているので、もし何かがこの部分を刺激した場合、FMSを引き起こす可能性がある」と述べた。


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多くのむち打ちはしばらくでよくなるが、そうでない場合もある。それは決して患者の責任でもないし、もちろん医師の責任でもないのだが。

私はむち打ちの難治性を煽るものではないが、頚部の外傷に対してわかっていないことがあるように思う。

損保はその辺を十分に考慮してほしい。

ケベックむち打ちガイドライン(1995年)は有名だが、ケベック州自動車保険協会の要請のもとケベックむち打ち症関連障害特別調査団によって作られた点が気になるところだ。

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by junk_2004jp | 2018-03-08 18:11 | Comments(0)


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