心療整形外科

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2018年 03月 25日

痛みの「損傷モデル(damage model)」の終焉

軟骨が減っているから痛い。

壊死があるから痛い。

半月板が傷んでいるから痛い。

椎間板が狭くなっているから痛い。

ヘルニアや脊柱管狭窄が神経を押しているから痛い(しびれる)。

腱板が切れているから痛い。

分離症、すべり症があるから痛い。

これらは病院へいくとMRIやレントゲン検査を受けてよくいわれますね。

このような説を「損傷モデル」に基づくと呼ぶことにします。

このような変化は健常人でもごく普通に見られます。

異常がなければ「どこも悪くない」「気のせい(心因性)」などと言われることもあります。

痛みの生理学的にも間違っています。

専門医でさえ間違っているのです。これは伝統的な医学教育の問題だと思います。最近は少しずつ改善しているようですが。

専門医に損傷モデルのレッテルを貼られてしまうと、一生それがつきまといますます悪化してしまうものです。

動作恐怖がつきまとい動くことが少なくなる。これがとても悪影響を及ぼします。

思い切って手術をしたが・・・

「手術は成功、しかし患者はよくならず・・・」このようなことは巷に溢れています。

時に、次の日にもう杖なしで普通に歩かれる、というようなことが起こることがあります。YOU TUBE でみられます。

このような反応は心霊手術の反応とそっくりなのです。つまり儀式的効果、プラセボ効果なのです。

プラセボ効果でもいいというならそれも治療の手段ですが、一生それが続くことは極めて稀で、再発することが多いものです。再手術を繰り返すうちに・・・。

痛みの治療はプラセボ抜きには考えられませんが、ノーシボを与えておいてのプラセボはいかがなものでしょうか。

プラセボを保険診療でというのも気になるところでしょうね。

そして次の名医を求めて患者さんは手術を繰り返す。

何よりも生理学的に間違っていることを患者に告げていることに問題があります。

オーストラリア、イギリスは国をあげてこの問題の解決に乗り出しています。

2001年 オーストラリア


スコットランド


諸外国もこのような傾向にあると聞きます。

だめなのはアメリカと日本らしいんです。

アメリカは銃規制も困難なお国柄・・・利害の対立、ロビー活動、自由診療

日本はアメリカに追従することはありません。

英国在住の知人から送られてきました。



痛みのメカニズムは次の図で端的に表現されます。私作なんですが。

b0052170_12151134.jpg

⭕️やりすぎやケガで痛みを感じるのですが、痛いと感じるとまた痛みが生じます(痛みの悪循環)

⭕️痛みの悪循環の原因は筋肉の緊張、交感神経の緊張です。平たくいうと筋痛です。

⭕️この筋痛が中枢性感作(中枢性痛覚過敏、可塑的変化)を起こしやすいと言われています。炎症性疼痛よりも。

⭕️悪性腫瘍、感染症、リウマチ・痛風系を除外します(画像診断、血液診断)。線維筋痛症、筋筋膜性疼痛症候群は除外診断はありません。リウマチ+MPS、リウマチ+FM、悪性腫瘍+MPS、FM、

⭕️構造の治療と痛みの治療は別問題。骨折の治療と痛みの治療は別のことです。構造が治れば痛みも治るということではありません。その逆もあります。骨はつかなかったが(仮関節)痛みはない、ということもあります。

⭕️3ヶ月以上続く痛みを慢性痛といい、痛みそのものが治療の対象です。(=筋痛=神経障害性疼痛=神経可塑性疼痛)

⭕️損傷モデルに代わって「生物・心理・社会的疼痛モデル」(bio-psycho-scial)ですが、筋痛症モデルでもいいと思います。

⭕️痛みは状況、状態によって変化しますから心身症の範疇です。リウマチも当然心身症です。心身症という言葉には誤解がつきまといます。

⭕️損傷モデルに「虫歯」をあげて反論があります。

「虫歯」を考える時「褥瘡」を対比したらいいです。

虫歯や褥瘡があっても痛いとはかぎません。

虫歯や褥瘡は感染しやすい。感染した虫歯や褥瘡は感染症としての痛みです。

虫歯や褥瘡は痛覚神経が外界に顔を出しているので痛覚過敏になっているのです。




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by junk_2004jp | 2018-03-25 12:18 | Comments(0)


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