2018年 04月 12日
筋骨格系の痛み疾患のモデルチェンジを! 「損傷モデル」を信じている医師がとても多い。MRIの普及。皆保険で低料金で診察を受けられる。これだけ条件が整えば痛みに悩む患者はもっと増えるものと思われる。 「損傷モデル」とは、①「神経が圧迫を受けると痛みやしびれが生じる」②「老化した、傷んだ軟骨や半月板、椎間板、腱板などは痛みの原因となる」という考え方だ。 ①は具体的には椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、椎間孔狭窄症、神経根症などの病名がある。②は変形性関節症、椎間板症、すべり症、分離症、半月板障害、腱板断裂などの病名がある。 ①②ともに生理学的にはそれを証明する説はない。また健常人でもそのような変化は普通に見られる。臨床経過もそれを裏付けるものではない。手術成績は決してよくない。 「損傷モデル」の欠点は、患者に不安を与え、なるべく動かさないようになってしまうことだ。このことは治療に大きなマイナスとなる。 医師は画像を見て診断するためレントゲンやMRIなどの画像に異常が見つからないと治療できないということになってしまう。あるいは「心因性」などということになる。 「筋痛症モデル」+「心理・社会的モデル」にシフトすべきだ。 急性期の組織損傷がある場合でも、組織損傷の治療と痛みの治療は別のものと考えればよい。 *************** 当院にはセカンドオピニォンや治療を受けているが一向によくならない患者さんがたくさん来られる。 手術で有名な病院での診断で、おったまげるようなものがある。 たとえば、こんなのとか 「将棋の試合の帰りに車の中で急にふくらはぎが痛くなった。」「ヘルニアが神経に絡みついている。」 「10日前より急に腰から下肢にかけて痛みが出てきて夜も眠れない。」「脊柱管狭窄症だ」 痛みのメカニズムを3時間、心身医学を3時間、臨床実習を10時間程度学習してメスをもつことだ。 厚労省はデパスやパップ剤の制限も重要かもしれないが、本腰を入れてこの問題に取り込むべきだ。 また、労災や交通事故とも関係する。多くの医師の診断は疑わしいわけだ。
by junk_2004jp
| 2018-04-12 22:54
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