2018年 04月 21日
痛みの元である筋膜部分に食塩水を注射する方法をyoutubeで見ました。これは筋膜をいわばハガすと言うか溶かしてしまう方法で画期的だと思いましたが加茂先生はこの方法を如何評価しますか? 効果があると思います。いつもそうだとはいえませんが。 大きな運動神経が近くにあって局所麻酔だと運動神経が一時的に麻痺して転倒などの可能性がある部位に用いるのはありだと思います。 ただ、筋膜を剥がすという表現は誤解が生じます。キャッチコピーとしてはいいですが。 食塩水を入れなくても、針を刺すだけでも、また、心理療法や薬物、あるいはマッサージなどの理学療法でも効果があるのですから。 筋膜がどのような状態になっているのか、また、そのような状態がどうして痛みが生じるのか説明できない。 たとえば、「筋膜が癒着している状態」というなら、「キズが治る」は癒着したということです。癒着すると痛みが生じるということはありません。 「筋膜を剥がす」という説明では、「痛みの悪循環、慢性痛(中枢性の痛覚過敏状態)、心理・社会的疼痛症候群」などの用語をうまく説明できません。 たとえば、 「会議があると腰やクビが痛くなる。」 「施術後数日間は痛くなかったが、また痛くなった。」 「施術後痛みは変わらなかった、かえって痛くなった。」 大量の食塩水を注入されて大変辛いことになった2人から相談を受けたことがあります。 少量でいいのでしょう。剥がすというイメージではないです。 上記のような場合、どう説明して、次の手はどうするのか。 また、食塩水を用いる方法は保険診療にはありませんので、保険外(自費)とならざるを得ません。 「myofascial pain syndrome 筋・筋膜性疼痛症候群」という世界共通の言葉を使う方が無難です。 Muscular Fascia=筋膜
by junk_2004jp
| 2018-04-21 04:26
| MPS
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