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心療整形外科

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2018年 05月 14日

側坐核にご褒美を!

3ヶ月以上続く痛みを慢性痛といいます。2300万人いると言われています。

扁桃体が盛んに活動している。側坐核が活動していない。(中枢性感作:中枢の痛覚過敏症)

痛覚系そのものの不調、不具合です。例えるなら火災報知器の過敏になった状態を想像してください。

悪性腫瘍、感染症、リウマチ系・痛風系は除外します。
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本当にあったヘタな医者の話

Aさんは一日中草むしりをした。次の日から腰が痛くなった。病院にいって、レントゲンを撮る。
医師は「すべり症があり、これは一生治らない。」といった。以来、腰痛が続いている。
両側の腸腰筋に圧痛があり、その部分をトリガーポイント注射をすると、痛みはとれた。
草むしりをする姿勢で腸腰筋に無理がかかったのだ。

Bさんは旅行にいってより膝が痛くなった。病院にいってレントゲンを撮る。
医師は「軟骨がすり減っています。」といってヒアルロン酸注射をしたがよくならない。
旅行で長時間バスに座っていたからか、階段の登り降りで内側広筋などを傷めたかで痛みが起きたのです。軟骨は関係ありません。

ヘタな医者は上記のような説明をします。それは扁桃体の活動を強める可能性があり、慢性化する可能性があるのです。

医者が増え、レントゲンやMRIが増えると痛み患者もふえ続ける。こんなパラドックスが考えられます。

医者の教育に問題があるのです。

手術でよくなることがあるのはまさにプラセボなのです。

プラセボだとわかっていても効果があるそうです。

慢性痛の治療にはプラセボがとても効果があるとさえいわれます。

名医、神の手と言われる人はその技術よりも話術、信頼感、態度などが優れているのでしょう。

これは40年前、私の指導医・山田浩先生の教えです。このころはまだ「痛みの定義」はありません、また痛みの生理学は暗黒の時代でなにもわかっていなかったのです。

しかし、いまでも理にかなっていて十分通用する重要なことです。


  1. 臨床的証拠がないからといって病気が存在しないという証拠にならない。患者の訴えは正しいものである。医学的にあり得ないと考えずに訴えに耳を傾けること。患者は全身で24時間疾病と対決している。
  2. あなたが診ようが診まいが、ほとんどの外来患者の病気は治癒するものである。病人が治るのを邪魔しないのが良い医師である。
  3. 態度、言葉は医師の有する最も重要な手段である。その重要性を認識して賢明な使い方が出来るようになりなさい。医師は役者でなければならない。相手、場合によって態度、言葉を変更する必要がある。
  4. 他のことをしながら患者の話を聴いてはならない。患者が話している最中に病室から出てはならない。患者は常に自分のことに100%関心を持って欲しいと願っている。患者は病気の治療に来るとともに安心を求めに来る。病院は安心を売る商売である。
  5. 患者を好きになる必要はないが、好きになれば役立つことが多い。親切にすることが最大の医療の補助になる。
  6. 痛みはいかなる時も速かに止めること。医療では完壁よりも急を尊ぶ場合が多い。



by junk_2004jp | 2018-05-14 13:45 | 慢性痛


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