2018年 08月 03日
これは2009年の論文。数年前にMPS研究会で講義を受けたことがある。 その時も「その発生機序は今もって不明である。」ということだった。 「何らかの条件で慢性化し、より重篤で慢性の障害の元となる可能性もはらんでいる。」 ギックリ腰も一種の遅発性筋痛なんだろうと思う。遅発性が数分とかうんと短いと考えてみる。 痛みの定義 では、この遅発性筋痛は「組織損傷を伴うもの」なのか「そのような損傷があるように表現されるもの(つまり組織損傷がない)」なのか。 発生機序が今もって不明なのだから、私たちが考えても無駄というものだ。多分組織損傷があったとしても電子顕微鏡レベルのもので安静にする必要がないのだろう。 ほとんどの慢性痛はこの遅発性筋痛によるものだと思う。 草むしりをした翌日から膝痛、雪かきをした翌日から膝痛、バス旅行で半日すわっていた後日から膝痛。 内側広筋や腓腹筋の遅発性筋痛なんだろう。 五十肩も坐骨神経痛も椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症も・・・ 医師は伝統的にこの診断治療が下手だ。それはレントゲンやMRIをみて診断しようとするから。 症例1 60歳代、ゴルフをした翌日から、お尻から下肢にかけて痛い。歩行困難。2つの病院で検査を受けたがヘルニアや脊柱管狭窄ということで様子を見ましょうということだった。 当院、1W前受診、お尻や下肢にできた圧痛点に局所麻酔を注射した。今日、2回目の受診、とてもよくなったと喜んでいた。遅発性筋痛以外に考えられない。MRIなどの検査は不要。 症例2 5日前階段を踏み外して、腰痛で動けなくなる。腸腰筋や臀筋にできた圧痛点に注射した。改善した。 腸腰筋、臀筋の即発性筋痛(私の造語^^)。
by junk_2004jp
| 2018-08-03 19:25
| MPS
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