心療整形外科

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2018年 08月 28日

大阪府柔道整復師会 大阪学術大会



加茂氏は〝「神経が圧迫を受けると痛みやしびれが生じる」「老化した関節や変形した骨は痛む」「筋肉痛は放っておいても治る」といった話を聞いたことがないだろうか。これらは全部、根拠のない間違った思い込みだと思う。専門医ですらそう思い込んでいる。近年は慢性痛が話題となっているが、筋膜性疼痛症候群(MPS)にはほとんど触れられていない。なかにはMPSの存在すら信じていない、筋肉の痛みに関して無知な医師も多い。「Pain in Japan 2010」によれば、日本成人のうち約22.5%が慢性疼痛を保有しているとされているが、7割の患者は適切に緩和されていないという。外傷の早期やリウマチ系、痛風などは組織損傷を伴うので、慢性ではなく急性痛が繰り返し起こっていると考えられる〟等述べて、慢性痛や神経障害性疼痛などの定義について解説した。

〝怪我で半月板を損傷したことにより痛みが生じた場合、あくまで怪我が疼痛の原因であり半月板損傷が原因と考えることは間違いである。構造的に治癒していても痛みが残っていては苦痛となってしまうため、痛みの治療が優先されるべきと考える。痛みの生理学は1980年代中頃に急速に進歩した。スコットランドでは腰痛であっても①活動的を保つ、②単純な疼痛緩和を試みる、③必要であればアドバイスを求める、ということが提唱されている。また、British journal of sports medicineは変形性関節症には運動療法を行うことで、短期間で良好な結果が得られたとしている。オランダの調査ではヘルニアは手術をしてもしなくても、1年後の結果は同じであると報告されている〟等、様々な文献や研究データを示しながら、組織損傷の治療と痛みの治療は別のものだと主張。痛みの発生機序等についても図解し、分かりやすく説明した。

最後に〝患者の訴えは正しいものだと考えること。医学的にあり得ないなどと考えずに耳を傾ける。病院は安心を売る商売である。親切にすることが最大の医療の補助となる。腰痛があっても「一大事だ」と思わせずに「動いていれば大丈夫」と思わせることで回復につながっていく。痛みがあってもまずはやってみること(やればやるほどいいというわけではない)、動くと悪化するという誤解を是正することが大切である〟と纏めた。



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by junk_2004jp | 2018-08-28 20:18 | Comments(0)


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