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心療整形外科

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2018年 10月 01日

圧痛点

圧痛点は痛覚が過敏になったポイントだ。

そこには必ず過敏になったポリモーダル侵害受容器がある。

それは脳に続いている。脳も過敏になっているのかもしれない。

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前回は「脊柱管狭窄症の不都合な真実」「脊柱管狭窄症の敵失」を述べたが、神経根の圧迫が原因だとする説では必ず存在する圧痛点を説明できない。

ポリモーダル侵害受容器以外で痛みが生じるのを「異所性発火」という。普通の神経では起こらない。神経に針を刺した時などに起こる。

これでは圧痛点をどうしても説明できない。

下腿のある点を押すと「イタッ!」というのは脊柱管狭窄とはなんの関係もない。

神経根が圧迫されるとどうして下肢に圧痛点ができるのかを生理学に従って説明しなければならない。それができたら、脊柱管狭窄症が原因だということができる。

圧痛点はどこにでもできる。肩の周りにできれば五十肩、膝の周りにできれば変形性膝関節症とかいっている。

体の多くの部位にできたのを線維筋痛症といっている。

圧痛点の成立にはスジの通った理論がある。

それを無視してスジの通らない脊柱管狭窄症などと診断している。それも専門医が。

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「山崩れが地震の原因だ」と説明しているようなものだ。

山崩れを直しても地震が起きなくなるわけではない。

直すには新たなケガを負わなければならないので直す必要があるかどうかは検討しなければならない。

健常人を検査してもヘルニアや脊柱管狭窄、半月板、肩板、軟骨、椎間板の障害はごく普通に見られる。
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いつのまにかなったのか、一回のケガでなったのか。

生物の場合、自然に補強される。それが骨棘だ。そのような状態が進んだのが脊柱管狭窄といえる。

補強が進んで安定した状態なんだろう。

補強しすぎて神経を絞扼してマヒがでることがあるということだが、私は見たことがない。あったとしても疼痛性疾患ではなく、別のカテゴリだ。

構造の治療と痛みの治療は別問題だ。

痛みの治療は早急に!

構造の治療の必要性についてはじっくり考えて!

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痛みはこのような性質があるから。

腰部脊柱管狭窄症といわれている痛み、しびれは「筋筋膜性疼痛症候群」というべきだ。

サルコペニア:老化により筋肉の質、量の低下。これが痛みやしびれのバックグランド。
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しびれは筋肉の緊張によりうっ血した状態ではないか。トリガーポイント注射でとれることがある。

慢性化する前に適切な治療が望まれる。

腰部脊柱管狭窄症とは脊柱管の一部が狭くなってしまい、神経が圧迫されることで腰や脚の痛みが出ると言われている病気です。



by junk_2004jp | 2018-10-01 20:19 | ヘルニア脊柱管狭窄症の矛盾


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