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心療整形外科

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2020年 08月 07日

現代痛み医療の問題点2

症例 中年女性 10年前より頚痛、両手のしびれ、腰痛

首都圏より当方に転居のため紹介状をもって来院する

  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 第三腰椎変性すべり症
  • 腰椎変性側弯症
  • 頚椎症性脊髄症
  • 頚椎変形
  • 両頚椎症性神経根症

2年前に腰痛と左下肢痛が悪化で腰椎の除圧固定術をしている。現在は落ち着いている。

内服薬はロキソニン



脊髄症とは脊髄マヒのことで痙性歩行(パタパタ歩行)、手指の巧緻運動障害(ボタンが留めにくい)。病的反射がでる。軽度脊髄マヒに筋筋膜性疼痛が合併していることがある。

神経根症とは神経根(末梢神経)が圧迫を受けて痛みやしびれが出るという概念で、私は間違っていると思っている。



患者さんは病的反射はありませんでした。

僧帽筋や前腕に多数の圧痛がありました。

私の診断:筋骨格系の広範囲の慢性痛(心理・社会的要因)

頚や上肢の筋筋膜性疼痛症候群、軽度の線維筋痛症ともいえるでしょう。



紹介元を検索すると、整形外科専門医、脊椎脊髄病学会の指導医で脊椎の手術を専門にしている。

紹介元と私とでは診断が大きく異なっています。

どちらが正解なのでしょうか。

私も紹介元医師も専門職として責任をもって診断し治療しているのですが。

まだまだ、紹介元の意見の医師が多いのですが、形勢逆転を願うばかりです。

激論・朝まで生テレビ!

なんかどうかなw、お互いにメンツ、生活がかかっているので無理でしょう。

私はもう引退間近の医師でいいのだが。




by junk_2004jp | 2020-08-07 07:05 | 症例


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